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更新日:2024年1月15日
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学校基本調査は、学校に関する基本事項を調査し、学校教育行政上の基礎資料を得ることを目的として、文部科学省が昭和23年から毎年実施している統計調査です。調査対象は、幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学(短期大学を含む)、高等専門学校、専修学校及び各種学校で、学校数や在学者数、教職員数、卒業後の進路状況等について調査しています。
本稿では、令和5年12月に公表した令和5年度学校基本調査の結果や、過去30年間の調査結果をもとに、本県の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校の児童・生徒数の推移や、卒業後の進路状況等をご紹介します。
なお、文中の数値は、すべて各年度の5月1日現在のものです。
※学校基本調査における卒業者に関する統計値は、例えば令和5年度調査による数値であれば、令和5年3月に卒業した者について、同年5月1日現在の状況を取りまとめたものです。(年度途中(令和4年4月1日~令和5年3月31日)に卒業を認められた者も含みます。)
※高等学校(又は大学)等進学率
高等学校(又は大学)等進学者÷中学校・義務教育学校(又は高等学校)卒業者総数×100
進学者には、就職しながら進学している者を含みます。
※高等学校等進学者
中学校・義務教育学校卒業者のうち高等学校の本科(全日制、定時制及び通信制)及び別科、中等教育学校後期課程の本科及び別科、高等専門学校、特別支援学校高等部の本科及び別科へ進学した者
※大学等進学者
高等学校卒業者のうち大学(学部)、短期大学(本科)、大学・短期大学の通信教育部及び放送大学、大学・短期大学(別科)、高等学校(専攻科)及び特別支援学校高等部(専攻科)へ進学した者
※就職率(卒業者に占める就職者の割合)
中学校・義務教育学校(又は高等学校)卒業者のうち就職した者÷中学校・義務教育学校(又は高等学校)の卒業者総数×100
就職した者には、自営業主等、無期雇用労働者、雇用契約期間が一年以上かつフルタイム勤務相当の有期雇用労働者及び進学者のうち就職している者を含みます。
小学校・義務教育学校の児童数は、令和5年5月1日現在で46,341人で、前年度と比べると801人減少しています。男女別でみると、男子は23,725人(前年度比▲525人)、女子は22,616人(前年度比▲276人)となっています。
表1. 男女別小学校・義務教育学校の児童数の前年度との比較(単位:人)
5年間隔でみると、令和5年度の児童数は、5年前の平成30年度と比べて、4,566人(男子2,476人、女子2,090人)減少しています。30年前の平成5年度と比べると、28,667人(男子14,598人、女子14,069人)減少しており、令和5年度の児童数は、平成5年度の児童数の約61.8%となっています。
※1 令和2年度からは義務教育学校1~6年生の児童を含みます。
図1. 小学校・義務教育学校の児童数の推移(単位:人)
中学校・義務教育学校の生徒数は、令和5年5月1日現在で25,226人で、前年度と比べると624人減少しています。男女別でみると、男子は12,993人(前年度比▲163人)、女子は12,233人(前年度比▲461人)となっています。
表2. 男女別中学校・義務教育学校の生徒数の前年度との比較(単位:人)
5年間隔でみると、令和5年度の生徒数は、5年前の平成30年度と比べて、2,653人(男子1,327人、女子1,326人)減少しています。30年前の平成5年度と比べると、17,825人(男子9,002人、女子8,823人)減少しており、令和5年度の生徒数は、平成5年度の児童数の約58.6%となっています。
※2 令和2年度からは義務教育学校7~9年生の生徒を含みます。
図2. 中学校・義務教育学校の生徒数の推移(単位:人)
高等学校の生徒数は、令和5年5月1日現在で24,689人で、前年度と比べると705人減少しています。男女別でみると、男子は12,635人(前年度比▲375人)、女子は12,054人(前年度比▲330人)となっています。
表3. 高等学校生徒数の前年度との比較(単位:人)
5年間隔でみると、令和5年度の生徒数は、5年前の平成30年度と比べて、3,597人(男子1,723人、女子1,874人)減少しています。30年前の平成5年度と比べると、23,308人(男子11,794人、女子11,514人)減少しています。令和5年度の生徒数は、平成5年度の生徒数の約51.4%と半数ほどとなっており、小学校の約61.8%(図1)、中学校の約58.6%(図2)より少なくなっています。これは、下の図4のとおり、高等学校の生徒数の平成以降のピーク(第二次ベビーブームピーク)が平成元年度にあり、平成5年度は、平成以降で5番目に多いためです。
図3. 高等学校の生徒数の推移(単位:人)
図4. 児童・生徒数の推移
令和5年度の富山県の中学校・義務教育学校卒業者の高等学校等進学率は、99.3%(前年度比▲0.1ポイント)で、全国第3位でした。全国平均は98.7%(前年度比▲0.1ポイント)となっていて、富山県と全国平均を比較すると、富山県の進学率の方が高く推移しています。
※3 全国値は、中等教育学校前期課程修了者を含みます。
図5. 高等学校等進学率の推移
男女別でみると、「男子(富山県)」は99.3%(前年度比▲0.1ポイント)、「女子(富山県)」は99.4%(前年度比0.0ポイント)となっています。富山県では、平成7年度や平成8年度は女子の進学率が男子の進学率を1.0%以上上回っていましたが、近年では、令和3年度に男子の進学率が女子の進学率を0.1%上回るなど、その差は小さくなっています。全国平均についても富山県の傾向と同様、女子の進学率の方が男子の進学率より高く推移していますがその差は小さくなっています。
全国と比較すると、男子、女子いずれも富山県の方が高く推移しています。しかし、平成5年度には「男子(富山県)」が「男子(全国)」に比べ3.1%、「女子(富山県)」が「女子(全国)」に比べ2.1%高かったものが、令和5年度には男子0.7%差、女子0.6%差となり、その差は小さくなっています。
高等学校等進学率について、全国の状況もみてみると、全国第1位は新潟県の99.6%、全国第2位は石川県の99.4%、全国第3位は岩手県、富山県、福井県、長崎県の99.3%となっています。しかし、1位の新潟県と47位の沖縄県ではその差は2.1ポイントで、わずかな差で順位が変動します。
表4. 全国の高等学校等進学率
令和5年度の富山県の中学校・義務教育学校卒業者の就職率は0.1%で、全国平均の0.2%を下回っており、平成22,28,30,31,令和4年度を除き、富山県の就職率は全国の就職率を下回っています。男女別でみると「男子(富山県)」は0.2%、「女子(富山県)」は0.0%となっています。平成5年度以降、男子の就職率が女子の就職率を最大で平成9年度に0.8%上回っていましたが、就職率は増減を繰り返しながら減少傾向にあり、平成29年以降は男女ともに0.3%以下で推移しています。
※4 全国値は、中等教育学校前期課程修了者を含みます。
図6. 中学校・義務教育学校卒業者の就職率の推移
令和5年度の富山県の高等学校卒業者の大学等進学率は、57.5%(前年度比+1.0ポイント)で、過去最高を更新し、全国第19位でした。全国平均は60.9%(前年度比+1.3ポイント)となっており、平成24年度以降、富山県の進学率を全国平均の進学率が上回っています。
男女別でみると、「男子(富山県)」は52.8%(前年度比▲0.2ポイント)、「女子(富山県)」は62.2%(前年度比+2.0ポイント)となっており、平成12.13年度を除き、平成5年度から令和5年度まで男子より女子の方が高い割合で推移しています。
※5 全国値は、中等教育学校後期課程本科卒業者を含みます。
図7. 大学等進学率の推移
令和5年度の富山県の大学等進学者のうち大学学部への進学率は、51.1%(前年度比+2.2ポイント)となり、過去最高を更新しました。男女別でみると、男子51.1%(前年度比+0.3ポイント)、女子は51.1%(前年度比+4.1ポイント)となっています。男子と女子の差は平成5年度は9.6ポイントでしたが、その差は年々縮まり、令和5年度は男女の大学学部進学率が同率となりました。
一方、短期大学本科への進学率は、5.7%(前年度比▲1.2ポイント)で、男女別でみると、男子は1.5%(前年度比▲0.6ポイント)、女子は10.1%(▲1.7ポイント)となっています。平成5年度と比較すると、男子は2.8ポイント、女子も14.3ポイント低下しています。
図8. 大学学部・短期大学本科別進学率の推移(富山県)
大学等進学率について、全国の状況もみてみると、全国第1位は京都府の73.0%、第2位は東京都の72.8%、第3位は神奈川県の68.1%となっています。北陸地域では、福井県が62.7%で全国第10位、石川県は60.2%で全国第14位となっています。
表5. 全国の大学等進学率
令和5年度の富山県の高等学校卒業者の就職率は19.7%(前年度比+1.1ポイント)で、全国第16位となっています。全国平均は14.1%(前年度比▲0.6ポイント)となっており、平成10年度を除き、富山県の就職割合が全国の就職割合を上回っています。
男女別でみると「男子(富山県)」は26.7%(前年度比+2.5ポイント)、「女子(富山県)」は12.4%(前年度比▲0.4ポイント)となっています。富山県、全国ともに平成5年度から比較すると男女差が大きくなっています。
※6 全国値は、中等教育学校後期課程本科卒業者を含みます。
図9. 高等学校卒業者の就職率の推移
就職率について、全国の状況もみてみると、全国第1位は佐賀県の28.0%、第2位は山口県の27.3%、第3位は秋田県の27.0%となっています。北陸地域では、石川県と福井県が17.6%で全国第26位となっています。
表6. 全国の就職率
また、令和5年度の県内就職率(富山県の就職者のうち県内で就職した者の割合)は94.7%で、全国第2位となっています。全国平均は、82.0%となっており、平成5年度から令和5年度まで、一貫して富山県が全国平均を大きく上回る状況が続いています。
男女別でみると「男子(富山県)」は94.3%、「女子(富山県)」は95.5%となっており、平成28年度を除き、女子が男子を上回っています。
※7 全国値は、中等教育学校後期課程本科卒業者を含みます。
図10. 県内就職率の推移
全国の状況もみてみると、全国第1位は愛知県で94.9%、全国第2位は富山県で94.7%(6年連続)、全国第3位は北海道で94.1%となっています。北陸地域では、石川県が91.1%で全国第5位、福井県が89.8%で全国第9位となっています。
なお、県内就職者を産業別でみると、図11のとおり「製造業」が989人で就職者全体のうち61%を占めています。続いて「建設業」が180人(構成比11%)、「公務(他に分類されるものを除く)」が94人(構成比6%)となっています。
表7. 全国の県内就職率
図11. 就職者の産業別構成比(富山県)
※8 その他には、サービス業(他に分類されないもの)、医療、福祉、宿泊業、飲食サービス業、電気・ガス・水道業、生活関連サービス業、娯楽業、複合サービス事業、学術研究、専門・技術サービス業、農業、林業を含む
今回は、平成5年度~令和5年度の学校基本調査の結果から、富山県内の児童・生徒数の推移や、卒業後の進路状況等についてご紹介しました。富山県分の調査結果の詳細については、「とやま統計ワールド」に掲載されています。
また、全国の結果や、時系列データは文部科学省ホームページからご覧いただけます。
とやま統計ワールド「学校基本調査」
https://www.pref.toyama.jp/sections/1015/lib/ga_kihon/index.html
文部科学省「学校基本調査」
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.html
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