更新日:2021年8月10日

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臨時記者会見[令和3年8月10日(火曜日)]

  • 日時:令和3年8月10日(火曜日)午後4時30分~午後5時00分
  • 場所:県庁4階大会議室

1.説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
  1. 富山県感染拡大特別警報の発出について
令和3年8月10日(火曜日)臨時記者会見【発表項目】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2.質疑応答

内容 動画
  1. 病床の逼迫度合について
  2. 国へのまん延防止等重点措置適用の要請について
  3. 県内の感染拡大のスピードについて
  4. 自粛慣れ・自粛疲れについて
  5. 飲食店への時短要請の見送りについて
令和3年8月10日(火曜日)臨時記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3.記者会見録

1.説明事項

会見写真1

1.富山県感染拡大特別警報の発出について

<司会>

 それでは、ただいまより臨時記者会見を開催いたします。

 本日は、富山県医師会、馬瀬会長にも御同席をいただいております。

 まず、新田知事よりお話がございます。

<知事>

 よろしくお願いいたします。

 皆さんも報道もされているように、全国のほとんどの地域で、今まで経験したことのないスピードで新型コロナの感染者が増え続けています。6つの都府県で緊急事態宣言が適用されています。また、13の道府県では、まん延防止等重点措置の対象となっています。極めて緊迫した状況でございます。

 県内においても、これらの感染が急拡大している地域との往来、特に、最近は夏休みを利用して県外在住の知人との交流、あるいは、県境をまたいだ家族の帰省をきっかけにした感染も多く見られているところでございます。こうした中、本県では、8月5日から警戒レベルをステージ2に引き上げ、県民の皆さんに更なる緊張感を持って感染防止対策の徹底をお願いをしてきたところですが、その後も感染者の増加に歯止めがかかっておりません。

 8月2日から8日までの1週間では、前の1週間の2倍になる299名の新規陽性者が確認をされました。また、入院者も、実数では昨日過去最多の166名ということになっております。県独自のロードマップの指標につきましては、4つの判断指標のうち、入院者数、新規陽性者数、感染経路不明の新規陽性者数の3つの指標が基準を上回っており、ステージ3が目前と言ってもいい状況にあります。

 また、国の判断指標に照らしても、まん延防止等重点措置の対象地域となる得る、ステージ3への移行基準を上回っている指標が4つとなり、半数以上となっています。また、その他の指標も基準に近づきつつある状況でございます。

 今後、さらに感染の拡大が続けば、医療提供体制が逼迫し、ステージ3の措置として、県民の皆様に昼夜の外出自粛、休業要請といった強い措置をお願いしなければならない事態となります。そうした事態を何としても避けるためにも、有識者の皆さんの御意見も踏まえて、「富山県感染拡大特別警報」を本日発出することといたします。

 また、ステージ3への移行及び国へのまん延防止等重点措置の実施要請について、これも早急に検討を進めることとさせていただきます。

 感染者のこれ以上の増加を食い止めるためには、徹底して人と人との接触機会の低減を図る必要があります。このため、ステージ3の措置としては、時間帯や曜日を問わず、県民の皆さんに不要不急の外出自粛をお願いするとともに、国内の感染拡大状況を踏まえ、既にお願いしていることではございますが、全ての都道府県との不要不急の往来の自粛をさらに強くお願いすることとなります。ステージ3になりますとですね。

 また、大規模イベント等の開催についても、国の方針を踏まえつつ、人数や開催時間の制限をお願いするほか、感染が多発しているような施設類型、例えば酒類を提供する飲食店、例えば接待を伴う飲食店といった形ですが、これらがあれば感染リスクや業種別のガイドラインの遵守状況、また、第三者認証の取得状況なども考慮しつつ、当該類型に個別に休業、あるいは時短営業を要請することも検討してまいります。

 今回の特別警報の発出に伴う県の対応について御説明します。県庁としての対応ですね。

 まず、1点目、県職員の新型コロナ感染防止。職員を介しての県民の感染防止及び県庁機能の維持のため、明日、8月11日から当面の間、在宅勤務、時差出勤、休暇の取得等により、出勤者数を5割程度に抑制する勤務体制に移行することといたします。

 2点目、県外客や不特定多数の人が集まることによる人流の増加や、感染リスクの高まりを防ぐため、県営施設における入場制限等の実施を本日改めて指示をいたしました。

 感染拡大防止には、県民お一人お一人の緊張感を持った行動が鍵となります。県民の皆様には、本特別警報の発出に合わせ、改めて次のことをお願いいたします。

 1点目、冒頭でも申し上げたとおり、全国的に感染が急拡大しており、県外との往来の際の感染をきっかけに、大切な御家族や友人、職場の同僚への2次感染が高い頻度で発生しています。どうか、県外からの帰省も含めて、全ての都道府県との不要不急の往来は自粛をしてください。

 2点目、会食では必ずマスクを外す瞬間があるため、同居家族やいつも行動を共にしている方以外との会食は、感染拡大リスクが極めて高くなります。県外の友人や帰省した家族はもとより、県内の親せきであってもふだん会っていない人との会食は極力控えてください。

 3点目、マスクを外しての会話は、たとえ短時間であっても飛沫感染のリスクが大変大きくなります。場面を問わず、会話する際はマスクの適切な着用を徹底してください。

 4点目、勤務先や学校、部活動などでの感染をきっかけに、それぞれの家族への感染拡大に至る事例が多く見受けられます。職場や学校でのマスク着用、換気、手洗いや手指消毒の基本的な感染防止対策の徹底を重ねてお願いしますとともに、発熱や風邪などの症状がある場合は、絶対に出勤や登校をせず、速やかに医療機関に御相談されますようお願いをいたします。

 市中感染が急速に広がっています。県内の感染状況は、これまで経験したことのない局面に到達しつつあります。一日も早くこの感染拡大の局面を乗り越えるため、県民の皆様には高い緊張感を持って、うつさない、そしてうつらない行動を徹底していただきますよう、御協力をお願いします。

 特に、最近の感染者の9割以上は50代以下の方々で占められております。この方々にはより慎重な行動を心がけていただきたい。また、20代の感染も急速に拡大をしています。前の1か月に比べますと、この1か月、20代の感染の割合は10ポイント上がっております。20代の皆さんにも重ねて慎重な行動を心がけていただくようお願いをいたします。

 冒頭、私からは以上です。

<司会>

 では、引き続きまして、馬瀬会長よりも一言お願いしたいと思います。よろしくお願いします。

<馬瀬会長>

 ただいま知事からお話がありましたように、県内の感染者数の増加の速度は、今までにないスピードで、当初考えていたスピードの倍ぐらいの速さで増えております。このままいきますと、早晩ステージ3に上がることになろうかと。これは、言い換えれば医療が逼迫するということですので、医療が逼迫して最も被害を受けるのは、いろいろな病気でどうしても治療を受けなければいけない、一般的な医療が提供できなくなるということです。

 例えばがんの治療とか、早急に手術しなければ命に関わる疾患とか、こういったものは時間を待てませんので、そういう患者さんの治療が、スムーズに今までのように行えなくなるということですので、そこをしっかり認識していただきたい。

 アラートが出た、アラートが出た、また言っているわというような感覚で対応されますと、一般の診療ができなくなるということですので、ここは県民の皆様に今一段の御注意をお願いしたいということでございます。

2.質疑応答

会見写真2

<記者>

 馬瀬会長にお伺いします。

 今、ステージ3になりますと、イコール通常の診療にも影響が出てくるというようなお話がありましたけれども、今現状、1日当たりの入院者数も、連日過去で最も多い人数というのをどんどん増え続けている状況ですけれども、今現状、コロナの病床確保、県の計画ですとフェーズ3ということで、大体21病院が協力するというお話なんですけれども、今現状での病床の逼迫状況といいますか、医療現場の現状についてお聞かせください。

<馬瀬会長>

 今ほどの有識者会議の中で出た話では、今は大丈夫だと、でもこの速度でこのままあと1週間、2週間するとその(病床が逼迫する)状態になり得ると。なってから対応しては遅いと、早く対応したほうがいいという御意見が主体でした。

 ですから、ここでアラートを出すのはもちろん、ステージ3になることで非常に苦しい状態に医療現場もなりますし、県民の皆様もいろんな面で不都合が生じるということになりますので、ステージ3にならないようにお願いしたいということでございます。

<記者>

 重ねて知事にお伺いします。

 先ほどのお話で、県の警戒レベルのステージ3への引上げ及び国のまん延防止(等重点措置の実施)の要請を早急に検討するというお話でしたが、今現状、県のロードマップの指標で言いますと、重症病床稼働率というのは、パーセンテージは上がってきておりますけれども、ステージ3の基準というのは到達する状況ではないかと思います。

 早急にというお話でしたが、例えば期限、いつぐらいまでに判断されるですとか、そのような見通しみたいなものがもし立っていたらお聞かせください。

<知事>

 おっしゃるように、現在のところ4つのうち3つの指標は基準のレベルを超えておりますが、重症病床の稼働率、これが30%を基準にしていますが、それには至っていません。ただ、現在、今日時点で重症者は6名おられます。重症者が11名になりますと、この基準も超えてしまいます。

 幸い、今ワクチンの接種が進み、高齢者へのワクチンの接種がほぼ完了し、高齢者での重症が出ていないので、今6名というレベルでとどまっていますが、ここは全く予断を許しません。首都圏などでは若年層の重症化も本当に多く増えていることでございます。ともあれ、感染者が増えれば重症者が増えることも考えなければなりません。

 それから、仮にこの重症病床の稼働率が基準に至らなくても、一方で入院者数がこのまま昨日166、今日、実は177です。このペースで増え続けますと、先ほど馬瀬会長がおっしゃったように、本当に医療提供体制が逼迫をすることになります。このあたりをしっかりと見て、判断をしたいと思います。もちろんのんびりしているつもりはありません。

 それから、まん延防止等重点措置の政府への適用の申請の件でございますが、これも先ほど申し上げたように検討を開始したいと思います。何を検討するんだということですが、これは実はかなり予算措置も伴ってまいりますので、このあたりの裏づけも固めていかなければならないという意味でございます。

 いずれにしろ、それぐらいの危機感を持ってステージ3、また、まん延防止等重点措置、これも視野に入っているということ、我々はそれぐらいの緊張感を持ってやっております。どうか県民の皆様にも、そのような状況であるということをぜひ御認識をいただきたい。そのためには、マスコミの皆さんの御協力もぜひお願いをいたします。

<記者>

 まず、お二方に伺いたいんですけれども、今回の感染拡大に当たって、7月29日に富山アラートを出しまして、8月5日にステージ2に引き上げて、今日(感染拡大)特別警報に至ると。この期間がこれまでに比べて、全く1週間程度しか空かずにどんどんフェーズが切り替わっていると思うんですけれども、このスピードについてどう見ていらっしゃるかというのをそれぞれ伺いたいんですけれども。

<知事>

 これはひとえに、冒頭にも申し上げた感染拡大のスピードの速さです。陽性者判明人数の(折れ線グラフの)角度と言ってもいいかもしれません。

 第1波、第2波、第3波、第4波、これまでのこのコロナが始まってからの推移でございますが、本当に今回の第5波の(折れ線グラフの)角度は本当に急です。これは富士山というのではなくてマッターホルンのような角度で上がっている。ですから、それぞれの節目節目の注意喚起の間も短くなっている、そんなことであります。

<馬瀬会長>

 今までの第1波から第4波の増加するスピードですね、これをもう圧倒的に今回は早い。おっしゃったように、もう1週間足らずで倍増しているということですので、国のほうや県でも調べているデルタ株というのが主体になりつつあるということですので、その感染力の強いウイルスが動き出しているというのが1つの要因かなと思いますが、それにつけても、東京であれだけ患者数が増えていながら、国も東京都もあれだけアラートを出し続けても、渋谷センター街の人出は相変わらず多いということを思いますと、やはり若い人たちの危機感が少ないのではないかと。若い人だけでなくて、一般の御家庭でもそうなのかもしれませんが。やはりその危機感が薄いということが、今回の拡大を助長しているというふうに考えられると思います。

 1年以上もこんな状態が続いていますから、国民にとっても非常に窮屈な生活を強いられているのは間違いないところですが、そうは言っても、やはり重症化する人はある一定数おいでになります。高齢者は重症が多かったんですが、高齢者のワクチンが行き届くようになってから、高齢者の感染者も減りましたし、重症者も減りました。そのことを思いますと、やはり若い人たちももう高齢者にうつさない、高齢者もならないからという気持ちの緩みがひょっとしたらあるのかなというふうにも思います。

 ここはもう一つ、皆さんちょっと我慢していただいて、この時期を過ぎればワクチンも11月には国は行き渡ると言っておりますので、そのことを思うと、いましばらく我慢すればもうちょっと楽になるのかなというふうにも思います。

<記者>

 重ねてなんですけれども、今馬瀬会長がおっしゃったように、やはり全国的にも指摘されていることですけれども、自粛慣れ、自粛疲れ、この疲弊感、閉塞感が今回の拡大のスピードがなかなか収まらない一因ではないかと。もちろん県民にもそれはあると思うんですけれども、その県民の状況について、お二人ともどう見ていらっしゃいますか。

<知事>

 富山県民の皆様には、これまでも大変に協力をしていただいていると思いますが、今回、やはりデルタ株が大きな機を画することになっているんだと思います。これまで本当に注意深くやっていただいていたんですが、同じやり方では通用しない、そんな今局面に入ったんだと思います。

 ですから、そのことを改めて県民の皆様には強くアピールをして、これまでと同じ考え方では、例えばこれまでならば、会食中ちょっとぐらいマスクを外しても、大声を出さなければよかっただろうというような考えがもう通じません。本当にマスクを常に着用している、そのようなことが必要です。それから、3密と言っておりましたが、もうそれの考え方も通用しない段階に入っています。デルタには通用しないということです。1つの密でも十分にリスキー、これもぜひお分かりをいただきたいというふうに思います。

<会長>

 なかなか自粛、自粛と言われても実感がないんだろうと、県民の皆様にはね。それが一番問題なのかもしれません。しかし、やはり病院に入院して若い人でも重症化する人が出てきています。今のところ富山県は重症者の数が少ないので何とか対応できている。死者数もそれほど多くないということを思うと、医療現場が一生懸命頑張って何とか持ちこたえているというところですが、県民の皆様に今一度、やはり医療現場の逼迫状況をしっかり認識していただく必要がある。これ以上増えればもはや限界を超えてしまうということを御理解いただきたいと。

 今、重症者が少ないとか、入院者数もそれほど多くないということですが、今の増加のスピードを1週間ベースでこのまま増え続けたらということをやると、とにかくベッドはなくなります。それから、療養施設、ホテル等の確保も難しくなる可能性もあります。そうすると、東京と同じように自宅待機というような状態になりかねません。これは非常に危険で、大阪では自宅療養の方が入院になったときには、もう既に瀕死の状態だったと、それでお亡くなりになったという事案もありますから、そのことを思うと、そういう状態にはなりたくないというふうに思っております。

<記者>

 最後に、ステージ2には盛り込まれていないんですけれども、今回、飲食店の時短要請ですね、特に夜間の時短要請なんですけれども、有識者懇でももちろん話出たと思うんですけれども、今回見送った理由について教えていただけますでしょうか。

<知事>

 これは前回の会見でも申し上げましたが、外食の由来での割合はまだそう多くないということですので、現時点ではそこまでの要請は必要ないと思っていますが、さっきから申し上げているように、このままのペースで上がるようでしたら、やはりそのような大変に心苦しいことではありますけれども、商売の自由をある程度我慢していただく、そのようなことも踏み込まざるを得ないかもしれません。それも検討してまいりたいと思います。

<馬瀬会長>

 これは(飲食店の時短要請については)、有識者会議の中でも出ました。もうちょっと外食の機会を減らすような方策は取れないかということですが、これまでも飲食業界の方々には、かなり御無理を言って協力していただいた事情もございますし、ほかの仕事はしていいけれども、飲食の仕事はしてはいけないというような、非常に偏ったある意味不公平な政策かなとも思われますので、本当に逼迫してどうにもならなければ、アメリカなどのロックダウンみたいなことも考えざるを得ないんでしょうけれども、いまのところ日本ではそんなことをせずに踏ん張っているというのが実情です。ですから、そういうことにならないようにするためにも、ぜひ飲食にお行きになるときは、なるべくふだん御家族だけで、しかも隔離された状態で飲食できるような、感染防御体制がしっかり取られているお店にお出かけいただければと。どうしても行かざるを得ないようなことであれば、注意深く対応していただければありがたいというふうに思っております。

<知事>

 今、馬瀬会長おっしゃったように、本当に飲食店事業者の皆様は大変な御努力をしていただいてきたし、今もしていただいていると思っています。ここはやはりユーザーで、お客様の側の意識を緊張感をぜひ高めていただきたい。これがお願いです。

 やはり、最近も見られた事例ですが、大変に長い時間飲食をしていたとかいうこと。あるいは、やはりアルコールが進むと緊張感の糸もだんだんと緩んでくる。そしてついついマスクも外しがちになる、そして飛沫も飛ぶ、そのようなことです。やはり、基本を守ってそういう時間を過ごしていただきたいというふうに思います。

 認証制度も着々と今進んでおりますので、こちらのほうもまたピッチを上げていきたいと考えております。

4.関連ファイルのダウンロード

【資料1】富山県感染拡大特別警報の発出について(PDF:426KB)(別ウィンドウで開きます)

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