更新日:2021年2月24日

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定例記者会見[平成31年4月12日(金曜日)]

  • 日時 平成31年4月12日(金曜日)午後1時32分~2時31分
  • 場所 県庁3階特別室

1 知事からの説明事項

内容 配布資料 動画
(1)改元記念「県民ふるさとの日」記念式典の開催及び「県民ふるさと大賞」の受賞者の決定等について(関連行事「天皇陛下御在位三十年・皇太子殿下御即位記念写真展」について) 改元記念「県民ふるさとの日」記念式典の開催及び「県民ふるさと大賞」の受賞者の決定等についての資料へリンク(外部サイトへリンク) 平成31年4月12日 知事定例記者会見(説明事項1)の動画へリンク(外部サイトへリンク)
(4分36秒/手話あり)
(2)中西高志の国文学館館長の特別記念講演「万葉集とその未来」について 中西進氏特別講演会等の開催についての資料へリンク(外部サイトへリンク) 平成31年4月12日 知事定例記者会見(説明事項2)の動画へリンク(外部サイトへリンク)
(3分10秒/手話あり)
(3)第2回一帯一路国際協力サミットフォーラムへの参加等について 第2回一帯一路国際協力サミットフォーラム等への参加についての資料へリンク(外部サイトへリンク) 平成31年4月12日 知事定例記者会見(説明事項3)の動画へリンク(外部サイトへリンク)
(9分14秒/手話あり)
(4)「富山湾岸サイクリング2019」の開催について 「富山湾岸サイクリング2019」の開催についての資料へリンク(外部サイトへリンク) 平成31年4月12日 知事定例記者会見(説明事項4)の動画へリンク(外部サイトへリンク)
(4分20秒/手話あり)

2 質疑応答

内容 動画
  • (1)県議選での自民党の議席増の要因と影響について
  • (2)県議選での共産党の複数議席獲得と女性議員史上最多の影響について
  • (3)富山駅の平面(南北)移動の暫定通路が開通したことについて
  • (4)埼玉県庁内のコバトン保育園視察について
  • (5)中西高志の国文学館館長特別講演会への期待
  • (6)高岡大和閉店の受け止めと今後の対応
  • (7)新福井県知事との連携について
  • (8)ひきこもりの支援、実態調査について
  • (9)新高岡駅南側の市街化区域への編入と高岡大和閉店について
  • (10)一帯一路フォーラムへの本県への参加要請があった理由について
  • (11)一帯一路の構想への知事の所見について
  • (12)福井県知事選で現職が敗れたことについて
平成31年4月12日 知事定例記者会見(質疑応答)の動画へリンク(外部サイトへリンク)
(38分54秒/手話あり)

注)上記は質疑応答の内容を大きく分けた項目であり、順番が前後している場合があります。

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★手話については、誤った数字等の発言があった場合にもそのまま通訳しています。
正確な発表内容については、会見録をご参照ください。

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記者会見録

1 知事からの説明事項

会見の様子それでは、私からは4点説明させていただきます。
第1点は、県民ふるさとの日の記念式典の開催と県民ふるさと大賞の受賞者の決定等であります。
お手元資料にありますように、5月6日に県民ふるさとの日の記念式典を行いますけれども、その際には、5月1日に施行されます改元を記念しまして、平成の県政の主な出来事を振り返ります映像上映を行いますとともに、高志の国文学館館長の中西進先生から、万葉集と元号についてお話をいただくことにいたしております。
また、この式典において表彰を行います県民ふるさと大賞の受賞者を、この1ページの下のほうにあるとおり決定いたしますとともに、5月6日と県民ふるさとの日の5月9日は、美術館や博物館等の県有施設の無料開放、これは例年やっておりますけれども、今年も実施することにいたしております。
今年のふるさとの日の記念式典の日時、場所等は、ここに書いてあるとおりでございます。また、表彰団体も、ここにあります6団体ということであります。それから、1部、2部に分かれておりまして、2部は例年記念講演をお願いしているのですけれども、今年は、前文化庁長官の青柳先生にお願いをしまして、記念講演をしていただくということでございます。
それで、1枚おめくりいただきますと、青柳正規先生のこの記念式典、名前が入った講師の紹介等がありますし、それから、もう一枚おめくりいただきますと、公共施設の無料開放、どういったところが対象になるかというような表示ですとか、また、県民ふるさと大賞の対象になります6団体についても、ここに記してございます。
あと、2、3枚めくっていただきますと、「天皇陛下御在位三十年・皇太子殿下御即位記念写真展」という資料が入っていると思いますけれども、趣旨はここにあるとおりでございまして、天皇陛下のご在位30年と皇太子殿下のご即位に当たって、これまで何度かご来県もいただいておりますから、そのときのご様子を撮影した写真パネル展を開催して、富山県内における奉祝の機運を盛り上げたいと思っております。
4月27日から5月6日まで、延べ10日間でございます。場所は、県民会館の3階のギャラリーC、Dを使います。また、展示物はここにあるとおりでございまして、天皇陛下の3つの行幸啓行事ですとか皇太子時代の3行啓行事、それから、皇太子殿下の5つの行啓行事、こういったものの資料を展示することにいたしております。また、DVDの放映もいたします。

それから、2番目は、中西進先生の特別講演会を開催することにいたしております。これは、講演会以外のことも書いてありますが、まず、富山県は、皆さんご承知のとおり万葉集の代表的な歌人のお一人であり、また、万葉集の実質編さん者とされております大伴家持が、5年間越中国守として富山県に赴任して、その5年間に223首の歌を詠んだという、万葉集ゆかりの地であります。そこで、まず、4月1日に新しい元号が令和と決まって、その出典が万葉集であるということもございますので、この機会に、万葉集の魅力をより深く知っていただこうということで、ここに書いてある3つぐらいの事業をやることにしております。
1つは、高志の国文学館の中で、新元号令和記念コーナーを設けて、既におりますけれども、これの解説会を14日、日曜日の午後行うことにいたしております。ご承知のように、大伴家持生誕1300年記念ということで、これまで、今回を入れて3回にわたって企画展をやっておりますけれども、その3回目の企画展「家持発見 響き合う詩歌と絵画」の展示、そこに、「新元号『令和』記念コーナー」というものを設けて、中西先生から解説をしていただくということにいたしております。ちょうど当日、高階先生にも、別途サンシップ(とやま)で「詩歌と絵画の交響-絵画に見る日本人の心」というご講演も(していただく予定で)ございます。
それから、もう一点は特別講演会ということで、5月4日、これは令和元年ということになりますけれども、午後2時から(富山)国際会議場で万葉集に関連した映像の上映と、中西進先生によりますご講演「万葉集とその未来」ということでやっていただくことにいたしております。
そのほか、高志の国文学館の万葉の庭に、(新元号「令和」の)万葉集からの出典を象徴する梅の木を中西先生に植樹していただこうと、こういうふうにしておるわけでございます。

それから、3番目ですけれども、まず、今回、中国のほうからご要請がございまして、第2回一帯一路国際協力サミットフォーラム等への参加要請がございましたので、参加することにいたしておりますし、せっかく行くということになれば幾つか、かねてからの伝統工芸のPRですとか観光のPRとか、あるいは、これまで積み重ねてきた友好交流、経済交流の経過もありますから、関係方面にもお話しをする。また、今年、シアター・オリンピックスが富山県で開かれて、中国からも演劇、劇団が参加されますけれども、これの全体の芸術監督をやっていらっしゃる鈴木忠志先生が、北京の古北水鎮の芸術監督もなさっていますので、その視察もさせていただくということでございます。
全体の日程は、この1ページ目にあるとおり、4月22日に出発して、26日に戻ってくるということでございます。
1枚おめくりいただきますと、古北水鎮の視察につきましては、23日火曜日の10時半から1時間程度予定いたしておりまして、私と、あと須河部長などもご一緒する。それから、あと、先方はちょうど芸術監督の鈴木忠志先生が、この日おられますので、ここでご説明などもいただけるということでございます。それから、もちろんその際には、シアター・オリンピックス開催に関連する意見交換とか、あるいはいろんな運営上の課題等についても、意見交換、相談をするということになろうかと思います。
それから、2つ目は、在中国の大使であります横井大使とお久しぶりにここでお会いすることにいたしておりまして、今後の日中交流の拡大、経済、観光、いろんな面での交流促進について意見交換を行う。皆さんご承知のように、横井大使は富山県のご出身でございますから、そうしたことも含めて、いろんな点でご意見を伺おうと思っております。
それから、3番目は、富山伝統工芸PR交流会でございます。北京市内で、まず伝統工芸のPRをしたい。その際には、高岡銅器や高岡漆器の職人さんにも、折井さんとか武蔵川さんにご同行いただいて、実演とかプレゼンテーションもしていただく。また、もちろん中国側にも呼びかけて、中国の中日友好協会の代表の立場の方もいらっしゃいますし、また、中国の工芸関係者の方にもおいでいただいて、今のところ、ワン・チャオインさんといいまして、一昨年の年末に行いました国際北陸工芸サミットのときに、海外からの選考委員の1人としてご尽力いただいたワンさんにおいでいただくことにいたしております。また、あわせて、富山の地酒とか、ます寿司の紹介とか試飲なども行いたいと、こういうふうに考えております。
それから、もう一枚おめくりいただきまして、中国共産党の対外連絡部への表敬訪問も予定をいたしております。今のところ、副部長さんとお会いできることになっております。この中国共産党の組織は、例えば、対外連絡部長というと閣僚クラスの方でありますから、副部長というと、本省、霞が関の感覚で言うと、副大臣とか局長とか、そういう立場の方でございます。
それから、とやま伝統工芸PR展示会も、この(5)にございますように行うことにしておりまして、これは、先方は、上座家具の会長さんの王翔さんとか、邵社長さんとかいったような方もおいでになることになっておりまして、今のところ、7つの産地21社、120点ほど展示をすると。中には、能作さんとかモメンタムファクトリーオリイさんの作品とか、四津川さん、天野漆器等々のものが展示することにいたしております。非常に富山県の伝統工芸、パリとかミラノ、ニューヨークでも相当高いご評価もいただけました。遼寧省でも大変ご評価いただきました。今回、せっかく北京に行きますので、北京でも大いにPRをいたしたいと、こういうふうに思っております。
それから、もう一枚おめくりいただきまして、現地レストランでのPRですけれども、富山の地酒を、中国国内でかなり手広く販売されている、そのカウンターパートというか、扱ってくださるお店が老乾杯ということで、そのお店にぜひ、せっかく来たのだから、富山県の知事も立ち寄ってほしいというご要請もいただきまして、県の酒造組合の会長さんとご一緒に行くことにいたしております。
それから、そのほか、中国人民対外友好協会、中日友好協会への表敬訪問等も行います。今、中国人民対外友好協会は、会長さんが李小林さんでして、この方は、昨年5月に札幌で日中友好知事省長フォーラムをやった際も、中国側の責任者として、また、来賓では李克強総理がいらしたというときの方でありますので、久しぶりにお会いできれば大変ありがたいと思っております。
そのほか、今回のそもそもの発端といいますか、第2回の一帯一路国際協力サミットフォーラム、その中にいくつか分科会があるのですが、そのうちの地方協力分科会に、ご要請がありましたので出席をさせていただいて、意見交換をさせていただこうと、こういうふうに思っております。先ほど申しあげた李小林さんなどもおいでになりますし、中国だけではなくて、この一帯一路に関連する各国の重要都市や省の幹部などがいらっしゃるというように伺っております。ということで、日本からは、私ともう一人ぐらい知事さんが出席されるのではないかと思っております。

次に、富山湾岸サイクリング2019について説明させていただきます。
これは、今回が富山湾岸サイクリングとしては第5回目ということになります。4月14日ですから、明後日ということになりますか、午前中、ここにありますように180キロコース、120キロコース、80キロコース、ファミリーコースとありますけれども、全体として、申込者は1,600人、最初は1,500人ぐらいと思っていたのですが、非常に希望が多いので1,600人、このうち県外からのお申し込みが488人で、約3割というふうになっております。ファミリーコースは、グルメや観光を楽しみながらゆっくりと走る初心者ファミリー向けのコースでございます。そのほか、昨年同様、視覚障害者のための二人乗りのタンデム自転車とか、また下肢に障害のある方向けの手こぎ自転車、ハンドバイク、こういった方々も参加されることになっております。
また、今回、台湾からのサイクリングツアーの誘致もいたしまして、台湾の自行車新文化基金会の劉麗珠執行長さん、この方は2年に1回来ていただく感じになっていまして、今回が3回目。1回目と3回目と今回、5回目に参加していただく。また、ジャイアント・グローバル・グループのボニー・ツーさん、杜綉珍さん、この方はジャイアントグループの会長ということでございますが、劉ジャイアント前会長さん、たいへん著名な方ですが、そのお身内の方で、姪御さんに当たると聞いていますけれども、この方と、それから劉麗珠さんがいらして、一行39名いらっしゃると。皆さんは、この80キロコースを走られるというふうに伺っております。
このほか、台湾の宜蘭県のサイクリング協会の幹部の方々もいらっしゃることになっております。ここにある蘭陽単車休閑健身会、これの李志能名誉会長さんほか、合わせて2名いらっしゃるということでございます。せっかくいらっしゃるのですから、富山県の観光、富山湾の美しさ、立山連峰、いろんな点で、食の魅力とか伝統文化の魅力も含めて、大いにアピールをしたいと思っております。
なお、私は、この80キロコースのほうに今のところ、台湾の皆さんをエスコートするという趣旨も含めて走行しようと思っていますが、ただ、往復の復路のところ、魚津に着きましたら、かねてあそこの水族館で深海魚を拝見したいと思っていましたので、そこで一応打ち止めにさせてもらおうかなと、ほかの公務もちょうどあるものですから、そういう予定を今、考えております。
私からの説明は以上であります。

2 質疑応答

会見の様子○記者
7日に投開票された県議選についてお伺いしたいと思います。2問ありますが、まず1つが、今回、自民党が議席を2つ増やして32議席を獲得しました。党籍を持っている無所属の方も含めると34議席と圧倒的多数を占めています。こうなった要因と、あとは県政に与える影響をどのように見ているか、お伺いできればと思います。

●知事
今回の県議会選挙で、おっしゃるとおり、自由民主党公認の方が従来30名だったのが32名になられて、他に党籍ある方が2人ということで、もともと県議会の議員さんに占める自由民主党の方の比率は非常に高かったのですけれども、さらに高くなったということかと思います。これは、県民の皆さんの、有権者の皆さんの投票結果ですから、それをどうこうというのはあれですけれども、やはり自由民主党所属の県議会の皆さま、たいへん地域に根差して、また富山県の将来を思って、いろんな建設的なご提案をなさったり、また地域の実情に即したいろんなご意見・ご提言等もいただいてきましたから、おそらく有権者の皆さんがそういった点をご評価なさったのかなと推測いたしております。
今後の県政に与える影響ということですけれども、もともと富山県議会は、自由民主党の皆さまが40名ないし30名ということで、もともと圧倒的多数でいらしたということですから、これ(今回の結果)ですごく大きく変わるということはないのかなと思いますけれども。県民の、いわば民意の一つの現れでございますから、これまでもそのつもりですけれども、県議会の議員の皆さまとは、富山県をさらに元気にしていく、発展させていく、また県民の皆さまのお幸せの充実のために努力していく、こういう大きな方向では全く同じだと思いますから、これからもいろんな面で連携・協力しながら県政運営に努めていきたいなと、こういうふうに思っております。

○記者
一方、共産党さんが40年ぶりに複数の議席、2議席を獲得されました。それのことについてどう受け止めておられるのかということと、あとは女性の議員が今回4名おられまして、県議会史上最多だということ、そのことの影響というのはどのようなものがあるでしょうか。

●知事
個々の議員さん、例えばお1人がお2人になられたというようなことについては、それぞれの地域や選挙区のいろんなご事情の結果ということもありますから、一般的にそれを私がコメントするというのは控えたほうがいいかと思いますが。少数の会派であれ、それぞれの議員さんは、有権者の支持、民意を拝見していろんなご意見をおっしゃるわけですから、これまでもそういう姿勢できたつもりですが、いろんなご意見を謙虚に受け止めて。しかし、様々な、ある問題について、いくつもの、Aという意見もあり、Bという意見もあり、Aダッシュという意見もあり、ということですから、それは全体として、県民の多くの方々がどういう方向を目指していらっしゃるか、そのこともよく念頭に置きながら、誠意を持って対応していくということではないかと思います。
また、女性議員が増えたということについては、かねて、これは一般論ですよ、富山県議会でどうこうということではありませんが、一般論として、世界の中で日本は女性の政治家、議員さんが少ないということを時々言われていることもございます。今回、4名の方は、それぞれのご見識や豊富なご体験に基づいて、様々な政見や政策を発表されて有権者の支持を得られたのだと思いますので、これからもそうした皆さんのご意見を十分にお伺いして、ともに県政を進めていきたいなとこういうふうに思っております。

○記者
発表外で2点お伺いします。1点目は、一昨日あいの風(とやま)鉄道のほうから、21日に富山駅の暫定通路、平面移動の暫定通路が開通ということが(プレス)リリースされました。富山駅が120年前にあの場所にできてから、様々な工夫があって駅の下が通れたのですが、平面移動、南北接続という部分においては、まずは暫定通路ですけれども非常に大きな一歩だと思っています。ここにこぎつけた思いと、知事自身、開通日近々に歩かれる予定があるかということをお聞きしたいというのがまず1点です。
もう1点は、県議会議員選挙中だったので本来は取材に行くべきだったのですけれども、先般、(知事が)埼玉県をご訪問された際に、埼玉県のコバトン保育園を見てこられたと思います。私自身も取材をしてきまして、埼玉県さんの、職員の福利厚生だけではなくて、周辺企業も交えたモデルケースとしての立ち上げだということを取材で聞いて、深く感銘を覚えました。2年後、3年後に開設を県庁内で予定されている保育所について、どのように活かしていきたいか、思われたことを改めてお聞きしたい。

●知事
まず、富山駅の南北の平面移動のことですけれども、まだまだ暫定とはいえ、本当に嬉しく思っております。まずそれを可能にしたのは、北陸新幹線開業と併せて進めてきましたあいの風(とやま)鉄道の高架化が、地鉄さんのところは別ですけれども、一応完成を3月のはじめにみたということがあるわけですけれども。本当は理想を言うと、新幹線開業の際に連続立体交差事業も同時に終了しているのが一番望ましかったのですけれども。何度かお話ししたかと思いますが、残念ながら、富山駅の北側に仮線を全部いっぺんに張ればできたのですけれども、約15メートル足りなかったということがございまして、2段階施工になったわけです。県知事に就任して間もない頃に2段階施工にならざるを得ないということが判明しまして。なんとか一気にできないかといろんな案を議論したのですけれども、やはり安全面などいろんなことを考えると、これが一番良い案だと判断して進めてきました。
ここにくるまでには国の関係者の皆さん、鉄道運輸機構とか、もちろんあいの風(とやま)鉄道やJRさん、地元富山市さん、また地権者、関係者の皆さんとのいろんな議論や経過があったわけですけれども、ここまで来れたということについてはたいへん嬉しいですし。次の段階で9月末に、いま幅が暫定5メートルというのが確か15メートルになって、来年の3月には本来の南北通路、25メートルというのが確保できるということですので、たいへん感慨深く思っていますし。少し私の日程をつめてみなければいけませんが、可能であれば、ぜひこの仮通路を歩いてみたいなと思っております。
それから、埼玉県の事業所内保育所、コバトン保育園のことですけれども。私はかねてから、富山県は保育所待機児童ゼロという状態を、ちょうど私が知事に就任させていただく頃から続けてはきたのですけれども。ただ、例えば富山市さんなど行政区域がかなり大きくなったところでは、行政区域単位で考えると確かに待機児童ゼロということにはなるのだけれども、実際に街なかに通勤する人がすぐに入れる所はかなり郊外で、少し時間・距離も長いというケースもあるようでありまして、そういったご苦心も伺っておりましたので、いずれ良い機会があれば、もう少し街なかにもそういった施設が欲しいなと。今回、防災・危機管理センターをつくるということになりましたので、この機会に、せっかくやるなら県の職員でもそういう課題を抱えている職員もいますし、また周辺の農協さんとか銀行さんとか、それ以外にもいらっしゃるかもしれませんが、そういう課題を抱えていらっしゃる企業さん、団体もあると思いますから、お呼びかけをして、民間と一緒になって事業所内保育所をつくるという方向を決めさせていただきました。
埼玉県はそういった点では先進県ということでもあるのですけれども、実際に拝見して、やはり職場のすぐ近くにお子さんを預けることができる、またケースにもよりますけれども、お昼の休み時間とか、何かあったときにはすぐに駆けつけたり、連絡が密にできるということでありますから、親御さんにとっても安心して仕事に打ち込めると言いますか、そういう良い面もあると思うのですね。実際にその点をこの間現場で見てきまして、こうした方向で決断をしたことは良かったなと思いますし。せっかくつくるわけですので、そうした、埼玉県に限りませんけれども、できるだけ先進的な事例をよく調べて、なるほど良いものができたと、県の職員だけではなくて民間の方も含めて喜んでいただけるようにしたい。また同時に、埼玉の場合もそうですが、今回の場合は県庁と北銀さんと農協中央会さんと、3社が一応主体ということですが、それ以外の地域枠というかこの周辺の皆さんも、一定の範囲では利用していただけるような、できるだけ開かれた施設にしていきたい、こういうふうに思っております。

○記者
私が取材に行ったときに、じいちゃん・ばあちゃんが富山ですという子がいたのですけど、(知事は)会われました?

●知事
私…、あの場で確認はできなかったですね(笑)。一緒に絵本を読んだり、積み木を積んで遊んだり、やはりああいう小さいお子さんと親しく楽しむ時間を持てるのはたいへん良いものだなと思います。こういうことは、そういう意味では必要なことではないかなと思いますね。

○記者
2点お伺いしたいのですけれども、まず5月6日のふるさとの日、中西館長に、「万葉集と元号」ということでお越しいただくと、令和の考案者が中西さんではないかというお話がありますけれども、知事としてどういうお話、どんな内容のお話を聞きたいかという希望があるのかというのが1点と、昨日談話を出していただいたのですけれども、閉店した高岡大和について、昨日の談話のほうで再就職支援もやっていきたいという話もありましたが、改めて知事として受け止めと、今後なにか対応とか考えていらっしゃったら教えていただきたい。

●知事
5月4日の中西先生のご講演の件ですけれども、お話しのように、中西先生ご自身は元号の考案ということとは無関係であるとおっしゃっているわけですけれども、非常に多くの方々が、中西先生が万葉集の大家で、かつ国文学全体に明るく、かつ中国文学についてもたいへんご造詣がお深い方ですから、多くの方がたぶん中西先生が考案者ではないかと思っていらっしゃるような気がするのですけれども、それはともかくとして、たいへん万葉集にご造詣の深い方ですから、ぜひこの機会に、「万葉集と元号」というのは5月6日のほうですし、それから5月4日の講演会は「万葉集とその未来」ということですが、いずれにしてもこの機会に、万葉集といってももちろん4,516首もありますから、ですけれども、その当時の貴族社会の方から、本当に庶民の皆さままで幅広い皆さんが歌った優れた歌が所蔵されておるわけですし。
かつ今回、令和の出典となったのが、ご存じのとおり、大伴家持のお父上の旅人が、大宰府で梅を楽しむ宴をやったときに、旅人自身が通説によると歌った歌からとられているということもございますので、中西先生が考案されたかどうかは置いておいて、ぜひそうした、梅の宴のときの歌に流れる考え方とか、あるいは大伴旅人、それを受け継いだ家持、こういった方々を中心に、万葉の歌人たちのものの考え方とかあるいは心の持ち方とか、それとまた歴史の背景とかも含めてお話しいただくことで、この令和という新しい元号の趣旨とか、背後にある考え方、思いというのが、非常に私たちにも、多くの県民の皆さんにも伝わるのではないかと思いまして、こういった企画を先生にご相談をして、ぜひということで、こういう運びになったことについてはたいへん良かったなと思っております。
それから、大和高岡店の件ですけれども、これは昨日もコメントを出させていただきましたが、正直、突然伺いましたのでたいへん残念で、いろんな意味で経営環境は厳しいのでしょうけれども、なんとかもう少し踏ん張っていただけなかったかなという気もいたしますけれども。先ほど高岡市のほうからいただいた連絡ですと、今日の午前中、市長も金沢市まで出向いてお話しされた結果、大和さんのほうは、突然で申し訳ないけれども、いろんな厳しい経済状況を勘案したうえでのギリギリの苦渋の決断だったので理解してほしい、というようなことだったかと伺っております。今のところ、従業員の方については、大和さんのほうで就職、雇用の場は確保されるということですけれども、その方のご事情で、高岡店以外だと少し勤務がしづらいという場合もあると思われますので、そういう場合には、もちろん高岡市さんや、ご本人の意向もあるかと思いますけれども、県としても、ハローワークなどと相談しながら、できるだけ雇用の場がしっかり確保されるように努力したいと思います。
と同時に、大和高岡店がなくなる、撤退されるということになると、やはり高岡市の中心商店街の活力が、今でもいろいろと課題があるわけですけれども、活力がさらに失われるのではないかという懸念もあるわけで、こういったことについてどう考えるのか、なんといっても街づくりの主体はまずは市で、高岡市さんでありますから、まずは高岡市長さんや高岡市のお考えもお伺いしながら、県としてもできるだけいろんな面でご協力を申しあげたり(したい)。
また、私はかねて東京一極集中は是正すべきだという考えで、県内各地それなりに活力のある、日本全国そうですが、ということで思っておりますから、富山県内も、県と富山市が発展していくというだけではなくて、県内各地でそれぞれ、もちろん地域によってどこもここも同じというわけにはいかないのですが、それぞれ地域の特色とか強みを活かして、できるだけ活力のある、お住まいになる皆さんが希望を持てる、そういう地域づくりをしていくことが大事だと思っておりますから、地元の高岡市さんのお考えなども伺いながら、できるだけそうした点でご協力を申しあげたり、県としての施策を展開するということも含めて、今後考えていきたい。

○記者
先日の福井県知事選で新しく新人の方が当選されましたが、新人の方も北陸新幹線の大阪延伸に前向きな姿勢を従来からしていらっしゃいますが、知事は建設促進の会長の立場として連携がかなり重要になってくるのかなと思いますが、その後新人の方とは何か意思疎通といいますか、やりとりされたかどうかということと、今後何か意見交換の場だったりとか、連携を確認されるようなことをご予定されているかということを教えてください。

●知事
今度新しく福井県知事になられました杉本さんにつきましては、私が以前所属しておりました総務省、旧自治省時代に、一緒の部屋で仕事したということはありませんけれども、市町村税課長とか、公務員部長とか消防庁でも部長をなさっていますので、もちろんご面識もありますし、まずはご当選されたことについてはお祝い申しあげたいと思いますけれども、お話の新幹線については、当然連携して、前の西川知事も本当にご熱心にやっておられましたけれども、その点については知事さんがお替わりになったからといって基本的に何かが変わるってことではなくて、当然、福井県、石川県、さらには関西の沿線県の知事さん方、また経済界と連携しながら、あと3年と11ヶ月くらいに迫った敦賀開業を確実に実現すると同時にその先大阪まで一日も早く全線開通するように、これ全力を尽くしていきたいと思いますし、そういう点ではいささかも福井県知事さんが交代されたからといって、その基本が変わるということは全くありません。
ただ、ご本人、就任間もなくて多分いろんなことでお忙しいと思っていますので、就任されたあと何か今どこかで直接話をしたとかいうことはありませんけれども、いずれ例年この初夏の頃までには新幹線建設促進の同盟会の活動なども当然やっていくことになりますし、それから、日本海沿岸地帯の振興連盟の代表世話人も私やっておりますから、そういったことも含めて、またもちろん北陸三県は他の地域以上に北陸という一つの括りという面もありますから、今後ともいろんな機会に連携協力して共に、私にとっては富山県がなんといっても大事ですけれども、北陸全体がさらに活力がでるように共に協力していきたいなと思います。

○記者
ひきこもり問題についてご質問させてください。昨年末の内閣府の調査では中高年のひきこもりが全国で61万人余りいるということで、15歳から39歳を対象にした調査では54万人余りという数字も出ています。県によっては実態調査や支援を打ち出している県もございますが、県内でもそういった問題に熱心に取り組んでおられる団体さんもございます。そこで富山県においてはこういったひきこもりの支援、実態調査についてどのようにお考えかというのをお聞かせください。

●知事
県内でひきこもりについて、ひきこもりの定義にもよるけど、そうした調査っていうのは、具体的にこういう調査をしたっていうことは、あれはやはり定義が難しいのと、調査するときには当然、調査される立場の方や周囲の方のプライバシーとかいろんなことがありますから、そういうことをやるとすればよほど慎重に考えてやっていかないといけないと思います。同時に中高年のひきこもりという点のおたずねでしたけれども、もっと若い時代から不登校の問題であったり、いじめにあって孤立したりとか、いろんなことがあるわけで、かねてから富山県内にも、たとえば「はぐれ雲」さんとか、(旧)大沢野(町)にありますが、そういった若い人たちが不登校になったり、ひきこもったり、社会から孤立した状態になっているような人をもっと前向きな形で人生生きてもらうためにいろんな努力をしてらっしゃる方が結構いらっしゃるのですね。私もその「はぐれ雲」、二度くらいたしか訪問させていただいた気がするのですけれども、そういったことは中高年に限らず、若い頃からたいへん大事なことだと思いますから、そういった点については教育委員会とか、あるいは福祉関係の皆さん、児童委員や民生委員もおられますし、いろんなかたちで、将来、人生100年時代ですから、「人生100年時代ひとづくり構想会議」っていうのを昨年やりまして、この3月にレポートが出ましたけれども、そういうなかで、中高年の方のいかに持てる力を、可能性をもっと発揮してもらって前向きに生きてもらうかということをいろいろ議論してきたわけですから、そういうことの一環としても、そういったひきこもりの中高年の方もできるだけ心を開いて社会参加してもらう、せっかくの人生ですから役割を果たす、自分自身も自己実現をはかっていく、そういう良い循環になるように努力はしていきたい、こういうふうに思います。

○記者
高岡大和の閉店に関連して質問させていただきたいのですが、2016年に新高岡駅の南側を開発可能な市街化区域とされていると思いますが、市街化区域としたことでイオンの増床が行われ、結果的に高岡大和の閉店につながったという見方もできると思うのですが、そのあたりはどう受け止めていらっしゃいますか。

●知事
新高岡駅の南側を市街化区域にしたのは、私が知事に就任させていただくよりだいぶ前のことだと思うのですね。それは当然、市街化区域にするか調整区域にするかというのは地元の、やはりまずは都市計画の用途地域とか、市街化区域にするか調整区域にするかというのは、広域自治体としての県ももちろん重大な関心がありますけれども、まずは基礎的自治体である高岡市さんがどう考えるかということがまずあるわけで、また同時に高岡市民がどう考えられるかということがあるので、多分そのへんのときの詳しい議論は承知していませんけれども、できるだけ市街化できる区域を拡げてほしいという要望が、おそらくは市民の皆さんの相当程度のご希望としてあって、多分、手元に資料もないのであれですが、普通に考えると従来の中心市街地の商店街の人などは、そこに例えば大型店舗がでてきたら、中心市街地の活性化という点ではマイナスになる可能性があるからたぶん慎重論を言われたりしているのではないかと思いますけれども、その結果としての市街化区域、市街化調整区域の線引きであり、用途地域ですから、これはそういう性格のものですので、私がそれについてどうこうというのは差し控えたいなと。いろんな考え方があると思うのですね。

○記者
2016年に編入されているのですけれども市街化調整区域から、その2016年のタイミングでイオンの増床が可能になったと聞いていますが。

●知事
今おっしゃるのは最初(の市街化区域化)ではなくて、増床(時)の話ですか?

○記者
そうですね。

●知事
それはたしかに私になってからですね。これは間違いなく地元の高岡市から強い要請があって、もちろん高岡市さんがそういうお考えを示されたというのは、いろんな市民のお声があると思いますけれども、当然、いろんなご意見踏まえたうえでのそういうご判断だと思って、私どもとしてはそれを尊重したということかと思います。

○記者
2点お伺いさせてください。まず1点目が、一帯一路のフォーラムへの参加の件なのですが、まず富山県にいわゆる要請があった、選ばれた理由というものと、一帯一路の構想への知事のご所見をお伺いしたいのですが。

●知事
なぜ富山県が選ばれたかという点は、中国側がどう考えられたかということで、私がその理由を聞いたりしているわけではありませんが、おそらくは…、富山県はかねてから、たいへん日中友好などに熱心で、生涯をかけられた松村謙三先生のふるさとだということもありまして、中国の要人の方でも、年代の古い方はよくそのことをご存じだということ。また富山県は私が知事になりましてからでも、遼寧省とは友好県省の間柄で、もちろん前の知事さんの頃からずっとやってきておりまして。李克強、今の総理が遼寧省の書記であるときからお目にかかって。またその後、地道に遼寧省と友好交流、経済交流、文化の交流などもやってきましたから、李克強総理のほうから、富山県と遼寧省との関係は日中友好の模範だというお言葉までいただいた経過もございます。そういう意味で、日本から誰か知事を、何人か声を掛けるとしたら、ということでお声掛けをいただいたのかなと。もう1つは、昨年5月に札幌で、日本と中国の知事省長会議をやった際にも私出ましたし、その際に李克強さんにもお久しぶりにお会いしたりもしていますから。今回、中国側のまとめ役の中国人民対外友好協会の会長の李小林さんにもその時札幌でお会いしましたので。そういったいろんな事情でご判断されたのかなと思っております。
また、一帯一路についてですけれども、いろんな考え方はあると思いますけれども、日本の国、政府としての考え方は、一帯一路というものが、透明性の問題とかいろんな、一定の要件を満たす形で進められるのであればむしろこれに協力するのはやぶさかでないというお考えのように私は承っておりまして。そういう意味では、この一帯一路に、地方の立場で意見を言う機会をいただいたということについてはありがたい機会ではないかと。また私がそういう要請を受けて中国に行くということについては、外務省その他にもお話しをしてあって、それはそうですかということで、ご了解というと変ですけれども、ご理解をいただいていると思います。

○記者
先ほども質問があったのですが、福井県知事選挙についてなのですが、かつて知事と副知事であった元総務省の方同士の戦いで、4期の実績を持つ現職の方が敗れたことについて、知事がどう思われるか伺えますか。

●知事
これはいずれにしても福井県さんの中でいろんなご事情があったのでしょうから、コメントは差し控えさせていただきたい。今回、全国で知事選挙がたくさんありましたけれども、結果としていろんな、現職が圧倒的にお勝ちになったケースもあるし、いろんなケースがあるわけで、それはそれぞれの県のご事情なり有権者の判断もあると思いますから、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

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