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更新日:2025年10月23日

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定例記者会見[令和7年10月24日(金曜日)]

  • 日時:令和7年10月24日(金曜日)13時30分~
  • 場所:4階大会議室

1.知事からの説明事項・質疑応答

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください

内容 動画

<発表項目>

  1. 令和8年度当初予算編成方針について
  2. 「寿司といえば、富山」月間、「寿司といえば、富山」の日について

<お知らせ>

  1. T-Messe2025富山県ものづくり総合見本市について

【令和7年10月24日(金曜日)11時30分〜】知事定例記者会見(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

<質疑応答>

  1. 令和8年度当初予算編成方針について
  2. 「寿司といえば、富山」月間・「寿司といえば、富山」の日について
  3. 新内閣への期待について
  4. 県内のバイオ医薬品の産業振興について
  5. ガソリン税の暫定税率の廃止について
  6. クマ被害への対応について
  7. 国会議員定数削減について
  8. 副首都構想・東京一局集中の是正について
  9. 福井県知事のセクハラ疑惑について
  10. 広島県知事選について

2.記者会見録

( )内は、発言内容を分かりやすくするため補足した部分です。(※)は、発言内容を訂正した部分です。

1.知事からの説明事項(令和8年度当初予算編成方針について)

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1.令和8年度当初予算編成方針について

 令和8年度の当初予算の編成方針についてご説明申し上げます。

 人口減少・少子高齢化の進展など、富山県を取り巻く社会経済情勢が大きく変化をし、先行きの見通せない厳しい状況が続く中でも、県民お一人お一人の豊かで幸せな暮らしと富山県の持続的な発展を実現するために、現在、県民の皆様とともに新たな総合計画の策定を進めております。

 「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山~」の基本理念の下、10年先を見据えた明確なビジョンを掲げ、県民の皆様が主役の新しい富山県づくりに、しっかりと取り組んでいかなかなければなりません。

このため、令和8年度は「未来に向けた人づくり」、そして「新しい社会経済システムの構築」、この2本の柱の下、新たな総合計画の具現化に向けた施策に戦略的に取り組んでいきたいと考えています。

 一方で、能登半島地震からの復旧・復興が道半ばであることに加え、人件費や物価上昇の影響、社会保障関係費の増加や、公債費をはじめとした義務的経費の高止まりによって、富山県の行財政運営は、引き続き極めて厳しい状況にあると言わなければなりません。こうした状況のご説明として、資料の最後には今後3年間の財政見通しの試算を掲載しておりますので、ご参考になさってください。

 こうした状況も踏まえながら、令和8年度当初予算については、いつも私が申し上げている、県民目線、スピード重視、現場主義をこれまで以上に徹底するとともに、一層の選択と集中、そして改革と想像、これを念頭に編成を行っていきたいと考えております。

 まず、今回の予算編成方針の策定に当たっての基本的な考え方は、限られた人的・財政的資源を効果的に活用するということです。これは令和7年度当初予算から引き続きということであります。

 現在、喫緊の課題である能登半島地震からの復旧・復興や物価高騰、賃上げへの対応に加えまして、中長期の視点では、人口減少・少子高齢化、県有施設やインフラの老朽化への対応など、県を取り巻く様々な課題に適切に対処するためには、財政的資源を効率的・効果的に活用していく必要があります。

 また、災害などの危機管理事案にも迅速に対応できるように備えるとともに、新たな行政ニーズにも適時適切に対応するため、職員のマンパワー確保に配慮することも重要です。

 このため、引き続き既存事業の抜本的見直し、再構築を徹底するともに、優先度を意識した重点施策へのメリハリのある配分、これも進めまして、これを両輪として選択と集中、そして改革と創造により、持続可能で未来への希望が持てる県政運営につがる予算を編成していきたいと考えます。

 具体的な内容に入ります。

 大きな1つ目のポイントは、3つの重点施策の設定です。

 まず、重点施策の1点目、これは令和6年能登半島地震からの復旧・復興の加速化です。

 震災からの早期の復旧・復興には、引き続き最優先で取り組んでまいります。特に被災者の生活再建や地域産業の再生、地域防災力の向上など復旧・復興の加速化を図る事業について、要求額に上限を設けず必要な事業費を確保します。本県の復旧・復興を一日も早く実現し、北陸エリア全体の復興へつなげてまいります。

 重点施策の2つ目、これは「人材確保・活躍の富山モデル」の構築に向けた取組みの推進です。

 様々な分野で深刻な人手不足が発生している状況を踏まえまして、人材の確保・活躍を総合的かつ効果的に推進するため、県では現在、人材確保・活躍推進本部において具体的な施策を検討しており、今月末には人材確保、働き方改革、人材育成、省力化・省人化、この4つの柱からなる対策の骨子を取りまとめます。この骨子を踏まえて、富山で働くことの価値が広まって、人が集まり活躍する好循環サイクルを確立する「人材確保・活躍の富山モデル」の構築に向けた取組みを推進します。

 そのため、斬新で先駆的な、かつ分野横断で取り組む事業に優先的に予算を配分することとし、既存事業の見直し額の、これは2倍まで、予算を要求できることとします。来年の2月には、これまでも申し上げているように、これらの施策を取りまとめたものを人材確保・活躍対策パッケージとして公表したいと考えております。

 最初のポイントの中の重点施策の3つ目になります。これは新たな総合計画の推進です。

 新たな総合計画では、最重要課題である人口減少対策を、重点的に推進する施策として位置づけています。これを受けて、自分の生き方を主体的に選択でき、働きたい、関わりたい、住みたいと思える富山をつくることによる人口減少の緩和、また多様な人材が活躍でき、安心して快適に過ごせる富山をつくることによる人口減少社会への適応、この緩和と適応の両面から戦略的に対策を打っていきたいと考えています。

 特に複数部局が連携し、人口減少対策を先頭に立って牽引するリーディング事業に位置づけるものについては、要求の上限を設けないで重点的に予算を配分することとします。

 また、総合計画の2つの政策の柱、未来に向けた人づくりと新しい社会経済システムの構築に向けた、子ども・子育て、教育、まちづくり・交通、産業・GXなど、12の政策分野におけるそれぞれの成果目標の達成に寄与する事業についても優先的に予算を配分することとし、こちらは既存事業の見直し額と同額まで予算を要求できることとします。

 以上が重点施策、3つの重点施策についての説明です。

 そして、大きな2つ目のポイントは、既存事業の抜本的見直し、再構築の徹底ということです。

 昨年度と同様、長年、目安として5年以上というイメージでおりますが、長年継続している事業は一旦立ち止まって、廃止または停止ができないか検討します。また、新たな事業を要求する場合には既存事業をやめるなど、スクラップ・アンド・ビルドを徹底いたします。これらの取組みにより、既存事業の本数を1割以上削減したいと考えています。昨年度に引き続き、事業本数の削減に重きを置いています。昨年は2割の削減を目標とし、それも達成いたしました。

 このことはですね、単なる経費縮減ではなく、むしろ業務量の削減、効率化することによって、新たな行政課題に対応するためのマンパワーの捻出、確保を大きな狙いとしているからであります。

 なお、既存事業の見直し、効率化などを図った上でですが、その上で、現下の物価・人件費上昇により行政サービスの提供に支障が生じないよう、見直し後の金額の5%を上限に別枠で要求できる、物価・人件費などの上昇分を別枠で要求できる、そんなことにもしております。

 そのほかの取組みとして、AIやRPAなどデジタル技術を積極的に活用することにより、業務プロセスの見直しやペーパーレス化を進めるともに、伝える事業については、デジタルマーケティングを活用するなど、ターゲットに応じて「つくる・届ける・分析する」予算を戦略的に配分するほか、サンドボックス予算の活用も進めてまいります。この2点は昨年に引き続きの取組みになります。

 また、物価や人件費の上昇を踏まえて、全庁的に使用料及び手数料の見直しを検討するとともに、歳入の確保について、ふるさと納税などの積極的な活用を進めてまいります。さらに、今後策定が見込まれる国の経済対策を踏まえた対応にも迅速に取り組んでまいります。

 令和8年度当初予算の予算編成方針についての説明は以上です。

 当初予算(案)については、来年2月の発表を目指し、県庁一丸となって全力で編成に取り組んでまいります。令和8年度当初予算編成方針についての説明は以上とさせていただきます。

2.質疑応答(令和8年度当初予算編成方針について)

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【記者】

 今ほど説明があったんですけれども、令和7年度と8年度を比較したときに、方針の変わっていない部分もあるし、変わった部分もあると思うんですけれども、特に知事から見たときに、7年度からの変更点、ここが特に重点を置いたというか、どこが一番力点を置いた部分か伺えたらと思います。

【知事】

 ありがとうございます。

 変えたところ、引き継ぐところ、おっしゃるように両方ありますが、まず、予算の配分にメリハリをつけるということ、これをより徹底したことであります。

 例えば、今ほど説明したとおりですけれども、地震からの復旧・復興については予算上限なしとします。それから人材活躍推進本部での議論の、この人手不足対策について、これは既存事業の見直し額の2倍の要求枠を設定をするということ。それから、総合計画についてのことですが、これは要求額の上限を既存事業見直し額と同額とすることにしています。そのように、メリハリをつけた配分をしていくということが、今年の特徴の一つかというふうに思います。

 一方で、事業本数の見直しについては、昨年は20%でした。かなりこれは大変だったと思いますが、達成することができました。今年も引き続きやるというのは、職員の皆さんにとっては大変に、ある意味では酷なことだと思いながらも、でも、やはり、先ほど申し上げたようにマンパワーを特に捻出していくため、新しい課題、あるいは不測の事態に備えるためにマンパワーを捻出するためには、この事業本数の見直しによって業務量を削減していくということ、これはやっぱり引き続きやるべきであろう。ただ、昨年の2割に対して今年は1割と、少し、少しというより半分まで減らしたということです。これは変わった点ではないかというふうに思います。

 ただ、基本的な精神は、うちの税財政環境が決して楽ではないという基本的なファクターは変わっていないものですから、基本的な考え方は、そう大きく変わるものではありません。

3.知事からの説明事項(その他)

2.「寿司といえば、富山」月間、「寿司といえば、富山」の日について

 それでは、2点目の発表項目です。

 「寿司といえば、富山」についてご説明します。

 来月11月を「寿司といえば、富山」月間、そして11月の第3日曜日、これは今年は16日になりますけれども、これを「寿司といえば、富山」の日として集中的にPRを展開をしてまいります。

 昨年より、とやま県民家庭の日である第3日曜日に、回転ずし店などと連携して寿司を食べようキャンペーンを実施してきましたが、さらにバージョンアップして、11月を月間として集中的にPRすることで、すしを入口に、食、お酒、器、観光など富山の魅力を広く発信していくものです。

 「寿司といえば、富山」の日を記念して、官民一体で11月16日に「すしフェスティバル2025」を富山駅を舞台に開催をいたします。これは主催は民間の富山ロータリークラブさんで、県と富山市で後援をしてまいります。

 当日は11月の第3日曜日に当たることから、「寿司といえば、富山」月間及び「寿司といえば、富山」の日の宣言を行い、すし握り体験やとやまクラフト寿司、日本酒の販売など、多彩なプログラムでおもてなしをいたします。ご覧のように、「寿司といえば、富山」月間に併せて県内各地で様々な催しが開催されます。

 多彩な飲食店によるとやまクラフト寿司の取組みを説明します。

 富山県の魅力を発信する取組みとして、県産食材を活用し、創作メニューをご提供いただき、県としてPRをします。とやまクラフト寿司は、県内のイタリアン、フレンチ、中華、韓国料理、スイーツ店など多彩なジャンルの飲食店19店と連携し、すしを連想するメニューを考案いただき、11月1日より各店舗において提供を開始していただきます。すしをテーマに新たな飲食体験を提供することで、地域一体で「すし県とやま」を盛り上げ、活性化を図ってまいります。

 とやまクラフト寿司とは、富山県産の野菜やお肉、富山湾の魚介を活用し、富山の暮らしや食文化の物語が伝わるものなどであり、県としては本日特設サイトを開設するとともに、SNSなどでもPRしてまいります。

 10月30日の木曜日には、メディアの皆様向けの試食会も準備しておりますので、ぜひご参加いただきたいと思います。まず、皆様が実感をしていただいて、そして報道にまた力を入れていただくことを期待しております。詳細は、改めてブランディング推進課からお知らせをいたします。

 県・市町村の主な取組みについてご説明いたします。

 11月1日には、富山市が、全国すし商生活衛生同業組合連合会が制定するすしの日、全国一斉です、これは。すしの日に合わせまして、富山駅で「すしのまちとやまデー」というイベントを開催するほか、11月3日には魚津市と県のコラボ企画、寿司ネタライブ魚津水族館、これを開催します。そして11月5日からは、富山駅にすしの顔出しパネルを設置します。11月18日には、県庁食堂ですし職人による握りずし提供など、市町村とも連携しながら「寿司といえば、富山」月間を盛り上げてまいります。

 また、民間の皆様による様々な取組みも行われます。

 11月1日から、富山県酒造組合による「富山ノ酒と寿司シリーズ」が発売されます。ご覧のように、お酒のラベルのところに寿司が一貫、様々なネタの寿司が載っている、そのようなシリーズです。これは酒造組合参加の蔵元さんたちが協力して、このような統一的なイメージづくりをしていただいていることを大変にありがたく思います。

 11月5日には、富山広告協会さんの主催で「すしがつなぐ富山の未来と世界」セミナーが開催され、小矢部市出身の東京すしアカデミー代表、福江さんがご講演をされます。

 11月24日には、こども食堂のニコニコ夢食堂を運営するNPO法人とすし店がコラボして「にぎり鮨づくり体験」イベントを開催します。本県とすしで連携をしている北九州市においても、すしの都強化月間として、同じく11月をすしのPRに集中的に取り組むことにされています。

 連携の一環として、株式会社Mizkanさんと連携し、同社の「おすおすしのうた・全国ご当地キャラダンスリレー」動画企画において、新たに富山県と北九州市を追加して公開がされます。今後とも富山県と北九州市、両自治体でタッグを組んで、11月のすし月間を盛り上げてまいります。

 すしを通じたとやまブランドの強化は、幅広い飲食業や観光はもとより、農林水産業、伝統工芸、そして地域経済全体の活性化につながると考えます。県民、事業者の皆様と力を合わせ、「寿司といえば、富山」を国内外にしっかり発信してまいります。なお、詳細についてはブランディング推進課へお問合せください。

(お知らせ)T-Messe2025富山県ものづくり総合見本市の開催について

 次に、お知らせです。

 T-Messe2025富山県ものづくり総合見本市についてです。

 来週の木曜日、30日からT-Messe2025富山県ものづくり総合見本市が開催されます。

 T-Messe2025は、本県の優れたものづくり技術を国内外に力強く発信するとともに、デジタル技術などを活用した高度化、効率化の促進や、次世代を担う若者たちへのものづくり産業のPRの場として意義があるものと考えています。

 皆様のお手元にチラシを配付させていただきましたので、また報道についてご配意をいただければ、大変にありがたく思います。詳細については、成長産業推進室物流通商担当へお問合せください。

4.質疑応答(その他)

【記者】

 「寿司といえば、富山」月間についてお伺いします。

 先ほどのご説明では、北九州もですね、11月、強化月間ということのようなんですが、そもそもなぜ11月にされたのかということをお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。

【知事】

 まず、先ほど申し上げたように、富山市さんが開催されますが「すしのまちとやまデー」、これの元になっているのが、全国すし商生活衛生同業組合連合会が定める全国すしの日、11月1日ということです。まずこんなことが1つあります。

 それと、これまで県民家庭の日である11月の第3日曜日というのは、これは元々本県で定めていたことなんですが、それを昨年からですね、おすしに絡めて、ご家庭でおすしを食べましょうというようなことも訴えかけてきました。

 そんなことで、この11月、そういったベースがあるので、そこにさらにですね、富山ロータリーさんが、この第3日曜日に、今年は16日になりますけれども、このすしフェスティバルというイベントを打ちたいということも、前からご相談をいただいておりました。などなど、様々なことで11月、元々そういう素地があるということ。なので、そこにまたさらに様々なイベントを、市町村とも連携して盛り込んでいこうということで、それで丸ごと11月を月間にしようじゃないか、「寿司といえば、富山」月間にしようじゃないかと。そして11月16日、第3日曜は「寿司といえば、富山」の日ということにしようということで考えてまいりました。

【記者】

 すしネタという観点からいった場合に、ブリですとか、そのパネルにもあるわけなんですけれども、シロエビとかもあると思います。時期として、必ずしも11月ではないのかなという印象もありますが、こういった月間を打ち出すことによって、観光客の方もたくさん来られることも想定されていらっしゃると思うんですけれども、その際に富山の旬みたいなものをどのように発信していくかというのが、ちょっとその旬とずれているんじゃないかなというふうに思うんですが、そのあたりいかがでしょうか。

【知事】

 そうですね。もうできることなら1年中、年間にしたいぐらいですけれども、まず11月にできることを、今たくさん説明したとおりでありますけれども、いろんなことを発信して、旬のことはともかくですね、「寿司といえば、富山」を大いに、さらにアピールを加速していきたいという、そんなことで、12か月の中の1か月を特に強調するということで進めたいと考えています。

【記者】

 分かりました。

 これは、当然来年以降もですね、この11月ということでやっていかれるんですよね。

【知事】

 そうですね。そういうことを今年宣言をしたいと思っています。

【記者】

 全体での位置づけということでお伺いしたいんですが、10年計画の中で、この3年というのがですね、基本的にはスタートアップというかですね、こういった定着を図っていくような大事な時期という位置づけで、予算も、今年、万博のこともありましたし、かなり積んであるかと思うんですが、そういった中で、全体の10年のスパンから見たときのこの月間ですか、これの位置づけを、知事ご自身、どのようにお考えかをお聞かせください。

【知事】

 そうですね、最初、立ち上げフェーズとしての、言わば一つの到達点の位置づけでいます。もちろんこれで終わるわけではありません。立ち上げの到達ということで考えています。この後も、さらに第2フェーズ、第3フェーズと進めていって、究極の目標である、全国で聞いたら9割の人が「寿司といえば、富山」を認知しているという、そんなところに持っていきたいと考えています。

【記者】

 先週の会見以降、首班指名があり、内閣も発足し、そして政務官のほうでは、上田議員をはじめ県の在住、あるいは出身、ゆかりのある方の起用もありました。この新しい顔ぶれを見られての印象と期待することを伺えたらと思います。

【知事】

 ありがとうございます。

 まずもってですね、日本で初めて女性の総理大臣が生まれたということ、これはとても、私は、ことさら女性と言うのもいかがなものかというご意見があるのも承知をしておりますが、でも、事実として、これはとても大きなことであり、私としてもとても感激をしています。そういった下での閣僚が決まり、また副大臣、政務官が決まり、官邸スタッフの皆さんが決まりということで、大いに期待をしているところです。

 また、おっしゃるように本県のゆかりの方々もおられます。特に上田英俊衆議院議員が国交大臣政務官に就かれたということ、これはもちろん国家の政務官ですからえこひいきというわけにはいかないと思いますが、でも、富山の実情をよく知っておられる方、そして能登半島地震での被災状況もよく分かっておられる方が国交省のど真ん中に行っていただけるというのは、私どもとしては大変に心強いことだと思っています。

 それで、高市総理から基本方針というものが出て、閣議決定されたと聞いております。これは3つの柱があって、強い経済の実現、それから2番目がですね、地方を伸ばし暮らしを守るということ、そして3番目が外交力と防衛力の強化ということ、三本柱。全く基本の基本のことなんでしょうけれども、これはいずれも大変に大切なことばかりであり、特に2番目に、地方を伸ばし暮らしを守るということを盛り込んでいただけたことは、我々地方自治体を預かる者としては、とてもこれも心強く思っていることでございます。

【記者】

 ちょっと唐突なんですけれども、県内のバイオ医薬品の産業振興のことについてお伺いできればと思います。

 民間のほうでは、富士フイルムさんのCDMOの1期工事が間もなく完了されるということで、あと県のほうでも、県立大に今年から寄附講座を開設されたかと思います。

 バイオをめぐる動きが県内で大分活発化しているかと思うんですけれども、新たな総合計画にも盛り込んでいらっしゃるかと思うんですが、このくすりの富山でバイオ分野の産業振興をするということの意義について、知事ご自身としてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】

 ありがとうございます。

 ちょうど御紙の連載企画「バイオ立県への道」というもの、とてもわくわくしながら読んでいました。まさにここにあるように、富士フイルムさんの拠点がもうじき完成するということは、富山県にとっても大変に大きな、エポックメイキングなことだというふうに考えております。

 現在、薬業全体のことを俯瞰しますとですね、医薬品産業全体を俯瞰しますと、売上げの上位の新薬の中心が低分子医薬品、これはこれまでの通常の製造方法の医薬品という意味で低分子医薬品、それからですね、バイオ医薬品をはじめとする新しい仕組みやつくり方の薬に変化しているという。要するに、主役が今、変わりつつあるところなんだというふうに、我々はいるんだと思います。

 そういうことを見てもですね、バイオ医薬品は、この医薬品分野の中でも成長領域であると認識しておりまして、このバイオ分野の振興は、富山県の基幹産業の一つである医薬品産業の高度化を促すことにつがると。そして、革新的な技術を導入することによって新たな産業創出、あるいは雇用の拡大にもつがると考えております。これはチャンスであり、ここはしっかりとかじ取りをしていく必要があろうかというふうに捉えています。

 そこで、産学官で連携して取り組んできました「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム事業において、バイオ医薬品に関する講義や実習を提供しています。また今年度からは、富山県立大学にバイオ医薬品に関する寄附講座も開設をいたしました。そこでは県内企業の実務者に対する技術研修プログラムの提供を通じまして、バイオ医薬品に係る専門人材の育成にも取り組むと、今後の成長分野であるバイオ医薬品の人材育成プログラムの拡充にも取り組んでいます。

 富山の医薬品産業が産学官連携の下で、バイオ医薬品の研究、製造、人材育成の拠点として成長し、我が国の創薬エコシステムの一翼を担うことを目指して、県としても引き続き取り組んでいきたいと考えています。

【記者】

 ありがとうございます。

 今のご説明いただいたとおり、県としての関わり方というところでは、やっぱりくすりコンソの取組みとか、あと県立大の寄附講座という、その人材育成の面がかなり大きいかなと思うんですけれども、今のところはいずれも、その事業年度としては、あと3年間ということで設定されているかと思います。

 一方で、業界のほうからは、これから正念場というときに、やっぱりその人材育成の事業は続けてほしいとか、あと法人化による継続をしてほしいとか、そういった声も上がってきているところかと思うんですけれども、スクラップ・アンド・ビルドとかというふうにおっしゃっている中でちょっと聞きづらいことであるんですが、それ以降の方向性について、何かしら、今現時点で知事のお考えがあればお聞かせください。

【知事】

 おっしゃるように、県立大のバイオ寄附講座、バイオ人材育成講座、それから「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム、これは10年の計画になっておりますが、いずれも令和9年度末が事業期間となっているのはおっしゃるとおりです。コンソーシアムを運営しているコンソーシアムの検討委員会では、令和10年度以降の運営体制や事業の方向性について、いろいろ今議論をしているところでございます。先般開いた会議でもですね、継続を望む声も業界の方々からいただいているところでございます。

 現時点では、ただ、令和10年度以降のことについては方向性がまだ決定はしておりません。ただ、大切なのは富山県の医薬品産業のさらなる発展に向けて、医薬品企業には製剤開発力や製造技術力を一層強化していただくこと、またバイオ医薬品など付加価値の高い医薬品の開発製造に積極的に取り組んでいただくこと、また富山大学や富山県立大学には、創薬と製薬のシーズの研究開発、医薬品産業を担う若手人材の育成や、医薬品産業で活躍する人材のアップスキリングの場の提供を進めていただきたいと期待をしております。

 県としては、こうした取組みを推進していく上でですね、やはりこのくすりのコンソーシアムの在り方も大きな位置を占めることになろうとは思っております。そんなことも頭に入れながら、今後の在り方を検討していきたいと思います。

【記者】

 高市内閣ですけれども、今、所信表明演説をやってる頃だと思いますけれども、ガソリン税の暫定税率の廃止というのはおおむね方向性として見えてきたのかなと思いますけれども、改めて県財政への影響ですとか、今後、国に対して求めていくことがありましたらお伺いしたいと思います。

【知事】

 そうですね。あれについては各党、自民党さんと維新さんだけではなくて、ほかの政党でもほぼほぼもう合意に達していることだと思いますので、結構スピード感を持って決まることだというふうに思います。何度も申し上げておりますように、うち、市町村分も合わせまして、富山県への影響額58億円と試算をしております。

 先ほど予算編成方針の話もしましたが、58億円というのはなかなか大きな金額です。ですから、これが丸々そのまま蒸発するとなると、大変に富山県の運営が厳しくなる。そして県民の皆様、あるいは事業者の皆様への、様々な県が担うサービスにも影響が、大きな影響が出ようかと思います。なので、これは富山県としても、また全国知事会としても、しかるべき代替の財源の手当てをいただくようにお願いをし続けてきたことですし、また折を見て、機会を見て、要望してまいりたいと思います。もちろんそのあたりは、政府でも十分にご認識はいただいているというふうに考えます。

【記者】

 あと別件なんですけれども、クマの出没が相次いでおります。昨日も富山市で緊急銃猟が行われましたけれども、県、今、情報収集に努めている段階だと思うんですけれども、改めて県民への注意呼びかけですとか、あるいは市町村に対してのバックアップというところで、今後どういったことをしていくのかというのをお伺いしたいと思います。

【知事】

 ありがとうございます。

 実は今も、先ほど速報が入りましたが、本日も立山町で人身被害が起きたということです。70代の女性が救急車で搬送されたという、今のところそこまでしか分かっておりませんが、そんなことであります。

 今、一昨年、令和5年も実は大変にクマの被害が多かった年です。昨年は、それから比べると減りました。でも、今年はまた上がっておりまして、令和5年と、とてもこの発生の状況も似た状況にあると捉えています。令和5年の場合は10月がピークでしたが、11月も10月に準ずるほどの被害が出ているわけです。なので、クマが冬眠に入るまでは時間がまだ長くあるので、緊張感を持って、集中を切らさずにですね、対応していきたいと考えております。

 そういう意味で、昨日、富山県としては初の、そして全国で5例目の緊急銃猟が、富山・藤井市長のご決断で行われ、そして無事実施、駆除に成功したということはとても、一つの一歩ではないかなというふうに思っています。そういった新たな、今、手だてができたことは、クマ対策としては一つの好材料にはなると思います。

 ただ、やはり県民の皆様に心がけていただきたいことは、今の時期、やはり農業の方もおられる、あるいはお散歩されたりという方もおられると思いますが、十分に緊張感を持ってですね、特に私たちで警報などを出したときにはですね、特に緊張感を持って対応していただきたい。

 それから、日頃から誘引物の処分ですね、特に柿が好物であるということから、柿がクマを引き寄せることになります。あるいは生ごみですね、これの放置もクマを引き寄せることにつながります。このようなものをしっかりと処分をしていただき、クマを寄せつけないようにということを心がけていただきたいとお願いをいたします。

【記者】

 先ほどからの新内閣の、新政権の絡みなんですけれども、連立政権合意書に盛り込まれている議員定数の削減について、各知事の記者会見でも盛り込まれて、各知事がいろいろ考えを述べられているんですが、新田知事は、この議員定数削減について見解を伺えないでしょうか。

【知事】

 定数の削減ということは、私は方向としては正しいことだと思っております。ただ、そのやり方については、やはり選挙というのは、言うまでもなく民主主義の根幹ですから、慎重にやっていただきたい、進めていただきたいと願っております。

 特に、今、報道を見る限り、比例のほうで削減をするようなことが有力なやり方というふうに理解をしておりますが、そうなりますと、少数政党、新しい政党などの意見が反映されづらくなる。これは前回の選挙の按分でシミュレーションしてみるとそんな結果が出ていますので、それはちょっといかがなものかなというふうに思います。なので、ここはですね、連立与党で、そういうことで合意されていると、連立2党で合意されているということですけれども、これはやはり民主主義の根幹に関わることですので、言うまでもなく国会の場で、全ての政党が参加した場で、よりよい、今から変化するわけですから、今までどおりというふうにはいかないわけですけれども、変える上で、よりよい変え方を皆さんで探求してほしいと願っています。

【記者】

 ありがとうございます。

 もう一点だけ。関連して副首都構想を維新が掲げられていますけれども、これについても同様に、見解というかお受け止めはどうされていますでしょうか。

【知事】

 首都機能のバックアップをするという意味では、今本当に自然災害も頻発化、激甚化しているときですから、副首都というものを置くということは、これは私はそのやり方には同意をしたいというふうに思います。

 ただ、そのバックアップとともにですね、私はもう一つ、東京一局集中の是正ということ、これも大きな課題だというふうに思ってます。これはですね、この副首都を置くということだけでは、東京一極集中の是正をしていくには十分ではないと思っています。なので、これについては、従来から申し上げていることですけれども、やはり中央省庁をもっともっと分散させていく、必ずしも副首都に半分置くとかそんなことじゃなくて、これはやっぱり様々な省庁はふさわしい場所に、あるいはより機能を発揮しやすい場所に、あるいはそういう土壌のあるところに積極的に分散させていく、このようなこともぜひ併せて行っていただきたいと願っています。

【記者】

 2つあります。まず1つ目は、先日、福井の杉本知事がセクハラ疑惑ということで、テキストメッセージを送ったことは当人認めているということで、また県のほうも調査に入っていますけれども、いろんなハラスメント、最近話題になっていますけれども、首長の不祥事というのも出ていますけれども、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

【知事】

 まず、福井県知事の件につきましては、もちろん承知はしておりますが、今、第三者の委員会ですかね、つくって調査中ということなので、個別のコメントは控えさせていただきたいと思います。

 ただ、一般論としてはですね、やっぱり首長というのは、選挙で選ばれ、多くの県民、あるいは住民の皆さんの福祉の向上のために、リーダーシップを取って、多くの職員とともに先頭に立って取り組む仕事ですから、やはりいろんな誤解を生んだり、あるいは県民、市民、住民を不安にさせたり、そのようなことにつながるような行動や言動は、現に慎んでいくべきというふうには考えております。

【記者】

 ありがとうございます。

 2つ目になるんですけれども、昨日、広島県知事選が告示されまして、前副知事の横田美香さんを含む3人の方が立候補されました。県ゆかりの知事が他県に、広島に誕生するかもしれないということですけれども、何か受け止め等ありましたらお願いします。

【知事】

 そうですね。それはもちろん本当に、3年間ともに働いた仲間がですね、また違う立場で、おいおい全国知事会の場でですね、ともにまた意見交換をし、そしてともに地方自治のために働けるようになることは心から期待をしていますし、応援をしたいと思っています。

5.関連ファイルのダウンロード

【資料1】令和8年度当初予算編成方針について(PDF:911KB)

【資料2】「寿司といえば、富山」月間、「寿司といえば、富山」の日について(PDF:935KB)

 

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