安全・安心情報
トップページ > 県政の情報 > 知事室へようこそ > 知事記者会見 > 知事記者会見[令和4年度] > 定例記者会見[令和5年3月29日(水曜日)]
更新日:2023年3月29日
ここから本文です。
(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください
内容 | 動画 |
|
内容 | 動画 |
|
本日は今年度最後ということになります。本当に1年間ありがとうございました。
今日は4点の発表があります。
まず、富山県公式LINEのリニューアルについて説明申し上げます。
成長戦略会議の県庁オープン化戦略ワーキンググループにおきまして、県の広報広聴に関する課題が幾つか指摘をされました。その中で、県のホームページは網羅性を大事にしているが、その網羅性が県民満足度の向上につながるとは限らないと、欲しい情報が厳選されている状態になっていることが大事というご指摘。また、県の意思決定や政策立案に県民が参加するオープンガバメント、これにデジタルプラットフォームを使っていくのがよいのではないか、このようなご意見をいただきました。これらの意見を踏まえて、県民のウェルビーイングの向上に向けて富山県公式LINEをリニューアルして、広報広聴機能を強化することとしました。
リニューアルのポイントは3つあります。
1つ目が、利用者目線のメニュー構成です。これにより欲しい情報が見つけやすくなります。
ポイントの2つ目は、プッシュ型の情報配信の開始です。これにより届けてほしい情報が迅速に届くことにつながります。
3つ目のポイントは、スピーディーな県民ニーズの把握です。これによりまして、県民の声の施策への反映を強化します。
この3つのポイントについて、それぞれご説明いたします。
ポイントの1つ目、利用者目線のメニュー構成ですが、これまで6つだったメニューボタンを16と大幅に増やし、県民の関心に合わせたメニューとして新たに妊娠・子育て、あるいは結婚サポート、生活サポートなどのメニューボタンを設けます。併せてウェルビーイング特設サイトの開設など、特に県民の皆様に知っていただきたい情報についてもタイムリーに掲載をしてまいります。
ポイントの2つ目です。これまでも県公式LINEでの情報配信を行ってまいりましたが、今後は県民の皆様が届けてほしい情報をプッシュ型で配信することとします。事前にお住まいの市町村や年齢を登録いただくことによって、その属性に応じた情報をプッシュ配信いたします。また、興味・関心のある分野の情報もプッシュ配信をいたします。この属性や興味・関心分野は、メニュー上の設定ボタンでいつでも登録や変更が可能です。
ポイントの3つ目、スピーディーな県民ニーズの把握です。LINEの機能を活用することによって、スピーディーなニーズ把握に努めてまいります。この機能を活用することによって、お住まいや年代を絞ったアンケートをスピーディーに行うことが可能となり、県民ニーズをタイムリーに施策に反映することにつながります。
リニューアルした県公式LINEの利用方法です。まず、このページや配布しているチラシでQRコードを読み取っていただくなどして、富山県公式LINEを友達に追加していただきます。次に、メニューの設定ボタンからアンケートの入力画面に進んでいただきます。このアンケートにご回答いただき、本当にそうたくさんの質問ではありません、時間は全然かかりません。お住まいや年齢などの属性や関心分野を登録していただきます。既に富山県公式LINEとお友達になっていただいている方は、この手順のみとなります。この手順を行っていただくことによって、オーダーメイドの情報が皆さんそれぞれに届くようになります。
ぜひ、生まれ変わって便利になった富山県公式LINE、これにお友達登録、また設定において属性などのアンケートにお答えいただければというふうに思います。
さらに詳細なことは、担当課へお問合せいただければと思います。
1件目の富山県公式LINEのリニューアルについての説明は以上となります。
発表項目の2点目は、富山県関係人口調査の結果についてです。これはちょっと長くなりますので、よろしくお願いいたします。
発表項目の2点目ですが、富山県成長戦略では、新しい富山県のさらなる発展に向け、戦略のビジョンとして「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山」を掲げました。ウェルビーイングの向上により人材交流の活性化、人材の集積を図り、富山県成長戦略の取組みを進め、「関係人口1000万」を目指しております。これはこれまで何度も申し上げてきたことです。
そして、そのため県では、本県独自に関係人口の要件を定義するとともに、現状の本県の関係人口を把握・分析するために、昨年12月からこの3月にかけて、全国アンケート調査を実施しました。この調査結果を踏まえて、関係人口の拡大、深化、深掘りですね、深化に向けた政策、施策の検討の基礎データとすることにします。このたび、その調査結果が取りまとまりましたので、その概要を発表いたします。
関係人口の定義については、国においても明確な定義はありません。調査の実施に当たっては、まず、本県にとってどのような方々が関係人口なのか、総務省や国土交通省の考え方なども参考にして本県で独自に定義をしました。
本県が定めた関係人口の要件は3つあります。
1つ目、県外在住者であること。
2つ目、本県と関わりを持つ方。具体的には、例えばボランティアなどの地域貢献をしていただいた、とやまブランドの特産品を購入していただいている、SNSなどにより本県の情報を発信している方など、何らかの関わりを有している方、これが2番目の定義です。
3番目は、強い関係性を持つ方。それは何だと。具体的には、他都道府県でも同様の選択肢がある中で、あえて富山県を選択していただいている方で、直近1年間で1回以上、本県と関係を有する方及び地縁・血縁を有する方を富山県の関係人口とすることとしました。
直近1年間で1回以上、本県と関係を有する方という条件も申し上げましたが、これは本県独自の要件であります。一般的には関係性の期間や頻度にかかわらず、関係性を持った方を関係人口と整理されているのが一般的です。本県では、富山県成長戦略におきまして、新たな価値を生む多様な人材の交流、集積を通じて、新しい富山県のさらなる発展をつくっていくこととしておりますので、このような視点で考えると、やはり本県とアクティブに関係性を持っていただいている方々を拡大し、また、その関係性を深化、深掘りしていくことが重要と考えておりまして、今回の調査ではあえてこのような要件、直近1年間で1回以上、本県と関係を有した者という定義を加えました。別の言葉で言えば、よりストイックに範囲を狭めたと言ってもいいというふうに思いますが、アクティブな関係を重視するということであります。それが富山県の活性化につながっていくということであります。
これらの要件に当てはまる方々を表にお示ししたとおり関係人口の分類として9つの分類に整理をし、国土交通省の整理も参考にさせていただきましたが、関係性の強い分類から順に上から整理をし、地縁・血縁を最後に整理しています。
例えば、非訪問系に整理した県外でSNSにて本県の情報を収集している方々と比較すると、訪問系に整理をしましたボランティアなどで本県を訪問いただき、地域の皆さんと関わりを持って地域に貢献いただいている方々は、より関係性が強いというふうに我々は考えます。
関係人口には、本県を訪問いただき、地域の皆さんと直接関わりを持っていただいている方もいらっしゃれば、本県を直接訪れておられなくても、ふるさと納税やとやまファン倶楽部などを通じて支援してくださる方々など、多様な関わりを持った方がおられます。
今回のアンケート調査に基づく推計の結果、令和4年の富山県関係人口の推計値は350万人となりました。ここで何かファンファーレでも入れたかったのですが、細かく言いますと351万3,982人です。
関係人口の推計に当たっては、富山県を除く46都道府県の18歳以上の方にウェブアンケート調査を実施しました。約40万件のアンケートを配布し、人口が少ない県でも実態が把握できるように、各都道府県から均等に1,000サンプルを収集することとして約4万7,000件、正確には4万7,275件のサンプル、有効回答を収集いたしました。その中から、本県の関係人口に該当する方の出現率を算出し、これに各都道府県の人口実数を掛け合わせることで本県の関係人口を推計いたしました。
ここで推計した延べ関係人口から回答者の重複を除き、幾つかの項目に回答されている方もおられますので、最初のスクリーニングとして、その重複を除きました。そして、直近1年間に1回以上訪問した方々に絞って推計した結果が350万人ということです。
推計の詳しい内容につきましては、発表資料の後段に参考資料として添付しておりますのでご覧いただければと思います。さらに詳しい点につきましては、実は事前にブリーフィングも差し上げたところですが、また担当課にお問合せいただければと思います。
その上で、1次調査で回収した約4万7,000のサンプルのうち、本県の関係人口に該当した約8,000件のサンプルを対象に抽出アンケート調査を実施し、本県での活動内容や頻度、関係人口となったきっかけなども調査しました。具体的には、アンケートを4,641件配布し、2,462件の回答をいただきました。この結果を踏まえて、今後の関係人口の拡大や深化、深掘りに向けた施策を検討していくこととしています。
本県の関係人口の分布を見ますと、人口の多い3大都市圏、そしてやっぱり近隣の地域が多くなっていることが見て取れます。また、資料はつけておりませんが、関係性を有する期間が長くなる高齢層ほど関係人口の割合が高く、近隣地域や大都市部では比較的若年層の関係人口割合が高いという傾向が見られました。
次に、関係人口の分類ごとに見ると、交流人口として整理した2回以上の来県者を除きますと、県産品購入者の分類が多くなっておりまして、観光や特産品が引き金となって、本県と関係を持っている方が多くおられるということが見て取れます。
一方で、SNSでの情報取得、2拠点で働かれる方、デュアルワーカーはこれらに比べて少なく、まだまだこのあたりが伸び代だというふうに考えます。今後、デジタル技術も活用した情報発信の強化、例えば先ほど発表しましたが富山県公式LINE、これなども広げていくことによって、県外の方々のニーズにも対応した情報を発信することで、関係人口の増加につなげていくことができると考えます。
次に、関係人口になったきっかけについての調査結果です。関係人口の分類ごとに若干傾向は異なるものの、基本的に経験の分野では観光、レジャーでの訪問、情報の分野ではテレビや雑誌などのメディアなどの影響が多くなっています。
また、関係人口を増やすために必要だと思うことは何でしょうかという質問では、観光情報の発信が最も選ばれておりまして、その他の上位には魅力的な県産品の充実、クーポンなどでの訪問支援、観光施設の開発やブラッシュアップ、SNSなどでの情報発信の強化と並んでいます。これらのことから、観光やレジャーをきっかけに関係人口となった方が多く見られます。
今回の推計では、交流人口として整理した2回以上の来県者の約1,000万人について、観光だけにとどまらない関係人口としての関わりをつくる施策を展開することが重要であると考えています。交流人口の関係人口化ということも、施策のこれからの一つのポイントになるかと思っております。
今回の調査結果では、令和4年の関係人口の推計値は350万人となりました。今ほど申し上げたとおり、今回の調査結果を基に関係人口の拡大や深掘りを進める施策を実施することにより、多様な人材の交流を促進し、関係人口1,000万人を実現し、本県のさらなる発展につなげていきたいと考えております。そして、併せて推進します「ウェルビーイング先進地域」を目指す、富山県に関わる全ての方々が幸せになる「幸せ人口1000万」も実現してまいります。
なお、今回の調査結果の詳細につきましては、また担当課にお問合せいただければと存じます。
発表項目3番目、富山県・立山町緊急事態対処訓練についてご説明申し上げます。
来月4月6日木曜日、立山町において富山県・立山町緊急事態対処訓練を実施いたします。訓練の実施場所は立山駅及びその周辺で、主催は富山県と立山町です。協力いただく参加機関は警察、富山市消防局、立山町消防本部、自衛隊、立山黒部貫光などで、地元の千寿ヶ原自治会の地域住民の皆様にも参加いただく予定です。
訓練の想定としては、観光シーズンが始まった5月某日、立山駅構内において、外国人風の不審な男2人によるスプレー散布事案が発生し、多数の負傷者が発生するというものにしております。
そして、犯人は逃走しており、立山駅周辺に潜んでいる可能性が高いことから、駅構内の被災者の避難誘導及び駅周辺の住民の屋内避難が必要な状況となっているという想定です。
訓練項目としては、まず1つ目として、NBC事案に対する駅職員による駅利用者の避難誘導などの初動対応や、警察、消防、自衛隊などの関係機関による救出救助訓練となります。
2つ目は、犯人が近くに確認潜伏している可能性があることから、自衛隊の警護の下、安全な避難を実施するための避難誘導訓練になります。
これらの訓練を通して、事案発生時の関係機関同士の相互連携及び対応手順の確認を行い、万が一事案が発生した際の対処能力の強化につなげたいと考えます。
参考資料として、過去、県の国民保護訓練で実施した救出救助訓練と避難誘導訓練の様子をつけております。警察、消防、自衛隊の化学防護部隊の救出救助の様子と、自衛隊の誘導により避難する訓練参加者の様子です。
なお、その他訓練の詳細につきましては後日ご案内いたしますが、本日の発表内容についてご質問などがございましたら担当課にお問い合わせください。
3点目の緊急事態対処訓練についての説明は以上です。
4点目、チューリップ新品種の発表です。
発表項目の4点目は、県の農林水産総合技術センターの園芸研究所が育成したチューリップの新品種について、今年から販売が開始できる見通しとなりましたので、この会見の場でお披露目するとともに、新品種の名称、特徴等についてご説明申し上げます。
品種名は「春うさぎ」です。あちら、私に向かって右手の側をご覧いただきたいと思います。あの花瓶に入っております。
花の色は、ご覧のとおり白です。茎や葉が風や雨に強く、花壇植えに適しているということです。球根としての収量性が高いほか、地球温暖化により近年生産現場で問題となってきております球根腐敗病などの病害に強い特徴があり、今後県内の球根生産者の収益向上にもつながると期待をしております。命名の由来は、花びらの形状がウサギの耳を思わせること、白くかわいい花の特徴が分かりやすいことから命名をいたしました。
続いて、育成から販売までの経過について説明します。平成7年に交配を行い、その後、選抜や増殖を繰り返してきました。品種名は、関係者から応募のあった候補名から、花や球根の生産、流通、販売の関係者や広告アドバイザーなどで構成する命名検討委員会が選考したものです。
令和2年12月に農林水産省へ品種名「春うさぎ」として品種登録の出願をしています。この品種は、県が育成したチューリップとしては40番目の品種になります。出願後は県内の生産者が球根を増殖し、今年販売できる球根の数が販売ロット、3,000から5,000球を目安としておりますが、これ以上となる目途が立ったので、販売開始に先立ち、今回発表することとしました。
最後に、今後の予定になりますが、来月から砺波市で開催されますとなみチューリップフェアの会場内でこの品種の切り花を展示し、県内外の方に実際の花をお披露目するとともに、この会場内において県花卉球根農協が球根の先行の予約販売を受け付ける予定です。
チューリップの新品種の説明は以上です。
加えまして、皆様の机の上には、先般、私が団長として参りました台湾訪問の結果についての資料をお配りしてありますので、お目通しいただければと思います。
冒頭、私からの説明は以上です。よろしくお願いいたします。
【記者】
関係人口について、まず県としてなぜ関係人口を増やしていくのか、その理由について改めてお伺いしたいのと、どういった経済的効果が見込まれるのか、具体的なことについてと、あと、この調査はかなり詳細なもので、大きな予算をかけて行われているということで、それについての受け止めと、この結果から今後具体的にどのような施策に落とし込んでいくのかについてお伺いできればと思います。
【知事】
この関係人口1,000万というのは、昨年2月に策定公表しました富山県成長戦略の基本になっている考え方でございます。今、富山県のリアルの人口はつい先日発表されたところですが、101万6,000人余りということになっております。残念ながらピーク時の112万人から、今のところ減少が続いております。もちろんこれを何とかとどめたいという、そのような努力はこれまでもやってまいりましたし、今後も引き続きやっていきたいと考えます。
一方で、リアル人口を下げない努力を続ける一方で、今後の成長を目指して人材の交流を活性化していこう、それから人材の集積を図っていこう、そのようなことを行いまして、この関係人口を増やしていくということを目指しています。その関係人口というのは、先ほども説明したような、私どもの分類で、あの9つのカテゴリーの人たちですが、これをそれぞれのやり方によって増やしていくということ。そして、その関係人口がはやり富山県の今後の発展に様々な形で関わってもらえることを期待していることでございます。
先ほどの9つの分類を見ていただければ分かりますが、地域の課題解決、活性化の取組みに関わる方など、もちろん実際に住んでいる101万人の我々は我々で富山県を愛し、富山県の発展のために努力をしていく。特に我々県庁はそれが仕事ですけれども、それ以外に関係人口という方々に、この先ほどの分類にあるような様々な関わりを持っていただいて、富山県の発展に離れたところからでも寄与をしていただく、そのようなことを目指しているわけでございます。
そして、現在350万人と今回推計をいたしました、目標はその3倍の1,000万人であります。それに増やしていくため、これはもうそのそれぞれの分類ごとに、それぞれのやり方があろうかというふうに思います。それについて、今後も様々な手を打っていきたいと思います。
例えばですが、今回の関係人口350万人の中から外しましたが、過去観光ということで、旅行者として2度以上訪問されている方もおられます。そういった方は今回関係人口からは外しました。そんな方々に観光客、観光していただいて、様々な物品を買っていただき、また宿泊費や飲食費をお支払いいただくと、これもこれでありがたいことですが、帰ってしまったら富山との関係はそこまでというのではなくて、せっかく過去に訪れていただいた方々にさらに情報発信など、いろいろ打ち込むことによって、継続的にアクティブに富山県を応援してくださる、そんな方になっていただきたい。例えばそんなやり方もあろうかというふうに思います。
繰り返しになりますが、9つのカテゴリーに応じた今後の関係人口の増やし方というのがあるかというふうに思います。先ほど申し上げたのは、関係人口から外した人を関係人口にしていく、そんなやり方もあろうかというふうに思います。様々な、それぞれターゲットを絞って戦略的に行うことによって、今回の推計で出た350万人を1,000万人に持っていく、これは政策目標として持って、今後実現をしていきたいというふうに考えております。
【記者】
この調査はかなり精密なものなので、1,400万円ほどの予算をつけられていると思うのですけれども、それについての受け止めと、今回分類ごとに何人いるということが分かったので具体的にこの分野を増やしたいとか、何かお考えがありますか。
【知事】
確かに相当額の予算は使わせていただいた調査になっています。ただ、これ(関係人口)を1,000万まで増やしていくことによって、十分にその経済的な意味の効果も出せるというふうに思っておりますので、これは未来に向けた投資というふうに考えております。
それから、今後全てのカテゴリーで伸ばしていきたいとは思っていますが、例えばさっきも申し上げたSNSで関わっていただいている人がちょっと少なめなので、そのあたりをさらに強化することも必要かというふうに思っています。
カテゴリーごとに、作戦を立てて増やしていこうということであります。
【記者】
関係人口の定義の中で、「県産品購入者(非訪問)」というふうに書いてあるのですが、これは具体的にどういったものをイメージされているのでしょうか。
【知事】
例えばお米ですとかお酒ですとか、県産品いろいろあると思うのですが。
【記者】
この辺の定義が広げようと思えばすごく広げられるような気がしていて、その県産品の対象をどれぐらいやるかどうかを最初のうちにきちんと決めておかないと、本当に計画どおり、目標どおり進められているかというところが少し分かりにくくなるのかなという思いがしたのですけれども、その辺の県産品の何か定義みたいなものってしっかり考えていらっしゃるのでしょうか。
最初の350万人という結果を出していらっしゃると思うのですけれども、この中に県産品のEC購入者とかの定義も入っているのですよね。
【知事】
ええ。それは第1次の推計、これは参考資料につけてありますが、一等最初より幅広く見る意味での集計では、県産品購入者は800万人です、814万6,000人。それから、さっき申し上げたように重複者を削ったりしてということ。ですから、第1次推計のときはもうトータル3,300万人が出ているのですね。それから重複者を除いたり、それから交流人口と思われる方は除いたりすることによって3,300万人が350万人と、我々は推計しているということです。特に、その県産品購入者について言えば、第1次推計では814万6,000人でした。
【記者】
最初の県産品って何かというのは、例えば飲食だけに限ってこの数を出していたときに、多分今後これがほかの飲食以外のものも何か含まれてきたら、実は対象を広げたというふうになる可能性もあるというふうに思ったのですけれども、その辺、しっかりと関係人口を増やしたかどうかを確認するための作業として、厳密な県産品の購入者の定義みたいなものってどういうふうに考えていらっしゃるのか、お聞きしたかったのですけれども。
【知事】
おっしゃる意味が分かりました。
県産品、設問の設定はこういうふうになっていまして、県産品であるというのは、富山のブランドであるということを認識した上で購入いただいた方としています。例えばブリ、氷見産であることを意識してブリを買っていただいた方は関係人口にカウントします。ただブリを買いたいから買ったという方は、あえてストイックに、たとえ氷見産であってもバツという、関係人口とはカウントしないということ。そのあたりはかなり厳しめに、自分たちにとって厳しめに設定をしています。
【記者】
発表項目以外のことで幾つかお聞きします。まず、知事は台湾訪問中だったので、今回人事の案件で発表会見がなかったもので、今回の4月1日人事のことでお聞きしたいのですけれども、まず全体を俯瞰した人事の狙いというか、込めた思いみたいなものをお聞かせください。
【知事】
人事の基本的な考え方は、いつも変わらずやはり適材適所、そして意欲と能力のある方を主要ポストに登用するということに尽きると思います。それと、全体の規模が1,961件と発表しているかと思います。昨年より30件少ないのですかね、ほぼ同程度とも言えますし、少しは減ったということになります。これは私が知事に就任してから、それまでかなり短めだった異動サイクルを少しずつ延ばしていますので、そういう意味では今後も総件数としては減る傾向になるのではないかと思います。
それから、女性職員の登用。女性の管理職が昨年に比べまして10人増えました。割合にしますと1.7%増の18.8%。これも積極的に増やしてきているということでございます。
【記者】
いわゆる財政と人事をつかさどる経営管理部長ですけれども、2年間勤めた岡本さんに代わって総務省出身の南里さん、地方創生局長が起用されました。そのところの南里さんへの人事の狙いというか期待することをお聞かせください。
【知事】
南里さんは、言うまでもなく総務省からご出向いただいております。総務省での様々な地方自治に関する知見がいろいろあられる。また、富山の前にも他県にご出向されていたことがありまして、そこで財政課長を務められたご経験もあります。そういった経験で、本県の人事も財政もつかさどる経営管理部長を立派に務めていただける方というふうに思い、今回就任いただくことにしました。
【記者】
新田知事が就任以降ずっと務めてこられた岡本さんが退任することになりました。岡本さんの2年間の評価というか、お言葉があればお聞かせください。
【知事】
今の質問にもありましたが、財政、そして人事をつかさどる本県知事部局の扇の要のような立場であります。2年間、本当に激職だったと思いますけれども、大変に真摯にそして精力的に、熱意を持って、また富山県愛にあふれる気持ちで務めていただいたと、私としては感謝を申し上げております。
【記者】
県議選について幾つかお聞かせください。
県議選が31日に告示されます。どのような論戦を期待するか、お聞かせください。
【知事】
これは先般の2月議会で主なテーマにもなりました。そして、令和5年度当初予算でも、私が知事部局としてとても力を入れたこと、それは少子化対策、また子育て支援の拡充、それが一番大きなことだというふうに思います。やはり今回の県議選でもそういったことが議論の中心になるのではないかと思います。
それともう一つは、やっぱり足下大変な状況です。ちょっと落ち着いている感もありますがエネルギー高、またそれに伴う物価高、それらをどう克服して、お一人お一人の個人生活、また中小企業、小規模事業者さんをはじめとした企業がどうそれを乗り越えて発展をしていけるのか、そのようなことの知恵比べということになるのではないかと思います。
【記者】
知事は以前から自民党の候補を応援するというふうに明言していらっしゃって、各候補の出陣式などにも参加されていらっしゃいますけれども、現時点で告示以降の県議選の応援に入るとか、そういった予定というのは決まっているのでしょうか。例えば、個人演説会に出たりとか、事務所に激励に行ったりとか、そういうようなことは今のところ予定されていますでしょうか。
【知事】
はい。できるだけ時間の許す限り伺いたいと思っております。
【記者】
例えば夜の個人演説会みたいなものも、できればというふうに考えていらっしゃるということですか。
【知事】
そうですね。スケジュール次第だと思いますが、何らかの形で全ての方の応援に入りたいと思っています。
【記者】
期間中に何らかの形で全ての自民党の候補にということですか。
【知事】
いや、期間前ももう既に何人も伺っておりまして、でも、まだ一巡できていませんので、4月1日以降も回らせていただきたいと思っています。激励、応援に回りたいと思っています。
【記者】
滑川選挙区のことでお聞きします。先日、滑川前市長の上田昌孝さんが立候補を表明されました。関係の深い知事には直接その選挙期間中、応援は要請しないというふうに本人はおっしゃられていますけれども、知事自身は上田さんを、例えば選挙期間中応援される、激励とか、そんなものは考えていらっしゃいますでしょうか。
【知事】
ご本人からも来なくていいよというふうに言われていますので。
ただ、これまでも常にこういった質問の時に答えていましたが、私も1回しか出ていませんが、公職選挙ということに立候補してそれをやり切るということ、これはやっぱり大変なことです。私も1回しかやっていませんが、大きな決意でしたし、またいろいろと犠牲も払いました。失ったものもあります。そんな覚悟をされて、政治家としてベテランの上田昌孝さんがそれらも全部承知の上で決断をされたことはリスペクトしたいと考えております。
【記者】
実際、期間中に何か具体的な応援に行かれるということはないというふうに考えてよろしいでしょうか。
【知事】
そうですね。ご本人が要らないとおっしゃっているので。
【記者】
先ほどの県議選のお話の関連ですけれども、知事は自民党の公認または推薦の候補を応援するというお立場ということでしょうか。
【知事】
いわゆる政権与党という意味で、自民党さんと公明党さんという意味ですね。
【記者】
理由としては、どんな理由で自民党と公明党の候補者を応援するのでしょうか。
【知事】
やはり国政を担っておられる責任政党の勢力が、地方議会でも伸びていくことは大切なことだというふうに思っています。
【記者】
議会の会派としての自民党と自民党新令和会とありますけれども、これは関係なくどちらも応援するということですか。
【知事】
それはもうどちらも、あれは議会の中での会派別でありまして、選挙という意味では自民党として、両会派の方々は履行しておられると理解しております。
【記者】
関係人口のお話の中で、今回、約350万人という数字が推計値として出ましたけれども、この数値については率直に知事としてどういうふうに受け止めますか。多いか、少ないかとかですね、どういった受け止めになりますでしょうか。
【知事】
一定の数字ではあるというふうに思います。ただ、目標は約3倍の1,000万人なので、なかなか高いハードルかなとは思いますが、先ほどの質問にもありましたが、それぞれのターゲットに対して、カテゴリーに対してですね、適切な戦略で増やす策を打っていけば十分(達成)可能だというふうに思っています。
【記者】
台湾訪問の資料を頂いております。ご質問させていただきます。
今、富山-台北便をめぐって、チャーター便の方が4月から始まるということがある一方、定期便に関しては決まっていないというような状況かと思います。一方で石川小松空港の方は定期便が再開するというような話もあります。知事も直接台湾のほうに行かれたわけですけれども、今後インバウンドの需要取込みですね、これにどう取り組もうと思っていらっしゃるかお伺いさせてください。航空の定期便再開に向けて、どういうふうにアプローチをかけていこうと思っていらっしゃるか。
【知事】
インバウンドという意味では、コロナ前には全然届きませんが、直行便は今全部止まっているにもかかわらず、既にしてインバウンドの方々、かなりもういらっしゃってはいます。そういう意味では、他のルートからも十分に富山にはアクセスいただけることだというふうに思っていますが、やはりそこに直行便があるとないとではえらく違うと思います。特に韓国からのインバウンド、台湾からのインバウンド、中国からのインバウンド、これはコロナ前でも本県のインバウンドのかなりの、多分過半を占めているわけでありますから、直行便が復活すればさらにこのインバウンドが戻ってくるというふうに考えております。なので、今回はまずは台北便、チャーターから一日も早く定期便にということでお願いに行ってきたところです。
【記者】
例えば立山黒部アルペンルートなんか非常に人気あると思います。一日も早くということですけれども、時期的なものとか、目途みたいなものは何かございますか。相手があることだと思いますけれども、具体的にあれば教えてください。
【知事】
立山黒部アルペンルートにつきましては、4月15日開業予定ということで、それについては今回のチャーター便で、4月、5月はカバーできると思います。もちろんその後も、立山黒部アルペンルートはあるわけでありますから、中華航空の副社長の言葉を借りますと、アズ・スーン・アズ・ポッシブルと言われました。アズ・スーン・アズ・ポッシブルとはいつですかとまでは、それはやっぱり聞けない話だと思うので、言葉どおりアズ・スーン・アズ・ポッシブルとお願いをしたところであります。
ただ、少なくとも4月、5月がチャーター便で、その6月からすぐということは交渉の中では難しいと感じました。では、そのアズ・スーン・アズ・ポッシブルまでの間、再度のチャーター便もお願いできないかということをお願いしましたところ、それは検討するというふうにおっしゃいました。
【記者】
日医工の話です。今日、上場廃止ということですけれども、以前、知事会見の中で、新社長に早くお会いになられたいというようなお話あったかと思います。実際にもう会われましたでしょうか、何かお話しされたことがあれば。なければ、今後そういう打診はもうされていらっしゃるのかどうなのか、お伺いさせてください。
【知事】
新社長には既に県庁に訪問をいただきました。
やはり業界には長くおられる方でございますけれども、日医工という意味では新しく来られた方ですから、まずは現場をしっかりと回って、そして一日も早く、この安定供給体制、そしてそれを経営再建につなげていく、そのようなことの抱負をお聞きしました。私としては、ぜひ、それこそ一日も早く安定軌道に乗せてくださいというようなお願いをしたところであります。
【記者】
以前も同じ質問をさせていただいたのですが、従業員の雇用の安定ですね、こちらに関しては知事としてはどのような感触を持っていらっしゃいますでしょうか。
【知事】
それは特に懸念することはないと私は受け止めております。
【記者】
関係人口の話ですけれども、目標の1,000万人到達の目標の時期、今、350万人で3倍に、ハードルが高いというようなお言葉もありましたけれども、一つ目途の目標の時期があると目指しやすいと思うのですが、いつまでに1,000万人を達成したいという知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
先ほども申し上げましたが、350万人というのはリアルが101万人ですから、それなりの数字だとは思います。最初の発表として、取組み1年目と言った方がいいのでしょうかね。1,000万人が目標ですから、なかなかハードルが高くて、やっぱりこれまでとはまた違った、新たな視点での政策も必要になってくると思います。これからその作戦を立てなければなりませんが。
達成の時期というのはなかなか見通しを立てづらいのですけれども、今回、始めて関係人口の指標というものを立てたところでありますから、成長戦略の計画期間というのが2026年に置いています、成長戦略そのもののですね。ですから、あくまでこの関係人口1,000万というのは成長戦略、6本の柱でやっておりますが、その中の一つのKPIでありますから、成長戦略全体の達成という意味では2026年を目途にしていますから、それに向けて鋭意取り組んでいきたいと考えています。
【記者】
関係人口の分析で、関係人口のニーズとして、観光や宿泊に関わるニーズの割合が多いということが今回アンケート調査で分かったと思うのですが、具体的にすぐ取り組んでいきたいというか、来年度以降もこの観光情報の発信とか力を入れていくという、そのような捉え方でよろしいのでしょうか。
【知事】
そうですね。それはもうかねてからの課題であり、また施策の中心に据えていることでもありまして、令和5年度の当初予算にも色々なことを盛り込んでいます。
特に今は、来年3月までの北陸新幹線の敦賀延伸、黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放、それから宇奈月温泉開湯100周年、そして、さらに来年の秋の北陸ディスティネーションキャンペーンなどなど、本当に目白押しで様々なネタというかテーマがありますので、これらを最大限活用して観光の発信をしていくということ。
それから、ちょうど報道されたところですが、観光庁から観光再始動のテーマの申請をしておりましたが、全国139の中に富山県から3つ選定をいただきました。これをしっかりと発信をしていく、観光庁のお力添えも得て発信をしていく。
もう一つの高付加価値化のモデル地域という中にも、11のうちの1つ、これは本県単独ではありませんが、北陸三県プラス岐阜県の北部ということで、エリアとしてご選定いただきました。これも今後具体化をしていく中で、様々な発信もできていくというふうに思います。それが交流人口、あるいは関係人口につながっていくというふうにも考えております。
【記者】
今回、関係人口の推計が令和4年でおよそ350万人ということですけれども、逆に1,000万人を目指すとされた根拠はどういったふうに定義というか、考えていらっしゃいますでしょうか。
【知事】
それは、成長戦略会議の模様は全てフルオープンで同時中継しておりましたが、そこにもあったように、切りよく1,000万でいこうというところが正直な会議の中でのこの発想であります。地道に積み上げて1,000万人だよねということではないです。でも、1億人を目指すというと、それは無茶なという話になりますし、300万人じゃ、それはシャビーだよねということにもなります。私どもとしては、成長戦略会議の方々の合意として1,000万人、これが目標としてはちょうどよいのではないかということで合意して決まった数字です。
【知事】
皆さんからないようでしたら、既に報道されていることですが、私からもアピールをしたいことがあります。
富山地方鉄道さんが4月15日からのダイヤ改正を発表されました。それにつきまして、ポイントは4つありました。これは全て皆さん報道いただいていることですが、日中の時間帯でのパターンダイヤの導入。お客様が利用しやすい、分かりやすい、時刻表がなくてもこの時間だよねといつも念頭に置けるような、そんなパターンダイヤの導入。
そして、立山宇奈月温泉行きの特急列車の運行の再開、これも大変にうれしいニュースだというふうに思います。
そして、3番目が平日朝の急行列車の停車駅の追加。これは具体的には滑川高校に通われる生徒さんにとってとても便利になることにつながります。
それから、4番目が北陸新幹線の最終列車との接続改善による終電の繰下げ、この4点が主なポイントだと私は理解をしております。
パターンダイヤのことは先ほども申し上げました。お客さんの利便性が高まります。分かりやすくなる、そんなことにつながると思います。
それから、宇奈月温泉行きの特急列車、これはやっぱり地元宇奈月温泉の方々も大変に熱望しておられまして、今は止まっているのですが、代替のことを富山県として少し支援をさせていただいていたことです。特急列車が再開をするということで、これも開湯100年、併せてとてもよいニュースだというふうに考えています。
それから、急行列車の駅を普通はやっぱり鉄道会社さんとしては、できるだけ停車駅を減らしたいですよね、急行ですから。でも、それをあえて1駅増やすということで、滑川高校に通う皆さんにとって利便性が上がる、ウェルビーイングも上がることにつながると思います。
そして、北陸新幹線の最終列車、これはこれでやっぱり大きな課題だったわけでありますが、それをご決断いただいて、最終で帰ってきた人が電車で、例えば上市まで帰れる、そんなことにつながるわけでありまして、これもとてもサービスが上がり、利便性が上がることだというふうに思っています。今、県の地域交通戦略会議を鋭意開催しておりまして、来年度はまたそれをしっかりと最終案を策定する年になりますけれども、その中で地鉄さんの代表も出ておられて、そんな中で地域交通戦略会議の方向性がですね、やっぱり公共交通をしっかり維持をしていこう、拡充をしていこう、県民で大いに利用していこう、利用を増やしていこう、そのような方向で会議を進めております。
ウェルビーイングが高まる公共交通の在り方ということで、ずっと議論を進めてきました。多分、地鉄さんもそんな状況を受け止めていただいて、今回の様々な面でのサービス向上、利便性向上に舵を切られたのだというふうに思います。大変にありがたいことだと思い、県としても応援をしていきたいというふうに考えております。
既に報道いただいていることですが、私どもとしてもうれしいニュース、また県民にとってもうれしいニュースだと思うので、あえて私からも申し上げさせていただきました。
【資料1-1】富山県公式LINEのリニューアルについて(PDF:465KB)
【資料1-2】富山県公式LINEのリニューアルについて(チラシ)(PDF:1,176KB)
【資料2】関係人口調査の結果について(PDF:1,076KB)
【資料3】令和5年度富山県・立山町緊急事態対処訓練の実施について(PDF:482KB)
【資料4】県育成チューリップ新品種の発表について(PDF:151KB)
(※)関連ファイル(PDFファイル)をご覧になるには、Adobe社の「Adobe Reader」が必要です。Adobe Readerがパソコンにインストールされていない方は、下記のAdobe社のダウンロードページよりダウンロード(無償)してご覧ください。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください