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更新日:2022年7月13日

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はじめての県民経済計算Q&A 2 生産・支出編

はじめに

 「はじめての県民経済計算Q&A」と題し、「県民経済計算」について、はじめての方にもわかるようにQ&A形式でご紹介する企画の第2回。前回は、「はじめての県民経済計算Q&A 1 基本編」と題して、県民経済計算の基本的な考え方をご説明しました。今回は、「生産・支出編」と題して、少し細かい内容について、令和元年度富山県民経済計算の概要を見ながらQ&A形式でご紹介していきます。

Q1.県内総生産はどうやって推計するの?

A.前回のQ3では、県民経済計算は様々な統計や照会資料を利用して作成していることをご紹介しました。具体的な推計方法としては、それらの数値を積み上げたり、全国値を按分したりすることにより推計しています。

 生産側の例を見てみましょう。製造業の場合、工業統計の数値を積み上げて産出額と中間投入額を推計し、産出額から中間投入額を差し引いて総生産としています。

 また、卸売・小売業の場合は、商業統計の年間商品販売額等を基に算出した「県の対全国比」を用いて全国値を按分することにより、県の産出額を推計します。そして、県の産出額に「県産業連関表の中間投入比率」を乗じることで中間投入額を推計し、産出額から中間投入額を差し引いて総生産としています。

 このようにして推計した各経済活動の総生産の合計が県内総生産となります。(「経済活動」についてはQ2でご説明します。)

 なお、推計は内閣府の標準方式・ガイドラインに基づいて行っており、内閣府ホームページでご覧いただけます。推計方法の概要は県HPに掲載しています。

内閣府ホームページ(標準方式・ガイドライン)(外部サイトへリンク)

県民経済計算の推計方法(概要)

 Q2.「経済活動別」って何?

A.令和元年度富山県民経済計算の概要に、表2経済活動別県内総生産(名目)を掲載していますが、「経済活動別」という言葉になじみがない方もいるかもしれません。

 県民経済計算では、国民経済計算に準拠して「産業」を「経済活動」と呼んでいます。国民経済計算は国連の定める国際基準に準拠しており、産業の分類は、国連が作成する国際基準である「国際標準産業分類」と整合的なものとなるよう設定されているため、「日本標準産業分類」とは異なる点があります。

 表2 経済活動別県内総生産(名目)(令和元年度富山県民経済計算の概要3ページ)

表2経済活動別県内総生産(名目)

Q3.不動産業の構成比が大きいのはなぜ?

A.令和元年度富山県民経済計算の概要の図2経済活動別県内総生産の構成比を見ると、製造業に続き不動産業が第2位となっています。その不動産業の約9割を占めるのが住宅賃貸業です。

 住宅賃貸業というと、アパートやマンション、一戸建てなどの住宅を貸し出して賃貸料を得るものが思い浮かぶと思いますが、県民経済計算では、それだけではなく、実際には家賃の受払を伴わない持ち家についても住宅賃貸業を営んでいるものとみなし、家賃相当を「持ち家の帰属家賃」として産出額に含めています。そのため、一般的な「不動産業」よりも大きいものとなります。

図2 経済活動別県内総生産の構成比(令和元年度・名目)(令和元年度富山県民経済計算の概要4ページ)

図2経済活動別県内総生産の構成比

 

 支出側を見ると、持ち家についても家賃を支払っているとみなすので、令和元年度富山県民経済計算の概要の表6県内総生産(支出側)の家計最終消費支出のうち、住宅・電気・ガス・水道には「持ち家の帰属家賃」が含まれています。

 表6 県内総生産(支出側:名目)(令和元年度富山県民経済計算の概要11ページ)

表6県内総生産(支出側:名目)

Q4.統計上の不突合って何?

A.県民経済計算では、県内総生産を生産側と支出側から捉えていますが、概念上は生産側も支出側も同額となるべきものです。令和元年度の結果を見ると、生産側である表2の「県内総生産」と支出側である表6の「県内総生産(支出側)」は同額の4兆9,102億3,200万円となっています。

 しかし、実際の推計では、それぞれの推計方法や推計に用いる基礎資料が異なるため、生産側と支出側の推計結果に不一致が生じます。この差額を「統計上の不突合」として支出側に記録することにより、生産側と支出側を一致させているのです。令和元年度の統計上の不突合は、支出側の表6の4(2)にあるとおり▲2,226億5,000万円となっています。

おわりに

 今回は「2 生産・支出編」ということで、前回よりも少し細かい点について簡単にご説明しました。

 今後は、「3 県民所得編」、「4 基準改定編」(それぞれ仮題)として11月以降に順次掲載していく予定です。

 令和元年度の県民経済計算推計結果は下記の「関連リンク」からもご覧いただけます。

(注)説明を簡略化しているため、本稿に用いている用語の説明は実際の県民経済計算の推計に用いている厳密な定義と異なる場合があります。

関連リンク

とやま統計ワールド「県民経済計算」

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所属課室:経営管理部統計調査課経済動態係

〒930-0005 富山市新桜町5-3 第2富山電気ビルディング

電話番号:076-444-3191

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