更新日:2021年3月12日

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臨時記者会見[令和元年7月5日(金曜日)]

  • 日時 令和元年7月5日(金曜日)午後1時34分~1時54分
  • 場所 知事室

1 知事からの説明事項

(1)豚コレラ緊急対策事業の実施について

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください。

2 質疑応答

(1)豚コレラ緊急対策事業について

(2)参議院議員選挙への期待、今後の応援予定について

3 記者会見録

1 知事からの説明事項

会見の様子 それでは、発表させていただきます。
 豚コレラの緊急対策事業の実施についてご説明したいと思います。
 ご承知かと思いますが、昨年の9月に、岐阜県の養豚場で、国内では26年ぶりとなる豚コレラの発生が確認されまして以来、現在までに5つの府県で29例の感染が確認されております。5府県というのは、岐阜、愛知、滋賀、大阪、長野の5府県でございます。
 また、野生イノシシにおいても、岐阜県、愛知県等で豚コレラが陽性反応の確認がありまして、岐阜県の高山市でも豚コレラ陽性の死亡イノシシが確認されております。最初、美濃地方で高山まではなかなか、何とか防ぐということで、岐阜県も努力していただいたようですが、6月11日に高山で豚コレラの陽性の死亡イノシシが発見され、これは、富山県境から30キロです。7月4日に入って、富山県境から20キロのところでもう一頭、豚コレラ陽性の死亡イノシシが確認されたということでございます。
 そうなりますと、やはり野生イノシシを媒介とした富山県内の養豚場への伝播が非常に危惧される状況になってきましたので、7月2日に県の養豚組合の連合会からのご要望もいただきましたけれども、それまでにいろいろ、実務的な検討を始めてはいたのですが、この際、予備費を活用しまして、県内の養豚農場への豚コレラ感染防止のための緊急対策、予算額としては3,800万円を実施したいということでございます。
 内訳は、お手元資料にありますけれども、1つは、防疫体制の強化ということで、養豚農場周辺、周囲への野生イノシシの侵入防止柵の設置を支援すると。特に、県境に近いところにある養豚農場でご希望もありますので、3カ所ですね、今のところ。緊急的な対応を支援いたします。これは、補助率2分の1ということで、1,800万(円)ということでございます。
 それから、野生イノシシの検査体制の整備・強化を図るということであります。捕獲されたり死亡した野生イノシシの感染検査に必要な機器等の整備で、これは、西部家畜保健衛生所にですね、蛍光顕微鏡でありますとか、凍結組織切片作成装置、それから検査資材等であります。これが全部で930万円。
 それから、野生イノシシの検査体制の確立ということで、農家への交差汚染を防ぐために、死亡イノシシの検査材料の採取ですとか、家畜保健衛生所への搬入を県の獣医師会に委託するということでございます。これは102万5,000円となっております。
 それから、2番目として、野生イノシシの有害捕獲の強化ということで、岐阜県に隣接いたします富山市と南砺市における捕獲わなの増設への支援を行うということで、国の鳥獣被害防止総合対策交付金の活用を図りたいと思っておりまして、国が2分の1、それから県と市がそれぞれ4分の1負担するということであります。この点については、富山市さん、南砺市さんにも既にお話ししてありまして、両市とも、それは一緒にぜひやりたいということでございます。
 967万5,000円とございますけれども、おおむねの積算は、箱わなを105基ほど整備しようと、富山市が65基、南砺市が40基ということでございます。1基の箱わなで平均的に11万円ほどかかりますので、大体このぐらいの費用になります。
 なお、今後の対応ですけれども、野生イノシシへの経口ワクチン散布については、具体的な内容等について、今、国と調整をいたしております。できれば、岐阜、愛知の例ですと、野生イノシシのほうに経口ワクチンを食べてもらうようなことを、餌を配ってですね。これは、イノシシが大体地中に穴を掘る傾向がありますから、イノシシが立ち寄って、そこに穴などを掘って物を食べる、例えばミミズとかそういうものを食べそうなところに、イノシシが好む餌を置いて、そこにワクチンを投与しておくと、そういうことで食べてもらうと。
 これは、2回やらないと効果がないのですけれども、1回、まずやって、イノシシがそれを食べる。もう一月ぐらいして、もう一度同じようにその餌を食べてもらうことによって、イノシシにワクチンが投与された結果になって、抗体ができて、イノシシのほうの対応ができると、こういうことであります。
 こういった点は、今、国と調整しておりまして、何らかの形で実施をする方向で進めていきたいと思います。
 また、今後、状況の推移を見ながら、さらに必要な事項が出てきましたら、9月補正予算などでの対応を検討したい、こんなふうに思っています。

2 質疑応答

会見の様子<記者>
 柵の支援のほうなのですけれども、防止柵。たしか、富山県内で主だった養豚場は19カ所あったと思うのですけれども、これは、あくまで、とりあえず3カ所についてということになる(のでしょうか)。

<知事>
 そうですね、幸か不幸かというか、今のところ豚コレラに汚染されたイノシシがいるというのが、岐阜県、愛知県ですから、そうなると、県境というと岐阜側になりますので、そちらのほうに近いところでご希望のあるというか、いろいろご相談もしまして、そこの設置したいという農場3カ所についてやるということでありまして、そもそも、そういうところに来ないようにすることがポイントですけど、ずっと北の海岸寄りには、まだ大分距離がありますから、イノシシもそこまで来ないと。県境のところに万一来たときに、抑止できるようにしておくと、こういうことですね。

<記者>
 この(防止柵を設置する)3カ所はどこの市町村でしょうか。

<知事>
 これは、南砺市が1カ所、それから砺波市が1カ所、あと小矢部市が1カ所ですか。

<記者>
 ほかの残りの16カ所の養豚場については、もし今後、何か希望があれば、また検討していくという(ことでしょうか)。

<知事>
 そうですね。
 今、ご希望がないところは、かなり県境から距離があるとかいうようなことだと思いますので。

<記者>
 あと、すみません、経口ワクチンの件なのですけれども、経口ワクチンは、一応、県としては、もうやるということでよろしいのですか。

<知事>
 はい。これは、岐阜、愛知でやっておられた、やっていただいた効果を見ますと、これをやったことによって、一定の効果があるということは間違いなく実績として出ていますので、富山県ではぜひやりたいと。
 今年3月以降、岐阜と愛知で合計5万7,000個、この野生イノシシへの経口ワクチンの散布をやったのですけれども、大体その6、7割のワクチンがイノシシに接種をされたと。その結果、豚コレラの抗体を持つイノシシの割合が、岐阜県で40%から62%に上がったと。愛知県で50%から70%に上がったと。これは、農水省が5月末に発表していますので、そういうことになると、確かに効果があるということですから、また、同時に実務的にも農水省にも私どもは、効果があるということなら散布を検討したいということで申し入れましたら、この7月2日に、農水省のほうも、それまでは岐阜県と愛知県だけが対象だったのですけれども、富山県を含めて7つの県について、もしそれぞれの県で意欲があれば、支援対象にしますと言ってくれていますので、富山県としては、真っ先にやりたいと。
 それから、具体的なやり方、散布体制については、もちろん、これは7月中に実施主体となる協議会を、これは県と市町村、それから猟友会、養豚関係者、こういった方々で協議会をつくって、できれば8月早々からの散布開始を目指したいなと、こういうふうに思っております。

<記者>
 県として、今回、緊急対策事業として予算計上してやられるということなのですけれども、隣県の岐阜などでは、豚コレラの事案も確認されているということで、今後、富山県で感染を拡大しないようにどうしていきたいか、知事のお考えをお聞かせください。

<知事>
 そうですね、結局、豚コレラを媒介しているのが野生のイノシシだということでありますから、まずは野生イノシシが、特に汚染された可能性のある野生イノシシが県内の養豚場に近づかないようにしなくてはいけないので、それには、やはり、まずは岐阜県境に近い南砺市や富山市のほうで野生イノシシの侵入の防止柵を、養豚農場の周囲にしっかり設置するということが緊急に必要だということで、かつ、比較的県境に近いところでご希望のあるのが、先ほど申しあげた、今の時点では3カ所ですので、それは速やかに対応すると。
 それから、できるだけイノシシの捕獲を進めていきたいとも考えていまして、先ほど申しあげたように、そのための必要な機器、イノシシの感染検査に関する必要な機器などを含めて、家畜保健衛生所の体制強化も図りたい。
 それから、あと、検査体制強化ということで、県の獣医師会にも委託申しあげて、ご協力をいただこうと。
 それから、もう一つは、発表の資料にもありました、岐阜県に隣接する富山市と南砺市における捕獲わなを増やすということでありまして、目標としては、どうかな。達観して言うと、従来大体、南砺市と富山市で800頭ちょっと捕れている、平成29年度の実績でいうと。それに、できればあと1,000頭ぐらいは上乗せして捕獲をして、できるだけ県内に入ってこないようにしたいと、こういうふうに思っています。

<記者>
 今回、緊急対策を実施されるということなのですが、率直に、今、知事が思っておられる危機感を教えてください。

<知事>
 そうですね、率直に言って、これは、岐阜県の古田知事とも電話などで何度かお話ししたのですけれども、現に岐阜県などでは、今まで養豚されていたものの3割から4割ぐらい、結局、殺処分せざるを得なくなったのですね。
 ですから、養豚所によっては本当に大変な経営危機というか、大変なことになっているので、それから、また同時に今はまだ大丈夫だよと、現状についても、そういう状態になりますと、やっぱりいろんな出荷取引の関係でも、岐阜県の豚はどうもということになりかねないわけですから、大変なご心労されていると。岐阜県という行政単位だけではなくて、養豚農家をはじめとしてですね。
 ですから、そういうことにならないように、まず予防すると。なるべく、幸いまだ県境から3、20キロぐらい離れていますので、その間にイノシシがなるべく県内に入ってこないように、特に汚染されたイノシシがですね。それから、やむを得ず入ってくる場合もあるでしょうが、それは、個々の農場の周囲をしっかりと侵入防止柵を整備して、豚に感染しないようにすると、このことに全力を尽くしたいなと、こういうふうに思っております。

<記者>
 豚コレラ(の話題については)、そろそろ落ちついたようなので、その他の質問いいですか。
 選挙が始まったので、ちょっと一言いただければと思うのですが、参院選が始まりまして、知事自身は、富山選挙区、2人の候補が出られましたが、どんな論戦を期待されるかということが1つ。
 もう一つは、知事ご自身、期間中、事務所訪問等、何かそういった対応をどのようにされるか、ご予定がありましたらよろしくお願いします。

<知事>
 今度の選挙ですね、やっぱり、令和の時代に入りましたけれども、今の安倍内閣というか、安倍政権ができてからのいろんな政策を、県民の皆さんはどう評価されていて、かつ、今後の日本なり富山県がどうあってほしいかと、そのために、どういう方に参議院議員としてご活躍いただいたらいいかという判断だと思うのですね。
 その辺を県民の皆さんには、それぞれの政権公約、それからいろんな場で政見発表もされているし、今後もされると思いますから、よく候補のお話を聞いてもらって、賢明な判断をしていただきたいなと思います。
 私の立場とすると、もともと公正無私な県民党という立場でありますけれども、ですから、特定の政党を支持するということではありませんけれども、この6年、堂故候補はですね、たいへん国政の場でもご活躍されていましたし、それから富山県について言えば、北陸新幹線の建設促進とか、東海北陸自動車道の4車線化の問題とか、あるいは文部科学大臣政務官もなさっていましたので、お子さんの、例えば来年から小学校の英語が必修になりますけれども、そのための専科教員が早く、より充実した形で整備したいとか、あるいは今度の空調の問題ですね、夏休み前に、できれば小・中学校はクーラーを整備したいとか、そういったきめの細かいことについて、もちろん現職の国会議員でいらっしゃいますから、なおさらお力添えいただきやすかったわけですけれども、たいへん熱心に取り組んでもいただきましたので、私としては、堂故議員のこれまでのご活動に対する感謝の気持ちと激励ということで、事務所あたりに足を運ぼうかなと思っていますが、まだ、詳細はまだ決めておりません。

4 関連ファイルのダウンロード

【資料1】豚コレラ緊急対策事業の実施について(PDF:34KB)

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