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更新日:2025年4月9日
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(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください
内容 | 動画 |
<発表項目>
<お知らせ>
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<質疑応答>
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( )内は、発言内容を分かりやすくするため補足した部分です。(※)は、発言内容を訂正した部分です。
まずお知らせがあります。米国の関税措置に関する金融特別相談窓口を設置したということです。お手元に配付しました資料のとおり、米国による関税措置の影響を受ける中小企業の皆様の資金繰りを支援するため、去る4月4日金曜日、商工労働部経営支援課内に金融特別相談窓口を設置しました。これは既にご報道もいただいているとおりですけれども、経営支援課からプレスリリースをお届けしていますが、改めて私からも直接大切なことなのでご案内をさせていただきます。
この県の窓口では、売上げ減少時などにご利用いただける県の制度融資をご紹介するほか、必要に応じ国の支援策や相談窓口を案内をいたします。中小企業が資金繰りについて不測の事態に陥ることがないように関係機関と緊密に連携しながら、きめ細かく対応してまいります。
報道機関の皆様におかれましては、別途お配りしております窓口一覧資料のとおり、この相談窓口について国が3日に設置した県内17か所の特別相談窓口と併せまして、改めて周知をお願いできればと存じます。
次に、米国による関税措置等への対応に関する県のホームページ特設サイトの開設についてという発表項目であります。正確かつタイムリーな情報発信を目的として、本県のホームページの中に特設サイトを開設しましたので、発表いたします。
米国による関税措置をめぐる情勢は、刻一刻と変わっています。県としては、こうした状況に的確に対応するため、特設サイトを活用し、関係情報を随時更新、発信してまいります。この特設サイトでは、先ほどお知らせした県の金融特別相談窓口の情報に加えて、他の支援機関の相談窓口や参考資料なども掲載します。県民や事業者の皆様が必要な情報に迅速にアクセスできるよう分かりやすく構成しておりますので、ぜひご活用ください。サイトには、資料に記載のQRコードを読み取っていただくことで簡単にアクセスいただけます。そのようなこともご報道いただければと思います。
庁内に米国関税連絡会議を設置し、本日その第1回目の会議を開催いたしましたので、ご報告します。
正確な情報把握に基づいた対応や国への要望の検討、また、県民事業者の皆様への情報の提供の在り方、この刻々変化する状況の中、こういったことをしっかりと協議をしてお伝えをしていく。そのような場として、庁内にこの連絡会議を設置したところでございます。今日の朝、1回目を行いました。
特に本県には自動車部品関係をはじめとする製造業が集積しておりまして、供給網の変化や市場戦略の見直しなど、県内経済への影響は避けられないものと認識しています。現在、県内企業約500社を対象に米国の通商政策が事業活動に及ぼす影響について、調査を実施しております。また、農林水産物、食品についても、とやま輸出コミュニティ登録事業者などを対象に相互関税措置が流出に与える影響について調査を進めています。
本日の会議においては、これらの調査の進捗状況が共有されるとともに、今後の対応の方向性などについても議論を行いました。この調査結果が公表可能な段階になりましたら、速やかに皆様にお知らせしてまいります。
県としては、引き続き県内関係団体と緊密に連携しながら企業活動への影響を注視し、国の動向を踏まえつつ、適時・適切に対応してまいります。
大きな発表項目の2項目目になります。
これは、セルフ・キャリアドックの導入についてです。
そもそもセルフ・キャリアドック、最近私がよく使っておりますが、あまり聞き慣れない言葉だと思います。どういうことかということですが、本県で策定しました人材育成方針に基づきまして、キャリア相談、研修を組み合わせて、体系的にキャリアの形成を支援するということになります。ドックというのは、人間ドックのドックと同じ言葉でありまして、定期的にキャリアの棚卸しが必要、そんなような意味を込めています。
改めて導入の趣旨ですが、職員が主体的にキャリアビジョンを描くこと。こういう状態をキャリア自律、この「律」は自分で律するの自律、セルフコントロール、キャリア自律といいますが、それを支援、組織として支援することで最終的には県庁の組織力を上げるということが目的になります。キャリア自律を図ることで自発的な学習の促進、また、仕事のやりがいや成長感、また、離職の防止にもつながるとされています。
昨年度は、内部、外部のキャリア相談窓口の設置と、およそ10歳刻みのキャリアデザイン研修の実施、そして上司の立場として新任所属長、係長に対するキャリアデザイン研修の実施に取り組みました。
今年度は、一歩進めまして相談体制を強化した上で、10歳刻みの研修受講者全員にキャリア相談を呼びかけること。そして管理職を対象としたキャリア相談を試行、試みで行うこと。そして、上司、部下によるキャリア面談実施に向けた検討を行うことを本年度の事業として考えております。詳細は、職員キャリア開発支援センターへお問合せいただければと思います。
【記者】
関税の関係の質問です。県の開設したこの緊急相談窓口のほうへの相談が実際どのくらいあったのかが1つ目です。そして、また県内から米国への輸出の状況、何か輸出額等分かれば教えていただきたいと思います。そして、庁内の会議を開催ということを伺ったんですが、外部の業界団体などを交えたような会議の開催などの予定はありますかというのが3点目。以上です。
【知事】
はい。ありがとうございます。
金融特別相談窓口に対する相談件数ですが、昨日の段階で今のところ1件の相談が寄せられています。内容は、先行きに対する不安感の相談ということで、県の制度融資などをご紹介したところでございます。今後、だんだんと増えてくるのかなと。ただやっぱり様子を見ておられる企業も多いのかなというふうなことを考えております。
それから、本県と米国との貿易の状況ということですが、直近のデータは令和6年になりますけれども、輸出、今回これのほうが関係があるわけですが、輸出が126億5,400万円になっています。ちなみに、輸入は151億8,500万円ということです。合わせまして貿易額で見た合計で278億4,000万円、これが米国との輸出入の状況ということになります。
それから、今朝は庁内での会議でしたけれども、今後、急いでやるべきというご意見もあるんですが、まだ本当に皆さんもご存じの状況で、結構変わっています。なので、我々では今情報収集に努めていますが、一刻も早く多くの組織も集まっていただいて会議をやるべきときかどうか、それは見極めているところでございますが、ただたまたま近々総合計画の審議会を予定しております。それに多くの経済団体の皆様にもお集りいただくことになっていますので、総合計画の議論していただくとともに、そのきっかけでこの米国関税の対応についても経済界、経済団体としてご意見を聞くことは、その場ではできるんじゃないかというふうに思います。
【記者】
続けて質問させていただきます。
先だって、防災庁の誘致があったと思うんですが、具体的な候補として防災危機管理センターをあげられたと思います。実際に現在、土木部などが入って業務をされていると思うんですが、実際に防災庁が入った場合の運用の想定と言いましょうか、建物のどういう風に使っていくのかというところの想定がありましたら、伺えたらと思います。
【知事】
そこまで詳細なまだシミュレーションはやっていませんけれども、まだできて2年半ぐらいの施設ですので、ある程度融通はきくのではないかというふうに思い、赤沢担当大臣にこういう建物を提供できる用意はありますということは申し上げました。
【記者】
もう1点お願いします。
県議会の話になるのですが、ちょうど2020年の知事選の前に一度分かれた自民党の会派が合流に向けて今動いていると聞いています。当局として向き合っておられる知事の方から、このような動きをどう受け止められるのかというのを伺いたく、質問します。
【知事】
ありがとうございます。
自民党さんの会派が2つに分かれたことのきっかけが2022年10月の私の知事選挙への立候補をきっかけとしてということは、もちろん承知をしています。でもその後、4年間、またもう5年目に入っていますが、議会と私どもの知事部局、私の下での知事部局とは富山県政を動かす車の両輪としてしっかりと是々非々議論しながら、そして時には協力し合いながら進めてきたところでありまして、私は議会との関係はこれまで、議会の中の自由民主党さんの2つの会派とも適切な関係を保ってこられたというふうに思っています。この4年、もう5年目に入りますが、ご協力に心から感謝をしているところであります。
その中で、その上で議会の中でそういうような話合いが、自民党さんの中でそういう話合いがあることについては、私は特にコメントすることではないというふうに思っております。我々としては、議会とは常に一定の緊張感を保ちながら、でも協力するときはし合いながら、しっかりと富山県政を進めていきたいというふうに考えています。
【記者】
先日の定例会見で、北九州市にすしの都課が設置されたことについてお伺いをしました。今日の午前中の会見で、北九州市の武内市長が、すしをネタにしたトップ会談を行いたいとの意向を示されました。このトップ会談についての受け止めをお聞かせください。
【知事】
ちょうど先般、4月4日ですね。武内市長からお電話をいただきました。そして、そのときに志を同じくするもの同志、どこかで会うタイミングが取れればいいですねと、そんなことをお話しているので、具体的に調整をしていければというふうに思っています。私としては大歓迎ということです。
【記者】
北九州市の会見の中でも、電話の内容について言及がありまして、新田知事のほうからぜひこれから連携していきましょうというふうなお話をされたということも説明がございました。県民にとっても利益になるような連携が望ましいというふうに思うんですけれども、新田知事は具体的に今どのような連携を考えておられますでしょうか。
【知事】
そうですね。「すしといえば、富山」、我々のブランディング戦略の中心にあるのはこの富山湾、非常に魚種が豊富である。そして、この標高差4,000メートルのダイナミックな自然が生み出すこの富山湾の神秘といいますか、本当に豊かな魚の魚介類の生息場所になっているというか、これと実は北九州市さんも同じような状況なんですね。玄界灘、響灘、それから周防灘だったかな。本当に周りをもちろん海に囲まれているところです、北九州は。本当にこれらの海から多様な魚種が生み出されているということ。そういう意味ではとても似た状況にある富山県と北九州市だというふうに考えています。
なので、そのお互いの豊富な魚種を活用して、このすしをお互いプロモーションしているわけですから、何かそこで1つのコラボレーションが生まれればなという気は、今のところ漠然とではありますけれども、持っています。
ですから、そんなものを持ち寄って、お互いより切磋琢磨し合うために、何というんでしょうね。テレビ的に言うと、対決になるんでしょうかね。対決って言っても別にけんかするわけじゃないので、お互いをより伸ばすために、そしてさらに話題を提供して、多くの皆様に関心を持っていただけるように、そんな協力関係をつくるような、そういったイベントなどができるんじゃないかと思っています。
【記者】
トップ会談については大歓迎ということだったんですけれども、武内市長はすしを出前しにいくくらいの気持ちで臨まれるとおっしゃいました。知事はどう臨まれますか。
【知事】
なるほど。出前していただくというのはとてもこちらとしても恐縮するので、例えばどこかの中間地点でやるとか、そんな考え方もあるのかなと思っています。
【記者】
関税についてなんですけれども、今日午前中でしょうか。トランプ大統領のほうから90日間、措置を停止するという発表がありました。目まぐるしく変わる状況ですけれども、これについて、率直な受止めはいかがでしょうか。
【知事】
今日報道された方針の転換についてということですか。そうですね。米国政府による相互関税の、大きなある意味では方針転換だというふうに思っています。少なくとも我が国は同盟国です。本当に世界の中でも確固たる二国間関係だというふうに思っていますが、それでありながら24%という高率の関税を課されるという最悪の事態は、今のところ回避されたというふうに受け止めています。それについては、一定の評価をできることだと思います。
最も、この世界経済の安定を支えてきた、また、今後もそれが期待される立場であるアメリカという大国が、通商政策においてこれほどまでに不安定な対応を繰り返されることは、我々ルールに基づいて自由貿易秩序というものを連綿とつくり上げてきたわけですから、そのことへの信頼を根底から揺るがすものではないかと考えており、とても憂慮する事態ではないかと思います。
加えて、依然として10%関税が全世界に一律で課されて、その90日の猶予後にどうなるのかも分からない、極めて不透明、不確実な状況が続きます。
こうした不透明さが国際的なサプライチェーン、あるいは市場環境に与える影響は今も我が国の株式相場、本当に乱高下していますけれども、アメリカのダウも同様だと思いますけれども、そのような影響がもう実際に出ているわけですから、製造業の多い県内の企業、また地域経済にとっても影響は避けられないということを懸念をしています。
今後、ぜひ国にちょうど防災庁のことでお会いしてまいりました赤沢亮正大臣が、この関税の交渉について総理の任命を受けて、担っていかれるということですが、赤沢さんが先導するこの米国政府との交渉、これをぜひ加速化していただきたいと。そして、産業へのどのような影響があるのか。もちろん今富山県でも冒頭申し上げたように、様々な調査しているところですが、国として各産業への影響の精査など必要な対応が進んでいくものというふうに考えています。
引き続き、そのような国の交渉の状況をしっかり見ながら、県内企業への影響の把握に努めていきたいと考えます。
【記者】
北陸新幹線の敦賀以西の延伸について、昨日9日に、お隣の石川県の関係の国会議員による新幹線に関する自主研究会というのが開かれまして、その中で、京都市の中心部を通る小浜ルートの詳細2案のうち、京都駅を南北に貫いております南北案ですけれども、この南北案が天皇陵群の地下を通過するとの説明が国土交通省側から示されました。
これが宮内庁との事前の協議をしていないとの見解を研究会の中で国土交通省側から説明があったという報道がありました。現行の計画ですけれども、京都市などの同意がまだ得られていない状況で、小浜案での延伸の議論に一石を投じる可能性もあると思います。新田知事は従来どおり小浜案での一日も早い大阪延伸ということで推進されていましたけれども、このような小浜ルート、天皇陵群の地下を通るというような現状をふまえて、延伸に関するお考えを改めてお聞かせ願います。
【知事】
今の敦賀以西は、小浜・京都ルートということで皆さんと合意しているわけですから、それについて当然ハードルも幾つもあることも承知しています。最後は着工5条件ということで集約されるわけですけれども、それを一つ一つ今、条件を整理していくということ。その中には京都府さん、あるいは京都市さん、地元自治体の合意ということも当然入ってくるわけで、それに対して今、それぞれ国あるいは鉄道・運輸機構などで一つ一つ課題の解決策を、あるいは地元自治体に、データを示すことによって納得をしていただけるようにそんなことが今進んでいるプロセスだというふうに思っています。
できない理由をたくさん、次々挙げられる、そういうお立場の方もおられるのでしょうけれども、私たちの立場は今言ったとおり、我々みんなで合意したルートについて一つ一つ課題を乗り越えていこうということに、変わりありません。
それを北陸新幹線建設促進同盟会の杉本達治福井県知事を先頭にして、我々沿線の自治体、富山県は既に工事をすべて完了しておりますが、引き続き全線開通に向けてしっかりとプッシュしていこう、押していこうというスタンスは変わりません。
【記者】
次は、防災庁誘致について、8日の日に、赤沢担当大臣に、新田知事がお会いされまして、防災危機管理センターを事務所に活用するよう提案されました。センターの防災拠点として優れている点などをPRされておりましたけれども、ほかの自治体も同様に誘致に動いている中で、富山県は一歩先んじて取組みを進めているのではないかというふうに感じておりますけれども、こういった一連の大臣へ提案したことに対する新田知事の手応えというものがおありかということをお聞きしたいのと、今後の誘致の取組方針を改めてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
【知事】
はい。ありがとうございます。
今後あまり考えたくはないですけれども、考えておかなければならない、それは首都直下型の地震であり、あるいは南海トラフ地震であり、これらの大規模の災害発生時、大規模災害でそれだけがリスクじゃない。ほかにもいろいろと考えられるわけでありますけれども、そういった際にリスクを分散する。また、リダンダンシー、そういうような観点から、国に防災庁ができると、令和8年度内に。それのバックアップ体制の構築が重要であるということを赤沢大臣には申し上げてまいりました。
その上で、どこがいいんだいという話になりますけれども、本県は能登半島地震でもちろん被災もしました。大きな被害を受けました。いまだそれの復旧・復興も道半ばです。ただ、被災県である一方で、より深刻な状況にある石川県の特に能登の地域の皆さんの支援ということもやってまいりました。すなわち、被災県であり支援県であるこの両方の知見を蓄積しているということが一つ。
それから、想定される首都圏での災害と同時に富山県も被災するリスクというのは低いということ。幸い先般の南海トラフの被害想定でも本県の被害想定は大変にごく僅かというふうなことも出ました。そんなことがあるということ。
それから、日本海側のほぼ中心に位置しているということで、東京からもあるいは中京圏、関西圏からも大変にアクセスがよいということ。鉄道道路などの陸路だけではなくて、国際拠点港湾の伏木富山港もあるということ。
それからもちろん、空路、富山空港もあるということがあります。それもとても町から近い空港であると。さらに言うと、ある程度の人数の職員の方が働く場ができるとしたら、やはりある程度の期間、働かれるとしたら、当然住みやすさ、あるいは教育のことなどなども大切になる。こんなような面でも、いわゆる生活環境でも富山県は誇るべきものがありますということ。そんなこともあります。
こんなことを考えていただければ、富山県にこのバックアップ体制を引いていただくということが、これは国益にも十分かなうことだということをアピールをしてきたことであります。
そこでさらに、2022年の10月に供用開始したばかりと言ってもいいと思いますが、その時点ではありますけれども、最新鋭の施設を備えたもちろん耐震という意味でも、それから情報セキュリティ機能という意味でも、それからもちろんヘリポートもあります。そういうような機能を備えた富山県防災危機管理センターという建物を、新たに建設することなく令和8年度中にお使いいただくことは可能だということ。そんなようなことをPRしてきました。
赤沢大臣からは、大変に熱烈でかつ整ったご提案ですねということで、私は一定の評価をいただいたことと思います。ただ一方で、多くの自治体から要望もありますよということもおっしゃいました。
その防災危機管理センターについては、とてもインテリジェントな施設であるということもご評価をいただきました。今インテリジェンスというのは本当に様々なことで大切なことだというふうに思いますが、そんなインテリジェンスを重視した建物であるということもコメントをいただきました。
うちの提案、熱意は十分に伝わったんではないかというふうに理解をしております。今後、もちろんここまでも国会の先生方にも大変にバックアップをいただいております。それから、先般の県議会でも県議会としても事務局と両輪でこれからも努力をしていくんだということも言っていただいております。
そんなオール富山の体制で、今後も進めていければというふうに思っています。もちろん庁内にはタスクフォースもつくっておりまして、それで今、情報収集また様々な作戦を練っているところです。
【記者】
ご案内いただいたんで、伺ってもいいと思うんですが、4月18日、来週ですね、三霊山のサミットということで、石川のほうで、石川、静岡の知事にお会いになられるというふうにご案内頂いております。このことについて伺いたいのですが、昨年はちょっと開かれなかったですかね、台風の影響があったと思うんですが。改めて南海トラフのことを見ても、静岡との連携みたいなものも今後大事になっていきますし、もちろん、石川は隣県ですので三霊山の枠組みの中で、話し合うことはいろいろあると思うんですけれども、知事としては現時点でどういったようなことをテーマに話し合っていかれたいのか、また主張されたいのか、そのあたりについてお聞かせ願えればと思います。
【知事】
はい。まず、三霊山サミット、とても楽しみにしています。ほかの県の知事さんたちとお互いに霊山をそれぞれいただく県同士として、そういったきっかけで集まった三県が同じ、共に連携することをいろいろ話し合えるというのは、これは本当にわくわくすることであります。
47人知事がおられますけれども、全ての県とそういった密接な親密な関係を築くのはなかなか大変ですけれども、まずは私たちこの石川県と静岡県とそういう関係が、山のおかげで本当にできるということはとてもうれしいことだし、定期的にこうやって会えることは本当に楽しみにしています。
今回、特に静岡の知事が、前回は川勝知事がいらっしゃいましたが、今回は鈴木康友知事に替わられました。もちろん、これまでも何度もお会いしていますが、新しい顔ぶれでの初のサミットということ。これもひとつ、よりわくわくすることであります。
鈴木さんは国会議員経験もあり、それから浜松市長もお務めになられたという経験をお持ちです。そういうバックグラウンドからの私や馳さんとはまた違ったような発想も出てくるのかというふうに思います。
それから、富山県、先ほども、ものづくり県であるということ。特に自動車産業の集積が大きいということ。これは鈴木さんが市長を務めておられた浜松も全く同じような状況であります。より規模も大きいんだというふうに理解していますが、そんなところも共通点として様々な議論や意見交換ができるんじゃないかというふうに思っています。
そして、もう一つ、前回から新たな点としては、今おっしゃったように、南海トラフが起きたときの支援県として富山県が静岡を応援しましょう、してくださいということになっています。それを受けての今回サミットでも様々なトップ同士としていろんな意見交換をしておくことは今後実際に実務レベルでいろんな勉強を進めていく上でも、トップ同士が合意をしていくということは大切だというふうに考えています。
そこにおいて、うちと石川県、今もまだ復旧・復興の途上であり、先ほどもこれも申し上げましたが、私どもも石川県にこれまでもできる限りの支援をしてきたところであります。そんな経験から三者で話し合いとかいろいろあるのではないかというふうに思っています。
そのようなことで楽しみにしていると。もちろん、本来の目的である三霊山を生かしての経済的な、あるいは観光面で、あるいは学術面での共通の取組み、これらはもちろんしっかりと深めていきたいと考えております。
【記者】
ありがとうございます。
ちょっと話は変わるんですが、米の価格の高騰が続いておりまして、政府の備蓄米が放出された、市場に出回った後も非常に高くなっています。県民の生活に非常に影響を及ぼしているかと思います。そこで、米の不足というのは今言われているように高騰の要因だと思うんですが、そういった中で富富富の増産であったり、県産コシヒカリの増産に向けて富山県として取っていく対応があるとは思います。そういった生産面での県の取組みということで、改めて知事の考えを伺えればと思います。
【知事】
はい。ありがとうございます。
富山県の稲作の方針としては、これは既に協議会で話し合っていることですけれども、もちろんコシヒカリは大切な品種ではあるんですが、今既に起きている気候変動、それは夏の猛暑であり、また豪雨、あるいは台風、これの多発、頻発化などであり、こういった環境の変化に適合していくこと。さらに、この地球環境問題に対しての適応という意味では、より農薬が少なくても育てられるような品種ということで富富富をより増やしていこうということは、もう大きな方針であります。これに向けて種もみもしっかりと生産者の皆様の要望に応えられるように、種もみの増産も図っているところであります。この基本的な方針に沿って富山県としては必要量をしっかりと生産をしていく、このようなことで進めていきたいと考えます。
【記者】
県民の懐が痛んでいる状況の中で、支援としての米、例えばお米券というのが適切なのか分かりませんが、過去あったかと思いますけれども、そういったような食料安全保障的な観点からも生活支援ということでの取組みについて、何か新たに打ち出されるということについてお考えはいかがでしょうか。
【知事】
経済的にお困りのご家庭への支援というのは、これまでも適時適切に進めてまいりました。ただ、米ということについていいますと、急に日本人がたくさん食べるようになったわけでもないわけでありまして、多分総量は足りているんだと思うんです。それのデリバリーにちょっと目詰まりがあるような状況なので、これは今政府の1回、2回、また3回目の備蓄米の放出があるというふうに聞いておりますが、これがちゃんと行き渡っていけば、必ず私は解消されるものというふうに思っています。
それ以外の物価高騰による生活、経済的に困窮される世帯への支援はこれまで同様、また折に触れてしっかりとそういった政策を打っていきたいというふうに考えます。
【記者】
来週の14日に富山駅前にこども総合サポートプラザが開設されますが、改めてこどもまんなか社会実現に向けて期待されることがありましたら教えていただけますか。
【知事】
はい。ありがとうございます。
少子化の中ですけれども、子どもたちを取り巻く課題は本当に増えています。それはいじめであり、不登校であり、非行であり、虐待であり、ニートであり、ひきこもりであり、医療的ケア児のことであり、本当にいろんな課題が増えています。
そういった多くの課題にしっかりと我々としては応えていかなければならない。解決をしていかなければならない。そのためにこどもまんなか社会の実現ということで、富山県の政策をそちらにかなりフォーカスしてきているところであります。そしてそれを投票権のない子どもたちも多いわけでありますから、そのためにしっかりと明文化していこうということで、条例も今取り組んでいるところであります。
そして、具体的な施設として、今回待望の富山県こども総合サポートプラザを来週14日からオープンできることになります。明日、実はそのオープニングのセレモニーをやりますので、こちらもできればまた報道の皆様も現地に出向いていただきまして、現地の状況をしっかりと見ていただき、報道いただきたいというふうに考えております。
ここは、明日そんなようなことを私は式辞で述べることになっておりますが、4つの相談機関、すなわち富山児童相談所のこども相談センター、また県総合教育センター教育相談窓口、富山県こども・若者総合相談センター、そして県警の少年サポートセンター東部分室、これらを集約して配置し、かつ4つの施設が4つのスタッフがしっかりと横連携をしながら、先ほど言った多くの子どもたちの抱える子どもたちにまつわる課題、またそのご家族の問題、これらにしっかりと寄与して解決策を探っていこうという、このようなことであります。子どもたち、またご家族に寄り添ってきめ細やかに対応していきたいと思います。
そのような拠点がいよいよできるということ。これは富山児童相談所の2拠点体制のまずは1つのパーツが、ピースがオープンするわけであります、来週。もう一つは、今これから整備する予定の仮称、こども安心センターであります。この2つが、そのこども安心センターの整備もできるだけ着実に進めていくことによって、子どもたちに対する様々な対応をこの2拠点を通じて対応する。そして解決をしていく。そのような体制を完備することになる。それに着実に取り組んでいきたいというふうに考えております。
【知事】
これちょっと宣伝してもいいのか分かりませんが、富富富の玄米茶というのがありまして、ある会社がつくっています。伊藤園さんが出していただきました。これ、何か透明じゃないかということなんですね。これを開けるとここに富富富の玄米の粉が入っていまして、これが出て、それでもう一回閉めて振るとお茶になるという大変に優れた、何ていうか、焙煎したてのお茶みたいな香りもよくなっています。どうかお試しをいただきたいというふうに思っております。私は愛飲しております。
どうもありがとうございました。
【資料2】セルフ・キャリアドックについて(PDF:115KB)
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