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更新日:2021年12月23日

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学校基本調査から見た少子化の影響ー小学校、中学校における学校数などの推移と現状

1.本稿の趣旨

令和3年度の学校基本調査の結果によれば、本県の児童生徒数は小学校47,818人、中学校26,146人とそれぞれ過去最少を記録しました。

過去最少を更新するのは、小学校では13年連続、中学校では7年連続であり、第2次ベビーブームで児童生徒数がピークだった年度と比較すると、小学校が▲62,165人(▲56.5%)、中学校が▲30,620人(▲53.9%)と大幅に減少しています。

そこで本稿では、小学校、中学校におけるこの間の児童生徒数の急速な減少によって、学校数はどう減少したのか、また、学校数の減少やその他の要因によって、子どもたちが将来のために学び、長時間生活する場である学校の姿はどう変容したのか、学校基本調査の結果を基に、過去の推移を振り返りながら、本県の現状をデータによって確認したいと思います。

なお、文中の数値は、すべて各年度の5月1日時点のものです。

2.児童生徒数・学校数の推移

(1)児童生徒数の減少

はじめに、児童生徒数がどのように減少してきたかを確認しておきます。

【図表1】は、児童生徒数と学校数の年度ごとの推移を示しています。

小学校では、第2次ベビーブームによるピークが昭和57年度の109,983人でした。

昭和60年度から平成3年度まで、年率▲5.2%~▲3.2%と急速な減少が続き、第2次ベビーブーム世代が概ね30歳代であった平成13年度から平成20年度にかけては、いったん横ばいの状態が続いたものの、この10年では、年率▲2.5%~▲1.9%で推移しています。

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中学校では、第2次ベビーブームによるピークが昭和61年度の56,766人でした。

少子化の影響は遅れて現れていますが、小学校と同様の傾向が見られます。平成元年度から平成6年度まで、年率▲5.1%~▲4.3%と急速な減少が続き、平成16年度から平成26年度にかけては、3万人~3万1千人を維持したものの、平成27年度に3万人を割り込んだ後は、年率▲2.7%~▲1.6%で推移しています。

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(2)学校数の減少

こうした児童生徒数の減少に対して、学校数はどのように減少してきたでしょうか。

(なお、学校数には、在学者がなく休校中だった学校や分校を含みます。)

小学校数は、昭和57年度の275校が、令和3年度に181校となり、児童数のピーク時に存在した学校数の3分の1を超える94校、34.2%減少しています。

中学校数は、昭和61年度の87校が、令和3年度に77校となり、10校、11.5%減少しましたが、小学校ほどの大きな減少はみられません。

(3)廃校の時期及び類型

【図表2】は、廃校となった学校について、年度ごとの廃校数をその類型別に示しています。

小学校では、ほとんどの年度に廃校となった学校が見られ、期間中に129校が廃校となっています。このうち分校が22校、17.1%を占めています。

また、地域に子どもがなく、休校中だった学校の廃校が30校、23.3%と少なくありませんでした。平成8年度、平成17年度に多くみられますが、そのほとんどは旧利賀村、旧八尾町における廃校です。

学校統合に伴う廃校は78校、60.5%あり、新設校に統合された学校数の別にみると、2校が18事例、3校が6事例、4校が5事例、6校が1事例となっています。平成18年度の廃校数が多いのは、氷見市、黒部市(旧宇奈月町)、射水市(旧大門町)で学校統合が進んだことによるものです。

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中学校では、廃校数が19校で小学校と比べれば少なく、昭和63年度から平成11年度までの12年間は廃校がまったくありませんでした。廃校となった中で、中学校2校が1校に統合された事例が4事例ありました。また、令和以降の廃校はすべて学校統合に伴うもので、7校が廃校となっています。

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(4)市町村別の学校数

【図表3】は、学校数の減少を市町村別にまとめたものです。昭和57年度、昭和61年度の学校数は、合併前の市町村の学校数の合計となっています。

市町村ごとの状況はまちまちですが、中には魚津市、氷見市、南砺市、朝日町のように、児童数がピークだった年度に存在した小学校のうち、6割から8割近くが廃校となっている市町もみられます。

なお、平成28年度から新たな学校の種類として、義務教育を一貫して行う「義務教育学校」を設置できるようになりましたが、県内では令和2年度以降に、地域の小学校と中学校を統合して「義務教育学校」を設置する事例が見られるようになり、令和3年度の時点で、高岡市、氷見市、南砺市に各1校が設置されています。

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3.学校の規模

それでは、児童生徒数と学校数の減少によって、学校の規模(児童生徒数)はどう変化したでしょうか。

【図表4】は、児童生徒数がピークだった年度と令和2年度における児童生徒数ごとの学校数の分布を示したものです。

まず、小学校をみると、昭和57年度には31校あった児童数900人(学年平均150人)以上の学校が、令和2年度には1,000~1,099人で1校のみとほぼ姿を消してしまいました。第2次ベビーブーム世代の就学中にみられた大規模校は、もはや昔の話といえます。

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【図表5】では、学校規模別の構成比で比較しています。

0~199人(学年平均0~33人)の小規模な学校は令和2年度に84校で、構成比は45.9%となり、昭和57年度以降に休校中の学校の廃校や学校統合があったにもかかわらず、+4.4%ポイント増加しています。

これに次ぐ規模である200~299人(同33~49人)の学校は、令和2年度に38校、構成比は20.8%で、+11.7%ポイント増加し、これらの学校を合わせると全体の66.7%を占めています。

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次に、中学校をみると、昭和61年度には28校あった生徒数800人(学年平均266人)以上の学校が、令和2年度には1,000~1,099人で2校のみと、小学校と同様に、大規模校はほぼ姿を消しています。

これに対し、100~199人(同33~66人)、200~299人(同66~99人)、300~399人(同100~133人)の学校が、18校から45校へと大幅に増加しました。

また、小学校のようには学校数が減少しなかったこともあり、学校の生徒数の中央値は昭和61年度の500~599人から、令和2年度の300~399人へと大幅に低下しています。

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構成比でみると、生徒数300人未満(学年平均100人未満)の小規模な学校の占める割合が、昭和61年度の25.3%から、令和2年度に48.7%と大きく上昇し、ほぼ半数となっています。

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(参考)学校教育法施行規則は、小学校、中学校の学級数について「12学級以上18学級以下を標準とする。ただし、地域の実態その他により特別の事情のあるときは、この限りでない。」と規定しています。

4.学級の規模

学校の規模(児童生徒数)が縮小する中、教室の子どもたちの人数は、どう変化したでしょうか。

【図表6】は、収容人員別学級数、つまり各学級の児童生徒数別に学級数の分布をみたもので、児童生徒数がピークだった年度と令和2年度で比較しています。なお、学級数に特別支援学級は含まれていません。

まず、小学校をみると、1学級の児童数の上限を35人とする35人学級が、本県では1年生と2年生で実施されていることなどや、児童数の減少によって、児童数36人以上の学級数が大幅に減少していることがわかります。

昭和57年度には、児童数36~40人、41~45人の学級があわせて1,822学級、構成比で56.8%ありましたが、令和2年度には36~40人の学級がわずかに105学級、構成比で5.8%となり、13~20人、21~25人、26~30人の学級数がそれぞれ増加しています。

この結果、1学級の児童数の中央値は、36~40人から26~30人へと大きく低下しました。

なお、本県では、国の計画よりも2年先行し、令和5年度までに小学校全学年で35人学級を実施することとしており、学級の少人数化は今後さらに進むと思われます。

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次に、中学校をみると、40人学級が実施されたことにより、昭和61年度には、生徒数41~45人の学級が748学級、構成比で67.1%ありましたが、令和2年度にはなくなり、31~35人の学級数が増加しています。

また、1学級の生徒数の中央値は、41~45人から31~35人へと大きく低下しました。

小学校、中学校のいずれも、1学級の児童生徒数の上限が引き下げられたことや児童生徒数の減少によって学級の少人数化が進み、きめ細かな教育を実施できるようになってきています。

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5.特別支援学級児童生徒数、外国人児童生徒数

学校基本調査では、特別支援学級の児童生徒数、外国人の児童生徒数についても調査しています。【図表7】をみると、児童生徒の総数が減少する一方で、これらの児童生徒数は逆に増加する傾向にあり、近年では増加のペースが速まっていることがわかります。

障害が多様化する中で、特別な教育的な支援の必要な子どもが増えており、また、出入国管理及び難民認定法の改正などにより、外国人の滞在と同伴される子どもが増えています。

その結果、児童生徒の総数に占める割合は、令和2年度の時点で、特別支援学級の児童生徒数が小学校で2.8%、中学校で1.9%に、外国人の児童生徒数が小学校で1.1%、中学校で0.8%に上昇しています。

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6.教員数

最後に、学校、教室で子どもたちを指導する教員の人数は、どう推移してきたでしょうか。

児童生徒数と学校数の減少は、ともに教員数を減少させる要因ですが、【図表8】からわかるように、実際の教員数は、平成の中頃以降、児童生徒数などのようには減少していません。前年度から若干ですが増加した年度もみられます。

「教員数1人当たりの児童生徒数」でいえば、小学校では、昭和57年度23.8人が令和3年度13.2人に、中学校では、昭和61年度21.9人が令和3年度12.8人となり、ともに以前の6割を下回る水準となっています。

【図表6】収容人員別学級数でみたように少人数学級が実施され、また、ティーム・ティーチングなどによるきめ細かな指導を実施する少人数指導教員や小学校に英語などの専科教員が配置されるなど、教員配置の改善が進められたことが、その大きな要因です。

また、特別支援学級児童生徒数の増加に伴い特別支援学級担当教員数が増加していることや、近年、若い世代の教員が増えたことで育児休業者数が増加し、必要とされる育児休業代替者数が増加していることも、増加の要因となっています。

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7.まとめ

少子化の流れを受けて、この40年ほどの間に学校数は減少するとともに、令和2年度の時点で、児童数200人未満の小学校が45.9%、生徒数300人未満の中学校が48.7%と小規模な学校が約半数を占めています。

そうした一方で、少人数学級などが財政的な負担にも配慮しながら段階的に実施され、教育の充実が図られてきました。

本稿執筆時において、学校再編に関して議論がなされている地域や、計画が既に策定されている地域がありますが、少子化の進展が中長期的に継続すると見込まれることなどを背景に、少子化に対応した活力ある学校づくりのための方策が、それぞれの地域の実情に応じて、継続的に検討されていくものと思われます。

 

なお、学校基本調査では、上記で紹介したデータだけでなく、県が調査している初中等教育機関、専修学校・各種学校に関する様々な事項や卒業後の状況などについて、統計表を公表しています。次の関連リンクもあわせてご覧いただければ幸いです。

末筆となりましたが、学校基本調査は、小学校、中学校のほか、幼稚園、幼保連携型認定こども園、義務教育学校、高等学校、特別支援学校、専修学校、各種学校など国公私立のすべての学校からいただいた報告を基にしており、毎年度の調査にご協力いただいているこれらの学校の皆様方には、この場を借りまして厚くお礼申しあげます。

 

関連リンク

とやま統計ワールド「学校基本調査」

 

お問い合わせ

所属課室:経営管理部統計調査課経済動態係

〒930-0005 富山市新桜町5-3 第2富山電気ビルディング

電話番号:076-444-3191

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