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更新日:2021年10月14日

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定例記者会見[令和3年10月14日(木曜日)]

  • 日時:令和3年10月14日(木曜日)午後1時30分~午後2時20分
  • 場所:県庁4階大会議室

1.知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
  1. 「d design travel 富山 2」の発刊及び連携イベントの開催について
  2. ワクチン接種の県特設会場における取組み状況について(※追加発言)

令和3年10月14日(木曜日)定例記者会見【発表項目】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

(※)手話付動画はこちら(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2.質疑応答

内容 動画
  1. 3回目接種に向けたスケジュール感等について
  2. 廣貫堂の薬機法違反について
  3. 衆院選での知事の応援スタンスについて
  4. 都道府県魅力度ランキング結果について
  5. 衆院選の論戦に期待すること
令和3年10月7日(木曜日)定例記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3.記者会見録

1.知事からの説明事項

会見写真1

(1)「d design travel 富山 2」の発刊及び連携イベントの開催について

 本日もよろしくお願いいたします。

 私からは1点、「d design travel富山2」の発刊及び連携イベントの開催について発表いたします。

 県ではこれまで、全国的に著名なロングライフデザイン活動家のナガオカケンメイさんが代表を務めておられるD&DEPARTMENT社と連携、協働をして、息の長いその土地らしいデザイン、すなわちロングライフデザインですが、その観点を生かして、本県の多彩な魅力の発信や発掘に取り組んでまいりました。

 2013年には、その土地らしさを見つめ直し、その価値を継承する意識を持つきっかけを与えるトラベルガイドブック「d design travel」の富山県版を発刊したところです。

 そして、2015年、平成27年ですが、北陸新幹線の開業と踵を合わせまして、県民会館の1階にコミュニティショップ「D&DEPARTMENT TOYAMA」を出店しました。全国8店舗のうち、これは日本海側では唯一の出店であります。多くの県民の皆さんや、また、観光客の皆さんが訪れられ、大変好評と伺っています。

 そして、今回、北陸新幹線の敦賀開業により、本県への関心の高まりがあるであろうと。また、新型コロナウイルス収束後の観光需要の増加を狙いまして、政策を進めてこられたこのガイドブック「d design travel富山2」の発刊が来る11月19日(金曜日)に決定をしたということですので、これを皆さんにお知らせをしたいと存じます。同一都道府県での続編の発刊は全国初ということです。本県としては大変にうれしいニュースだと思います。

 表紙には御覧のように世界的な版画家、本県にゆかりのある棟方志功さんの「祭巴の柵」が使われています。棟方さんが旧福光町に疎開していた間に制作した作品の一つで、富山県が育んだ独自の文化の力を感じます。

 そして、県ではこれに対しまして、地域資源発掘ワークショップの開催により、取材や編集への協力をいたしました。また、発刊記念の企画展、トークイベントなどを開催して、この情報発信を支援してまいります。5月に開催したワークショップでは、公募で集まった地元の住民の方と約40名で取材候補先を選定するとともに、その後の取材ではSNSで制作の過程をシェアしながら、県内外からリアルタイムで情報を集め、内容を深めてきたところです。

 その結果、完成した本には、この編集長さんが約2か月間、県内に住み込みで200か所以上を訪れ、実際に体験し感動したもの、そして、デザイン性の高いものだけを選定し、紹介をされています。例えば、ロングライフのスポットや取組みを厳選した「dマークレビュー」には、御覧のような施設や人物が掲載されています。また、特集として本県の伝統工芸産業やまちづくり、富山の文化、食、習慣などを独自の視点で掘り下げています。掲載地は全体で51か所に上り、盛りだくさんの内容になっています。

 詳しくは、また併せて配付しております同社のプレスリリースも後ほど御覧いただければと存じます。

 次に、今回の発刊と連動してイベントが行われます。これについて紹介をします。

 まず、ガイドブックを立体的に表現する展覧会「d design travel TOYAMA EXHIBITION2」、これは来週の10月22日(金曜日)から東京の渋谷ヒカリエ d47MUSEUMで開催されます。

 また、あしたからですが、同会場の食堂では富山定食というものを提供します。料理人の方が実際に食べ歩き、取材して開発した富山の味、例えば漁師飯の「バイ飯」、あるいは報恩講で出る料理であります「よごし」などを賞味していただきます。

 さらにトークショーを10月29日(金曜日)には東京で、10月31日(日曜日)には富山で開催します。この富山でのトークショーでは、今回のガイドブックの編集長のシンドウさんに取材の過程を振り返っていただきながら、富山にしかない魅力を再発見しながら、旅をした楽しさ、富山の魅力や楽しみ方を語り尽くしていただく、そんな企画になっています。参加者は一般公募するほか、ライブでも配信しますので、県内、そして全国の皆さんにぜひ一緒に楽しんでいただければと思います。あわせて日本橋とやま館でも、発刊記念の特設コーナーを設置する予定です。

 改めまして、この「d design travel富山2」、11月19日(金曜日)に全国の書店などで全国販売をされます。ちなみに定価は2,900円プラス税ということになっております。若干お高いかもしれませんが、でも中身はぎゅっと今のように大変な労作です。県民も参加しています。そんなことですので、ぜひ多くの方が手に取っていただけることを期待したいと思います。

 このデザイン目線で案内するトラベルガイドを手に取って、見て、買って、食べて、笑って、お楽しみいただくとともに、全国の皆さんにはぜひ富山らしさや新しい富山の魅力を発見し、コロナの状況が落ち着いてくればですね、ぜひこの富山に足を運んで実際に体験していただきたい、そのようなことにつながっていけばと思い、県としても応援をしてきましたし、今回の発刊に当たってのイベントなどで、さらに応援をしていきたいと考えております。

(2)ワクチン接種の県特設会場における取組み状況について(※追加発言)

 お知らせしておりました発表項目は以上でございますが、もう1点、コロナ関連、ワクチン接種についてお話をさせていただきます。

 ワクチン接種は、これはいつも申し上げることですが、医療関係者の皆様、また、各県内市町村の大変な御努力で着実に進んできています。10月12日時点の接種率ですが、対象人口、12歳以上の県民の皆さんですが、対象人口のうち約85%の方が1回目を接種終了、そして、約73%の方が2回目の接種も終了しております。職域接種も着実に進んでおり、これも接種率の向上に寄与をしていることでございます。

 そして、接種の促進のために県としましても、県政テレビの番組、それからユーチューブ、動画広告などSNSも活用して、ワクチンの有効性、安全性について情報発信をしますとともに、接種への理解をより深めていただくように情報提供しているところです。

 また、商工会連合会、商工会議所連合会などの経済団体にもお願いをして、従業員の皆さんが接種しやすいように、また、接種の後の養生がしやすいように、そのような休暇制度を設けていただくことなどもお願いをして、より接種がしやすい環境の整備を経済界からも尽くしていただくようにお願いをしているところでございます。

 また、国に対しても全国知事会を通じて、知事会の新型コロナ緊急対策本部において、正確かつ分かりやすい情報発信の継続、強化を求めているところです。

 県特設会場の予約について申し上げます。

 特設会場の予約のやり方が変わったということは前回申し上げました。それまでは15市町村に県の特設会場の枠を配布、お分けをしまして、各市町村の予約サイトから予約していただくということを、現在は15市町村どこにお住まいでも、県の予約サイトを通じて予約をできるようにしたと前回申し上げました。

 そして、今回は昨日からなんですが、夜間の接種、土曜日に夜間の接種をしており、接種の促進につなげようと考えておりますが、これにつきましてもお住まいの市町村に関わらず、県の予約専用サイトで予約受付を開始しました。昨日からそのように夜間接種の受付についてもやり方を変えたということを皆さんにお知らせをいたします。

 特設会場、この前の9月の補正で11月末まで延長することをお決めいただきましたが、それでももう接種期間も残り僅かになってまいりました。若い方をはじめ、ワクチン接種を希望されながら、まだ予約を取っておられない県民の方には、このような県の特設会場も大いに活用いただいて、早めの予約、そして早めの接種をお願いしたいと存じます。

 特設会場につきましては、これまで当初の想定を大きく上回り5万1,477回、先週時点ですが、の接種を実施しました。これと職域接種は約6万人の接種が見込まれています。などなど市町村と力を合わせまして、希望される皆さんが10月から11月にかけて接種をされることを進めていきたいと考えております。

 冒頭、私からは以上でございます。

2.質疑応答

会見写真2

<記者>

 3回目のワクチン接種、これについて既に首長さんでも準備を進めたいという御意見も聞いているのですが、県のほうでは、今のところどういったスケジュール感、方針になっているか改めて教えてください。

<知事>

 それにつきましては、私どもで把握しているのは、早ければ12月に始まるということ、はっきりとした事実としてはそこまでです。今後、対象者の範囲、追加接種の対象者の範囲、また使用するワクチンについて、科学的な知見も踏まえて、国のほうで判断をされて、それに応じてまいりたいと考えています。今おっしゃったように15市町村の体制づくりもありますので、体制維持といいますか、ありますので、一日も早くその御判断をお願いしたいということは、これまでも申し上げてきたことです。

 また、これも前回申し上げたかと思いますが、職域で2回受けられた方の3回目、これをどう扱っていくのか。できれば民間の力で職域接種を御対応いただいたので、3回目もその民間で、各職域でやるよとおっしゃるところには、そんな道も開けるようにということを全国知事会でもお願いをしたところであります。いずれにしましても、円滑に開始できるように、おっしゃるように市町村とも、あるいは各職域とも、そして国ともコミュニケーションをよくしてやっていきたいと思いますが、現時点で分かっているのはここまでです。

<記者>

 2回目までのワクチン接種、これは県内全域で希望者に対しては11月末までに完了できる見込みは立ったということでよろしいのでしょうか。

<知事>

 はい、そのように考えています。

<記者>

 先ほど、衆議院が解散されまして、事実上の選挙戦が始まるのですけれども、富山県内で特に薬業、製薬に関して、一昨日、廣貫堂さんのほうで、また不適切な製造実態があったということで明らかになりましたが、富山県としてこの薬業、製薬を重視していくに当たって、次期の衆議院、国会に対して、例えば法整備としてジェネリックの製造はやはり国策でも後押しされてきましたし、どういった方向性を期待されるか。例えばこういった不正があるから法整備をちょっと厳しくするとか、逆に規制緩和をして促進していくとか、知事としてどういった方向を期待されているのか教えていただけますでしょうか。

<知事>

 今グローバルに考えますと、製薬の産業というのは、もう自動車産業を抜いて、言わば最も規模が大きい産業になったということであります。日本に限らず、また富山県に限らず、世界にとって大変に大きな存在感があり、また大切な業種、もともともちろん大切ではありましたが、規模としてもそれだけ大きな規模になったと。当然それだけ大きな雇用も生まれるわけでありますし、経済的な価値も生み出している、そんなことだと思っています。

 そんな中での富山県ですけれども、これはもう古来、伝統的な薬、薬業の歴史はあるわけでありまして、そこにもちろんそういった伝統的な薬作りが漢方をはじめありますが、一方で現代の科学的な製法の医薬品についても、その江戸時代からの土壌の上に今乗っかって、言わば裾野産業が発達していたものですから、それに乗ってここまで伸びてきているところだと思います。

 その中の一つに国の施策として、トータルとしての医療費を下げるためにジェネリック医薬品を推奨するという政策もあり、これも本県での医薬品生産額のアップに大きく寄与してきたところで、本県としても、それは投資してきたこともございます。

 ただここに来て、ちょっと急速な拡大の、ある意味では一つの負の側面が出たのかと思いますが、今おっしゃったような状況もあることでございます。これにつきましては、先般ですね、日医工さんの件を受けて、県の薬事審の専門部会を開いていただきまして、そちらのほうで製薬会社、あるいは業界に求めること、また、本県がなすべきこと、このあたりについて御提言をいただいたところでございます。

 業界としては、これを受けて再発の防止、また業界団体として、業界として品質の向上に努めていこうと。そして、そのために自主点検もやっていこうということで、既に動き始めていただいているところでございます。

 また、県に対しましては体制の強化を強く求められました。それともう一つは無通告での査察ということも、これも活用していくようにという提言もいただいたところでございます。

 体制の強化ですが、今、実は薬剤師、その査察に行くにはやっぱり薬剤師が主になりますので、薬剤師の確保というものが体制強化において大きなウエートを占めることになります。ただ、今、薬剤師というのは大変に多くの需要があるわけでございます。もちろん製薬会社に、それから医療現場に、それからドラッグストアなど、あるいは調剤薬局など、大変そういう意味では、県でも確保するのに今大変に努力をしているところでございますが、来年でも、そのようなことを受けまして10名、当初は10名の薬剤師を確保する予定にしておりましたのを、その専門部会からの提言も受けて13名、3名上乗せして、今採用に当たっているところでございます。

 既に7月に1回目の選考試験をして、5名を確保しています。さらに、これは庁内ですが、他職種との振替で4名を確保して、できることになっています。そして、あと2回目の選考試験、ここであと、そうですね4名を確保して、上乗せした目標の13名を確保し、具体的にはくすり政策課の指導係というところになりますが、この体制を強化していき、この本県にとってもリーディングインダストリーである製薬業界をしっかりと健全に成長していただくための調査体制、あるいはサポート体制を取っていきたいと考えています。

<記者>

 先ほど知事おっしゃったように急速な拡大によって、今負の側面が出ているのかもしれないと、そういった負の側面に対応するために、この衆院選が終わって、次の国会、政権にもなると思うのですが、そこにどういった法整備、方針を期待されているかを伺いたいのですけれども。

<知事>

 GMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)のことになりますけれども、法律としては整備されていると私は理解をしています。特段、国会に対して、国に対して、新たなとか、あるいは法整備の強化、あるいは逆に緩和、このようなことは現時点では特に必要性は感じていません。

<記者>

 もちろん自主点検によって、その県内の不適切な製造があったというのが発見されていると、浄化の途中ということも言えるとは思うのですけれども、やはりその負の側面が出ているということで、どういった対処が県だけでなく、国としても必要になるのか、そこはどう考えていらっしゃいますか。

<知事>

 これはやはりですね、もちろん事業ですから、売上げを伸ばす、また利益も上げるということは大切ですが、でも一方でやっぱり県民の、国民の本当に命に関わる、場合によっては。安全・安心が最も求められる業種でもございます。ですから、当然品質についての責任はしっかり持っていただく。その上でのやっぱり売上げであり、利益であろうということ、このあたりを再度各事業者さん、また業界としても徹底をしていただく。これを県として、様々な研修会を既にやっておりますが、あるいはこの査察というような手段を通じて、各企業、また業界が健全に成長するようなことを促していきたいと考えています。

<記者>

 特に日医工の、当時などは厚労省とも県のほう連携されてやっていたと思うのですけれども、主に厚労省になりますが、連携、協力についてどうお考えでしょうか。

<知事>

 この薬業につきましては県が管轄でございますから、もちろん厚生労働省ともいろんな御指導もいただきながらやっておりますし、また、本県にも厚労省からの人員の出向という形でもお力添えをいただいておりますので、そのようなことで厚労省とは連携を取ってきましたし、今後もいけるというふうに考えています。

<記者>

 こういった不適切な製造を根絶というか、なくしていくためには、法整備は今整っているとおっしゃいましたので、やはり各事業者、業界の取組みが今後鍵になるという御認識ということでよろしいですか。

<知事>

 そうですね。ただ一つだけ本県の事情を言うと、江戸以来ということで申し上げましたが、やはり富山大学にも和漢薬の研究所もございます。なかなかこのいわゆる生薬という東洋的な医療もあり、こういう薬業もあるわけでありますけれども、これが現在の法の中で、ちょっと位置付けが難しいところなのかなと、そこら辺は今後、より何といいますかね、実態をよく見ていただきたいなというふうには思います。これは富山県の特殊事情ですね。

<記者>

 廣貫堂の不適切な製造のことについてお尋ねします。

 まず、創業100年以上の歴史を持つ老舗企業である廣貫堂が不適切な製造を長く続けていたことについて、知事御本人として、今現在どう受け止めておられるのか。また、今回のこういったような出来事が今年に入って日医工、北日本製薬と続いておりますが、こういった一連の出来事が薬の富山のイメージダウンにつながると思うのですが、知事としてはイメージダウンにつながると思われているのか、そこのお考えについてお聞かせください。

<知事>

 イメージダウンにつながるというか、イメージダウンしているというふうに思います。ですから、先ほども申し上げましたが、専門家の専門部会にお諮りをして、再発の防止、さらにより健全な成長をするために業界の役割、個社の役割、業界の役割、そして私ども監督官庁である県の役割、そのようなものもはっきりさせていただき、動き始めているところです。

<記者>

 今回の廣貫堂さんの不適切な製造の件については、知事としてはどのように受け止めておられますか。

<知事>

 これは今、調査を行っているところですので、現時点でコメントできることは特にありません。詳細もまだ把握していないので。

<記者>

 今年に入って続いている医薬品の自主回収についてですけれども、今回の弊社の取材とですね、県のくすり政策課も廣貫堂の塩井会長も、自主回収イコール悪ではないというふうな認識を示しておられます。知事御本人として、その自主回収に対する認識ですとか印象につきましては、このようなくすり政策課ですとか、廣貫堂の会長と同様の見解でしょうか。

<知事>

 私も同じように思います。それこそ自浄作用によって、問題点が感じられたことを、問題点が分かったことをそうやって自主的に回収をされる。これはやっぱりでも、大変なコストもかかることだと思うので、大変だと思いますが、それはそれで悪いこと、イコール悪いことではないと思っています。

<記者>

 もう1点ですが、これまで承認書と異なる製造をしていた日医工さんですとか北日本製薬さんは、県として業務停止、また業務改善命令等出されております。今回はまだ調査中ということで、現時点、詳細はまだ分かっていないというお話ですけれども、廣貫堂さんに対しての処分を検討しておられるのかどうか。また、処分を検討しているとすれば、どのような点が判断基準になるのかについてお聞かせください。

<知事>

 そのこともやはり調査で詳細が分かってからのことになると思います。現時点、途中経過の段階で特に予見を持って判断をする、準備をしているということはありません。

<記者>

 ちなみに現状のその調査、廣貫堂さんに対しての調査というのは、具体的には県としてはどのような部分というか、どのような視点から、どのような項目といいますか、どのような面を調べておられるのかというのは。

<知事>

 それはぜひくすり政策課にまた御確認いただければ、御取材いただければと思います。

<記者>

 今の廣貫堂の件ですけれども、やはり薬の富山のブランドが今回の件で傷ついたのは確かだと思います。それに対する知事の受け止めを聞いているのですが、何かいま一つ直接的な答えではないような気がするのですけれども。

<知事>

 一連の日医工さん、北日本製薬さん、そして、今回の廣貫堂さん、本当に続いて起こっているということ、これはやっぱり長年かけて江戸時代から積み上げてきた薬の富山という、言わば私はブランドと言ってもいいと思います。これが毀損したということは事実だと思います。

<記者>

 毀損した事実はそうですけれども、それは知事としてとんでもないことだとか、遺憾に思うべきことだとか、御感想はないですか。

<知事>

 決してうれしいことではもちろんないですよね。ですから大切なのは、世の中でいろんなことは起きますから、それをいかにリカバリーしていくかということ。ここに私の立場としては、今力を尽くさなければならないと思っています。そのために早々に専門部会を開いて再発防止、また、健全な成長のためにもう一度よく個社で、また業界で、そして私ども県として、それもまた一緒に考えていく、そのような体制を今進めているところです。

<記者>

 日医工さんとちょっと違うのは、要は日医工さんの場合、回収するというのは医薬品の薬局さんとかに指示を出して、回収しますと言えば割と容易だと思うのです。けれども、廣貫堂さんの場合は売薬さんが全国に散らばっていて、置き薬として全国にも大量に流布しているわけです。反魂丹だとか、全国区のものを回収というのは大変な作業だと思います。これは県のほうでもチェックしていくものなのでしょうか。

<知事>

 いや、これは自主回収ですから、個社の御努力だと思います。

<記者>

 会社のほうの努力ということになるのですか。

<知事>

 ええ。今、日医工さんのケースとの違いと言われましたが、廣貫堂さんの場合は、今回の品目は医療用の医薬品は含まれていませんので、そういう意味じゃ医療への影響というのはないというのが大きな違いだと思います。それから、その売薬さんのまさにネットワークがあるわけですから、これを通じてその回収というのは進むものだというふうに理解をしています。

<記者>

 あとちょっと嫌な質問しますけれども、廣貫堂の塩井さんというのは知事の有力な支援者の一人だと思うのですね。要は知事を生み出した人の一人でもあると思います。例えば今後、今の場合の流れでいうと、何か日医工さんとはちょっと違うとかと言って処分を見送ったりすると、知事の忖度なのではないのというような批判も受けかねないと私は思います。そのことに対する知事の見解は。

<知事>

 おっしゃる意味がさっぱり分かりませんが、今日、御紙の新聞でも拝見しましたが、全く何をおっしゃっているのかさっぱり分からないですね。

 それから、支援者である前に確かに昔からの友人です。30年来の友人です。それは事実でございます。そのこととこの件がどう関係するのか、また、逆に何でそう結びつけられようとするのか、とても奇妙な記事だなと思って拝見をしました。

<記者>

 廣貫堂というのは140年の伝統を持つ代表的な、富山を代表する製薬会社ですよね。それに対して、不祥事があって、それが知事とも関係のある非常に仲のいい友人の一人である人がいて、それで県が処分をしないなんてことになったら批判が出ますということを書いてあるだけで、別に分からない記事ではないと思いますけれども。

<知事>

 これは幾ら言っても何かかみ合わない、そもそもかみ合う議論じゃないと思います、申し訳ないですけれども。

 いずれにしましても私の立場としては、友人が経営する会社であろうが、支援者が経営する会社であろうが、やっぱり県内企業がこうやって不適切なことをやる、それに伴って大変な努力をして、それをリカバリーしなければならない。これについては大いに立ち直っていただけるように支援をしていく。これはどんな会社であろうが県内の企業については同じスタンスでやっていくことだと思います。

<記者>

 昨日、塩井さんの話を聞いて思ったのですが、例えば抗がん剤のような日医工が生産しているようなもの、これは完全に設計図どおり作らなきゃいけないのだけれども、漢方薬みたいなもので、中国から輸入したりして、当然その原材料の性能なども変わってくるという流動的な要素があって、しかも生薬由来で天然物なのですというのが塩井さんの御説明でもありました。そうすると、やっぱり日医工さんみたいなことで言うと、(廣貫堂の)罪の度合いは軽いのかしらというふうに聞こえるのですが、知事の話も塩井さんの話もそう聞こえたのですけれども、知事の認識どうですかね。

<知事>

 軽い重いを申し上げたのではなくて、難しいですよねということを申し上げたかったのですね。

<記者>

 ただ一般の人からすると薬は薬なので、やはり製造の承認書どおり作らないということがやっぱりそれは悪ではないと言われても、悪なのではないのかと思うのが普通の感覚だと思うのですけれども。

<知事>

 その悪云々という話は、自主回収ということについての話でありまして、またそういう話をすり替えられては困ると思いますね。

<記者>

 置き配薬とか、一般用薬品は医療用薬品に比べて結構弱い立場にあって、今回の事件が起きて、結構経営的なダメージというのがあると思われるのですが、もしそのような経営的なダメージとかも含め、何か今後リカバリーする策や、ブランドを回復していく戦略みたいなものは、今どのように考えているかをお聞きできればと思っています。

<知事>

 それは先ほど来申し上げているように専門部会からの御提言を受けて、個社で取り組んでいただくこと、業界、薬業団体で、製薬団体で取り組んでいただく、複数の団体がありますが、それぞれで取り組んでいただくこと。また、監督官庁である県で取り組むこと、また一緒に取り組むこと、それを今進めているところです。

 そして、もう一つ、この5年間、これで4年目ですか、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」コンソーシアムという大きな流れもあります。これは厚労省からの御支援も受けて、製薬企業、また、富山県立大学、富山大学、そして県薬事総合研究開発センターも総がかりで取り組んでいるものです。これなんかも、前向きな事業として進めていくことも毀損したブランドイメージ、富山の薬ブランドイメージをまた大きく回復していくことにつながると思い、これも力を入れていきたいと思います。

 この「くすりのシリコンバレーTOYAMA」コンソーシアムにつきましては、10年間の計画ですが、5年、再来年からはですね、自走しなさいということが国の方針であります。それに向けての今、話合いもキックオフするところですね。こんなようなこともやはり今後の健全な成長を促していく、そして、ブランドイメージもまた回復をさせていく上では大切な取組みだと思い、力を入れていきたいと考えます。

<記者>

 コンソーシアムで前向きな方向も打ち出していくということだと思うのですが、今年に入って3件ぐらい出てしまうと、やはりブランドイメージの回復のほうを中心に据えないと、計画としてまずいような気もするのですが、それについてはどう考えていらっしゃいますか。

<知事>

 それは考え方だと。もちろん問題の解決は今努力していきます。日医工さんも今取り組んでおられる最中ですし、北日本製薬さんもこれで業務停止が終わりましたし、これからまた、より一層取り組んでいただけると思います。

 廣貫堂さんの件は今進行中で調査中ですので、特に今後のことはまだ何とも申し上げられませんが、そうやって問題点の解決はしていく一方で、やはり前向きな動きを加速していく、その両方でこの薬の富山のブランドイメージを再度確立していくということ。実はこのミーティングでも私もいつも申し上げておりますし、また、事業責任者の方からもいつも言われますが、やはり県民だけではなくて国民のために、そして世界の人たちのために富山の薬業界が何をできるのかって、こういった志、目線を高くしてやることしか今ないと思います。繰り返しになりますが、足元の課題の解決が大切です。でも、一方で目線を高くして、再度この薬の富山ブランドを再構築していく、こっちで引っ張っていく、このようなことでやっていきたいと思います。

<記者>

 先ほど衆議院が解散されて、19日公示の衆院選が始まるわけですが、改めてその衆院選に対する知事のスタンスといいますか、どの県内候補者、今8陣営準備されていますが、どの候補者を支援されるといいますか、そういったスタンスについてお聞かせください。

<知事>

 ほぼ構図も固まってきたようですので、今、私として考えておりますのは、これは知事としてではないですよ、政務の質問だというふうに理解していますが、そういうことで聞いていただきたいですけれども、やはりこの政権与党におられる現職の方、あるいは候補者の方、これはやはり本県にとっては大切な、国との様々な物事を進めていく上でお力になっていただける方々ですので、この方々はやはり応援をしていきたいと考えています。

<記者>

 そうしますと、自民党の候補者ということになるとは思うのですが、一方で昨年の知事選では、1区に出馬予定されております維新の吉田豊史さんが選挙のとき、知事選のときに新田知事を支援されておられました。そういった支援された方に対しての応援といいますか、何か考えていらっしゃることがあればお聞かせください。

<知事>

 これはまさに政治家としての人の道として、昨年個人としてですが、吉田豊史さんに大変に協力をしていただきました。これについては人の道として、しかるべき応援をさせていただきたいと思っています。

<記者>

 そのしかるべき応援ということで、これまで過去の、例えば首長さんのこういった選挙のときに対応でよくあるのは、各陣営の選挙事務所なり、実際に足を運んで激励に訪問されたり、檄ビラを送られたり、既に送っていらっしゃる陣営もあるのですが、そういった事務所への激励訪問、それと檄ビラの送付、何か具体的に知事として今の時点で考えていらっしゃる御予定、日程も含めてお聞かせください。

<知事>

 為書きはもうお送りしてありますよ。

<記者>

 それは維新の吉田さんには送られるのでしょうか。

<知事>

 送りましたよ。

<記者>

 その事務所への激励訪問というのは何か予定はございますか。

<知事>

 これは今後、スケジュールのこともありますしね、それから、求められているかどうかもまだ分かりませんので、今後の調整だというふうに思いますね。

<記者>

 そうしますと知事としては、例えば陣営のほうから求められるようなことがあれば、そこにはできる限り足を運びたいというか。

<知事>

 いろんな形が今あります。特に最近はSNSを使ったりということで、例えば一緒に動画を撮って、もう既にそれも流されておられる方も、私と候補者とおられますし、いろんな形で考えていきたいと思いますね。

<記者>

 今ほど動画というお話もありましたが、衆院選、全国で選挙が行われます。知事、JCの会頭もされておられたので、かなり全国にいろんな人脈があると思うのですけれども、何かそういった中で、他県の方からメッセージなど送ってほしいとか、要請が何か届いているなど、あるのでしょうか。

<知事>

 幾つか打診はもらっています。

<記者>

 今のところ何か具体的にお名前など教えていただくようなことは、ちょっと厳しいですかね。

<知事>

 そうですね。

<記者>

 今ほど衆議員選挙のお話が出ましたが、知事は今までずっと県民党と言ってこられたと思うのですが、例えば自民党ですとか、維新という政党を応援するのは何か矛盾があるのではないかと思うのですけれども、そのあたりいかがですか。

 私は県民党の立場でというふうにおっしゃっておられましたけれども、政党の候補者の方を応援するというのは、知事が言っておられることと矛盾はないのでしょうか。

<知事>

 いや、県民の皆さんのために私はいるわけですから、やっぱりさっき申し上げたように与党の候補者、あるいは現職の方というのは、県民の皆さんのために国とのいろいろな取組みについて力になっていただけること、これまでもいろいろとお願いをしたこともありますし、コミュニケーションもよく取らせていただいておりますので、県民の皆さんのために応援をするということでは、何ら矛盾はしないと思います。

<記者>

 吉田さんについては、維新ですけれども、それは個人的なということですかね。

<知事>

 先ほど申し上げたように自分の選挙で応援をいただいた方への恩返しというのは、これはやっぱり人の道だと思います。そして、県民党という意味では、過去、富山1区から2人出せたことがあるのですね。やっぱり私の立場としては、それが一番いい形になる。そうなってほしいなと願います。

<記者>

 別件ですけれども、9日に民間シンクタンクのブランド総合研究所というところが2021年の都道府県の魅力度ランキングというものを発表しました。富山県は24位で、2020年に比べて2つ順位を上げているのですけれども、まず、富山県の順位、知事としてどう受け止めておられますか。

<知事>

 魅力度ランキングというのが発表されて、今いろんなところでちょっと話題になっているのは知っていますし、また、本県が2つ上がったのですか、それも承知をしております。

 ずっと大体中(位)ぐらいですよね、本県のランキングは。一生懸命職員挙げて、また、議会の皆さんとも共に様々な取組みをしていることが一定程度現れているのではないかと思います。ただですね、一々これが2つ上がった、3つ下がったとか、そういうことで一喜一憂するものでもないと思います。

 ただ中身を見たら、いろいろと参考になることもあるので、例えば評点が低い項目などは、本県としては一つの見方をすれば弱いところなのかなという観点だと思うので、そこら辺はまたみんなで取り組んで、上げていこうねと、そんなふうには活用はできるというふうに思っていますが、ただ一方で結構上(位)のほうは固定化しているのですよね。北海道であり、京都であり、沖縄であり、もうそういう意味じゃブランドイメージが確立しているようなとこが固定的に上(位)にあるということですから、でも、今いろいろ論争になっている下の47(位)に近い県だってもちろん魅力が、何度も行ったこともありますし、魅力のあるところもたくさんあるので、あくまで一つの見方ということで割り切って、使えるところは本県をよりよくするために使えることは使っていこう、そんなふうに見ています。

<記者>

 今、一喜一憂しないというところですとか、参考になる部分があるという話もあって、下のほうの都道府県の話もちょっとされましたが、先日、群馬県の山本知事が県民に失礼だということで憤って、法的措置も辞さないと述べておられました。同じ知事という立場で、山本知事のこの発言というのをどういうふうに見られましたでしょうか。どう映りましたでしょうか。

<知事>

 いつも全国知事会でも山本一太知事は大変に歯切れよく、結構激しい物言いもいつもされる方ですので、ああ、山本さんらしいなと思って見ております。

<記者>

 気持ちは何か分かるというか、そういう感じではなくて。

<知事>

 そうですね、誰も最下位にはなりたくないですよね。一喜一憂しないとはいえ、一つの見方で最下位になったというのは、これはやっぱりうれしいことではないと思います。

<記者>

 山本知事の発言についてはどうですか。いわゆる法的措置も辞さないとまでこう言われるというのは、そういう知事の気持ちというのはどういうふうに思われますか、新田知事としては。

<知事>

 私は本気でおっしゃっているとは思いません。県民の悔しい気持ちを代弁して、山本一太流の発言なのだと私は理解をしています。

 法的には実際問題難しい話ですよね、これを争うのは。ですから、本当に山本流の発言だと思っています。やっぱり県民の皆さんも悔しい、あまりうれしくないわけですからね。その気持ちを代弁しておっしゃっているのだと理解しています。

<記者>

 今日から事実上、衆院選の論戦が始まるのですけれども、知事として、この論戦の中で期待することというのは何かありますでしょうか。

<知事>

 課題山積ということですけれども、コロナのことは当然として置いておいて、やはり少子化のこと、それから、高齢化に対応できていないこの社会の国家のシステム、これについて大いに議論されれば、していただければというふうに思います。

 それともう一つ挙げるならば、地方創生、東京一極集中をどう是正して、地方それぞれに魅力のある、活力のある、もちろん自助努力も必要ですけれども、国のシステムとして東京に何でも集めないやり方というもの、これについても各党知恵を絞って、多分どの党もそれには反対はされていないと思いますから、地方創生あるいは東京一極集中の是正、これについて各党で知恵を絞ってほしいと思います。

 まとめますと、少子化対策、それから高齢化に社会、国家システムを合わせていくということ、それと地方創生、東京一極集中の是正、これらをぜひこの選挙という場を通じて各党で大いに知恵比べをする。そして、論戦ということで切磋琢磨し合って、よりよいアイデア、政策につなげていっていただきたいと思います。

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