更新日:2021年4月14日

ここから本文です。

定例記者会見[令和3年4月14日(水曜日)]

 

  • 日時 令和3年4月14日(水曜日)午後3時15分~午後4時00分
  • 場所 県庁4階大会議室

1 知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
  1. 飲食店見回り調査の実施について
  2. 高岡テクノドーム別館の基本設計の概要について
  3. 令和3年度4月補正予算(専決処分)について

令和3年4月14日(水曜日)定例記者会見【発表項目】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

(※)手話付動画はこちら(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2 質疑応答

内容 動画
  1. 富山アラート発出に係る各キャンペーンへの影響について
  2. 飲食店見回り調査の実施方法等について
  3. ステージ2移行の可能性について
  4. 原発処理水に係る政府決定に対する受け止めについて
  5. 高岡テクノドーム別館整備の今後のスケジュール等について
  6. 富山アラートによる選挙への影響について
  7. 富山市長選に対するスタンスについて
  8. 高岡市長選(保守分裂)についての知事の受け止め
  9. 北陸電力社長交代に係る知事の受け止め
  10. 変異株の増加を踏まえた対策強化について

令和3年4月14日(水曜日)定例記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

(※)手話付動画はこちら(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3 記者会見録

( )内は、発言内容を分かりやすくするため補足した部分です。

(※)は、発言内容を訂正した部分です。

1 知事からの説明事項

会見写真1

(1)「富山アラート」の発出について

 今日は3点、私からの発表項目がありますが、それに先立ちまして新型コロナウイルス関連についてお話をします。

 本席に先立つ本日の1時半から、新型コロナウイルス感染症に関する有識者の懇談会を開催したところです。ここのところ皆さんもご存じの状況なので、実は毎週のように有識者の皆さんにお集まりをいただいており、今日も開催をいたしました。そして、様々な意見をいただいたところです。

 また、それを受けまして、先ほど14時半から、県としての第16回目の新型コロナウイルス感染症の対策本部を開いたところです。その場で本日をもって「富山アラート」、感染拡大に関する警報を発出することを決めました。ご存じのように宮城県、そして大阪府、兵庫県に「まん延防止等重点措置」が適用されています。さらに今週の月曜日からは、加えて東京都、京都府、そして沖縄県に発出され、合計で6都府県にこの措置が適用されているところでございます。そのほかにも愛知県など、日本中で感染拡大の傾向が強まっています。

 本県におきましても、この1週間、4月の5日から11日までの週で、1日平均で90名という新規感染が確認をされています。これはその前の週の3倍に当たる数字でございます。本県においてもこの感染拡大の傾向が見られ、予断を許さない状況にあり、また、あわせて変異株についても83(人の感染が)、今のところ確認をされています。そのような状況です。

 また、月末には大型連休も始まります。勢い、人の動きも大きくなります。また、会食などの機会も多くなることでしょう。そのようなことを控えまして、そのような状況に当たりまして、本日「富山アラート」を発出するということを決めたことでございます。これにおきましては、6都府県の「まん延防止等重点措置地域」との往来については、極力不要不急の移動は自粛をお願いしたい、これを県民の皆様にお願いをします。

 また、このまん防措置以外の道あるいは県につきましても、感染対策を十分に、十分にされた上での移動を心がけていただきたいとお願いします。

 また、最近の陽性者は職場仲間、あるいは友人との会食の場での感染が疑われるケースが散見をされています。改めて新しい生活様式、マスク、手洗い、そしてソーシャルディスタンシング、また、換気の徹底などなど、この新しい生活様式を徹底していただく。

 また、感染のリスクが高まると言われている5つの場面を引き続き回避をする御努力をお願いする。

 また、会食の際には、仲間内との会食の際には「ますずし」、富山スタイルの会食を心がけていただきたい。特に、食事中でも会話の際にはマスクをしていただくことを心がけていただきたいとお願いをします。

 また、重症化しやすい高齢者がご家庭におられる方は、家庭内でもマスクを着用するということ、これも改めてお願いをします。このような感染予防行動を徹底していただきたいと思います。

 3月に入ってから、感染者は30歳未満、すなわち10代、20代、若干10歳未満もおられますが、30歳未満の方(の割合が)がもう53%となっています。本当に若い人が増えています。そして、若い人は無症状の傾向が高いです。自分で気づかないうちに、家に持ち込み、高齢者の方にうつしてしまう、そのようなリスクも高まっているわけであります。どうか高齢者がいらっしゃるご家庭では、家庭内とはいえ、マスクの着用を徹底していただく、このようなことをお願いします。などなど、皆様には、県民の皆様には大変にご不便をおかけしますが、今後ともご理解とご協力をお願いしたいと思います。

 この富山アラートの発出、昨年の8月11日、そして、12月25日に続きまして3回目のアラートの発出に当たります。これに当たりまして、私から以上のことをお願いをいたします。その上で、今日の発表項目を申し上げたいと思います。

 

(2)飲食店見回り調査の実施について

 飲食店の見回り調査の実施について説明を申し上げます。

 富山県では、今後県内飲食店における感染防止対策の徹底に向けて、各店舗の取組状況を確認するための見回り調査を実施することといたします。県内の新型コロナ感染状況を見ると、先ほども申し上げましたが、職場仲間あるいは友人との会食の場で感染したのではないかと疑われる例が散見をされています。「富山アラート」を発令し、県民の皆様に会食の場での「ますずし」の実践、会話の際のマスクの着用の徹底を改めて呼びかけているところですが、あわせて、県内飲食店事業者の皆様にも感染防止対策の徹底について、意識を新たに取り組んでいただきたいと思います。

 これまでも十分にお願いをしたことに応えて、飲食店の側でも対策を取ってきていただいています。1月には、本当に残念でしたが、営業時間の短縮というお願いをさせていただいたところです。今回ここに来て、改めて新たな意識を持って、もう一度緊張感を持って、持ち直して取り組んでいただきたい。このことをお願いしたい(と考えています)。

 そのためにも県の厚生センターに加え、富山市の保健所にもご協力をいただきまして、食品衛生法に基づく飲食店営業許可に係る実地調査、これは年間にしますと約1,000件程度になります。これに合わせまして次のスライドですが、伺った際に各店舗において、アクリル板等の設置、食事中以外のマスク着用の推奨、手指、手の指の消毒の徹底、そして換気の徹底、これが行われているか。これらの取組み状況を調査するとともに、一層の意識啓発を図ってまいります。

 事業者の皆様には、これを機にそれぞれの感染防止対策の取組みを改めて、改めてご確認いただき、コロナ禍における感染防止と事業継続の両立に向けて、お客様と従業員の双方が安心して過ごせる空間づくりをさらに進めていただきたいと考えています。

 これは繰り返しになりますが、この飲食店の営業許可に係る実地調査に合わせてこのようなことも見せていただくということであります。決して飲食店の皆さん、事業者の皆さんと県が対立するものでもありません。また、飲食店とお客さんがけんかをして、対立してくださいということでもありません。みんな思いは一緒なんです。飲食店の皆様には自由に営業していただき、もうけていただきたい。楽しみの場を提供していただきたい。お客様である県民の皆さんには、飲食の場で大いに楽しんでいただきたい。そして、我々県としては、その商売の自由、また飲食の自由を保障する立場であり続けたい。

 そういうようなことでありまして、みんな向いている方向は一緒です。決して対立構造をつくるのではありません。そのようなことをぜひ県民の皆さんに、また、飲食店事業者の皆さんにご理解をいただき、共に今のような、いい時間がずっと続くように、そして、大型連休においても、これ以上の制約をお願いすることなく、皆さんで過ごしていただけるように、そのために先んじて少しずつ我慢をし合うことによって、この状態をステージ1の状態、普通の状態を続けていきたい、そのようなことのための措置でございます。

 決して対立するのではない、ここのところを改めて申し上げ、感染防止と事業継続の両立なんだと。そして、お客様、そして従業員の皆さんの健康も維持するためなんだということ、これを御理解いただきたいと思いますし、報道の皆様にはそのような点の報道を、またお願いをできればというふうに思うことでございます。

 

(3)高岡テクノドーム別館の基本設計の概要について

 私からの報告の2点目でございます。

 高岡テクノドーム別館基本設計の概要についてでございます。高岡テクノドーム別館の基本設計につきましては、昨年10月に内藤廣建築設計事務所さんと契約し、進めてきたところです。その間、地元高岡市の関係者の方々とも協議を重ね、先月下旬にこの業務が完了しており、基本設計の内容について取りまとめましたので、その概要を説明させていただきます。

 施設のコンセプトですが、昨年7月に策定しました基本計画にもありますとおり、新幹線の敦賀延伸を見据え、多様なニーズに対応し、県西部地域の活性化に資する拠点施設としています。また、この施設は既存施設や周辺景観と調和し、産業及び地域の振興の拠点として、新たなにぎわいや憩いの場となる空間を創出することを目指しています。

 次に、別館整備の位置についてご説明いたします。

 新高岡駅やイオン高岡、テクノドームの本館、これらの周辺の施設との円滑な動線を確保するために、現施設の駐車場の北側に整備をします。

 次のスライドですが、建物の配置と構成についてご説明いたします。

 展示場や商談室などの展示棟、そしてコミュニケーションスペースや事務室などの交流棟の2つの施設で構成されます。展示棟は一部2階建てとなっています。交流棟と既存のテクノドームの本館は1階部分で接続をします。なお、この接続に係る工事の設計については本年度実施する予定で、令和3年度の当初予算にその予算措置をしてございます。

 次のスライドです。

 設計の主な特徴ですが、まずは展示場を包む大屋根とその下の半屋外空間です。これが大変特徴的になっています。大屋根の軒天、あるいは外壁には県産の木材を採用し、木質化されたぬくもりのある空間としています。

 スライド次ですが、こちらは可動式の客席や5G設備を導入して、多目的に使用可能な展示場です。展示場は最大1,200席まで設置が可能です。展示場の活用利用例については、後ほどご紹介いたします。

 次のスライドお願いします。

 本館と別館がエネルギー棟、これは既存の建物ですが、本館と別館がエネルギー棟を中心に向かい合い、その間に中庭やテラスを配置し、にぎわいの空間、憩いの空間を創出します。また、地下熱や太陽光を利用する設備を導入しまして、省エネルギーにももちろん配慮してまいります。

 次のスライドです。

 施設の活用例について3例ほどお示しをいたします。

 まずはコンベンションでの活用です。展示場に備えられた可動間仕切りによって、展示場を分割して使用することも可能になります。分割は中間部分での2分の1利用、あるいは3分の1、3分の2の分割が可能となっており、様々なサイズのイベントに対応できるということです。交流棟や本館を同時に使い、講演会、交流会、分科会、展示会など多目的な用途に同時開催することが可能になります。

 次のスライドお願いします。

 2つ目の利用例ですが、大規模イベントでの活用です。ステージや可動式客席のレイアウトを工夫することで、パブリックビューイング、あるいはコンサート、eスポーツイベントなど、高岡はeスポーツのメッカと言われていますが、これらの大規模イベントを開催することも可能になります。

 次のスライドです。

 3つ目は、物販の展示、産業展示での活用です。展示場の南側と北側の扉を開放することによって、屋内の展示場と屋外の広場を一体的に活用することが可能となります。本館の大展示場を含めて、屋内外、大、中、小、様々なニーズに対応できる展示空間を活用したイベントの開催が可能となります。

 次のスライド、建物については2階建て、高さは約18メートル、延べ床面積は約4,000平米となっています。このうちメインの施設の展示場は、面積が約1,000平方メートル、天井の高さは9メートルとなっています。建設工事費は26.5億円を見込んでいます。

 今後の予定としては、民間活力導入可能性調査を経て、北陸新幹線の敦賀延伸を見据えて整備を進めます。基本計画にありますものづくり体験施設やIoT、AI等の未来技術展示などにつきましては、民間活力導入可能性調査や関係者への意見の聞き取り結果などを踏まえ、必要性を引き続き検討してまいります。

 今回の基本設計の概要につきましては、民間活力導入可能性調査を実施することから、今後変動する可能性もあることをお含みおきいただきたいと思います。

 高岡テクノドーム別館基本設計の概要についての説明は以上です。

 

(4)令和3年度4月補正予算(専決処分)について

 続きまして、3点目。4月補正予算についてです。説明させていただきます。

 今回の補正予算につきましては、去る3月に国の予備費等により実施することとされました、新型コロナの影響を受けている生活困窮者、低所得のひとり親世帯への緊急支援、また、同じく3月に観光庁から発表されました同一県内での旅行割引事業を財政的に支援する地域観光事業支援、これは総額約3,000億円の国費でございますが、これにつきまして、いずれも制度詳細が明らかにされたので、本県における対応を行うため、必要な予算を計上するものです。今回の補正規模は16億7,499万円、全て新型コロナ対策経費となります。

 それでは、補正予算の内容についてご説明いたします。

 まず、新型コロナの影響を受けている生活困窮者、低所得のひとり親世帯への緊急支援についてです。新型コロナの影響により収入が減少した世帯については、県社会福祉協議会から生活福祉資金の特例貸付が行われておりますが、その申請期間が従前の3月末から6月末までに延長されることになりました。それに伴い必要な貸付原資等として本県に配分された9億4,000万円を計上します。また、今回併せて返済免除の要件が明確にされました。詳細は県社会福祉協議会のホームページをご確認いただければと思います。

 次に、国の予備費により低所得の子育て世帯に向けて生活支援特別給付金が支給されることとなりました。そのため、まずは低所得のひとり親世帯、児童福祉(※扶養)手当の受給者等になりますが、この低所得のひとり親世帯に向けて、児童1人当たり5万円を支給するために3,575万円、これは県の担当として町村の在住者分となりますが、この金額を計上をいたします。支給日は5月11日を予定しております。

 次に、自立へ向けて取り組む低所得のひとり親の方向けに、住居の借り上げ資金の無利子貸付を実施することとなりました。そのための必要経費として924万円を計上します。

 次のスライドです。

 5月中の県内観光の促進についてです。

 本日、先ほども説明した富山アラートを発出したところですが、新型コロナの影響により、旅行需要が落ち込んでいる中、感染防止対策を十分講じた上で、県内の感染状況をもちろん踏まえながらですが、観光庁の新たな補助事業を活用し、5月に県民向け県内観光キャンペーンを実施するため、6億9,000万円を計上いたします。5月の実施に向けて準備を進めるもので、制度の詳細は改めてご案内します。

 観光キャンペーンの実施に当たっては、対象施設と旅行者の双方に感染防止対策を徹底してもらうよう周知要請を図り、県内の感染状況に十分留意しながら取り組んでまいります。万一、今後、ステージ2に移行というケースになった場合には、移行と同時に宿泊割引の新規予約等を一時停止するなどの対応を考えております。

 今回の補正予算につきましては、生活に必要な資金の給付や5月のキャンペーンなど、いずれも早々に準備が必要となることから、今回緊急的な対応として専決処分させていただくこととしました。

 4月補正予算専決処分についての説明は以上です。

 それぞれの事業の詳細につきましては、別途配付させていただいている資料に記載の各担当課にご確認をいただければとお願いをいたします。

 冒頭、私からの説明は以上とさせていただきます。

2 質疑応答

会見写真2

<記者>

 まず、1点確認も兼ねて質問をさせてください。

 本日の富山アラート発出に関連して、現在県内で行っている地元で泊まろうキャンペーン、それに付随して行われている地元産品の事業、ウエルカム富山県キャンペーン及び明後日で利用券の販売終わりますけれども、GoToイートキャンペーンについて、今日の富山アラート発出で、特に何かこう変わりますよということではないということでよろしかったでしょうか。

<知事>

 はい。現在実施中の旅行の支援の措置、イベントキャンペーンにつきましては、そのまま粛々と続けていきたいと考えています、アラートにかかわらずですね。

<記者>

 GoToイートもですよね。

<知事>

 そうですね。

<記者>

 飲食店見回り調査に関してなんですけれども、今からお話しすることは知事が当然就任される前の話なので、10年前の話です。焼肉えびすの食中毒のときに、当時のえびす砺波店に開店以来、県は立ち入り調査をしていなかったという例があります。その後、改善されたということは信じたいんですけれども、今回の見回り調査がきちんと有効で実効性のあるものにするために、事前に予告するか、抜き打ちにするかとか、様々やり方はあると思うんですが、えびす砺波店のときは、いわゆる飲食店の仕込み時間に、午後2時とか午後3時とかに行ったら、仕込み時間に誰もいなくて引き返してきてというようなことがあったと当時の取材で聞いております。

 せっかく見回りに行ったけど誰もいなくて引き返してきたとか、そういう不効率なことはないように、きちんと実効性のあるものにしなくちゃいけないと思うんですが、そのあたりの対策、対応というのはどういうふうに考えておられるでしょうか。

<知事>

 まず、その10年前の案件から、もちろん本県も改善をしてきたところと理解をしています。今の御質問に戻りますと、対象店舗につきましては、立ち入りの検査の事前の通告をしてまいります。そして、時間帯は平日の日中、9時から17時の時間帯に実施することにしております。営業許可の免許ですから、お店としてもほぼ時期はそろそろだろうなとお分かりだと思います。でも、事前に通告をした上で伺うことにしています。

 なお、現在、参考までに飲食店の営業許可は総数で9,883店舗お出しをしています。このうちテイクアウト専門などで客席のない店舗を除きますと、約8,000件が対象になります。その中で、年間にすると1,000件を毎年やるということ。今回はそういうことになります。県の厚生センター、また富山市保健所、協力してやるということです。

<記者>

 分かりました。ということは、事前通告でアポを取って行くということと理解してよろしいんですね。

<知事>

 そうですね。ですから、今おっしゃったような不効率な、非効率な空振りはないと理解しています。

<記者>

 富山アラートに関してなんですけれども、県内感染状況が増えているということで、ロードマップの指標ももう既に2つは超えていて、例えばステージ2.に移行を判断する数値にも近づいている状況にあると思うんですけれども、この現在の状況について、このまま感染が拡大するとステージ2.にいく恐れが十分にあるのかどうか、知事の見解をお聞きしたいんですが、よろしいでしょうか。

<知事>

 はい。ここでアラートを出して、県民の皆さんに意を酌んでいただきまして、改めて意識を新たにして、緊張感を持ち直していただいて、そして、先ほど来、申し上げています新しい生活様式の再確認、また、5つの場面を避けるということ。そして、会食の場合には「ますずし」を徹底していただくということ、そのようなことをしっかりと実践していただければ、ステージ1.で踏みとどまれる、そのためのアラートを出させていただいたことであります。

<記者>

 少しいじわるな言い方をすると、この状況が続くとステージ2.に引き上げざるを得ないというような、そういう状況だという理解でよろしいんでしょうか。

<知事>

 有識者の皆さんとも懇談、御意見をお聞きしましたが、そのような可能性もないではないと。でも、ここでしっかりと踏みとどまることは、十分に可能だというふうなことでのアラートの発出です。

 そういう意味では、現時点ではそうですね、陽性者の数、それから経路不明の感染、これについてはちょっと指標をオーバーしているということは事実であります。

<記者>

 まずコロナの関係で、飲食店の見回り調査は、いつからどういう体制で行われるのか、ちょっともう一回教えてください。

<知事>

 はい、もうすぐ、明日からですかね、始まります。ただ既に先行して厚生センターによっては進めているところもあります。

<記者>

 何人ぐらいの体制で、職員の方、何か2人1組とか、そういうのありますか。

<知事>

 それ分かりますか、今。(同席職員から2人1組で実施の旨、説明)

<記者>

 ちょっと話題が変わるんですが、福島第一原発の処理水の海洋放出が政府が正式に決めましたけれども、あれは福島県のほうから流す、県沖に流すということでしたけれども、改めてその見解、政府がそういう決定をしたことについて、知事の受け止めをお願いします。

<知事>

 福島第一原発の処理水のことですね。大分たまってきて、来年の秋頃には満杯になるというふうな状況だということは承知をしています。ただ原発全体、原発というのは日本のエネルギーの中で一定の役割を担っておりまして、これからの2050年カーボンニュートラルに向けてもやはり一定の役割を果たしていくべきエネルギー源だというふうに思っています。そういう意味では、国全体の原発に係る環境対策ということなので、これについては国の責任において、適切な対応を検討して決断をされたのだと理解をしておりまして、一地方の首長としての意見をこれについて申し上げることは差し控えたいと思います。

 それから、報道では例えば野上農林水産大臣は、風評被害防止に省として努めるとおっしゃっていますし、また、小泉環境大臣はそうなった場合のモニタリングについて、環境省としては力を尽くしていく、そのようなこともおっしゃっていますので、国のほうでそうやって適切な措置が取られていくものと理解しています。

<記者>

 大阪府の吉村知事は、実現可能性は別として、大阪湾でも引き受けたいというようなニュアンスのことをおっしゃっておられましたが、この発言について知事はどのようにお考えになりますか。

<知事>

 それは吉村さんの御見解だと思います。仮にそういった各地、海のあるところで分担せよということ、仮になったとしたら、そのときから検討したいと思いますが、はい。現時点ではそれについてはコメントありません。

<記者>

 日本の周りの海なので、これは福島県だけの問題でもないですし、日本全体に関わってきて、さらに海外では海洋放出に強く反対とか批判をしている国もありますし、その日本の漁業とかですね、魚とか、その辺のものに対する風評、海外からのまた風評被害もさらに強くなることが懸念されるかと思うんですが、これは日本全体としてですけれども、海がある富山県の新田知事としては、もう一回ちょっとどのようなお考えなのかというのをお聞きしてもいいですか。

<知事>

 そうですね。どんなことでも新しくやろうと思えば、いろんな懸念もあることでございます。実施までには2年ほどあるというふうに理解していますので、この間にそのような懸念を一つずつ丁寧に払拭していく、国としては責任を持ってそのようなことをされていくんだと理解しています。

<記者>

 富山県としてではなくて、政府に対する要望だということで認識したらよろしいですか。

<知事>

 要望というか、菅総理以下、そのような姿勢でおられるんだと理解をしています。

<記者>

 富山県として、今何かアクションを起こすわけではないけれども、政府のほうから何か要請とかがあれば、それは検討したいということになりますか。

<知事>

 仮に全国で分担しましょうということになれば、それは検討することを、そのときからスタートしたいと思います。

<記者>

 テクノドームについて、まず2点お伺いします。

 敦賀の、敦賀延伸を見据えて進めるということですが、今後のスケジュール感と、あと完成時期の目標があれば教えてください。

<知事>

 はい。先ほども申し上げましたように、民間活力の導入の可能性調査から本年度始めます。これは内閣府のガイドラインによりますと、短くて半年、通常は1年ぐらい、このステージではかかるのではないかというふうに言われていますので、今のところガイドラインに従って、その期間を1年と私のほうで見積もっています。これがどれぐらいある程度短縮が可能なのか、それはやってみないと分からないですね。

 それから、もう一つ、やっぱりそれから設計に入ることになるんだと思います。要するに仮に民間活力を導入するということになれば、その業者さんが設計、そして建築に入っていくんだと思います。その設計の期間がどれぐらいかかるのか。また、建設ですね。これも非常に期間については流動的だと思います。今、御存じのように建設現場でも働き方改革が進められているところです。また、その建設の段階において、コロナが果たしてどういう状況になるのか、これによっても建設のスピードは変わってくると思います。

 などなど、まだ現時点では変動要素がいろいろあると思うんですね。ですから、オープンのめどというのは今は言えませんが、ただ御地元の御期待は十分に感じておりまして、当初北陸新幹線の敦賀延伸を見据えてということがあります。今、その敦賀延伸が1年先送りになったという現状ですけれども、引き続きそれは見据えてまいりたいと考えています。

<記者>

 もう1点、テクノドームについてなんですが、民間活力の導入可能性調査を行うということで、基本設計、これはちょっと武道館のときもお伺いしたんですが、基本設計から例えばその規模が大きく縮小するとか、その大きく変わる、いわゆる基本設計から大きく変わる可能性というのはあるのでしょうか。

<知事>

 いや、極力基本設計、基本計画、基本設計は維持をしていきたいと考えています。

<記者>

 富山アラートについてちょっと関連してお伺いしたいんですが、今ちょうど富山県内で富山の市長選挙、市議選挙、あと砺波のほうでも市議選挙が行われていますけれども、富山アラートの発令によって、少し選挙への投票率が下がるとか、そういった点も懸念されるかなと思うんですが、知事は半年前に選挙も経験されておりますので、例えば投票所での感染対策なり、何か思いというか、あればお願いできますか。

<知事>

 そうですね。既にこの選挙活動、選挙運動のやり方、また、投票所の在り方もこのコロナ禍を前提として、そういう意味じゃ定着をしているというふうに理解しています。ですから、富山アラートの発出がそれぞれの候補者の皆さんの陣営の選挙運動に制約を与えることはないと、新たに制約を与えることにはならないと思っています。

 それから、投票所も期日前(投票)ももちろん始まっておりますが、皆さんもあるいは御経験されたかもしれませんが、かなり徹底をされています。かなりじゃないですね、大変徹底をされています、感染対策が。ですから、これも心配はないと思います。ただ、先ほどの繰り返しになりますが、その中でもどうあれ(感染者が)増え始めているという状況にあり、もう一度初心に返って、意識を新たにして対策の徹底をお願いしたい、それぞれ県民の皆さんに。ということで、このアラートの発出になったことでございます。

<記者>

 富山の市長選挙、市議選挙に関連して、知事にちょっと個人的にお伺いしたいんですが、これから総決起とか、いろいろ終盤にかけていろんなものがあると思うんですが、知事は特に今回は出席する御予定とかはありますでしょうか。

<知事>

 市長選挙については、これまでも何度も御質問いただきましたが、特定の候補者の方の応援はしないことにしております。市議選につきましては、もう既に決起集会に参加したところも、方もおられますし、極力志を同じくする方々の応援には行きたいと考えています。

<記者>

 大きく2点お伺いいたします。

 まず、1点目、高岡の市長選挙ですけれども、保守分裂で三つどもえの選挙になりそうな構図になっておりますけれども、これについての知事の受け止めをお伺いできますでしょうか。

<知事>

 はい。自民党さんの一本化の過程でも、3人の方が大いに持論を展開されて、議論もされて、高岡市民の皆さんにはいろいろな選択肢が提示されたこと、これはこれで自民党さんの高岡市連の取組みはすばらしかったというふうに思っています。それを経て、今回結果的にはそのような、今おっしゃるような選挙戦の構図になる、これもこれでやはり高岡市民の皆さん、また、高岡市の将来にとっては大いに論戦が闘わされて、議論がされる。

 そしてまた、それぞれの候補者のやっぱり力点の置き方というのは違うから3人出られるんでしょうから、それぞれをしっかりと比較考量する機会ができるということは、私は高岡市民の皆さんにとっては幸せなことではないかと思いますし、また、言うまでもなく、高岡市は富山県第2の都市であります。富山県の引っ張っていく車のエンジン、2つのエンジンの1つだというふうに理解しておりますから、この選挙戦での論戦を通じて、より高岡の活性化につながっていく、そのようなことになればと期待をしているところです。

<記者>

 もう1点、ちょっと前の話になってしまうんですけれども、北陸電力の社長が交代をされて、以前質問が出たときはちょっと時間もなかったもので、改めて大株主としての県の受け止め、見解をお伺いできますでしょうか。

<知事>

 あれは前の前の前ぐらい(3月24日人事異動記者会見)に、たしか速報みたいなことでお聞きしたので、あのときは全貌分かっていませんでした。ただ基本的には、あのときも申し上げたように大株主、私は株主というのは、その企業を応援するのが株主の役目だというふうに思っていますので、大いに引き続き北陸電力さん、やっぱり北陸の、また富山県にとっても大切な会社ですので、大株主の立場として応援をすることは続けてまいりたいと思います。じゃ、その応援の仕方ということ、その後の報道を見ておりまして、会社を応援するといっても漠然としています。具体的には今の社長さんであり、あるいは新しい社長さんの下、その執行事業、執行体制を応援するということになると思います。

 となりますと、ちょっと気になるのは、前の社長さんとか、その前の社長さんもしかるべき立場で残られるような報道を見ております。これはガバナンス面、あるいはコンプライアンス面としていかがなものかなとは思います。今、上場企業では、そういう役職はだんだんなくなっているというふうに承知しておりますので、現役の社長さん、また、新しい社長さんを応援する立場としては、極力そういう元社長さんのような方々が経営に関与されないほうがよろしいのではないかとは、大株主の立場としては思っております。もちろんそれなりに功績のあられた方だとは思うんですが、相談役とか特別顧問になりますと、法律的には何の責任もない立場なんですね。

 ただ法律的には何の責任もない方がおられることによって、やっぱり後輩としては、それは重いですよね、やっぱりそういう御存在というのは。それぞれの時代をつくって来られた方々ですから。ですから、流れとしては、そういう役職は極力置かないというのが私は世の中の特に(株式)公開企業、上場企業の流れだとは思っています。そのような適切な御判断を、これは総会事項ではなく取締役会マターだと思いますけれども、社外役員もしっかりとおられますので、適切な判断を今後されるものというふうに理解をしています。

<記者>

 馬瀬会長が今日の懇談の後に、県内でも変異ウイルスの市中感染が広がっているというふうな認識を示され、特に今月に入ってからは非常に比率も高まっていると思うんですけれども、このような状況を受けて、対策の強化だったり、ステージの判断基準の見直しには現時点でどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

<知事>

 本県でも今のところ、確認されている変異株83件まで積み上がってまいりました。そして、4月に入ってから、この新規陽性者の中に占める変異株の割合は約60%前後で推移をしています。それが現状です。

 この変異株、例えば大阪の吉村知事は実感としてインタビューでおっしゃっていたのは、感染速度が速いようであると。それから、若年層でも重症化する可能性が高いようであるというふうな御意見もおっしゃっていることは承知をしています。ただこれがいずれも「ようである」という感じなので、それから、海外からのそういう報道もまだ確定的に明らかにスピードが速いというデータもあるし、速くないというデータもある。重症化しやすいという話もあるし、そうじゃないという話もある。これといったまだ変異株に対する定見というのは、定説というのはできていないように私は理解をしています。実際、本県でも変異株が増えてきたことと重症化が増えるということでは、必ずしも相関は今のところ見られていません。

 ですから、現時点で変異株対策というものは、特に私は、現時点ではですよ、今私が用いる、また、我が国である知見の上では特にないというふうに思っています。これまで同様の対策、本当に繰り返しになりますが、新しい生活様式、それから5つの場面を避けましょう、それから「ますずし」やりましょう、そのことを徹底する。これが新型コロナ対策であり、また変異株対策にも引き続き有効だというふうに思います。

 ただ、さわさりながら変異株というものがあるわけでありまして、先般、月曜日に全国知事会、またオンラインでやりましたが、その中でも私からは、この変異株について、国として全力を挙げて科学的な知見を深めていただきたい。そして、それを地方でも共有させていただきたい。今後、もしブラジル、イギリス、南アフリカ、さらにフィリピン等々、それによってパフォーマンスがどんどん違ってくるということになると、やっぱりそれ向けの対策が必要になるわけですから、ぜひとも国を挙げて、その研究をしていただきたいということを私から申し上げたところでございます。

4 関連ファイルのダウンロード

【資料1】飲食店見回り調査の実施について(PDF:296KB)

【資料2】高岡テクノドーム別館の基本設計の概要について(PDF:2,895KB)

【資料3-1】令和3年度4月補正予算(専決処分)について(PDF:377KB)

【資料3-2】令和3年度4月補正予算(専決処分)の概要(PDF:203KB)

 

(※)関連ファイル(PDFファイル)をご覧になるには、Adobe社の「Adobe Reader」が必要です。Adobe Readerがパソコンにインストールされていない方は、下記のAdobe社のダウンロードページよりダウンロード(無償)してご覧ください。

Adobe Readerのダウンロードリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

お問い合わせ

所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課企画・報道担当

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-3133

ファックス番号:076-444-3478

このページに知りたい情報がない場合は

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?