更新日:2021年3月12日

ここから本文です。

定例記者会見[令和元年11月8日(金曜日)]

  • 日時 令和元年11月8日(金曜日)午後1時32分~2時19分
  • 場所 県庁3階特別室

1 知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

内容 動画
(1)「とやまロケーションシステム」の本格運用開始について 令和元年11月8日 知事定例記者会見(説明事項1)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(11分01秒/手話あり)
(2)「とやまっ子 子育て応援券」の対象サービスへのロタウイルスワクチンの追加について 令和元年11月8日 知事定例記者会見(説明事項2)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(3分32秒/手話あり)

2 質疑応答

内容 動画
  • (1)任期残り1年の意気込みと知事選について
  • (2)具体的にこれから力を入れたい施策について
  • (3)富山市長の多選批判のコメントについての受け止め
  • (4)「とやま学校多忙化解消推進委員会」が開催されたことについて
  • (5)上記委員会の設置時期について
  • (6)知事の期数や年齢についての考え
  • (7)これから10~20年の県政について
  • (8)北陸新幹線の廃車先頭車両を県で保存してはどうか
  • (9)知事選において知事として重視する基準について
  • (10)国の経済対策への期待と現在の県の経済情勢の認識について
  • (11)富山市長が交付金に関し県と市の連携不十分と発言したことに対する受け止め
  • (12)新田氏が知事選に出馬意欲を示していることについての受け止め
  • (13)新田氏の人物像について
令和元年11月8日 知事定例記者会見(質疑応答)の動画へリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
(33分33秒/手話あり)

注)上記は質疑応答の内容を大きく分けた項目であり、順番が前後している場合があります。

(※)配布資料(PDFファイル)をご覧になるには、Adobe社の「Adobe Reader」が必要です。Adobe Readerがパソコンにインストールされていない方は、下記のAdobe社のダウンロードページよりダウンロード(無償)してご覧ください。

(★)手話については、誤った数字等の発言があった場合にもそのまま通訳しています。
正確な発表内容については、会見録をご参照ください。

※Adobe Reader のダウンロードページへリンク(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

3 記者会見録

1 知事からの説明事項

会見の様子 それでは私から2点発表させていただきます。
 まず、第1はですね、とやまロケーションシステムの本格運用開始ということでございます。
 これは、試行を先月やっておりましたけれども、試行期間も一応踏まえて、改善もして、この11月18日から本格運用を開始するということでございます。
 お手元資料にありますように、バスを運行する13の市町、民間の交通事業者5社、そして、県内全域を網羅した約220路線を対象にしまして、その中にはコミュニティーバスとか、ドラえもんトラムなども含むと。ただ、デマンドバスはどうしても不定期になりますから除くと、こういうことになっております。
 この本格運用に際して追加される機能ですけれども、バス停、便を利用者が設定することで、到着案内メールの受信が可能となりまして、何時何分に到着するといったような情報が入るわけでございます。また、ルート検索については、英語、それから中国語、これは繁体字、簡体字、両方あると。それから、韓国語、タイ語表示にも対応できる。また、バス位置情報等については、英語表示に対応するということでございます。
 それから、利用アンケートを踏まえた対応としまして、試験運用期間中に利用者からいただきました意見についても最大限反映するということにしておりまして、バスの位置とか、また運行情報が正しく表示されないといったような不具合などについては、原因はここに記載したとおりですけれども、それぞれここに書いたような対応もすると。それから、操作が多くて検索しにくいとか、反応が遅いとか、アプリのほうが使いやすいといったようなことについてもできるだけ対応しようということで、例えば、路線検索の表示も、市町村ごとに単に並べてあったのを、富山県の中の実際の、例えば朝日町とか高岡市とか、実際の位置に対応したような形に修正して分かりやすくするとか、それからバスの位置も、点だけで表示してあったのをルートを表示して、ここからここへ行く途中のこの辺にいますといったことがわかるように修正をして、できるだけ利用しやすくしたということでございます。
 なお、2枚目に、試験運用の結果概要などもございますけれども、県内全域を対象として11日間実施しまして、システムへのアクセス数は、初日はカウント設定ができていなかったそうで、10日間のアクセス数ですけれども2,090人となっております。アンケートへの回答は113件ですけれども、また内容をご覧いただきたいと思いますが、スマートフォンを利用された方が非常に多かったと。それから、使いやすかったかというと、まあ試行期間ですからやむを得ないのかもしれませんが、使いにくかったという回答が多かったと。しかし、本格運用されたら利用するかというのに対しては、利用するという方が75(人)と非常に多かったと。
 また、鉄道、路面電車、バスを利用しているかということについては、あまり利用していないといった方々も36(人)と結構多いのですけれども、そういった方々がアンケートに応じていただいたというのは、こうしたシステムへの関心がお高いということの現れだとも見られるわけでございます。
 いずれにしても、こうして試験運用をしてみた結果、いろんな教訓というか、改善点が見つかりましたので、これを踏まえて18日から本格運用いたします。また、記者の皆様もご利用いただければと思います。
 現在、システム整備を委託しています事業者においては、試験運用期間中から引き続き、いろんな不具合の修正とか、またいただいたご意見の反映に向けたシステム修正を実施しているところですけれども、現在のシステムでデモンストレーションを行いますので、ご覧いただきたいと思います。
 では、説明お願いします。

<職員(総合交通政策室次長)>
 それでは、説明のほうをさせていただきます。
 バスロケーションシステム、ルート検索を、例示として使わせていただきます。
 ルート検索ということで、まず、トップページからルート検索を選択するわけでございますけれども、例えば、出発地を富山県庁と、そして到着地を高岡市役所ということで、まず直接入力するということになります。今、ちょっと入力しておりますけれども。
 富山県庁と入力しまして、到着地を高岡市役所というふうに入力をいたします。その後、「検索する」というところをクリックいたしますと、3つのルートが示されてございます。右のほうに、1、2、3と出ておりますが、1の富山市役所、富山駅前、高岡に行くというルートが出ておりまして、10時34分発、11時34分着ということになるわけでございます。
 まず、この1を選択いたしますと、このような形で詳細なルートが出ます。こちらが、ふだん路線検索で皆さんおなじみの内容だと思いますけれども、あいの風(とやま鉄道)も利用しながら高岡に向かうということになるわけでございます。その中で、運行情報のところをクリックいたしますと、このような形でバス停の一覧がずらずらと出てまいりまして、下のほうですけれども、こちら、バスがこのケースですと、田島というところを通常運行しているという表示が出るということでございます。下のほうの富山市役所が、まだちょっと出ていませんけれども、その後出てくるということになります。
 またですね、「地図で見る」をクリックしますと、具体的に今、バスがどこを走っているかということが見えるということになるわけです。富山県庁、もう少し右上のほうにありますので、来るにはもう少し時間がかかるかなということが分かるということでございます。
 その上で、今回のルート検索の中では、あいの風とやま鉄道も入っておりまして、あいの風とやま鉄道の運行情報というのも示すことはできるのですけれども、こちらは「あいトレ」ということで、あいの風とやま鉄道さんがやっておられるサイトにリンクを張って、そちらが確認できるということで連携しているということでございます。
 もしですね、よく利用される区間というのがおありになる方につきましては、マイコースに保存するというようなことができる形となっておりまして、一旦保存したマイコースは次回から簡単に調べることができるということになってございます。具体的にはですね、右上のほうのマイ設定というところからこういう形で、富山県庁、高岡市役所というふうにやっていただきますと、次回からは自動的に使えるということになりまして、このマイコースが5つまで登録可能ということとなってございます。
 ロケーションシステムですけれども、このほかに、利用する路線から検索することですとか、バス停の名前から検索するといったようなさまざまな機能が備わっているということでございまして、こちらをぜひご利用いただきたいというふうに考えている次第でございます。
 以上です。

<知事>
 はい。今、説明があったとおりですけれども、このとやまロケーションシステムはですね、利用者の利便性の向上とか、公共交通の利用促進につながる大事な取り組みであります。先ほど申しあげましたように、試験運用をしてみましていろいろ課題も見つかりましたので、利用者からのご意見も踏まえて、今、本格運用に向けて入念に準備いたしております。
県としても、ホームページやチラシなどでPRいたしますし、また、バス停でQRコードのシールを張りますなど、できるだけ多くの方に利用していただけるように努力してまいります。県政記者クラブの皆様も、それぞれのお立場でPRにご協力いただければありがたいと思います。

 それでは、次に、「とやまっ子 子育て応援券」の対象サービスへのロタウイルスワクチンの追加についてお話をいたします。
 この子育て応援券については、県独自の事業として平成20年10月から配布をしておるわけでございます。スタートしてから10年あまり経ちましたが、任意の予防接種ですとか、読み聞かせ絵本の購入ですとか、あるいは母乳相談、乳児健診などにご利用いただいておりまして、その利用率が9割近くになっておりまして、対象となるご家庭にはたいへんご活用いただけておるわけです。
 今回ですね、厚生労働省の予防接種ワクチン分科会におきまして、ロタウイルスワクチンを令和2年、来年の8月の出生児から定期接種とする方針が了承されたということを受けまして、それまでの間ですね、子育て応援券の対象サービスにロタウイルスワクチンを追加することにいたしまして、任意の予防接種への支援を拡充するということにいたしました。
 これまでもロタウイルス(ワクチン)を子育て応援券の対象に追加してくれないかと要望があったのですけれども、厚生労働省の分科会で、その安全性とか、いろいろな課題について検討中ということでございましたので、例えば、副作用があると困るとかですね、そういう検討の結果をお待ちしていたのですが、いよいよ定期接種とする方針が了承されたということですから、そうなれば、その実施については、定期接種の開始が令和2年の10月からということになりますので、そうすると、令和2年8月生まれぐらいの方から対象になるのですけれども、定期接種の対象とならない令和2年7月までの出生児について、子育て応援券でカバーできるようにしたいと、こういうことでございます。
 この子育て応援券への追加については、今月の15日から対象とするということにいたしております。かねてからそういうご要望もいただいておりましたので、できるだけ早くですね、子育て家庭の負担軽減にも資したいということであります。
2枚目は、ロタウイルスワクチンの解説でありますから、ご覧いただきたいと思います。
 私からの説明は以上でございます。

2 質疑応答

会見の様子<記者>
 石井知事の4期目の任期がちょうど残り1年となりました。
 この3年間を総括していただいて、あと1年、どのような思いで、どういった施策に力を入れていくのか、意気込みをお願いします。また、来年秋に予定される知事選に対するお考えや出馬の可能性があるかとかもあわせてお願いします。

<知事>
 4期目に入ってちょうど3年が経過したわけですけれども、北陸新幹線の開業効果も引き続き大きいものがございますし、また、富山県をはじめとして、地方側が強く国にお願いして、国の重要施策にしていただいた地方創生戦略も今度、2期目を迎えるということでございます。
 おかげで、開業前に比べると観光客が増えたり、企業立地が進展したり、また日本全体が本格的な人口減少の時代に入る中で、富山県ではUターン率がさらに上がって、全国2番目に高い県になるとか。また、若い世代を中心に、富山県に移住してくださる方が増えつつあるとか、明るい傾向が続いております。まだまだもちろん課題が多いわけですけれども、この勢いをしっかり持続させて、ちょうどこの5月から令和という新しい時代にもなりましたし、またこの令和の名づけ親が高志の国文学館の中西先生だとほとんどの方が思っていらっしゃるということでもありますし、また、スポーツの分野で言えば、朝乃山とか、八村塁とかですね、たいへん大活躍する皆さんも出ておりますし、こういったいい方向での流れをしっかり持続させて、この残り1年の任期ですね、精いっぱい、県民の皆さんがお一人お一人ですね、生き生きと輝いて生きられる、そういう富山県にしたいというのはもともと知事に立候補して当選させていただいて以来の私の考えですから、そういう考え方を基本にしながら、しっかり務めていきたいなとこういうふうに思っております。

<記者>
 知事選に対する考えを。

<知事>
 これはですね、今、とにかく残り1年、いろんな課題に全力を尽くしたいと思っておりますので、今の時点ではそのことに尽きると思っております。

<記者>
 この1年、例えば、具体的にどういった施策に力を入れていきたいと考えていますか。

<知事>
 そうですね、1つは、やっぱり富山県に非常に大きなインパクトを与えているこの北陸新幹線も、あと3年と5カ月で敦賀まで開業ということですが、これを予定どおりしっかり到達させると。そのためには、毎年の財源確保の問題もありますから努力していきたいと思いますし、それから、その先、大阪まで早くつなげてほしいというのが、県民の皆さんの、本当に多くの方の切実なご要望でもありますから、そうした声にお応えするためにも、また富山県の活性化のためにも、早く大阪までつなげたい、それにはやっぱり懸案の約2兆1,000億(円)といわれる財源をいかに確保するかということが重要課題でございますけれども、これ(は)、もちろん国交省はじめ、国、また国会の先生方に大いにお力添えいただかなければいけないのですけれども、富山県としても、北陸新幹線の会長県を引き続き務めさせていただいていることもございます。
 沿線圏、関西も含めてですね、県やもちろん市町村、また、経済界はじめ各界、多くの皆様と連携しながらですね、この北陸新幹線を早く大阪までつなげる、このことに全力を尽くしたいと思いますし、社会インフラの点でいうと、東海北陸自動車道がこの8月に国の安全・安心計画で優先的に整備すべき、4車線化すべき場所として選んでもらいましたので、これもなるべく早く、今後、5年、10年といった範囲で、できるだけ早く完全4車線化を目指したいと。
 また、伏木富山港についても、5月の日ロ知事会議の1つの成果として、ロシア側に伏木富山港の存在ということもアピールできたと思いますし、伏木富山港、ウラジオストクを通じてモスクワ、さらにはヨーロッパに行く、このシベリア・ランド・ブリッジを、随分前から、10年ほど前から申しあげてきましたが、今回ようやく、今の時代にウラジオからモスクワまで20日以上しばしば掛かっているというのはやっぱりいかがなものかというのが、ロシア側の認識として随分深まってきたと思いますし、先般、FESCOの役員の方がみえられて、その前にイシュリン社長などに何度かお会いしているのですけれども、伏木富山港を、いわば日本海のハブ港にして、シベリア・ランド・ブリッジを活用して、日本の物流をもっと円滑にする、また高速化する、そういう話もしていっていただいていますので、かなり前進したなと思います。
 また、空港路線も日台、日ロ会議などのいきさつもありますし、今後に向けていろいろと努力すれば、可能性が出てきたなとこんなふうに思っています。
 そのほか、やっぱり産業経済の面で、昨年、医薬品が国の地方大学・地域産業創生交付金の全国7カ所のプロジェクトの1つとして選ばれましたけれども、かねて日本海側でも屈指のものづくり県と(言われていましたが)、そういうことが改めて全国レベルでも評価されつつあります。これをしっかり、第4次産業革命などと言われる時代ですから、大きな時代の転換期の中で、引き続き富山県のものづくり産業が、日本の地方の中では実質トップだと言ってもらえるようにこれからも努力したいと思いますし、それから、やっぱり経済の活性化ということも大事ですから、これからの21世紀の令和の時代の日本を考えると、やっぱり経済力の活性化と、文化力の磨き上げということが大事だと思っております。
 そういうところで言うと、高志の国文学館の館長を中西先生にしていただいていることも大きいと思いますし、この8月から9月にシアター・オリンピックスがあって、5週間であの山村に約2万人の方が海外(の方)も含めていらしたということがあったり、それから、富山県美術館も引き続きたいへん高い評価をいただいていますし、それから、今年は特別、全国的な会議などが多かったのですけれども、5月に日台観光サミット、7月に全国知事会、8月から9月がシアター・オリンピックスで、10月に、JCの全国大会は主催者ではありませんが、世界で最も美しい湾クラブ世界総会というふうに、全国的、国際的な会議がめじろ押しでございましたが、私が(言うと)身びいきになりますけれども、本当に、世界から来た皆様、(世界で最も美しい)湾クラブの幹部の皆さんなどもそうですし、日台(観光)サミットのときもそうでしたが、本当に富山県というのは、観光資源が多い、自然が豊かで美しい、食べ物がおいしい、また歴史的・文化的な魅力もある(などと)、いろんな評価をいただけておりますので、この富山県を、さらに経済、産業の面、文化の面でその魅力を磨き上げて、今でも東京などから富山県に移住する人が若い人を中心に増えてきているという流れがありますから、国の政策もさらに働きかけをしまして、富山県の活性化、またそのことが地方創生という面でフロントランナーと評価されるように頑張っていきたいなとこういうふうに思っております。
 そういう意味で、この1年、まだまだ忙しいなと思っていますが、頑張っていきたいと思います。

<記者>
 富山市長の森さんが知事の多選について批判されましたが、それについての受けとめをお願いします。

<知事>
 いろんなご意見があると思いますので、一々のコメントは差し控えたいと思います。
 あの方のご発言があったということかなと思いますが、いろいろな方からずいぶん激励をいただきました。いろんな意見が県内にあるのだなということをすごく感じております。

<記者>
 続けてすみません。
 先日、教員の多忙化の解消についての会合が開かれましたが、このタイミングでこの会議が設置されて、会合が開かれたということについて、知事はどのように受けとめておられますかということをお聞きしたいのですが。

<知事>
 それは教育委員会のことですか。

<記者>
 はい。

<知事>
 それは、多忙化防止ということは大事なことだと思いますから、そのこと自身は大いに議論をして、そしてやっぱり働き方改革の時代ですから、例えば教育現場というのを例にとれば、できるだけ現場の先生方の負担を軽くして、いろんな子供たちと真剣に向き合う、そういう時間をできるだけ確保する、そういうことが大事だと思いますから、そのために、部活動の指導員とかあるいはスクールスタッフですか、そういう形で先生方の負担を軽くするような取り組みを今、しておりますけれども、いろんな実情も聞きながらですね、今後とも努力をしていきたい、こういうふうに思っています。

<記者>
 先日ですね、亡くなられた方ですね、何名かの方が県教委を提訴するという形になりましたので、それ以外にも、教職員の過労というのはもう今までから問題になっていたと思うのですね。それはずっと長く叫ばれたことだと思うのですけれども、今、このタイミングでこういう会議を設置したというのは、本当、我々としては遅いのではないかなとも思うのですが、そのあたりはどういうふうにお考えになりますか。

<知事>
 これまでもですね、先ほど申しあげたように、部活動指導員だとかスクールスタッフの充実とかですね、いろんなことをその都度やってきていたわけで、今回改めてそれをしっかり議論しようということですから、それはそれで大事なことで、早いとか遅いとかというか、問題意識としてずっと持っていたわけですね。
 ただ同時に、学校現場の先生方に聞きますとね、自分はやっぱり教師というのをね、本当に自分が生涯誇りとする職業だと思っていて、そのために普通の感覚で言うと確かに残業時間は多いのかもしれないけれども、あるいは部活動の指導だと土日が潰れることが多い。でも、それを自分は必ずしも苦痛だとか思っているのではなくて、それが自分の生きがいでもあるんだと、こういうふうに思っている方もそれなりにいらっしゃるように感じていまして、ですから、教育現場でどういうふうな仕組みにしたら一番いいのか、こういう機会に、いろんな考えの方がいらっしゃると思いますから、しっかり議論をしてですね、いい方向に進めていくということではないかと思います。

<記者>
 施策の話に戻るのですが、森市長が多選はよくないというふうなことを言われる一方で、ほかの首長さん方からは、期数とか年齢は関わりなく、能力次第という声もありますが、知事ご自身のお考えとして、知事職、首長を務めるに当たって、そういった期数とか年齢というのはどういうものであるというふうに考えていらっしゃるか、お考えをお聞きしたいと思います。

<知事>
 私はですね、知事とか市町村長さんが何期までと、特に固定的な考えを持っているわけではありません。ただ、一般的に言えばね、やはり1人の人があんまり長くやるというのはできるだけ避けたほうがいいと思っております。
 ただ、首長はいずれにしても4年に1回有権者が審判するわけでありますから、全国を見渡しますと、身近にも7期やっている方もいらっしゃるし、ほかにも5期とか、何期もやられた方がおられるのですけれども、それぞれの県なり市町村によって違うと思いますけれども、恐らくそういう方々、長くやっていらっしゃる方は、やっぱり、もちろん行政や政治に見識がしっかりおありだとか、あるいは身辺が清潔で、県民の皆さんから信頼されているとか、いろんな評価があるから長くやっていらっしゃるのだと思うので、なかなかこれは一概に言いにくいなということではないかと思いますね。

<記者>
 先ほど、(任期)残り1年ということで、縷々申しあげられていましたけれども、この40年の県政ということを考えてみると、高度経済成長の残り香を感じながらまだ県が成長できた時代、2000年国体という大目標に向かってみんなが頑張った時代、そして2004年に知事が(石井知事に)なられて、財政再建に取り組まれつつ、新幹線の負担軽減であるとか完了に向けてみんなが一丸となっていった時代というのがあったかと思います。
 (石井)知事が引き続きやられるか、次の人がやられるかは別として、来年オリンピックが終わって、2020年以降、大阪万博というのもありますが、次の時代、これからの10年20年、仮に知事職というか首長たる人がこういうことに目を向けるべきではないのかということ、いま感じておられることがあれば、少しお話しいただきたいのですけれども。

<知事>
 そうですね、いろんな考えがあっていいのですけれども、さっき触れましたように、私はですね、最初に知事選挙に立候補したときから、いろんな方にお薦めいただいたからとはいってもですね、何で自分はいま知事に立候補するのか自問自答して、やっぱり霞が関でもそう思って仕事してきたのですけれども、政治とか行政の使命というのは、一人一人の国民、県民が、生き生きとね、働き暮らせるそういう地域社会をつくっていくということがね、根本の理想というか使命だと思っております。
 ただ、それを実現するのに、例えばそれが富山県であるのか、あるいはもっと違う東京都みたいな大都市であるのかによって政策の中身は少し変わるかもしれませんが、基本は同じで、そういうことから言うと、今の富山県は、幸いにして働く場、産業経済という点では、日本の地方の中ではかなり良い位置につけていると思うのですね。ただ、安閑としていられるかというと決してそうではなくて、先ほど申しあげましたように、第4次産業革命の大きな波があって、その中で、欧米先進国も国によっていろんな課題を抱えていますし、中国やASEANとかいろんな国々、インドも含めて、非常に力をつけてきていますから、やっぱり日本、またその中における我々富山県も、よほどそうした第4次産業革命への対応も含めてしっかりと、例えば富山県でいえば医薬品なども強みでしょうし、アルミとかいったような素材も強いでしょうし、自分たちの強みをしっかり突き詰めてですね、その強み・特色をさらに磨き上げて、そして、世界の中でもしっかり存在感がある、貢献できるようなものにしていかなければいけない。
 同時に、やっぱり人は、ものの豊かさだけではなくて心の豊かさを求める存在ですから、やっぱり経済力を高めるということと同時に、先ほど申しあげた文化力の磨き上げというのは大事で、幸い、今、令和の時代になって改めて脚光を浴びていますけれども、富山県は1,300年前の大伴家持をはじめとして、さまざまな歴史的・文化的な資源もあるわけで、こうしたものを精いっぱい磨き上げて、それはその1つが立山砂防みたいなものでもありますし、それから瑞龍寺に限らず、勝興寺も早く国宝にしたりとかですね。また、富山県美術館なども、やはり日本のいろんな地方の美術館の中では、私が言うと身びいきですが、いろんなところに聞いてもらったらと思いますけれども、非常に高い評価をいただきつつありますよね。
 こういったことをしっかりやっていくことで、先般も(世界で最も美しい)湾クラブの幹部の皆さん、びっくりして帰られましたけれども、日本の地方の県でこんなにも産業が強くて、文化的な魅力もあって、食べ物がおいしくて、人情がいい、本当にいいところだと言って帰っていかれましたけれども、そういう富山県の特色・強みというのをさらに伸ばしていく。そのためには、やっぱりそれを担う人づくりが大事でありまして、そういう点では、私は富山県の今の県民の皆さん、やっぱり多くの人がね、今日よりは明日、明日よりは明後日、例えばもっとおいしい作物をつくるにどうしたらいいかとか、もっと良い製品をつくるにはどうしたらいいかと、もっと良い医療を提供するにはどうしたらいいかと言って、それぞれの現場で本当に真面目にしっかり研さんしている人が多いですよね。
 それが富山県の最大の強みで、そういう良さを次の時代の若い人たちにいかに引き継いでいくかということが大事で、例えば、新幹線戦略とやま県民会議などでもそうですし、あるいは、とやま未来創生(戦略)、今、第2期計画に向けて議論していますが、そこでも青年プロジェクトチームを別途つくってですね、30歳代を中心に、本当にこれからの富山県を担う、現に一部になっているそういう人たちに自由闊達な議論をしていただいているわけで、そういう富山県、あるいは日本を担う次の若い人たち、いかに育成するかと言うと偉そうに聞こえますが、育っていただくかと。それは(とやま)起業未来塾や観光未来創造塾もみんなそういう考え方でずっとやってきているわけですね。そういうふうに、どなたが将来、行政の面、政治の面でリーダーになられるか、いろいろあると思いますが、いずれにしても、今の富山県はそういう課題があって、今、できれば私が言ったような方向でしっかりした政策を打ち出せる、口で言うだけではなくて実行できる、そういう人が求められているのだと思っています。

<記者>
 ちょっとやわらかい話をお聞きしますが、新幹線の長野の車両センターで被災した10編成120両が廃車になる。いろいろ私の周りの話を聞いていると、先頭車両保存のために手を挙げたらいいのではないかという。廃車になるというかわいそうな運命なのですけれども、JRさんの考えがありきですけれども、何かチャンスがあれば、それこそ先ほど申しあげられたように、幹事県、会長県でもあるので、メモリアルとして残すという手はあるのかなと思うのですけれども、どうでしょう。

<知事>
 そういう考え方の方もいらっしゃるなということが、いま分かりましたけれども、まあどうでしょうかね。もしそういうことを、例えばね、今回のような災害のいわば教訓として残すんだということになると、まずはJR東さんや西さんがどうお考えになるかということだと思います。
 それに、富山県が北陸新幹線の会長県とはいえですね、富山県がみずからのコストでそこをやるのがいいのか、これはいろんな考え方があると思いますので。せっかくのお話ですから、そういう考えもあるんだなということで参考にさせていただきたいと思います。

<記者>
 知事選に戻りますが、先ほどの残された課題に全力で取り組むという一方で、あまり1人の方が長くやるのもできれば避けたいというお話もありました。
 今後、その退路決定に向けて知事が自問自答される中で、重視される基準と言いましょうか、ポイント、例えば気力が充実しているとか、そういうのがありましたらご紹介いただけますでしょうか。

<知事>
 さっきも申しあげましたように、まずこの(残りの)任期1年間、全力投球させていただいて、その先のことについては、いま申しあげるのはちょっとそういう時期ではないと思いますので差し控えたいと、こういうふうに思います。

<記者>
 もう一つです。ちょっと話題が変わりますが、今日、安倍総理が大規模災害とか景気の下支えのために新しい経済対策と、それから当初予算の編成を指示されました。経済対策、約3年ぶりになるわけですけれども、知事の県内経済の現状認識とですね、その経済対策に期待する点がありましたら教えていただけますか。

<知事>
 総理の経済対策の中身、詳しくまだ聞いていませんけれども、私は全国知事会の一員としてもそう申しあげていたのですが、1つは、今度消費税が8%から10%に上がったということがありますね。幸い、いろいろ事前に手を打たれましたので、また我々も協力もしましたけれども、今のところ、5%が8%に上がったときに比べると、それによる何か悪い影響が広がっているということでは必ずしもないように思いますけれども、もう少し様子を見る必要がありますが、そういう何らかの影響が出たときに、ぜひ躊躇なく、補正予算みたいなことも含めて追加の経済対策、景気対策みたいなことは考えてほしいとかねて言っておりましたので、それが1つ。
 それから、やはり今、米中経済摩擦、貿易摩擦の関連で、やはり先行き不透明感みたいなのがちょっと漂ってきている部分もあると思いますし、法人税関係の伸びもひところに比べるとちょっとまあ落ちついてきたというか、あまり伸びていないのではないかという気もしますので、そういった点も含めて、やはり経済がどうしても循環するのはある程度やむを得ないのですが、それなりに一定の好調さを維持している、順調であるということが、社会保障制度を永続的に持続可能にしていくためにも、またそれはSDGsも含めて、環境問題などにもしっかり対応していくためにも、それから長い目で見て、財政再建のためにも、やっぱり経済がある程度強いということが大事なことですから、そういうふうに安倍総理、あるいは安倍内閣として、追加経済対策がやられるということについては基本的には歓迎したいなと。
 その際には、今、幸い富山県、災害がほかの県に比べればものすごく多かったということではありませんけれども、この間の台風19号とか、昨年の西日本豪雨とか、本当に今、異常気象が続いていますから、もし追加経済対策を打たれるのであれば、国土強靭化という視点も入れてですね、やっていただければと思っております。

<記者>
 森市長の発言についてもう1点だけ伺いたいのですが、交付金をめぐってですね、県といわゆる市町村との連携が不十分だというようなこともおっしゃられたと思うのですが、これに対する受けとめを。

<知事>
 私がその場で聞いていたわけではないから分かりませんが、新聞報道によると何かそんなことも書いてあったような気もしますが、具体的に何のことをおっしゃっているのかですね。県庁はつかさつかさでいろんな交付金などを扱っていますけれども、私の認識としては、非常に常に公正・公平にやっているつもりですから、もしそれについて何か違ったご意見があるなら、具体的にその都度提案をしていただき、申し入れてもらって、それぞれの所管のところでしっかり議論していただくことが大切だと思いますね。
 今のところ、私が具体的なケースで何かこういったご意見があるというふうに伺っていないのですけれどもね。そういうことがあれば遠慮なく申し入れていただいて、そのかわり、ちゃんとオープンにしっかり議論して、ああそうか、自分は誤解していたな、ということになるかもしれませんしね、ということだと思いますね。

<記者>
 すみません、また知事選に戻ってしまうのですけれども、正式な出馬表明はされていませんが、日本海ガス(社長)の新田さんがその意欲を示しておられることについて、知事ご自身はどう考えているのかということと、もう1点は、新田さんの人物像について、知事としてはどう評価されているのか、その2点について。

<知事>
 これは、せっかくのご質問ですけれども、個別のご質問にお答えするのはいかがなものでしょうかね。
 知事選挙なり、ほかの首長選挙なり、あるいは国政選挙でもそうですが、いろんなお考えの方があって、別にそれは構わないわけで、要は、それを有権者というかね、多くの県民がなかなか立派だなとかね、というふうに思われるかどうかということであって、今のようなご質問については、お答えは差し控えさせていただきたいとこういうふうに思います。

4 関連ファイルのダウンロード

お問い合わせ

所属課室:知事政策局広報・ブランディング推進室広報課 

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-8909

ファックス番号:076-444-3478

このページに知りたい情報がない場合は

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?