更新日:2021年3月12日

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定例記者会見[令和2年1月6日(月曜日)]

  • 日時 令和2年1月6日(月曜日)午後2時04分~2時53分
  • 場所 県庁3階特別室

1 知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
(1)年頭のあいさつ 令和2年1月6日 知事定例記者会見(年始のあいさつ)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(2分18秒/手話あり)
(2)県有施設への5G基地局等の設置に関するワンストップ窓口の創設について 令和2年1月6日 知事定例記者会見(説明事項)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(4分29秒/手話あり)

2 質疑応答

内容 動画
  • (1)5G基地局等の設置時期について
  • (2)知事選に対する考え
  • (3)知事選に係る自民党県連の意向確認の時期について
  • (4)これまでの任期を振り返り自分だからこそできたと思う政策3つ
  • (5)高岡テクノドームの機能充実についての今後の進め方について
  • (6)知事選に関し森富山市長が新田氏支持を表明したことへの受け止め
  • (7)武道館機能を有する多目的施設整備の進捗状況と今後の予定について
  • (8)年頭挨拶の中で就職氷河期世代や引きこもりについて述べた理由
  • (9)令和時代に富山県が進むべき道について
  • (10)富富富の販売拡大に向けての目標や今後力を入れたいことについて
  • (11)富富富の現在の販売状況について
令和2年1月6日 知事定例記者会見(質疑応答)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(42分47秒/手話あり)

注)上記は質疑応答の内容を大きく分けた項目であり、順番が前後している場合があります。

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3 記者会見録

1 知事からの説明事項

記者会見の様子 最初に改めまして、皆さん、新年おめでとうございます。
 昨年も大変記者クラブの皆さんにはお世話になりましたけれども、昨年、日台観光サミットとか、全国知事会、それから、シアター・オリンピックス、世界で最も美しい湾クラブ、PIC/Sの世界総会とかいろいろございましたが、そういう意味では、富山県で、全国的、あるいは国際的なコンベンションも多々ありましたし、そういうことで、富山県の存在感がだいぶ地方の中では相当高くなってきたかなとは思っております。そうしたことをしっかりバネにして、新しい富山県をつくっていきたいと思います。
 年末の地方財政対策、政府予算、税制改正でも、大体富山県が要請したり、働きかけたりしたこと、また、全国知事会として働きかけたこともおおむね実現いたしましたので、こうしたものもしっかり基盤にして、また、フォローの風にして、令和2年度予算、いま検討作業に実務的に入っていますけれども、ぜひ、3年後には敦賀まで新幹線が開業するということもございますし、しっかり富山県の新しい未来、令和時代にふさわしい県にしていきたいと。そのために、経済力だけではなくて、文化力の磨き上げも含めて頑張っていきたいなと思っております。

 発表事項をお話しいたしますと、県有施設への5Gの基地局等の設置に関するワンストップ窓口の創設ということでございます。
 お手元資料をご覧いただきますと、今年から商用サービスが開始となります第5世代移動通信システム、まあ5Gと言っておりますけれども、このネットワークの早期展開を促進しますために、県有施設への基地局設置を認めることといたしました。かつ、それをなるべく円滑に利用していただきやすいようにするために、情報政策課の中に、ワンストップ窓口を設置することといたしまして、ホームページ上で、県が保有します施設の情報を公開しましたので、ご案内をするものであります。1月6日、今日付けで窓口を設置しております。
 それから、公開する県有施設等の情報ですけれども、ここに表示してございますように、各部局や、また、出先の、例えば中央病院とか、リハビリテーション病院、企業局などの施設も含めて、建物で1,370件、土地で774件、合わせて2,144件を公開するというものとして表示しております。
 実際にそのアンテナを設置したいかどうかというのは、もちろんNTTドコモさんなどの4つの事業者の方々のもちろんニーズにもよるわけですけれども、ご希望があった場合には、現地調査などもいたしまして、調整を経て、アンテナを実際に設置していただくかどうかを決めると。
 それから、事務手続としては、その下にありますように、情報照会用のホームページがありますので、そこに必要事項を入力していただくほか、1事業者当たり照会の上限件数は月30件とか、それから、第1回目の照会は1月8日から1月31日までとするとか、以降毎月末日までに照会のあった分をまとめて各施設管理者に照会するといったようなことをここに表示してございます。
 こういった県有施設に5Gの基地局設置を認めるということを公表する地方(公共)団体としては、東京都、それから山梨県に次いで全国で3番目ということでございます。
 これによりまして、できるだけ5G基地局が速やかに整備されやすいように、県としても受け入れ態勢を整えるということであります。窓口を一本化しませんと、実際にどの窓口、どこに相談したらいいかといって、事業者の方が非常に迷われるということもあります。また、相談を受けた県の各部局もですね、どこかで総合調整をしないと、非常に実務的にも煩雑だということにもなりますから、今のような取り組みをしたということでございます。
 私からの説明は以上で終わります。

2 質疑応答

記者会見の様子<記者>
 発表事項について1点、またしつこいようなのですが、知事選について2点ですね。
 発表事項については、5Gなのですけれども、今春からもうそういうサービスが開始とは言われているのですが、もしも、情報としてその開始時期とか、エリアのほうについて、富山県がどうなっているかというものを、もしお持ちであれば、お伺いできればということがあります。
 知事選についてですが、12月にもお伺いしましたが、年末年始を挟みまして、またいろんな方と意見交換をされたと思いますので、改めて知事選への知事自身のご判断をお伺いしたいというのと、自民党県連が意向確認をするというふうに言っておられますので、その時期などももし決まっているのであれば、よろしくお願いします。

<知事>
 まず、5G基地局が、いつ設置される見通しかということですか。これはね、残念ながら何とも言えないのですね。私どもというか、富山県としますとね、できるだけ早くと思っていますけれども、これは、4つの事業者の方々のもちろん判断もありましょうし、今の段階で私がいつかというのは、ちょっと申しあげにくいなと。
 ただ、全国知事会の中でも、この5Gについて一番熱心に取り組んでいる県の一つだと思いますので、私の期待を込めてですが、通信事業者の方々にも、富山県が今度ワンストップ窓口も設けたことでもお分かりいただけるように、この問題に非常に熱心に取り組んでいるというふうには受けとめていただいていると思いますので、早期に開始していただけるのではないかと期待をしているということで、お答えにさせていただきます。
 それから、知事選挙についてのご質問ですけれども、この間も申しあげましたように、県内の経済界とか、農業団体、あるいは女性団体とか医療関係とか、いろんな方々の代表的な立場にある方が、参加された隆山会の常任理事会で、ぜひ5期目を目指すべきだと、目指してほしいという大変強い、また、そういう激励といいますか、要請をいただきましたので、これは私としては重く受けとめておりますけれども、ただ、年末にお話ししたように、自由民主党県連もこの10月ぐらいから、いろいろ各支部などのご意見も聞かれて、選考作業というのか、調整作業というのをなさっているということでありますから、そうしたさなかでもあるということもございます。
 また、幅広い県民の皆様のご意見に耳を傾ける必要があると、こういうふうに思っていますので、今の段階で出馬するとかしないとかということは、もちろん申しあげるときではないと思いますが、ただ、年末年始、例えばお正月のお宮さん参りなども行きましたけれども、全くご面識のない県民の皆様からも、わざわざ駆け寄ってきて、ぜひ5期目を目指してほしいと言って、激励してくださる方、握手してくださる方なども、非常に少なからずというか、相当な方々からそういう激励もいただきましたので、そうした皆さんの好意ということも大事にして、今後対応していきたいなと、こういうふうに思っております。

<記者>
 自民党県連の意向確認のほうは。

<知事>
 これはね、どう言ったらいいのでしょうか、何か県連のほうで、そのことについて、いつヒアリングするとかいったことも含めて、非常に厳重に、非公表というふうにされているようでありますので、私からはお答えするのは差し控えたいなと。むしろ、必要なら県連にお尋ねいただければと思います。

<記者>
 また、知事選に絡んでの質問になってしまうのですけれども。
 改めてこれまでの任期を振り返って、知事のおやりになってきた事業ですとか、政策、対応策、さまざまなものがあると思いますが、知事だからこそできた上位3つを上げるとすれば、どんなものになるのでしょうか。その理由とともに教えてもらえますでしょうか。あの、3番目からお願いできませんか。

<知事>
 おっしゃる意味は、この15年の間という意味ですか。

<記者>
 そうですね。

<知事>
 で、3つ。で、3番目から。

<記者>
 はい。

<知事>
 ちょっと、にわかにそう言われても困りますね。
 一番印象に深い話から順番のほうがいいのではないですかね。

<記者>
 わかりました。

<知事>
 やっぱり15年を振り返って、私だからとかそういうことはともかくとして、大変印象に残っておりますのは、やっぱり県政を引き継がせていただいたときに、ちょうど三位一体改革の影響もあったと思うのですけれども、400億(円。以降同じ。)の財政構造赤字を抱えているということが、財政を点検してわかったということ。それからもう一つは、私が知事に就任して翌年には、うれしいことに、北陸新幹線の金沢までの認可着工ということになったのですけれども、と同時に、たいへん当惑というか重くのしかかってきましたのは、県内の事業費が七千数百億で、その3分の1が県の負担ですから、ざっと2,400億近いお金を、ほぼ10年で払わなくてはいけないと。400(億)の財政構造赤字を抱えて、かつ、新幹線の負担金を10年で2,400億近く払うということは、あの当時、県民の皆さんからいただいていた税収が1,100億台だったと思うのですね、ですから、これは正直、大変な財政危機だなというふうに思いましたので、この問題はやっぱりオープンにして、県民の皆さんのご理解をいただきながら、また、職員の理解も得ながら進めなくてはいけないということで、これは直ちに取り組んだわけですけれども。
 おかげで、最初のころは、職員組合の皆さんと団体交渉も確か三度近くやったかと思いますが、だんだん理解が深まって、最終的には、今では3年前になるのかな、大体3期12年で財政構造赤字はゼロにできて、新幹線の負担金も払い終えることができたと。これは、やっぱり何といっても、印象深いことだったと思います。
 2つ目は、まあそうですね、いろいろなことがあるので、どれとなかなか言いにくいのですけれども。同じく税財政の問題ではありますけれども、やはり首都東京に、何としても税収があまりにも集中し過ぎると。この状態だと、日本全体の均衡のとれた発展も難しいですし、それから、地方創生といっても絵に描いた餅になると。また、東京のことを考えても、東京都民は世界で最も災害リスクの高い地域に住んでいらっしゃる、働いていらっしゃることになるので、過密の弊害をやはり是正する必要があると。
 そこで、1つは税収の中でも一番集中しがちになる法人関係税の、地方法人課税の偏在是正ということに取り組みました。何回かやったのですけれども、直近では小池さんが都知事になられてから、石原さんの時代も舛添さんの時代も大激論をして何回かやったのですけれども、直近では小池都知事といろいろ議論をして、ご承知のとおり、今度の予算ではっきりしましたが、東京都に集まり過ぎの税収を4,200億減らして、その分を地方に交付税として配分すると。そうすると、地方は全部で4,200億プラスになって、富山県は大体50億ぐらいと。ただ、これはもともとが都道府県の地方法人課税の分ですから、本当は全部県で配分という考え方もあるのですけれども、いろいろ考えまして、やはり半分は市町村に交付して、県と市町村が連携しながら地方創生、地域再生をやる、そういう形にしたほうが、最も円満というか円滑にいくのではないかというふうに考えて、そういうスキームにしたということ。
 あわせて、これも3年ほど前からですが、税収が集まり過ぎるのは、もちろん政治や経済、金融いろんなものが東京に集中しているからですけれども、もう一つは、大学が集中している、学生さんが集中しているということが大きい。そこで、地方大学の振興、地域産業創生の有識者会議、これは私が働きかけたからつくったとまでは言うと言い過ぎですけれども、そういうことを背景につくっていただいて、かつ、そのメンバーに私を選んでいただいたと。その場で、東京に本拠を置く大学関係者の方とも大激論をしましたし、それから、東京に立地する大学といっても、国立公立のものもあれば私立のものもあるわけで、さんざん議論をしましたが、最終的にご理解いただいて、ご承知のとおり、東京23区に今後大学生の定数がこれ以上増えないようにするという法律までつくっていただいて、と同時に、それだけではバランスが悪いですから、地方の大学を振興すると。そのためのプロジェクトをつくって、一応今年も確か97億円でしたかね、100億近い予算措置をしてもらって、富山県には。それでもそういう仕組みをつくってもらったのはいいのですけれども、その対象プロジェクトは全国でせいぜい10カ所ということでしたので、それに選んでもらいたいということで、医薬品をテーマにして、幸い、今では一昨年10月に選んでもらえたと。
 そのことで、富山大学や県立大学も、ずいぶん活性化したと思いますし、そのことによるきっかけで、国際的にも著名な学者が富山にこれまで以上に来てくれたり、それから、サマースクールをやると、今まで富山にほとんど関心のなかった相当著名な大学の学生さんもサマースクールに来て、そういう中で、富山で就職する人なども現実に出てきたと。これは、やっぱり幅広い意味での東京一極集中是正、それは税財源の面、あわせて大学立地、地方大学の振興の面、こういうことをしっかり議論して取りまとめる、そういう立場の一人にしていただいたというのはよかったなと思います。
 3点目というとあれですが、いろんな思いがありますけれども、そうですね、あえていえば、例えば「立山黒部」世界ブランド化、世界で最も美しい湾クラブ世界総会、「立山黒部」のブランド化の一環として、長い長い間の懸案であった黒部ルート、関西電力さんが管理されている黒部ルートですね、本当に岩盤のように閉ざされていたわけですけれども、これを2024年度から一般開放すると。安全対策は、昨年からも始まっていますので、それは着実に進んでいると聞いていますから、このことも大変印象深いなと思っております。
 というようなことで、お答えにさせていただきたいと思います。はい。

<記者>
 県有施設について少しお伺いしたいのですが、多目的の武道館について、年明けにも候補地選出の検討会をというお話が、先日の検討会のほうでも出ていましたし、西部のほうでは高岡テクノドームについて、年末の議会のほうで大幅改修というところで、いずれも敦賀開業までにということだったかと思いますけれども、これの進捗と、今後の進め方についてお聞きしたいというのが1点です。
 もう一点、すみません、また知事選に関連して申しわけないのですが、先ほどの森(富山)市長の定例会見の中で、市長のほうが、自身の後援会長でもある新田さんの支持を明言されまして、もちろん応援したいと明言されました。これについて、県都の首長が新人の支援に回る意思を確認されたということ、これの受けとめをお伺いしたいと思います。
 以上2点、よろしくお願いします。

<知事>
 まず、高岡テクノドームの機能充実というか、これについては、11月議会でもご答弁いたしましたけれども、テクノドーム周辺は、新高岡(駅)にも近接していますし、また、ご承知のとおり、もともと大型のショッピングセンターでしたが、さらに大幅に増床されて、たいへん賑わいのある地域になっていますし、今後も、そういう意味では、高岡、ひいては県西部の拠点的な場所になっていくと思われます。そういう場所でありますから、高岡はじめ県西部の活性化ということを考えると、高岡テクノドームの機能充実を思い切って図るということが必要かなと思っております。
 同時に、新幹線の敦賀開業が3年後ということでありますから、それまでには、このテクノドームの機能拡充を実現して、高岡が、うかうかしていますと富山だってそうでないとは言えませんが、敦賀開業で富山県内の高岡駅なりが通過駅にこれまで以上にならないように、その高岡なりの拠点性を高めるという意味でも、なるべく急ぐ必要があると思っていますので、できたら今月、いろんな方の都合もあると思いますが、まずは今月中ぐらいには、1回目の検討会をスタートさせたいなと思っておりまして、なるべく速やかに、大まかな方向を出して、それを受けた形で、予算編成にも生かしていくということにしていきたいなと思っております。
 それから、富山市長さんのご発言、私、そばで聞いておりませんので、それをどうこう言うのは差し控えたいと思います。ただ、あの方はご自分でも実質5選やっていらっしゃるのに、何か知事は5選はよくないとおっしゃったり、なかなか独特のご見解の持ち主でいらっしゃるので、ああ、そうかなということですね。
 それから、さっきの質問でちょっと落としましたが、冒頭、北陸新幹線の負担の話と400億の赤字の話を一緒にして申しあげたのだけれども、行革はもちろん400億の赤字を減らすことをやりましたが、もう一つ、新幹線のほうは言い落としましたが、これは国の制度を見直してもらって、東海道新幹線や山陽新幹線、上越新幹線、そういうものが全部国の資金でつくってもらったのに、さんざん待たされた北陸地方になったら3分の1の負担を取るというのは、あまりにもこれは不公平ではないかということで、国にも制度改革を訴えて、最初は全然相手にしてもらえませんでしたけれども、ある霞が関の高官からは、霞が関にもいた石井知事が約束を守らなかったと厳しくおっしゃる方もおられましたが、だんだん理解者が増えてきて、制度改正、交付税制度も改革をする、さらには、JRが国に納める貸付料、これの活用も認めてもらう。さらに、その前倒し活用も認めてもらうということで、3分の1の負担が、実質10分の1になったのですね。いろんな計算の仕方がありますけれども、少なくとも620億余り県の負担が減ったと。ちょっと民主党政権の時代にもっとおかしなことになる恐れがあったので、その場合と比較すると、もっと大きな負担軽減になったのですけれども、ということもあって、一番上に上げさせてもらいました。

<記者>
 武道館については。

<知事>
 武道館は、どういう質問でしたっけ。

<記者>
 進捗、今後の進め方。

<知事>
 ああ、これはね、細かな日程まではあれですが、今月中には2回目の検討会をやることになるのではないかと思いますが、この次は、立地場所をどうするかということが焦点の一つになりますので、そういうのに備えて、どういう候補地が適切かということをいま実務的に検討していまして、2回目は多分そういうことが中心的なテーマになるのではないかなとは思っております。で、逐次進めていきたいと。
 この武道館機能を有する多目的施設というのも、もちろんかねて武道館をつくってくれという強いご要望も受けておりますし、それから、せっかく武道館をつくるのなら、バスケットとかバレーとか、いろんな他のスポーツもやるようにしてくれとか、コンサートなども開けるようにしてくれとか、いろいろご要望がありますので、そういうようなものに応えていく、これも、やはり新幹線の敦賀開業ということも念頭に置いて、皆さんの合意が得られれば、なるべくスピード感を持って進めていきたい、こういうふうに思っております。

<記者>
 知事、執務初め式の挨拶のことで1つ教えてください。
 挨拶の中で、就職氷河期とひきこもりの問題について触れておられて、とても印象深かったのですけれども、このテーマにあえて触れられたというのは、知事自身のご意思だったのかということと、なぜこのテーマをあえて年頭の挨拶に据えられたのかをお聞かせください。

<知事>
 例えば富山県はSDGs未来都市にも選ばれた、これは平成20年ですか、11年前にいろんな議論があった中で、レジ袋の無料配布の廃止を全国で初めて県単位でやってきたとか、その後も大型家電のリサイクルとか、いろんなことをやってきたことが認められて、SDGs未来都市になったのですけれども。そのSDGsの理念の中には、やはり誰一人取り残さずに、人々が一定の生活水準を享受して、そして、充実した人生を送るというのも目標の中に入っていますので。もちろん北陸新幹線とか、東海北陸自動車道とか、そういった社会インフラも大事、それから、国土強靭化、例えば神通川の左岸の工事も去年から本格的にやるということになりましたし、こういったことも大事ですし、それから、産業の政策も大事ですけれども、やはり就職氷河期、富山県の場合は、統計を見るとそんなに多くないようにも見えるのですけれども、そういった世代の方、それから、ひきこもりなどの方、これは、プライバシーの問題などもあって、特にひきこもりの方などはなかなか実態が把握できないのですけれども、昨年の秋も深まったころから実態調査を始めていますので、そういうものがこの1月中になるか、2月に入るかもしれませんが、取りまとまってきますと、そうした方々に寄り添うような内容の政策を何か打ち出せないものかと考えておりまして、国でもいろいろお考えだと思いますけれども、そういったことが念頭にありまして、富山県、まさにSDGs未来都市に、県全体がそうなったわけですから、環境問題とかそういうことにも引き続き努力する。また、持続可能な観光振興ということにも力を入れる。同時に、やっぱり人の面でね、今の富山県、あるいは将来の富山県を担っていただく、そういう皆さんに、今ひきこもっておられたり、就職氷河期でいろいろと苦労された方々にも、できるだけそうした、氷河期の方とひきこもりの方はもちろん内容は大分違うと思いますけれども、それぞれにチャンスを提供して、そして社会の担い手としてね、それぞれに充実した人生を送ってもらいたいなということで申しあげたと、こういうことであります。

<記者>
 支援団体の取材をしていますと、知事はひなたというか、明るいところも歩かれてきた方だから、やっぱりこういった問題の関心なんか薄いのではないかとちょっと不安の声を漏らす方も多分いらっしゃるのですけれども、この挨拶で、ちょっとメッセージを出されたのは、すごくよかったかなとか、心強く感じたところなのです。
 だから、2月末に出る当初予算、あるいは5期目、もし続けられるならば、こういったテーマというのは、さらに本気を出して、力を入れてやっていこうと、そういうふうに受けとめていいのですか。

<知事>
 はい、それはまさにそうだと思います。ですから、SDGs未来都市というのは、そういう要素もあると思うのですね、やっぱり。
 私がもともと県知事に就任させていただいたときからの、私が一貫して掲げている目標は、若い人もご高齢の方も、また、障害のある人も、女性も男性も、みんな一人一人が輝いて働き暮らせる、そういう富山県をつくっていきたいということですから、そういう理念からいえば、就職氷河期の方とか、ひきこもりの方などにも、当然何とか光を当てていこうとするのも当たり前のことだと思っております。

<記者>
 敦賀開業、2020年代、令和年代の富山という話で、ちょっとお聞きしたいことがあります。
 私ちょっと縁があって、1月2日に谷本石川県知事の後援会の互例会に行ってまいりました。谷本知事自身は言われなかったのですけれども、周りの挨拶される方が、軒並み石川県は日本海側のトップランナーを目指すべきだと、それに向かって2020年代を進んでいこうという、一人、富山の者としては、ちょっと何ていうか、こういうことを考えていらっしゃるのだなというふうに私は感じました。
 翻って、いま冒頭、知事のご挨拶で、文化力を磨いていくとか、今ほどの質問に対しては、誰一人取り残されない社会であるとか、方向性は当然石川県と違っていいのだとは思うのですけれども、2020年代、あるいは令和時代、富山がどの道を行くべきかということを改めて新年に当たって一言いただければと思います。

<知事>
 そうですね、ちょっと石川県の方がどういうふうにおっしゃっているか、そばにいたわけではありませんけれども、東京一極集中の話とも重なりますが、やっぱり今後の日本という国を考えたときには、やはり東京にあまりにもいろんなことが集まり過ぎの一極集中を是正して、そして、地方が大いに活性化する、それが日本国全体のテーマでもあると思うのですね。そういう中で、富山県は地方創生戦略というものも国につくってほしいという働きかけ、多分全国の中でも最も熱心にそういうことを提案して、働きかけもした県だと思いますし、私は、もちろんそういう中で、ただ富山県がよくなれればいいということではなくて、東京一極集中を是正するには、日本の各地方が、それぞれの地勢とか強みとか特色を生かして、そして、多様な価値を生み出していく、そういう社会が大事だと思うのですね。ですから、必ずしも日本海側でトップだとかそういうことではなくて、むしろ、私はそういう意味では、地方創生の、ある意味ではフロントランナーとしてね、評価されるように頑張っていきたいと思いますけれども。
 何番目とか何とかいうことではなくてね、結果としてそれで全国でもトップクラスの県と言われるようになれば、なお嬉しいなと思いますけれども、ということでお答えになるでしょうか。

<記者>
 はい、大丈夫です。

<記者>
 富富富について2点伺わさせてください。
 まず、1点目なのですけれども、富富富のこの新年の抱負というところで、この19年産米と、本格デビュー3年目を迎えるこの20年産米の目標ですとか、力を入れたいことがあれば、まずお聞かせください。
<知事>
 まず、富富富についてはね、本格デビュー2年目ということですけれども、昨年の夏は近年の中でも、とりわけ酷暑というか、たいへん気象条件が暑うございましたから、暑さに強いということが売りの一つの富富富でも、栽培に大変苦労したということも伺っております。
 ただ、非常に知名度もだんだん上がってきておりますし、それから、人気も確かに出ております。それから、特にプロの皆さんに、甘みがあってうまみがあるとか、香りがいいとか、炊き上がりの艶がいいとかというだけではなくて、冷めてもおいしいと言っていただいたのが非常に心強くて、これをぜひさらに栽培面積を増やし、また、栽培する目標も増やしていこうと思っていますけれども。
 ただ、あまりその先を急ぐのではなくて、やっぱり新しい富山県のブランド米として売り出すのですから、しっかりした栽培管理をして、それをかつ農家の皆さんに徹底してもらって、そして着実に階段を上がっていくということが大事だと思いますから、もちろん、今年よりも来年、さらに作付面積が広がると思いますけれども、栽培管理、いろんな技術もスキルももっと向上させて、いいものにしていきたいなと。
 また、農業の問題でいえば、富富富はもちろん大事ですし、また、コシヒカリも引き続きもちろん良いものにしていこうと思っているわけですけれども、ただ、お米についてはご承知のとおり、国内の生産量は毎年着実に減っていくトレンドになっていますから、一つには、もちろん米の輸出ということにも力を入れる。これは、いま日本で例えば中国への輸出量を見ると、確か500トンぐらいのうち100トンが富山県のお米ですよね。そのほかに、ウーケさんがつくっていらっしゃるパックご飯、あれが、現時点の正確な数字は忘れましたけれども、いずれは確か80万トン(※100万食)ぐらいにしたいと思っていらっしゃるように聞いていますから、日本でトップクラスでお米の輸出も担う県になると思います。
 ただ、それでも、比較的国内のほうが値段がもちろんいいのですが、10アール当たりで大体コシヒカリですと3万3,000円ぐらいですかね、所得が。それから、富富富だと、うまくいって4万から4万2,000円ぐらいだと思うのですね。
 一方、例えばとなみ野のタマネギは、かつては売り上げ980万ぐらいだったのが、今190ヘクタール台に増えて、売り上げが昨年が4.1億円、今年がどうなっているかまだ聞いていません。今年というか今では一昨年になるのかな。昨年がいくらになっているかまだ聞いていませんが、数年前は、5億円までいったのですね。4.1億円でも、10アール当たりの所得が大体十五、六万になるはずですよね。そういうことを考えると、タマネギのほうが、もちろんお米をつくるより手間がかかるのですけれども、お米だけではなくて、やっぱり園芸もうまく組み合わせて、園芸の中にももちろんいろんなものがありますが、なるべく付加価値の高い、収益性の高いものを組み合わせて、そして、一定の所得を農業に携わる人がゲットできる。
例えばこの間ゴールドメダル(※天皇杯)をもらわれたアグリゴールド矢木さん、入善町の。あの方のところでは、数字はちょっと言えないのですけれども、何人か専業の農作業に携わっている方がおられて、そういった方々は、相当高い所得を獲得しておられますから。一般的に申しあげれば、例えば農業所得が350万とか400万だとすると、その倍ぐらい1人当たりにするとなっていらっしゃるとも聞いていますので、そういうふうになれば、若い人たちが、ああ、じゃあ自分も農業やってみようかということになるわけで。そういうふうなことをIoT、あるいはICTなども活用してスマート農業を進めることで、もっと全県的なものにしていきたいなと、こういうふうに思っております。
 5G技術などもうまく使えるのかもしれませんが、ICT技術を使うことで、例えば中山間地域の農業にも可能性が出てくる。労働生産性も上がる。こういうことにつなげていきたいと思っております。

<記者>
 もう一点だけ。
 富富富、以前の会見でも、生産量に対して販売がなかなかついてきていないのではないか、というような質問がでていたかと思うのですけれども、自分も「てんたかく」と同じ値段で売られていたので、買って、今でも1合ずつ食べているのですけれども、毎日。
 こうしたところで、ブランド米競争というのが、やっぱり想定より厳しかったとか、もしくは、意外と今の販売状況が想定内なのか、今のこの足元の販売状況は。

<知事>
 そうですね、ちょっと最近の売れ行き、細かく聞いていませんが、どちらかというと、県内は昨年(※一昨年)初デビューで、物珍しさもあったと思うのですが、それに比べると、売れ行きが落ちているというよりは、何というか、落ち着いているという感じなのではないかと思うのですね。県外では、首都圏中心にかなり販売量が増えていると聞いていますし、それから、東京などでは、日本橋とやま館などでもそういう現象があるようですけれども。割に2キロ(ほどではないが)、5キロのものを買っていく人が多い(※一定程度おられる)。ただ、県内ですと、多少料金抵抗(※価格抵抗)のことがあるのか、割にロットが小さいほうを買っていかれる方が多い。それは、どうしても東京ですと、日本各地のブランド米が出ていまして、値段も相当高いですから、逆に、例えば老舗のある大手のデパートの専門家に言わせると、なまじ低い価格だと、何かこれは一流のブランド米ではないと思われてかえってよくないと。だから、特別栽培米をもっとつくって、むしろそれなりの値段にしてもらったほうが売りやすいというご意見を聞いているのですね。
 やっぱり、ですから、消費地なり、それは首都圏のどこで売るのか、首都圏でもいろんな場所があると思いますし、それから、富山県内ではどうかとか、いろいろそのマーケットのね、消費者のニーズとか、趣向とかというのも念頭に置いて販売戦略というのは要るのではないかなと、こういうふうに思っています。

4 関連ファイルのダウンロード

【資料1】県有施設への5G基地局等の設置に関するワンストップ窓口の創設について(PDF:31KB)

お問い合わせ

所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課 

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-8909

ファックス番号:076-444-3478

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