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更新日:2024年2月19日

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知事記者会見(令和6年度当初予算、組織案等)[令和6年2月19日(月曜日)]

  • 日時:令和6年2月19日(月曜日)10時00分~12時10分
  • 場所:議会大会議室

1.知事からの説明事項

(※)配布資料は「関連ファイル」からご確認ください

内容 動画
  1. 令和6年度当初予算案について
  2. 令和6年度の県庁活性化の取組みについて

1-1.令和6年度当初予算案について(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

1-2.令和6年度当初予算案について<ウェルビーイング指標を活用した課題解決に係る経費について>(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2.令和6年度の県庁活性化の取組みについて(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

2.質疑応答

内容 動画
  1. 予算関連
    (手応え、規模、高校再編、少子化対策、こども施策、台湾企業交流、農業施策、震災対応、液状化対策等)
  2. 新年度予算キャッチフレーズ等について
  3. 秋の知事選について
  4. 県庁活性化関連(教育委員会の改組等)

令和6年2月19日(月曜日)知事記者会見【質疑応答】(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

(※)機材の不具合により、動画終盤に映像が記録されていない箇所があります(音声のみ)。詳細は後日掲載予定の会見録をご確認ください。

3.記者会見録

1.知事からの説明事項

会見写真1

1.令和6年度当初予算案について

 今日は令和6年度の当初予算案、それと県庁活性化方針、この2点についてお話をさせていただきます。ちょっと長くなるので、どうかお付き合いください。

 初めに、2月26日開会の2月定例会に提案いたします令和6年度予算案について、概要を説明いたします。

 一般会計の予算額は6,126億5,553万円となります。コロナ関係経費の減などで、令和5年度当初予算からは約200億円減少となっています。新型コロナの5類移行によって感染症対策経費などが激減をしました。コロナ禍に編成した令和3年度から令和5年度の当初予算よりは規模が小さくはなっておりますが、実はその一方で、コロナ禍で拡大した中小企業制度融資、ゼロゼロ融資やビヨンドコロナ応援資金の貸付残高があるため、これが400億円ほどあります。なので、コロナ禍前の直近ですと令和2年度ですが、それと比べますと、その規模までは下がっていないということはご理解いただきたいと思います。

 なお、国の補正予算に呼応して編成した11月議会に追加提案した令和5年度の11月補正予算、また能登半島地震への対応として1月12日に専決処分をしました1月補正予算と2月6日に専決処分しました2月補正予算、当初予算と一体に編成し、2月議会冒頭に提案する2月補正予算案、ちょっとややこしいですが、いろいろ補正があります。これらを含めた16か月の予算ベースでは、能登半島地震からの復旧・復興関係経費の増加などによりまして、前年度の同じく16か月予算とほぼ同規模の6,686億2,169万円となります。

 それでは、令和6年度当初予算案のポイントをご説明いたします。

 まず、能登半島地震の被災者の生活の再建となりわいの再建、地震で被害を受けた公共インフラなどの復旧に、スピード感を持って最優先で取り組みます。

 専決処分した令和5年度1月補正予算及び2月補正予算と2月議会冒頭に提案する2月補正予算案、当初予算案を合わせて、令和6年能登半島地震からの復旧・復興経費として計244億円を計上いたしました。これらの事業を通じ、県民目線、現場主義で、被災者の皆さんの生活の再建となるなりわいの再建に取り組みます。まずこれが最優先です。

 令和6年度当初予算では、特に中長期的な復興経費や今後の震災の検証のための経費なども計上しておりまして、震災からの復興に取り組んでまいります。

 2点目は、未来に向けた「人づくり」と「新しい社会経済システム」の構築に関わる新規重点経費となります。

 「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山」の実現を目指し、こどもまんなか社会の実現をはじめとした本県の未来づくりに積極的に取り組むための重点経費として90億円を計上しております。

 その主な柱は、資料に記載のとおりですが、未来へ向けた「人づくり」として、まず、こどもまんなか社会の実現、そして女性活躍の推進です。

 未来を担うこどもたちへの投資として、少子化対策や子育て環境の充実などに重点的に取り組み、こどもまんなか共生社会の実現や、様々な困難を抱えるこどもたちの支援に取り組みます。また、子育て支援ポイント制度の展開や、産前・産後ヘルパー派遣事業の実施、第3子以降の保育料の完全無償化の予算を計上しています。

 こども関係の予算額について、昨年度もご説明しましたが、民生費と教育費に限って見た場合、子育て環境の整備に関する予算額の合計は、本年度ですね、令和5年度の当初予算が386億円でしたが、令和6年度、同じ項目で比較しますと、約407億円と大幅に増加をさせました。

 具体的な事業については後ほどご説明いたします。

 次に、教育の充実など人材育成の推進です。

 教育の質の向上と教員の働き方改革の推進のため、専科指導と少人数指導を行う学力向上推進教員を配置し、スクールカウンセラーの配置を拡充するほか、夜間中学の設置の検討を進めます。また、私立高校の授業料、入学料減免補助の拡充やフリースクールへの支援などの予算を計上しています。

 次に、健康寿命の延伸、医療・介護人材の確保です。

 医学生向け修学資金制度の対象と対応額を拡充し、将来の医師確保への取組みを強化します。また、薬剤師確保のため、新たに修学資金を貸与するほか、介護分野の就労を促進するため、高校生を対象に有償インターンシップを実施するための予算を計上しています。

 「新しい社会経済システム」の構築として、まず新産業の創出、官民連携の推進です。

 産学官連携による新たな付加価値の創出を目指し、新しい富山県ものづくり産業未来戦略に基づく成長産業分野の研究開発を支援するとともに、新たな成長分野として期待されるサーキュラーエコノミーの取組みを促進します。

 次に、産学官連携によるDXの推進です。

 2月議会に提案予定のデジタルによる変革推進条例、これを踏まえまして、中小企業トランスフォーメーション補助金なども活用し、中小企業などのDXを図る取組みへの支援を強化するほか、県内の医療機関、薬局における電子処方箋のサービス導入を支援します。また、農業機械の自動走行などに必要な環境整備を支援するほか、運転免許証とマイナンバーカードの一体化、オンラインでの免許証更新時講習への対応など、様々な分野のDXを推進してまいります。

 次に、公共交通への投資・参画、持続可能な地域づくりです。

 公共交通の利用を促すまちづくりの推進に向けて、公共交通への投資として駅関連施設の整備などを支援します。また市町村と連携し、鉄道の安全性と快適性の向上に向けて支援してまいります。また、昨年夏の猛暑によります影響を踏まえ、「富富富」など高温耐性のある県育成品種への切替え実証などを支援してまいります。

 次に、SDGsの推進、カーボンニュートラルの実現です。

 昨年3月に策定しました県カーボンニュートラル戦略に基づいて、民間の再エネ設備等の導入を支援するほか、脱炭素経営に係る取組みを促進します。また、まちなかの空き家の解消にも資する既存住宅の省ネ化を支援するとともに、「デコ活」の普及啓発に必要な予算を計上しました。このほか伏木富山港において、水素などの受入れ環境の整備について検討を進めてまいります。

 最後に、関係人口の創出・拡大、観光振興など選ばれる県づくりです。

 本年3月の北陸新幹線敦賀開業や、その先の大阪延伸、2025年の大阪・関西万博も見据え、北陸3県が連携して設置する関西圏での情報発信拠点開設に向けて準備を進めます。大阪・関西万博のテーマウイークへの出展のため、実施計画策定のための予算も計上しています。関係人口の増加などを通じた能登半島地震からの復旧・復興により、地域経済を再び活性化させる年にしたいと考えています。

 これらの重点政策をはじめとする新規重点事業を通じ、県民のウェルビーイングの向上を目指してまいります。

 関連する個別事業については後ほど説明いたします。

 ポイントの3点目ですが、ウェルビーイング指標を活用した課題解決です。

 今回の当初予算編成から、全ての部門においてウェルビーイング向上効果を勘案して施策を検討することとしました。また、施策設計図に基づきウェルビーイング指標を活用し、パッケージとして新たに企画・立案することを検討しました。

 具体的な施策としては、指標、データの状況や課題を基に14の取りまとめ部局から合計で23テーマの提案があり、合計15億円を計上しています。県民のウェルビーイングに関するデータを個々の属性ごとに分析することなどによりまして、これまで見えていなかった課題、ニーズの掘り起こしや職員の意識改革につながったと考えており、意義があったと考えます。

 個別テーマごとの施策設計図については、後ほどこれもご説明いたします。

 ポイントの4点目は、既存事業の抜本的見直し・再構築です。

 本県の行財政を取り巻く環境は余談を許さない状況にあることから、今ほど申し上げた新規重点事業に積極的に取り組む一方で、マンパワーや財源を効率的・効果的に配分していく必要があります。そのため令和5年度に続き令和6年度当初予算の編成においても、長年にわたり継続している事業については、県民や事業者、関係団体などの現場の声に加え、デジタル技術の進展など現下の社会情勢の変化を踏まえて、事業の統廃合を含め積極的に見直しを行ったところです。

 その結果、令和6年度当初予算案における見直し額は、事業費ベースで17億7,000万円となりました。官民協働事業レビューを踏まえた県民目線での見直しなど、多くの分野で効果的な見直しを行えたと考えております。

 各部局における主な見直し事例は記載のとおりです。

 今後とも官民協働事業レビューの継続、また公共施設の整備運営への民間活力の導入など、前例にとらわれることなく事業内容や事業手法の見直しに取り組んでまいります。

 また、県債残高ですが、令和6年能登半島地震対応などで増加するものの、臨時財政対策債の償還が進むことで、令和5年度、6年度にかけて減少傾向が続くと見ています。

 なお、今後の中長期的な財政見通しをいつもお話しするのですが、歳入面において、震災が税収に与える影響を見通すことができないこと、また歳出面では、今月末に骨子をまとめる復旧・復興に向けたロードマップについて、新たな財政需要が見込まれることなど不確定な要素が多いので、現時点で見通しを立てることが難しいことから、今回は具体的な数字をお示ししないこととさせていただきます。

 令和6年度当初予算案の規模やポイントについては以上となります。

 次に、重点政策の主な事業についてご説明いたします。

 初めに、令和6年能登半島地震からの復旧・復興です。

 去る1月1日に発生した能登半島地震への対応については、1月4日に被災者支援パッケージをお示しし、翌週12日には112億2,610万円の補正予算について、緊急的な対応として県議会のご理解もいただき専決処分をいたしました。

 また、先月25日には、国から被災者の生活となりわい支援のためのパッケージが発表されました。これに対応するために、今月2月6日には被災者の生活の支援、なりわいの再建、石川県への被災者支援を柱とする68億5,465万円の補正予算を専決処分し、スピード感を持って対応してまいりました。

 2度にわたる専決処分による補正予算に加えまして、今般、令和6年度当初予算においても、引き続き災害復旧対策をはじめなりわいの再建や被災者生活の再建を支援するとともに、今後の防災・減災対策も進めてまいります。

 具体的には、災害復旧対策については、1月補正と、今回の2月補正予算案の合計で129億6,657万円を計上しております。迅速な公共インフラの復旧に取り組んでいきます。

 また、なりわいの再建ですが、中小・小規模事業者の施設、設備などの復旧への支援に加えて、被災商店街の復旧、にぎわいづくりや農林水産業者への支援に取り組んでいるほか、国と新潟県も含めた北陸4県の協力による旅行割引(北陸応援割)、この準備を進めるとともに、明日2月20日から県独自のクーポンの配布を開始いたします。

 このほか令和6年度当初予算においても、県独自の保証料の引下げにより被災した中小事業者や地震の影響で売上げが減少した中小事業者の資金繰りを支援するほか、小規模事業者の地震対策に係る計画策定、設備導入への支援を拡充してまいります。

 被災者生活の再建については、国制度の対象とならない半壊世帯を県独自に支援するほか、地震により当面の生活費を必要とする世帯を対象に生活福祉資金(緊急小口資金)の特例貸付けを行います。

 また、地震以降の住宅の耐震診断へのニーズの高まりを受けまして、耐震診断と耐震改修に係る支援制度について、耐震設計も支援対象に追加するとともに、金額も倍増して支援をいたします。

 さらに、今後の防災・減災対策として人流データの活用による住民の避難行動の分析や、県の応急対応を検証する会議を開催し、全庁的な各種計画、マニュアルの見直しなどに取り組むほか、県公式Xにより防災情報の発信を強化してまいります。

 また、自主防災組織による防災資機材の整備などへの支援を拡充するほか、地域の防災士に対し、知識や技能の向上を図るための新たな研修を実施するなど、今回の地震による防災意識の高まりをしっかりと今後の取組みにつなげることが大切だと考え、そのような施策も盛り込んでおります。

 このたびの災害からの復旧・復興に向けては、中期的、長期的な視点を持ち、全庁を挙げて取組みを進めていくことが重要だと考えております。県では現在、復興までの道のりを見える化するためのロードマップの作成に着手しており、来月下旬を目途に中間取りまとめを行う予定です。そうすることによって、県民の皆様、また事業者の皆様の今後の復旧・復興への取組み、これの一つの目安にしていただく。そして、安全・安心な暮らしの実現に向けて取り組んでまいりたいと存じます。

 次は、少子化対策と女性活躍の推進です。

 まず、とやまマリッジサポートセンターですが、婚活サポーターの皆様にさらに積極的に取り組んでいただくため奨励事業を行うほか、民間企業と連携した取組みなど会員へのフォロー体制を強化してまいります。

 また、男性の育児休業取得者とその事業主に奨励金をお支払いしまして、中小企業における男性の育児休業の取得を支援してまいります。

 さらに、今月新たに構築した企業情報プラットフォーム「就活ラインとやま」において、県内企業や就職支援の情報発信を強化するとともに、学生と県内企業の若手社員との交流会などを実施し、若者のUIJターン就職を推進してまいります。

 女性活躍ですが、中高生が県内での就職を視野に入れたキャリアデザインを考える機会づくりのため、県内で働く女性社員との座談会を開催するほか、企業における働き方改革や女性活躍に資する取組みを促進し、就職期の若者に選ばれる企業の魅力度向上を支援します。

 このほか、性別によるアンコンシャス・バイアスへの気づき、そしてその解消に向けた行動の啓発に取り組むとともに、困難な問題を抱える女性に対してサロンの開設、またSNS相談窓口の開設、生活必需品の提供など切れ目のない包括的な支援を行います。

 次に、こどもまんなか社会の実現です。

 妊娠・出産期における支援として、今年10月から、これまでの県の子育て応援券を拡充し、1歳半の時点で3万円分の地域通貨ポイントを付与する新たな制度を開始します。これにより国による応援交付金、これは妊娠時、それから出産時、合計10万円相当ですが、これの支給と合わせて、妊娠時から出産子育て期までの切れ目のない支援につなげてまいります。

 また、産後ヘルパーの派遣について、利用者の声を踏まえて、つわりや切迫早産などで日常生活が困難な場合など、産前の家庭を対象に追加するほか、1時間単位での利用を可能とするなど、使い勝手のよさを高めてまいります。

 次に、子育て環境の充実として、市町村と連携し、2歳児以下の保育料について第3子以降の所得要件を撤廃し、県下全域で第3子以降の保育料を完全無償化します。

 また、私立高等学校の授業料などの減免について、国の無償化の対象外となる年収910万円未満の多子世帯と独り親世帯に対し、県独自に授業料、入学料を上乗せ支援し、子育て世帯の経済的負担の軽減に取り組みます。

 さらに、病児・病後児保育についてですが、住んでいる市町村に関わらず、利用者が施設を利用できる広域受入れに向け市町村の円滑な運用を支援するほか、保育所において緊急に心理面での相談対応などが必要となった際、速やかにカウンセラーを派遣する体制をつくります。

 このほか、こども施策にこどもの意見を反映するため、小・中学生が意見を表明できる機会を創出するほか、こどもが主役の遊び場となる新川こども施設については、整備運営を行うPFI事業者を選定し、設計や工事、開業後の運営を含む手続きを進めてまいります。

 次に、様々な困難を抱えるこどもへの支援です。

 まず、不登校など様々な困難を抱えるこどもの学校以外での居場所を確保するため、市町村との連携により民間団体の特色ある取組みを支援するほか、フリースクールなどを利用する家庭に対し、利用料の一部を支援します。

 また、こども食堂の和を広げるため、市町村と連携し、民間団体の初年度の運営費や特色ある取組みを支援するほか、ヤングケアラーの早期発見と適切な支援につなげるため、市町村などと連携し、家庭にヘルパーを派遣するなどの総合的な支援体制を構築します。

 さらに、富山児童相談所の相談機能に加え、非行や教育など様々なこどもに関する相談窓口をワンストップで集約する拠点となる、こども総合サポートプラザ、仮称ですけども、これを駅前CiCビルの5階に整備し、令和7年度からの供用開始を目指します。

 このほか、知的障害児入所施設の今後の在り方についての検討会を開催するとともに、医療的ケア児などへの支援ニーズの高まりに対応するため、「医療的ケア児等支援センター」における人員体制を拡充します。

 次に、新産業の創出・産業競争力の強化です。

 産学官連携による新たな付加価値の創出を目指し、来月改定します富山県ものづくり産業未来戦略に基づく成長産業分野の研究開発を支援するとともに、特に新たな成長分野として期待されるサーキュラーエコノミーの取組みを推進するため、異業種連携を促進するためのカンファレンスを開催します。加えて、アルミコンソーシアムやくすりコンソーシアムにおける研究開発・人材育成を支援していきます。

 また、11月補正予算で計上した中小企業トランスフォーメーション補助金により、県内事業者の生産性向上の取組みを支援していきます。

 さらに、インドへの経済訪問団の派遣や台湾からの半導体関連企業訪問団の受入れなどを通じ、県内企業の海外展開を促進するほか、物流事業者や荷主事業者が実施する物流の効率化に資する取組みを支援します。

 伝統工芸産業の振興ですが、専門家の伴走による支援に加えて、新たに食器などの食分野の伝統工芸品を県内のすし店に普及させる取組みを進めます。

 県内企業による「ウェルビーイング経営」を推進するため実態調査を行うとともに、経営者などを対象としたフォーラムを開催するほか、技術専門学院をリニューアルし、産業人材の育成に取り組んでいきます。

 次に、将来の本県を担う若者のチャレンジ人材の育成と官民連携の推進についてです。

 チャレンジ人材は特に若者には限りませんが、そのチャレンジ人材の育成についてですが、スタートアップエコシステムの形成に向けて、県内のスタートアップを集中的に支援するとともに、企業家をサポートする県内企業の取組みを支援します。

 また、「企業家の街」であるアメリカオレゴン州ポートランドに県内学生を研修派遣し、若者の企業家マインドを養成するほか、民間企業と連携し、高校生を対象に県のスタートアップ企業でのインターンシップを実施し、若者の創造・創業機運の醸成に努めます。

 さらに「世界の薬都」、薬の都、スイス・バーゼル地域との交流を促進するため、これまでも継続しておりますが、さらに促進するために学生の交換訪問プログラムを実施するほか、県立大学によりアメリカでの研究拠点「シリコンバレー・オフィス」を設置するなど、国際的な共同研究を推進する体制をつくります。

 また、官民連携の推進についてですが、行政課題の解決に効果的な提案を募る民間提案制度を試行するほか、地域の活性化に向け、能登半島国定公園の雨晴キャンプ場エリア周辺におけるサウンディング調査を実施し、民間活力の導入可能性を調査します。

 次に、健康寿命の延伸についてですが、特定保健指導の実施率向上に向けて市町村と連携し、令和7年度からのPFS、これは成果連動型民間委託、Pay For Successの略ですが、これを活用した事業のスキームを構築するほか、糖尿病性腎症患者の重症化予防のため、病院と地域の保健師や栄養士等の多職種が連携した患者支援をモデル的に実施します。

 また、企業や市町村などが主体となる健康づくりの取組みを支援するほか、早期の歯周病予防を図るため、市町村による中学生への歯科保健指導を支援するなど、県民の皆様の生活習慣の改善を促してまいります。

 さらに、がん患者の医療用ウィッグなどの購入費用を支援するほか、脳卒中急性期医療機関での医療情報共有ツールの導入を支援し、医療提供体制を強化いたします。

 このほか、県立中央病院の第一種感染症病床を増床するとともに、富山大学附属病院での病床整備を支援し、感染症の医療提供体制を強化します。

 次に、医療・介護人材の育成・確保です。

 まず、医学生向けの修学資金制度について、対象を県外高校出身者に拡充するとともに貸与額も増額し、将来の医師確保への取組みを強化します。

 また、薬剤師の確保ですが、富山大学薬学部の地域枠の学生向けに修学資金を貸与するほか、公的病院などでの短期インターンシップ、また中・高生向けの薬学の魅力PRなどの取組みを進めます。

 さらに介護分野では、高校生の介護の仕事への関心を高めるために有償でのインターンシップを行うほか、介護ロボットやICTの普及を促進するため、「富山介護テクノロジー普及推進センター」の機能を拡充するとともに、介護ロボットやICT機器の導入、通信環境の整備を支援します。

 さらに、ケアマネージャー向けに人生会議(ACP)促進マニュアルを作成するとともに、研修会を通じて在宅医療における人生会議(ACP)を実践できる人材を育成してまいります。

 次に、産学官の連携によるデジタルトランスフォーメーションの推進です。

 まず、民間部門については、先ほどご説明した中小企業トランスフォーメーション補助金に加えまして、デジタル人材の育成を図る研修会の開催や相談窓口の設置を通じ、中小企業におけるDXを促進します。

 また、県の複数のアプリやサービスを連動させる共通の基盤である「サービス連携プラットフォーム」を拡充しまして県民の利便性を向上させるほか、県内の医療機関、薬局における電子処方箋管理サービスの導入を支援します。

 さらに、デジタル技術を活用し、効率の高い営農に取り組む環境整備への支援、建設業におけるバックオフィス業務のDXに対し、支援をしてまいります。

 次に、行政部門についてです。

 まず、事業者からの入札参加資格の申請について、添付書類を含めた完全電子化に取り組むとともに、収入証紙の廃止に伴い、窓口での納付方法としてキャッシュレス端末を導入します。

 また、令和6年度末までに全国で開始予定の運転免許証とマイナンバーカードの一体化やオンラインでの更新時講習への対応に取り組むほか、データ連携基盤の活用により、国や県・市町村が保有する防災データを一元的に可視化するデジタル防災マップを提供します。

 さらに、生成AIを活用した職員の業務効率化へ向けたシステムを構築するほか、ウェルビーイング指標データに基づく政策形成基盤を構築するため、県民意識調査結果のデータベースなども構築いたします。

 次に、農林水産業の振興です。

 まず、稼げる農林水産業の実現については、地域商社などによる輸出実践への支援や、海外見本市などへの出展、他県と連携した現地プロモーションに取り組むほか、高温に強い「富富富」の生産拡大を図るため、栽培指導や種子の増産、乾燥調整施設の改修などを支援いたします。

 また、新たに土地の個性、テロワールといいますが、土地の個性を生かした野菜などのブランディングを支援するほか、「水橋地区」における園芸導入を促進するため、モデル経営体の伴走支援に取り組みます。

 さらに、農林漁業者の所得向上に向けて、6次産業化における計画策定から取組み実施後のフォローアップまでの支援を充実させ、新商品・サービスの開発を推進いたします。

 このほか、ICTの活用による木材生産などの効率化、省力化を段階的に実証するなどスマート林業の普及に取り組むとともに、漁業・漁村の地域資源の活用に向けて、各地域の海業に関するビジョンを策定する検討会を開催いたします。

 次は、担い手の育成確保です。

 まず、とやま農業未来カレッジの4月からの定員拡充や、令和7年度からの園芸経営実践コースの開校に向けた体制を整備するほか、就農コーディネーターを増員し、就農希望者をワンストップで支援する体制を強化します。

 また、先ほどご説明したデジタル技術の活用による営農環境整備への支援のほか、集落営農組織における世代交代や少人数大規模経営などに向けた広域連携組織のモデルづくりなどを支援します。

 さらに、林業の担い手の確保・育成に向け、就業相談や養成研修の充実、労働安全衛生装備の導入を支援するほか、環境に優しい農業を推進するため、有機農業の拡大に向けた取組みなどを支援します。

 次に、公共交通への投資・参画です。

 まず、公共交通への投資については、去る8日、城端線・氷見線再構築実施計画が国に認定されました。これを受け、JR西日本が行う城端線・氷見線の整備に対して支援することとしており、計画の円滑な実施に向けて取組みを進めてまいります。

 また、公共交通の利用を促すまちづくりを推進するため、駅関連施設の整備など、市町村による公共交通への投資を支援します。

 また、富山地方鉄道や万葉線の安全性と快適性の向上を支援するほか、身近な移動手段の確保に向け、地域の関係者の共創、共創による持続可能な移動サービスの立ち上げを支援してまいります。

 さらに、公共交通への参画については、公共交通を中心としたライフスタイルを推進するため、公共交通の活性化に向けた住民の参画に対して支援をするほか、交通事業者と連携した利用促進キャンペーンを実施するとともに、MaaSに関する連携協定に基づきMaaSアプリの利用拡大に向けた取組みも支援します。

 次に、持続可能な地域づくりです。

 「持続可能な魅力ある田園地域」をつくるため、地域資源の発掘やプロデュースと地域の特色を生かしたなりわいを創出するための実証実験に取り組みます。

 また、中山間地域における買物への不安解消のため、ネットスーパーの活用や地域ぐるみの宅配ボックス導入を支援するほか、まちづくりに取り組む組織や人材を育成するため、アドバイザーの派遣を通じ、個性的なプロジェクトの立ち上げを支援してまいります。

 また、今年度の熊被害の拡大を踏まえ、市町村が行う熊対策への支援の拡充や里山の整備、生息状況の調査を実施するほか、鳥獣管理の担い手確保に向け、SNSを活用したPR動画の発信や狩猟体験イベントの開催、ICTを活用した捕獲実証などを推進します。

 このほか、犯罪や不審者などの情報をタイムリーに発信するスマートフォン用のアプリの導入や、小規模な地熱発電導入の可能性調査を進めます。

 「令和の公共インフラ・ニューディール政策」については、記載のとおり必要額を確保し、能登半島地震からの災害復旧をはじめ、土木・農業関係などの社会資本の整備や通学路などの歩道整備、県立高校の特別教室への空調整備、交通安全施設の新設・改良、各種施設の維持修繕に計画的に取り組みます。

 次に、1ページ飛びますが、24ページをご覧ください。

 カーボンニュートラルの推進です。

 民間部門の取組みの促進として、自家消費型の太陽光発電設備や再エネ熱利用設備の導入を支援するほか、EV(電気自動車)や商業施設などでの充電設備の導入を支援します。

 また、脱炭素に向けた国民運動「デコ活」について、県内に周知拡大を図るキャンペーンを展開するほか、ウェルビーイングを高め支える住まいを確保するため、まちなかの空き家における高断熱化の改修を支援します。

 さらに、県カーボンニュートラル戦略の目標達成に向けて、推進月間である10月に体験参加型イベントや少水力発電事業者向けの勉強会を開催いたします。

 一方、公共部門においては、「県庁の率先行動目標」の達成に向けて県有施設や県立学校の照明、信号機のLED化や太陽光発電設備の設置を計画的に進めてまいります。

 次に、SDGs・多様性の推進、国際交流の推進です。

 令和4年度の官民協働事業レビューの評価結果を踏まえて、「とやま動物愛護センター」(仮称)、この整備に向けて、整備運営に係る基本計画の策定と民間活力の導入可能性を調査します。

 また、若者・こどものつながり実感の充実によるウェルビーイング向上のため、ロゲイニングの開催や絵本による普及啓発などを行います。

 さらに、就労継続支援事業所における障害者の工賃向上を図るためICT機器の導入を支援するほか、特別支援学校の医療的ケア児の登校のため福祉タクシーに看護師が同乗する経費を支援します。

 このほか、外国人材受入れに係る制度見直しを見据えて、県内企業等による外国人材の地域交流や共生の取組みを促進してまいります。

 また、国際交流については、今年で友好県省締結40周年を迎える中国・遼寧省へ友好訪問団を派遣するほか、県人会世界大会の令和7年度開催に向けて、実行委員会や機運醸成のための南米若手会員サミットを開催します。

 次に、文化・スポーツの振興です。

 スポーツについては、新武道館の整備に向け、昨年9月に改定した基本計画に基づき基本設計を実施するほか、県武道館の整備を契機として民間事業者を主体とする県総合運動公園全体の最適な管理運営手法を調査します。

 また、スポーツを通じた地域の活性化を図るため、富山県版スポーツコミッションの設立に向けた調査・研究を進めるほか、県内の文化・スポーツ施設の利便性向上に向け、希望する市町村と共同調達により予約システムを構築いたします。

 文化については、幅広い世代が集う高志の国文化館を目指し、ウェルビーイングをテーマとする絵手紙作品を募集・展示します。

 また、立山エリアにおける文化振興を推進するため、拠点施設である立山博物館の展示の磨き上げや情報発信を強化するほか、県美術館、水墨美術館、立山博物館、高志の国文学館の4館の連携による企画展の開催やデジタルスタンプラリーを実施します。

 次に、教育の充実です。

 まず、小・中学校教育の充実ですが、教育の質の向上と教員の働き方改革の推進のため、専科指導と小人数指導を行う学力向上推進教員を小学校に配置するほか、市町村と連携の上、引き続きスクール・サポート・スタッフを配置します。

 また、小学校や中学校などの児童・生徒が持つ1人1台端末の更新を進めていくため、国の補正予算により基金を創設し、市町村の更新費用などを補助するほか、中学校における休日の部活動の地域移行を支援します。

 さらに、不登校やいじめなど様々な課題を抱える児童・生徒と保護者を支援するため、スクールカウンセラーの配置を拡充し、教育相談体制を強化するとともに学び直しを支援するため、中学校夜間学級の設置に関するニーズ調査や検討会を実施します。

 なお、臨時的任用講師に係る初任給上限の見直しを行い、人材確保につなげてまいります。

 次に、魅力と活力ある高校教育の充実です。

 まず、県立学校での教育の充実や探求的な学びなどを推進するため、県立学校にICT機器などを整備するほか、県立高校におけるデジタル採点ソフトの活用により生徒の学力向上と教員の負担軽減を進めます。

 また、魅力と活力ある県立高校の整備に向けて、再編に関する基本的な方針や新たな学科やコースの設置などについて関係者を交えて議論検討を行うほか、県立図書館において中高生を対象とした探求学習支援講座の開催や、児童・生徒向けのコーナーを整備いたします。

 さらに、今年4月の県立大学情報工学部の開設に伴い、新棟の整備を進めるほか、県立大学における「大学院情報工学研究科」(仮称)、情報工学研究科の設置に向け、企業のニーズ調査にも取り組んでまいります。

 最後に、観光振興など選ばれる県づくりです。

 まず、観光振興による誘客促進については、本年7月に北陸3県に共同で開設する関西圏情報発信拠点を活用したPRを行うほか、北陸新幹線敦賀開業を好機として、秋の北陸デスティネーションキャンペーンによる魅力発信に取り組んでまいります。

 また、「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般解放・旅行商品化に向けて、旅行者の満足度を高めるための取り組みを支援するとともに記念イベントなどのプロモーションに取り組むほか、観光事業者などにおけるデジタル技術の活用やインバウンドの受入れ環境整備など、高付加価値で持続可能な観光地域づくりを支援してまいります。

 さらにインバウンド誘客ですが、イギリスで「富山week in LONDON」を開催し、富山の暮らしや伝統文化などの魅力を発信し旅行会社にセールスをするほか、外国人旅行者を手配する国内ランドオペレーターを県内に招聘いたします。

 このほか、遼寧省との友好県省締結40周年記念の一環として観光PRイベントを実施するほか、昨年本県で開催した日韓観光振興協議会の成果を活かし、韓国でのコンサルティングや旅行博への出展に取り組みます。

 次に、関係人口の創出・拡大です。

 2025年に開催される大阪・関西万博への出展に向けた実施計画の策定を進めるとともに、万博の開催出展を契機として県内企業が団体や連携・共創する取組みに対して支援するほか、北陸新幹線の敦賀開業をチャンスとして、関西圏在住の若者のネットワークを構築し、参加者の交流を深めるイベントを開催いたします。

 また、「寿司といえば、富山」のブランディング構築に向け、新たに県内すし店と若手職人のマッチング支援などの人材育成に取り組むほか、県内の機運醸成に取り組むとともに、イベントの開催やウェブサイトなどを通じ、富山の寿司の魅力を国内外に発信してまいります。

 さらに、県内外のファミリー層に対し本県の魅力を発信するため、ディズニーアニメーションイベントの県内開催を支援します。

 このほか、本県への移住を促進するため、地域ニーズと移住者をマッチングする機会となるセミナーを開催するほか、東京23区から本県へ移住・就職する世帯への支援金の支給や、首都圏の大学生の富山での就職活動の交通費などを支援します。

 空港の活性化については、空港の利用促進を図るためパスポート取得費用の一部を助成し、1名からの申請を可能とすることなど要件を変えるほか、台北便の利用促進に向けて旅行会社向けのセミナーを開催いたします。

 また、ANAさんと連携したプロモーションや個人向け搭乗キャンペーンによりまして国内線の利用を促進するほか、ビジネスジェットの受入れを拡大するため、富裕層向け旅行会社へのエアポートセールスを実施いたします。

 さらに、富山空港における「混合型コンセッションの導入」に向け、運営事業者の選定に必要な手続きを進めてまいります。

 また、伏木富山港の将来ビジョンを定める港湾計画の改定に向けた調査を行うほか、県内における次世代エネルギーの需要動向を踏まえ、伏木富山港での水素などの受入れに必要な設備体制を調査いたします。

 重点政策別の主な事業の説明は以上となります。

 次は、「ウェルビーイング指標を活用した課題解決に係る経費」について説明いたします。

 今回の予算編成では、既に説明しましたように、全ての部門でウェルビーイング向上効果を勘案した施策検討を行いました。

 さらに一歩踏み込んだ取組みとして、部局にとらわれないテーマを設定し、施策設計図を用いて事業のパッケージ化を図る「ウェルビーイング指標を活用した課題解決に係る経費」これについては要求上限なしとして積極的に企画・立案を行いました。

 県を取り巻く様々な課題とウェルビーイング指標の状況を踏まえて、知事部局全てに、出納局、企業局、教育委員会、警察本部を加えた14部局から、計23テーマの提案がありました。

 この「施策設計図」は、施策の論理的な構造を明示する、いわゆる「ロジックモデル」を応用したもので、県民のウェルビーイング向上をゴールとして常に意識できるようにする役割があります。また、施策のもたらす成果がどう課題解決、あるいはウェルビーイング向上につがっていくのか、その流れを分かりやすく体系的に示す役割があります。

 「施策設計図」の構成は、この資料のとおりです。

 指標等の状況から導いた目指すべき県民や社会の「ありたい姿、実現したい未来」を念頭に置き、指標や関連データなどを踏まえた「背景・現状」と「課題」から、事業のターゲットとなる具体的な県民及び意識や行動、状態の変化・改善などによるウェルビーイング向上効果、アウトカムを設定した上で、必要なアウトプットとそれを生み出すための施策を考え、パッケージとして整理するものです。

 今回、23テーマの提案がありましたが、課題感や施策の方向性に基づきますと、大きく4つのグループに分かれることが分かりました。

 主に10代から20代の若者の社会との「つながり」に着目した、「“チャレンジ”と“つながり”から育む若い世代のウェルビーイング」これが1つ。

 また、主に30代から50代の仕事での「生きがい・希望」に着目した、「“働きがい”と未来への希望を高める、働き盛り世代のウェルビーイング」というグループ。

 また、「思いやり」と地域との「つながり」に着目した、「“共助”で支え・高め合うウェルビーイングの輪の広がり」というグループ。

 そして、「安心・心の余裕」と富山県との「つながり」に着目した、「ウェルビーイングを守り・支える“幸せの基盤”の保全と発展」この4つのグループ分けができるということになりました。

 4つのグループに含まれる23のテーマは、この資料にあるとおりで、とても多様なテーマが集まったと考えています。

 具体例として、2つのテーマを、施策設計図を用いて説明させていただきます。

 1つ目は、「若者・こどもを取り巻く"つながり実感"の充実」です。

 まず、若い世代の県外転出が多いこと、また若い世代のチャレンジなど、前向きな意識や地域社会との「つながり」が比較的低いなどの指標の傾向などを踏まえて、1.の「ありたい姿・実現したい未来」として、「若者や子どもが、様々な人との良好なつながりや活動を通して、地域や富山県への愛着・誇りを感じられていること」、また、「若者の意見が尊重され、チャレンジを促す環境があり、積極的に地域や社会に関与・貢献できること」と設定をしております。

 2.では、背景・現状を表すエビデンスとして、指標や関連データの状況などを記載しております。このテーマの場合で考えると、10代、20代の「つながり」あるいは「生きがい・希望」実感などを挙げています。

 3.では、現状とありたい姿とのギャップを念頭に、そこに課題が生まれます。これを記載しております。2.と3.で「このテーマの施策に取り組むのはなぜか」ということを掘り下げていきます。

 これらを踏まえて、施策対象としてどういう県民に焦点を当てるのかを4.と5.に明記しています。これまで県の施策では、「県民全般」というような全方位的な、ともすればファジーな設定になりがちでしたが、ここでは特に施策の効果を届けたいターゲット層の解像度を上げています。このテーマの場合は、「10代から20代の若者・子ども、その周囲の大人」と設定しました。特にウェルビーイング向上につなげたいのは「10代から20代前半の進学期・就職期にある若者・子ども」としています。

 そして、6.では、そうした県民のどういう意識、行動、状態の変化・改善を引き起こし、ウェルビーイングの向上につなげるかを記載しています。このテーマの場合は、地域や友人とのつながり、富山県とのつながり、生きがい・希望の指標項目の向上を特に目指していくとしています。

 あわせて、7.には、ウェルビーイング向上のために生み出すべき影響・変化といった施策の成果、アウトカムや社会的なインパクトを記載しています。ここでは「地域や富山県のよさの再認識、愛着・誇り、つながりの醸成」、「多様な居場所の提供」、「チャレンジの意欲向上」と「周りが応援できる環境づくり」などを挙げています。

 ここまでの整理を受けて、やっと具体的な事業の検討を行うわけであります。

 8.と9.には、具体的な事業と回数や人数など、事業の直接的な結果としてのアウトプットの概略を記載しています。このテーマの場合は、「ウェルビーイング・ロゲイニング事業」という高校生の提案を活かした分野横断的な事業や、昨年10月にキックオフした「ウェルビーイング・デジタルコミュニティ」の活性化事業、絵本を活用して人とのつながりを改めて考える事業など、「つながり実感充実」・「チャレンジ応援」・「子どものウェルビーイング調査」を柱とする構成としています。

 今後の事業展開に当たっては、9.の事業実施による8.の結果が、4.と5.のターゲットに対して7.と6.の成果を生み出すことができているのかということをチェックしていくことになります。

 このように、ウェルビーイング指標を起点として時計回りで考える「バックキャスト」的な思考で各テーマについて、事業群を検討したと捉えていただければ分かりやすいかと思います。

 もう一つ、少し性格の異なるテーマ「県民の命を守り、ウェルビーイングを支える強靭な公共インフラの整備」このテーマについて同様に考えてみたいと思います。

 県民のウェルビーイング向上を入口として必要な施策を考える場合、新たに創るだけではなく、既存の事業をウェルビーイングの観点から捉え直すことも大切だと考えています。こうした考えの下、公共インフラ整備をテーマにしたのがこの施策設計図になります。先ほどと同様、1.から順に見ていきます。

 県民目線からありたい姿を、「安全・安心で利便性の高い社会資本が整備され、生活の豊かさを感じ続けることができる」と掲げています。今まで道路を造る、港を整備する、橋を造る、当たり前と思ってきましたが、改めてそのことを掘り下げてみるということです。

 その背景・現状は2.に記載しておりますが、元日の能登半島地震をはじめ、近年激甚化・頻発化している自然災害に、私たちの日常が脅かされています。しかし、これまでは比較的災害が少ない県、安心な県という印象が強かったのではないでしょうか。

 昨年夏のウェルビーイング県民意識調査でも、住まいの安心や防災・防犯面における暮らしの不安のなさに関する問いで、そうした回答傾向が明らかに見て取れました。さらに令和4年の調査でも、富山県で暮らしていて「幸せ」を感じることを自由回答いただいたところ、自然の豊かさに次いで災害や犯罪が少ないという点が多く挙げられていました。このように高い安全・安心の実感が、県民の皆さんのウェルビーイングを強く下支えしているものと受けとめています。

 冒頭、能登半島地震からの復旧・復興について説明いたしましたが、引き続き3.の課題にもあるように、災害における人命・財産の災害を防止・最小化する、そのためにインフラの老朽化対策、信頼性の高い社会資本整備、あわせてその担い手の確保が大切であると改めて認識をしているところです。

 4.、5.はターゲットです。日常生活や事業を営む県民、そして守り手である建設業従事者と設定しました。公共インフラに関わることですので、「特に」という項目はこのテーマではあえて設けませんでした。

 6.のウェルビーイング向上は、様々分野に関わりますが、「安心・心の余裕」と「富山県とのつながり」を挙げることにしています。「向上」と表現していますが、県民のウェルビーイングを守る・支えるという思いも込めています。

 7.影響・変化ですが、「安全・安心な県民生活の向上」、「安定した生活環境の維持」に加えまして、「生産性の向上、ビジネス機会の拡大」など前向きな活動を支える面も記載しています。

 8.、9.のアウトプット、インプットですが、「治水・砂防などの防災対策」、「インフラの老朽化対策」、「物流と生活を支える社会資本整備」、「建設業の担い手確保」の4本柱で整理しました。インプットとなる金額はとても大きいですが、これからも県民の安全・安心、豊かさの実感を支えていくため、しっかりと努めていきたいと考えます。

 今回の予算編成でこうした取組みにチャレンジしたことで、ウェルビーイングを意識した県民目線からの政策議論がより活性化したのではないかと考えています。施策設計図の作成過程では、ウェルビーイング推進課も伴走的に関わりながら、職員同士で議論を進めてきました。昨年12月には、私とそれぞれ提案の部局長との施策設計図についての集中的な意見交換も行いました。県民のウェルビーイング向上をゴールに見据えた施策の展開について議論を深めることができ、職員の意識改革につながったと感じています。

 また、指標のデータ状況などに基づく仮説・気づきから、議論を通じて新たな取組をつくり出すこともできました。例えば先ほどご紹介したロゲイニングは、地域振興、教育、文化、健康づくり、観光、交通など、様々な行政分野に関わってきます。縦割りではなかなか展開しづらい事業ですが、ウェルビーイングを切り口、入り口とすることで、「分野横断」的に、かつ高校生の提案をスピーディーに事業化することができました。

 また、これまで働き方に比べてあまり意識されてこなかった「働きがい」という「新たな視点」から産業振興を図る事業、県職員のエンゲージメント・ウェルビーイングを高め、行政サービスの質の向上を高めようとするもの。さらに安全・安心、健康、経済的ゆとり、地域とのつながりというウェルビーイングの要素を「住まい」の形で具現化し、展開する事業などがあります。

 一方、先ほど紹介した公共インフラや地域交通のように、既存の事業をウェルビーイングの視点・観点から捉え直し、県民にとってどういう価値、意義・意味があるのか、テーマに即して再考することもできました。改めて自問するようなテーマもあえて設定したことで、政策議論の幅が広がったと感じています。加えて職員が県民のウェルビーイング目線に立つことは、縦割り意識を越えた部局間連携の促進にもつながったと思います。

 このほか、各種データなどのエビデンスや論理展開を「見える化」する施策設計図には、我々が県民のどういうウェルビーイングの姿を意識して、その施策を設計したのか、その考え方を県民の皆様と共有することができるという効果もあると考えています。

 なお、新規・重点、当初・補正といった分類などに拘らず、23のテーマの施策設計図に掲載されている事業費を単純に合算してみると600億円を超えます。これだけのボリュームの事業群を、施策設計図を用いて職員とともにウェルビーイングの観点から整理・議論したこと自体が、とても有意義な取組みだったと受け止めています。

 県独自指標の活用による県民の主観的なウェルビーイングを起点とした行政分野横断的な政策形成は、全国初の挑戦と考えています。さらなる部局連携やデータ活用など工夫の余地もあると考えておりまして、さらなるブラッシュアップを図ってまいりますが、今回の予算編成は、そのプロセスの構築に向けた画期的な一歩となったのではないかと自負をしております。

 今後、事業実施や効果検証段階でも県民のウェルビーイング向上を意識し、指標を組み入れた政策形成、執行プロセスの確立に向けて引き続き取り組んでまいります。

 39ページ以降は、グループごとにテーマ一覧と関連するウェルビーイング指標などの状況、そして個々の施策設計図をつけています。個別の説明は時間の都合により省略しますが、全体的なことはウェルビーイング推進課へ、また、個々の施策設計図事業に関しては、それぞれの取りまとめ部局等にお問合せいただければと思います。

 なお最後に、成長戦略会議での議論を踏まえて、令和6年度当初予算を反映した「成長戦略アクションプラン」を取りまとめました。概要については机上に配布のとおりです。

 令和6年度アクションプランの総事業数ですが、248事業となっております。令和5年度から取組みを一層拡大し、スピード感を持って戦略を推進するとともに、リソースを集中して取り組む102の「令和6年度重点事業」を着実に実行してまいります。詳細については、本日、県のホームページで公表いたします。

 令和6年度当初予算案の説明は以上です。

2.令和6年度の県庁活性化の取組みについて

 続きまして、令和6年度の県庁活性化の取組みについてご説明いたします。

 昨年10月に策定しました「県庁活性化方針」に基づきまして、県民のウェルビーイング向上に資する持続可能な県政推進体制の構築を図るために、具体的に取り組む内容についてご説明申し上げます。

 全体の内容としては、「組織・業務等の見直し」、「人材育成・確保基本方針及び職員行動指針の策定」この2つの柱となっています。それぞれに分けてご説明申し上げます。

 1つ目の柱の「組織・業務等の見直し」です。

 記載内容については画面表示のとおりです。

 最初に、「組織の見直し」についてご説明申し上げます。

 組織については、震災からの復旧・復興の推進、県地域交通戦略の着実な実施、小・中・高が連携した次世代教育の推進を主なポイントとして見直しを行います。

 戦略企画課に「復旧・復興担当」を新設して、震災からの復旧・復興に向けた取組みを強力に推進します。

 交通政策局に「地域交通・新幹線政策室」を設置し、県地域交通戦略を着実に実施していきます。地域交通新幹線政策室には「城端線・氷見線再構築推進課」を設置し、城端線・氷見線の再構築に向け、体制の強化を図ります。

 経営管理部に「職員キャリア開発支援センター」を設置します。職員キャリア開発支援センターには「職員研修所」に加えて「キャリア相談室」を設置し、職員のキャリア支援を充実・強化いたします。

 スポーツ振興課には「スポーツ環境魅力向上担当」を新設し、県総合運動公園の魅力向上を図るほか、スポーツで周辺エリアの活性化を図ってまいります。

 商工労働部に「地域産業振興室」を設置し、地域産業施策に横断的に取り組みます。地域産業振興室には、知事政策局から「スタートアップ創業支援課」を移管するとともに伝統工芸品産業を専門とする「伝統産業支援課」を設置し、産地ごとの担当者を配置して伝統産業の支援体制を強化します。

 教育委員会事務局の「小中学校課」と「県立学校課」を改編し、「教育みらい室」を設置します。教育みらい室には、不登校児童・生徒やいじめなどに対応する「児童生徒支援担当」、発達障害教育やインクルーシブ教育システムを推進する「特別支援教育担当」、高校教育充実のため県立高校再編を担当する「県立高校改革推進担当」をそれぞれ設置します。

 次に、「組織の活性化と多様な人材の活用」について説明いたします。

 部局の枠を越えて重要課題を検討するプロジェクトチーム、PTについては、能登半島地震の対応を振り返り改善事項を検証する「災害対応検証PT」の新設を含めて5つのPTを設置します。

 「庁内複業制度」や「ジョブチャレンジ制度」を引き続き実施します。

 職員の政策立案能力などの向上を図るため、職員に事業提案を募る「チャレンジコンテスト」を実施します。優秀と評価された事業へのチャレンジ権をその提案者自身に付与し、職員の挑戦へのサポートや成長につなげていきます。

 高度専門人材や地域課題を解決する熱意とスキルを持つ「外部人材の活用」について、引き続き積極的に進めてまいります。

 次に、「職員の育成・確保」について説明申し上げます。

 このたび「人材育成・確保基本方針」と「職員行動指針」を策定しました。これについては後ほど詳細を説明します。

 職員のやりがいと成長実感を高めるため、先ほど説明した「職員キャリア開発支援センター」を設置するとともに、キャリア開発支援と連携した人事管理を推進します。

 職員の採用については、上級試験において、事務職種の教養試験の問題数削減、総合土木職の先行実施枠の創設などの見直しを行います。

 危機管理における組織体制を充実します。具体的には、先ほど説明した復旧・復興担当の新設に加えて、防災・危機管理課の人員体制の強化、内閣府の防災担当への職員派遣を行います。

 次に、「定員の管理」についてご説明申し上げます。

 一般行政部門から、21ページの公営企業等における定員管理の状況の説明は、ここでは省かせていただきます。

 スライド22ページの資料をご覧ください。

 一般行政、教員、警察官などを含めた全部門では業務の見直しによる減員を行う一方、病院の診療体制の強化、児童相談所の充実等について増員を行い、差し引きで前年より15人少なくなる見込みです。これにより、令和6年4月の職員数は1万5,319人となる見込みです。

 次に、「県民目線での政策形成・執行、業務の見直し」について。

 予算の説明でも触れましたが、県民のウェルビーイングの向上を目指した政策形成・執行プロセスの構築に取り組んでまいります。

 「官民協働事業レビューの実施」について説明します。

 令和5年度は、既存事業の改善を図るため、県民との協働による事業レビューを24事業において実施し、ご覧のとおり必要な見直しを行った上で当初予算案に計上いたしました。

 令和4年度のレビューで「拡充」の評価だった動物管理センターについてですが、令和6年度から整備・運営などに係る基本計画の策定と民間活力導入可能性調査を実施することとしています。

 令和6年度においては、対象事業を18事業とします。今年度は24だったので、少し事業数は絞ることとします。これは、参加者のご意見を踏まえて1事業当たりの時間の拡大、それから一部平日開催ということも試行的に実施をします。それもあり事業数を減らしたということでご理解ください。また新たに、県民のウェルビーイング向上につながるかという視点を加えて評価していただきます。

 次に、「事業の効率化」について説明いたします。

 昨年度より職員が新たな課題に積極的に取り組むことができるよう、事業の統廃合、業務の簡素化、デジタルツールの活用により効率化できる業務の洗い出しを進めてきました。県庁全体で564件の業務の効率化を実施し、年間で3万400時間分の業務量を削減します。

 次ページからの具体的な見直し内容については、説明を省略させていただきます。

 スライド29ページをご覧ください。

 次に、「DX・働き方改革」です。

 「DX推進に関する条例の制定」について説明します。

 人口減少や少子高齢化の進展に伴う社会を支える担い手不足など、本県が直面する課題をDXの推進で克服していくと。そのために、「富山県デジタルによる変革推進条例(案)」を2月議会に上程する予定としております。

 DX推進に関する条例の制定は、都道府県では本県が全国で2番目となります。この条例を契機に、県政の全ての行政運営においてDXを推進する、市町村との連携をさらに強化する、デジタルを活用した行政手続・行政サービスの利便性や質を向上させるなど、DX推進に係る取組みを加速します。

 「スマート県庁の推進」について説明いたします。

 先月末稼働した県庁内の新グループウェアを活用したコミュニケーションの円滑化を図っていきます。

 また、生成AIを活用した職員向けの業務支援システムを整備し、アイデア出しなどの企画立案、動画シナリオ作成など効果的な情報発信、文章の下書きや添削、過去資料の検索など、業務の効率化などを推進していきます。

 県民が時間や場所にとらわれず、利便性の高い行政サービスが受けられるよう、行政手続や電子納付に関する手続きの電子化をさらに推進します。

 また、収入証紙制度について、令和7年9月末の廃止に向けて、手数料の電子納付の対象手続きの順次拡大と、電子納付の利用率向上のための取組みを進めてまいります。

 「アナログ規制の見直し」について、ご説明申し上げます。

 目視、実地監査、定期検査・点検、常駐・専任、対面講習、書面提示、往訪閲覧・縦覧などのアナログ行為を求めるアナログ規制ですが、デジタル技術の活用による効率化を妨げる面もあることから、今後も国の動きなども踏まえて順次見直してまいります。

 「デジタルを活用した働き方改革」について。

 働き方改革ラボにおける取組みを推進するほか、会計年度任用職員人事給与システムの導入による事務の一元化を図ってまいります。

 次に、「県庁におけるウェルビーイング経営の推進」について。

 仕事と家庭の両立支援や職員の働きがいの向上に、引き続き積極的に取り組んでまいります。

 さらに、執務環境の整備として、職員の意見も取り入れ、新しい働き方にふさわしい「モデルオフィス」を整備し、県庁が魅力的で働きやすい職場となるよう取り組みます。具体的には、気軽に打合せができるスペースなどコミュニケーションが取りやすい空間を整備するほか、床をOAフロアとし、バリアフリー化の実現を図るなど整備を行っていきます。

 次に、「公共施設マネジメントの推進」についてご説明いたします。

 カーボンニュートラルを推進するため、県有施設の太陽光パネルの設置や照明のLED化に計画的に取り組んでまいります。

 また、県庁周辺の県有地や県庁本庁舎について、まちの活性化に資する未来の有効活用に向けて、具体的な基本構想を検討してまいります。

 県立図書館については、子供連れでも気兼ねなく来館し、利用・交流ができるエリアを整備するなど魅力向上を図ってまいります。

 文化・スポーツ施設の予約システムについては、利便性向上に向け、希望する市町村と連携して導入します。

 続いて、「官民連携、民間活力の活用」についてご説明いたします。

 県総合運動公園の魅力向上事業については、同公園における県武道館の整備を契機として、民間事業者を主体とする公園全体の最適な管理運営手法を調査し、同公園の魅力向上に取り組んでいきます。

 民活力導入による都市公園については、公園の利便性向上や再整備に民間活力を導入するPark-PFIの制度を導入して、3つの公園内に利用者ニーズの高い飲食店やバーベキュー施設などを整備するなど、サービスの向上を図ってまいります。

 官民連携・規制緩和推進に向けた体制の強化ですが、「官民連携・規制緩和推進本部」や「官民連携・規制緩和推進デスク」で、官民連携プロジェクトの創出に向け、引き続き検討を進めてまいります。

 次に、「外郭団体及び公の施設に関する検討・見直し」ですが、まず、「外郭団体への補助事業等の見直し」については、今年度の「官民協働事業レビュー」を活用して必要な見直しを行い、当初予算に反映させました。

 「公の施設に関する検討」についてご説明申し上げます。

 指定管理者制度を導入している花総合センターですが、施設・設備の老朽化などに伴いまして維持管理コストが増嵩していることから、施設と機能の両面から今後の在り方を検討します。

 先ほどのPark-PFIによる飲食店やバーベキュー施設などの導入を契機に、都市公園のさらなる利便性の向上や相乗効果を創出できるよう検討してまいります。

 「指定管理者制度の見直し」について説明いたします。

 指定管理者制度については、より適切な施設運営のため、民間事業者が応募しやすい公募要件、公募方法等の検討を進めてまいります。具体的には、サービス向上のため必要とする場合に限りという条件つきですが、指定期間はあくまで原則は3年ですが、それをどうしても必要と認められる場合には特別に5年に延長するということ、また公募開始時期の前倒し、募集要項モデルの改正などを検討してまいります。

 また、指定管理料に関する社会経済情勢等の変化への対応については、施設の性格や業務内容などを十分考慮の上、適切に算定してまいります。

 次に、「職員の「育成・確保」と「行動指針」」について説明をいたします。

 少子高齢化、あるいは大規模災害などの新たなリスクの顕在化など社会情勢が急速に変化している中で、職員一人ひとりが同じ方向に向かって、県民のウェルビーイング向上を目指していくためには、「人材育成・確保基本方針」及び「職員行動指針」というものが必要と思い、今回策定をいたしました。

 なお、「基本方針」は「組織」としての職員の育成・確保の方向性を整理したもの、「職員行動指針」は、「職員一人ひとり」がどのように行動すべきかを職員が中心となり言語化したものです。

 まず、「人材育成・確保基本方針」ですが、「策定の背景」としては、社会情勢の変化への対応に加え、働き手の意識が「やりがい」や「自己成長」に変化してきていることを踏まえて、職員のやりがいの向上を目指したものです。基本方針は5年ごとに見直し、今後の社会情勢の変化にも柔軟に対応していくこととしています。

 基本方針は、人材、育成、確保、職場環境、そしてDX人材、これを柱としてそれぞれの方向性を示しています。この基本方針を踏まえた今後の取組みにより、職員一人ひとりが自ら考えて「始動」、動き始める、始動する富山県を目指してまいります。

 今回目指す「組織像」と「職員像」を明確化いたしました。

 組織像は、オープンな県庁、風通しのよい県庁、チャレンジできる県庁の3つです。

 職員像は、「県民のウェルビーイング向上を意識して業務に向き合い、主体的に県庁内外の様々な人々と連携・協働し、自身の成長と幸せにつなげられる職員」といたしました。

 また、先ほど説明した「職員キャリア開発支援センター」を設置し、キャリア相談を行うほか、職員が自らの今後のキャリアを考える仕組みを導入し、モチベーションの向上につなげてまいります。

 新年度、研修実施計画や人事評価の見直しを行うほか、選ばれる組織となるための情報発信や試験制度のさらなる工夫に取り組むとともに、多様な働き方の推進やDX人材の育成・確保などを一体的に推進してまいります。

 次に、「富山県職員行動指針」についてご説明申し上げます。

 多様化し、変化する行政ニーズに対応するためには、多様な属性、働き方を持つ職員が同じ方向を目指して、持てる力を最大限に発揮し、その力を県庁全体として結集する必要があります。このため、職員ワークショップやアンケートを通じて、職員が中心となり、職員が思い描く「県職員のありたい姿」を抽出した上で、その実現に向け、職員一人ひとりがどのように行動すべきか検討し、このたび「職員行動指針」を新たに策定いたしました。

 行動指針として、「ウェルビーイング:いち富山県民として、県民の幸せに向き合います」をはじめ5つを策定しました。

 具体的には、1つ目の「ウェルビーイング」は、職員も幸せ人口の一人として、県民や自分にとって何が幸せなのかを考え行動すること。

 2つ目の「県民起点」は、現場に足を運び、現場の声に耳を傾け施策を磨き上げること。

 3番目の「共感共創」は、県庁内の世代や役職、部局、さらには市町村や民間企業等との垣根を越えて、積極的に協力・連携をすること。

 4番目の「チャレンジ」は、前例などに縛られることなく可能性に目を向け、自らチャレンジする、またチャレンジする仲間を応援すること。

 5番目の「誇り」ですが、県民に託された仕事に誇りを持ち、最善を尽くすこととしております。

 今後、行動指針を記載した名刺サイズのカードの作成・配布などを通して、職員への浸透を図り、職員一丸となって県民のウェルビーイング向上に取り組んでまいります。

 私からは以上です。

2.質疑応答

会見写真2

<当初予算案に関すること>

【記者】

 まず、今回の当初予算案ですけれども、新田知事としては、1期目の任期の最終年の当初予算編成になりました。知事選から掲げていた自分の思いとか公約、そういったものを集大成として込められたかどうか、予算案の手応えとか、その辺のところをお聞かせください。

【知事】

 おっしゃるように知事の任期は4年です。今回その4年目に入っています。ちょうど4回目の当初予算案の作成ということになりました。

 今おっしゃったようにいろいろな思いがあるわけですけども、でも、やはりこの1月1日に発生した能登半島地震、これへの対応、被災者の支援、震災対応をやはり最優先とすることは、これは当然のことだというふうに思います。

 その上で「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山」の実現に向けて、成長戦略の6つの柱に基づく取組みを通じて、本県発展の礎となる人づくり、そして新しい富山県をつくるために、その礎となる人づくりが躍動するような新しい社会経済システムをつくっていく、この2つのモデルづくりを推し進めていくほか、3年前に県民の皆さんにお約束した8つの重点政策、そして88の具体策、これをさらに磨き上げていく、それに取り組む予算としたところでございます。

 そして、先ほども説明しましたが、全ての部門においてウェルビーイング指標を、ウェルビーイング向上効果を勘案した施策を検討すること、これにも取り組んでもらいました。職員に取り組んでもらいました。このウェルビーイング指標を活用して企画立案した施策のパッケージに取り組んだところでございます。

 全ての県民が夢と希望を持ち、わくわくすることがたくさんあり、チャンスがあり、夢を叶えることができる富山県、これをつくり上げていくために、令和6年度はこれまで以上に積極的にチャレンジしていきたい、その礎となるこの予算としていきたいと考えて編成をしました。

【記者】

 いろいろ事業をラインナップする中で、いわゆるこども施策に407億円の予算を計上したというところで、力を入れているというふうに感じますが、この辺のこども施策に対する思いみたいなものを聞かせていただければと思います。

【知事】

 まず最優先は能登半島地震からの復旧・復興です。これを最優先にしております。その次は、やはりこどもまんなか社会をつくるということ、これに置きたいというふうに考えております。

 また、特に、困難な状況にあるこどもたち、誰一人残さない、そんな富山県でありたいと考え、今回の予算に取り組みました。

 具体的に幾つか申し上げますと、私立高等学校の授業料減免の拡充、これはですね、授業料については年収910万円未満の世帯まで完全無償化ということで、東京都や福井県に次ぐ取り組みと自負をしております。また、入学料については年収910万円未満の世帯まで県立高校並みの負担まで軽減ということで、多子世帯、ひとり親世帯とも他県で例はありません。

 また、フリースクールに通うお子さんたちの支援ということで、学校に行きづらいこどもたちの学校以外、家庭と学校以外での居場所の選択肢を増やすために、フリースクールなどの利用料を助成いたします。上限ですが月額1万5,000円という助成は、全国トップクラスの支援と自負をしております。また、世帯の所得要件を設けていないのは他県で例はありません。

 また、ヤングケアラーの支援、対策事業もあります。これは早期発見、そして適切な支援につなげていくために、ヤングケアラー世帯にヘルパー派遣などを実施いたします。県レベルでのヘルパー派遣は、他県でこれも例がないと考えております。

 また、困難な課題を抱える女性の支援事業、これは女性相談センターの一時保護利用者、あるいは民間シェルター利用者の退所時に新生活応援セットを支給するというようなこと、県レベルでの物品の提供の取組みは他県で例はありません。

 もう少し続けますと、夜間中学に関する調査検討事業、これは不登校や外国人の児童・生徒などの学び直しを支援するという目的であります。県立で考えるというのは比較的先駆的な取組みと言えます。これを検討してまいります。

 また、耳(※目)が不自由な方、それからこどもに対しての支援ということで、耳で聞くハザードマップ、今回の地震を受けて、これを導入したいと考えます。これは令和6年度から、本県のほか7県が導入することになっています。これも取り組みます。

 また、国で新たに創設された子ども・子育て支援事業債というものがありますが、これも積極的に活用して、こども総合サポートプラザの整備に係る工事費に活用します。また、終盤に説明しました県立図書館の魅力向上・発信に係る事業にも充当します。そして、今後は新川こども施設についても活用していきたいと考えております。

 具体的に幾つか申し上げましたが、地震の対応が第一優先、そしてそれとともにこどもまんなか社会の構築、これを次の優先順位として考えてまいりました。

【記者】

 今回、16か月ベースで見ると、ここ近年のコロナ禍の財政規模と同じような、拡大した財政が続いていると思いますが、今回の地震対応で当然の措置だとは思うのですけれども、今後いつの段階で、コロナ前の財政規模に戻さなくてはいけない必要があるのかどうか、その辺の知事の財政運営についての考えをお聞かせください。

【知事】

 先ほども少し触れましたように、コロナ経費は大幅に減ったわけですが、一方で、今回は震災復旧・復興関連の経費が新たに乗ってきたということがあります。

 それとですね、先ほど申し上げた、コロナ禍で中小企業融資を積極的に、資金繰りや存続を支えるために融資した残高が今400億円あります。これについては、順調にいけば順次返済が進むにつれて減ってくると思います。そうすると、5,700億円前後、コロナ前、すなわち令和2年度の当初予算のレベルまで下がってくると思います。

 ただ、物事は思ったようにはいかないものです。今回も地震が起きたように、また何が起こるか分かりません。昨年も集中豪雨の被害が起きたところであります。自然災害だけではなく、今後も何が起きるか分かりません。今回、2月補正予算専決をするときに、財源は財政調整基金に求めました。ですから、かなりそれが減ったりもしています。ということもありますが、ある程度の緊急時対応のそういう基金は手元に持ちながら、でも、極力筋肉質な予算であることは引き続き求めていきたいと思います。そのためには、先ほどから申し上げている不断の事業の見直し、再構築・見直し、またここには県民の皆さんの目線を活用する官民協働事業レビュー、これの成果などもまた活用していきたいと考えております。

【記者】

 毎年恒例でお聞きしている点で恐縮ですけれども、今回の予算案ですけれども、知事なりのキャッチフレーズ等があればお聞かせください。

【知事】

 「震災を超えて、こどもまんなか社会へ。」。とてもシンプルですが、そのような、まさに名が体を表すような、そんなキャッチフレーズを思っています。

【記者】

 新年度予算の中で、次期高校再編も含めた教育検討事業のところの予算計上があったと思いますが、いわゆる県議会の自民党議員会が設置を求めた地域協議会についての項目は特に書かれてはいません。自民が求める地域協議会の設置というところは、現時点では立ち上げは考えていないということでよろしいでしょうか。

【知事】

 県立高校のあり方についてはですね、昨年度はあり方検討、今年度は県立高校教育振興検討会議、そういう有識者会議を走らせています。先般も開催をしていただきました。年度内には、その振興検討会議の取りまとめが出ると教育委員会から聞いています。そして令和6年度は、その取りまとめを受けて、これを私が主催します総合教育会議でさらに深めていきたい、議論を深めていきたいと考えています。

 本年の取組みとしては、先月ですね、高岡と富山、両市で教育振興フォーラムを開催して、多くの方のご意見も伺ったところでございます。また、先月の18日にはですね、この高校教育に関して15市町村の首長さん、それからそれぞれの市町村の教育長さんに一堂に会していただきまして、オンラインでしたが、一堂に集まっていただいてご意見も伺いました。このように様々なご意見を伺うことはこれまでもやってまいりました。

 そして、来年度の総合教育会議では、もっと地域のご意見を聞いていきたいと思いますし、また産業界のご意見、あるいは保護者の代表のご意見、こういったものも、またこどもの意見も聞く機会を持てればというふうに、そのように丁寧に幅広い意見を聞くことは大切だというふうに考えております。

 それで、自民党議員会さんからご提案の、中間取りまとめというご報告をいただいた中に、その地域協議会というものの記述がありました。他県ではそういう例が、愛媛県の例が出ておりましたかね。教育委員会には、元々我々も地域の声を聞くつもりにはしておりますが、この愛媛県のことなども、今調べてもらっているところであります。

 ただ、今のところですが、愛媛県はやっぱり本県とは地形的にちょっと違う、かなり大きいですよね。それから、かなり離れた高校もあるというようなこと、そんなこととか、あと本県は全ての市町村に鉄道が通っている、公共交通が通っている、そんなこともあるという。そのように、ちょっと愛媛県とは置かれた状況が違うということは聞いております。今後それらを踏まえて、どう考えていこうかというところであります。

【記者】

 特に現時点では、何か結論を出されたというわけではないということですね。

【知事】

 そうです。

【記者】

 先ほど、こどもまんなか社会というお話もありましたけれども、やはり人口減少の問題が一番大きな問題なのかなと思います。100万人割れというのも視野に入っているような状況ですけれども、今回の予算で非常にきめ細かくやっているな、配分されているなというふうには感じたのですけれども、果たしてどこまでこの人口減少を食い止められるのか、予算を執行していく上でも、効果的に予算を執行していく必要があると思うのですけれども、人口減少をどこまで食い止められるのかというのは、知事のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】

 国立社会保障・人口問題研究所が、日本の人口減少を予測してから、もう何十年経つわけであります。以来、歴代の内閣が、また歴代の富山県知事が、もう全力で、ありとあらゆることを考えて、たくさんの予算も使って人口減少を止める努力をしてまいりました。ですが残念ながら、今もそれが止まる兆候がありません。止まった状況はありません。

 今、岸田文雄内閣ではですね、この6、7年が少子化を止める最後のチャンス。というのは統計的な計算をしますと、2030年を越えると人口減少はさらに加速度的に、少子化はさらに加速度的に進むことになるという、これは統計的な計算で、ここが本当に最後の、何十年やってきたけれども、最後の踏ん張りどころだというふうな、本当に気迫を感じます。

 今政権のこども未来方針、これもしっかりと受け止めて様々な施策を、本当に言い出したら、さっきも幾つか言いましたが、こども支援のことをいろいろ言いましたが、少子化対策もいろんな政策を打ってまいります。ですから、ここでぜひこれが効いてほしいというふうに考えています。ただ、何十年なかなか効果が生まれてこなかったということを考えますと、本当にここが正念場だというふうに考えております。

 ただ、そういうリアル人口を減らさない、あるいは、できれば反転させる努力は惜しまない一方で、やはりもう一つ大切なのが関係人口1000万を目指すということです。関係人口を増やしていくことにより、県境を越えて富山県を応援してくださる方々が1,000万いらっしゃるということは、たとえリアル人口が減っていく環境の中でも、富山県の活力は引き続き保っていける、さらに成長にもつなげていける、そのような狙いでの「幸せ人口1000万」ということです。これについては引き続き個別にいろいろな施策もありますが、成長戦略の大きな柱ですので、進めていきたいと考えています。

 まとめますと、リアル人口を何とかここで踏みとどまる努力は最大限続けていく一方で、関係人口を増やしていく様々なあの手この手を打っていく、この両輪で初めて歩けると思います。

 それとですね、もう一つ、これは今後の課題ですが、先般、昨年末に多文化共生フォーラムというものを本県も協賛して開催をいたしました。すなわち外国人人材をこれからどう活用していけばよいかという、あるいは外国人人材とどう富山県民は共生していけるのかという、そんなフォーラムでありました。ここでとてもいろいろなことを気づかされました。これについてもですね、今後考えていければというふうに、既にして今2万人も、富山県には外国人の方がおられるわけですけれども、ここに一つの手がかりも感じているところでございます。

【記者】

 新産業の創出の関連で、企業の海外展開の促進ということで、台湾電子設備協会の訪問団を受け入れるというのがあったのですが、台湾の半導体関連の業界だと思いますが、熊本県ではTSMCを誘致するなど、地方創生につながるような取組みかと思うのですけれども、例えば台湾の企業を誘致するとかですね、そういったところまで知事は視野に入れているのでしょうか。

【知事】

 台湾や北海道の半導体の大きな工場のことはいろいろと研究もしております。今回、まだそこまで具体的な話ではありませんけれども、今や半導体産業を支える大きな屋台骨の一つである台湾から、業界の方々いらっしゃるので、しっかりとお話をできればというふうに考えております。

【記者】

 今回集大成のような、任期最後の予算ができましたけれども、これで一つ節目かなと思いますが、秋には知事選がありますけれども、現状知事のお考え、知事選に出馬するかどうか、そして出馬表明するタイミングについて今のお考えをお聞かせください。

【知事】

 本当にいつも背中を押していただいていますが、まずは予算を、昨年の秋に予算編成方針を出して以来、本当に職員みんなに頑張ってもらって、今日こうやって発表するところまでこぎ着けたことです。

 この間に、1月1日の地震ということもあり、先ほどから申し上げているように2度にわたる補正も立てながら、当初予算にもしっかり取り組んでくれて、予定どおり今日発表することができました。あとは、これをこれから議会の皆さんと、より内容を深めていくことというプロセスが必要です。この予算をしっかりと仕上げて、そしてご承認いただくことが、今私がやるべきことだというふうに考えております。それから先のことは、それから先に考えたいというふうに思います。

【記者】

 議会に予算の承認をいただいた後に、いろいろ考えるということでしょうか。

【知事】

 ええ。少なくとも(予算議決)前にはそういうことはないと思います。

【記者】

 まず、地震関連の予算に関して、補正で組んでいかれるということなのかもしれませんけれども、液状化対策というものに関して今のご説明にはなかったと思います。今回、被害を大きくしている大きな要因の一つだと思いますが、今回当初予算には入っていません。今後どのように進めていかれるのかを含めたお考えをお聞かせいただけないでしょうか。

【知事】

 今回の災害を見ておりまして、ある程度の期間、ある程度の予算をもってすれば必ず乗り越えられると思っています。ただ、厄介なのが液状化だということであります。

 比較的直近ですと8年前の熊本地震のとき、あそこでも液状化は起きました。8か所で液状化対策、これは政府のスキームにのっとって対策をしようということだったわけですけれども、8か所ありましたが、そこに住民が住んでおられるわけですから、スキームがまとまるまで紆余曲折があったと聞いています。結果、8か所のうち動き始めたのが2か所であります。現時点でまだそれが完了していない、大変に息の長い、足の長い作業だということ、取組みであるということです。さらにさかのぼると、東日本大震災のときは50か所を超える液状化が起きました。うち、この国のスキームで進められているのが8か所かな、お聞きしています。それぐらいに大変にハードルが高いことと理解しています。

 ただ、実際にこれは市町村が前に出られて取りまとめられることなので、県としては、市町村としっかりと連携をしながら、もしそういった動きが出てくれば、大いにまた支援、あるいはアドバイスしていきたいというふうに考えております。

 今、それが広さで言うと3,000平米が一つの単位、それから住家戸数で言うと10軒が一つの単位。これより、例えばもうちょっと小さいものだったらやりやすいのかということも、今検討をしたりもしているところであります。

 ただ、そんなことをしているうちにも、日がもう1か月は経ったわけでありまして、実際にお困りの皆さんがおられるということ。そこで、少しでも今お役に立とうということで、県のスキームとして、これは市町村とも力を合わせて、また国のお金も入れながらですね、耐震の診断。今実は増えています、元々耐震の診断は結構ニーズはあったのですが、今年に入って地震発災以降、耐震診断のご要望が増えています。同時に、診断をした結果、耐震補強されようというニーズもこれから出てまいります。ですから、耐震診断と補強をセットとして、その液状化で傷んだお宅にご支援をできないかということ、そのような予算は入れてあります。

 1つは、国のスキーム、これに取り組むのかどうか、あるいはそれをもう少しハードルを下げられるものなのかどうか、これについては引き続きやっていきます。市町村と連携をしながらやっていきます。一方で、これも市町村と連携してですけれども、金銭的な支援、経済的な支援で耐震診断、補強、それから液状化への取組み、ご家庭ごとの取組み、そんなことを応援していければというふうに考えております。

 元々スキームがあります。被災者生活再建支援法、これで全壊だった場合は最大300万円のお見舞い金が出ます。それから、県独自の県知事からのお見舞い金というものもあります。それと、さらに補修をするのに使える、これは別の法律ですけれども、70万6,000円という補修費用もあります。それに今申し上げた、新しく予算に盛り込んでおります支援策、一つ一つはそう大きな金額ではありませんが、そのようなものをぜひ組み合わせてですね、被災された皆様の住宅の建て直し、場合によっては再建、このようなものにつながっていけばというふうに思っています。

 でも、これでもちろんゴールではないと思います。引き続きもう少し手厚くできないものかどうか、このようことは検討して、引き続き検討しております。

【記者】

 今おっしゃられた国のというところの中に、以前、ワンチーム会議でも氷見の林市長がおっしゃっていた基金の創設みたいな話も含まれてくるのでしょうか。そことはまた別ですか。

【知事】

 これもなかなか予断は許さない状況とは理解をしておりますが、これは諦めずにですね、要望は続けていければというふうに考えています。実際、熊本の場合も、(基金が)できたのは発災から1年後なのですね。ですから、当時の熊本の皆さんも、諦めずにずっと訴え続けられたのだというふうに思います。富山県も諦めないでいきたい。あるいは他の県とも連携することも必要かと思います。

【記者】

 「富富富」の生産の増強についてですけれども、今回、猛暑というところですごく評価する声も多いと思いますが、一方で種もみとか、カントリーエレベーターのデータの使い方とか、課題もいろいろハードルが高いということも意見で出ていたと思います。その辺の課題の知事のご認識と、それでもやっていこうという意気込みといいますか、そこの辺の方向性についてお伺いできればと思います。

【知事】

 元々「富富富」という品種は、この気候変動を見越して、また環境との共生ということを見越して、高温や、あるいは風害に強いものをできないか。それから少しでも化学肥料などの使用を少なくできないかということ、そういったコンセプトで長年かかってつくってきた品種であります。

 結果的に予想どおりの展開になっていまして、もう異常気象とは言えないぐらいに高温の夏が続くようになりました。また、暴風が吹くこともとても多い。なので、やはりこの「富富富」が今求められる状況にあるというふうに思います。

 今年がまさにその一つの転機の年に当たるかと思いますけれども、コシヒカリの1等米比率がとても低く、50%を切るというところまでいってしまったのに対し、「富富富」は高温に強い品種ということで、1等米比率が9割を超えることになりました。ここで端なくも「富富富」が時代に合った品質であることが証明されたことになります。

 それを受けてですね、今協議会でも、これを機に作付面積を増やしていこうという決議をしたところでありまして、ただ、それに対してもちろん我々県としても、種もみのこととかですね、十分に対応はしていきたいと考えておりますし、また施設改修についても極力対応していきたいというふうに考えております。もちろん課題はあると思いますが、これはもう皆さんご理解いただいていると思いますので、その方向に向けてぶれずに一歩ずつ、今までこの5年間のペースよりももう少し加速をしながら進めていきたいと考えています。

【記者】

 こどもまんなかということですけれども、今回の重点施策にも大変たくさんのことを盛り込んでありますが、一方で、少子化対策というところで言うと、先ほどご自身でもおっしゃいましたが、この6年がラストチャンスと考えたときに、こういうのはいろんな施策が複合的にということではあると思いますが、女性活躍だったり、全てのこどもを取り残さないという施策は充実しているように思います。一方で、婚姻数の増加、そもそも出生率を増加させるという対策で言うと、マリッジサポートセンターとか、その辺になってしまうのですけれども、その辺りの対策は、もうラストチャンスということで、もう少し何かあってもいいのではないかなと思うのですが、少子化対策というところで言うと、知事は今回どういう思いで、どういうところに取り組まれたかというところを教えていただけないでしょうか。

【知事】

 おっしゃるとおりだと思います。子育て支援はですね、これは今富山県にいるこどもたち、あるいはその保護者、親の皆さんに対する応援です。ただ、これは少子化に無縁かというと、そうではなくて、今お一人お持ちのご家庭にお二人目、お二人のところに三人目というふうな、多くのお子さんが生まれる、そんなゆりかごにはなるというふうに思っています。

 一方で、出生数そのものを増やしていく、今富山県にいない人たちの出生数を増やさなきゃならないというふうな問題意識を持っています。我々、出生率はもう追い求めていません。出生数の実数を追い求めている政策に舵を切っています。その一つで、やっぱり婚姻数を増やすということ。それはマリサポなどを通じて、それからそのマリサポのサポーターの皆さんですね、そんな皆さんのモチベーションをアップして、より取組みを強めていただくためのいろんな予算は盛り込んでいます。

 ということで、婚姻の数を増やしていく、これはいつももう皆さんに申し上げておりますが、50年間で婚姻の数が、60%減ったと、65%減ったということ、それと出生数の減少は全く相関しているということ。ですからここが、婚姻数を増やすのは肝だということになります。ただ、県内にいる男女の男性、女性カップルだけでは足りません。ですから、県外から多くの結婚年齢、あるいはこどもを生まれる年齢の方々が富山に増えてこないとならない。

 そのためにということで、これは即効く政策ではないのですが、数年後に効く政策ということで、中学生、高校生のうちから、活躍している女性の経営者、あるいは女性の働く方、そんな方々とのミーティングをセットして、中学生、高校生、すなわち就職を選ぶ前の段階から、そういった富山県の企業を知っていただく、あるいはこんなに輝いて働いておられる先輩女性もおられるのだということを知ってもらう。それが、将来彼ら、彼女らが就職を決めるときに富山県企業も選択肢の一つになるという、そんなことにつながっていくということだというふうに思います。

 ですから、先ほども、繰り返しになりますが、50年間以上やってきた少子化対策がこれといった効果がなかったということが今の立ち位置であります。なので、特効薬はないというふうに思っています。でも、諦めずにやっていくということ、その中の一つが結婚数を増やしていく、そのために女性の活躍できる環境をつくっていく、またそれをサポートする体制をつくっていく、男性たちも育児休業、育児参加することも促していく、そういったことを今回の予算でももちろん盛り込んでいるところです。

【記者】

 ラストチャンスということであれば、もっと思い切ったところがあってもいいのかなという感想を持ったのですが、基本的には、今おっしゃったように女性の流出を防ぐというところからの婚姻数を増やしていくというお考えでの今回の予算ということでよろしいでしょうか。

【知事】

 そうですね。基本的な戦略はそれですね。ただ、流出とは我々は言っていないので、結果的に社会減になっていますねということ、これを何とか反転をさせていきたいという方向性の政策をいろいろと打っているということです。

女性に限らず男性ももちろん社会増してほしいと思っています。

【記者】

 予算規模の話ですが、コロナ前、もう少し前をたどると、基本は5,500億前後ぐらいで推移してきたというのが富山県の当初予算だと思います。いわゆるコロナ関連、コロナのゼロゼロ(融資)の話とかで、もうしばらくしたら5,700億ぐらいにはなるだろうという見通しは分かったのですけれども、その5,500億前後で今後やっていくのか、それとも、今ほどお話があったように、いわゆる子育て・少子化対策というのはこの6、7年というのがラストチャンスいうふうな言葉もあったとおり、しばらくはその5,700億ぐらいでやっていく方針なのかということも含めて、少し教えてください。

【知事】

 先ほどの質問に答えましたが、一定の手持ちの緊急時対応のお金を持ちながら財政運営をしていくことは大切だと思いますが、別に私は最初から総額を決める必要はないと思います。民間企業だって、必要ならば借金をして設備投資もしたりするわけでありますから、あるいはM&Aをしたいということもあるかもしれません。なので、別に総額幾らがいいいかということは、特に私は考えたことはないですね。

 ただ、ずっと5,500億ないし5,700億円で来たのは、それは事実です。でも、令和3年度からコロナが乗っかったので6,000億超えが何かこの3年間続きました。でも、コロナはフェーズが変わった、それでその経費は落ちた。でも、そこに震災関連が乗ってきたということ。そのときそのときのいろんな事情があります。ですから、いわゆる富山県の標準的な財政規模というのは、それは計算の仕方でありますが、それからあまり外れることもないのかなとは思いますけれども、でも、頭にキャップをこれだけで1年間やろうぜということは特に決める必要はないかと思います。そのときそのとき、柔軟にやっていけばいいと思います。もちろん借金が増えたら、それはまた返していく努力もしなければならないということです。

 ちなみに、今、いわゆる県債の残高は、令和5年度から6年度にかけては引き続き減少する様相にあります。

【記者】

 もう一点、地震関連ですけれども、今回災害の検証というか、避難行動の検証の人流データの予算もついていると思いますが、今回の地震でのいわゆる住民の避難行動についての課題感を、知事はどのように思っていらっしゃるかというのを教えてください。

【知事】

 近くは、津波という意味では、東日本大震災の状況を我々は、遠くからですがつぶさに見ていたわけであります。津波と聞いたらとにかく逃げるということが分かっていたのですが、今回テレビのアナウンサーに大変に強い言葉で避難を求められました。それまで、やっぱりテレビをみんな見ていたわけですよね。ですから、そういう意味ではまだまだ身についていなかったのかなという反省はありますが、でも、いざ逃げるとなったら皆さん早かった。ただ、車に乗られた。やっぱり震災で逃げることに慣れていない我々富山県民だったということが、これははっきりしました。まずここが一つ、反省材料だというふうに思います。

 それで、今回、できるだけ記憶が新しいうちに検証していこうということであります。どこに逃げるのか、どこまで逃げるのか、どれだけ逃げるのか、どうやって逃げるのか、こんなことが今後検証して、しっかりとした、あってほしくはないですけれども、次に向けての対策を打っていかなければなりません。

 その上で、1月1日の富山県民がどう動いたかということ、どっちの方向にどれだけの人が動いて、それを年代別に全部分かるデータを分析し活用する、これを予算に盛り込んであります。結構いいお値段しますが、でも、これはやっぱり今後のためということで、しっかりとこれを活用して今後につなげていきたいというふうに考えています。このデータをもって、それもまさにそのときのリアルタイムのデータが取れるわけですから、これを大いに活用して今後に備えるということ、これは効き目のあることだというふうに考えています。

【記者】

 今回の当初予算ですが、隣の石川県は通常の予算ではなく骨格での予算編成となりました。今回の地震で県内でも大きな被害が出ている中で、通常の予算編成にこぎ着けたことについての知事の受け止めを教えていただけますでしょうか。

【知事】

 まず1つはですね、本県も住家被害は1万戸を越えるなど、それから公共インフラ、農業・土木関係も本当に大きな被害は出ておりますが、さはさりながら、比較をすればですね、石川県に比べれば、特に能登のほうですね、能登を含む石川県に比べれば、被害の程度は石川県よりは少ないのが現実です。なので、まずこういった通常のペースで予算をつくることができたということ、当初予算をつくることができたということがあります。

 それともう一つは、やはり何といっても、冒頭にも申し上げたように、あまり内輪を褒めるのはあれですけれども、皆さんにもご理解いただきたいのは職員の頑張りだというふうに思います。通常でも、この年末から年初にかけてというのは本当にもう大変な作業が続きます。予算編成に関して大変な業務量が増えますが、そこにさらに震災対応の補正予算も2回にわたって、それから、今、次の議会にも提出する補正予算もありますので、本当に数次にわたる補正予算を当初予算と並行してやってくれた職員の頑張りだというふうに考えております。

【記者】

 専決処分した2月補正では、石川県への支援というのも盛り込まれていたと思いますが、今後石川への支援ということに関してはどのようにお考えでしょうか。

【知事】

 今、補正専決を2回やったと申し上げました。1月12日の専決の予算は、主にあれはその時点で分かっていたインフラを復旧するための緊急的な予算でありました。その後、政府の支援パッケージが1月25日に出て、それを受け止めるための予算が2月の専決、2月6日にやったものであります。おっしゃるように、その中にはなりわい支援などに対応する予算ですけれども、プラス石川県への支援というものも組み入れました。これは、もちろん1月1日からうちは防災ヘリなども飛ばして石川県への支援を続けてきました。また、緊急消防援助隊はずっと出し続けました。それから県警も出し続けました。それで、今、DMAT、DPAT、DWAT、DHEAT、それから保健師さんなどなどの支援も続けてきました。やはりこれは多分1か月、2か月で終わることじゃないと、そういうことでやっぱり予算もしっかりつけようということで、補正に盛り込んだことであります。

 なので、これからもしっかりと取り組んでいく、もちろん本県の被災者の生活再建、また企業の再建の支援、それからインフラの復旧、これらは着実に進めてまいりますが、一方で、できるだけの石川県への支援は続けていく必要があろうかというふうに思います。

 もう一つは、今163人、患者さんやご高齢者の方を受け入れています。それから330人を超える方々の2次避難も受け入れております。こういったものも、引き続き続けていく必要があろうかというふうに思います。

 なので、質問に答えるとすれば、これからもある程度の期間続けていく必要があろうかと思いますし、続けていくつもりでおります。

<県庁活性化に関すること>

【記者】

 組織の見直しのところで、今回、小中学校課と県立学校課を改変し、まず教育みらい室というような形で部屋を置いた上で、そこに小中学校課、県立高校課という、いろいろ担当を置いたというところの狙いというか目的をお聞かせください。

【知事】

 これまで学校教育に関する、もちろんいろんな課題が日々あります。それらについては県立学校課、これは当然高校と、それから特別支援ということになりますが、それと小中学校課、これは小・中学校は基本的に市町村の管轄で設置者としての責任がありますけれども、それをつかさどるのが小中学校課で、それぞれ対応してきました。

 でも、こどもたち、生徒・児童を取り巻く課題は本当に複雑になって、多様になってきています。いじめ、不登校、それから虐待などなど、いろんなことが起きています。それらを、やっぱり学校別に分けるのではなくて一貫して見る必要があるのではないかという問題意識であります。

 ですから、県立学校、あるいは市町村立学校という枠を越えてフラットな組織として、縦割りでやるのではなくて、様々な課題にスピーディーに、そして的確に対応できる組織にしたいということがあります。そのような基本的な問題意識、考え方から、この教育みらい室をつくり、3つの担当を設けて体制を強化したところであります。

 具体的にはですね、今言ったように不登校の児童・生徒、あるいはいじめなどに対応するために、児童生徒支援担当というものを一つつくります。それから、特別支援教育対象の児童や生徒の数の増加が見込まれていますので、これらを迅速に、また円滑に進めるために、特別支援教育担当というものも新しくつくります。それと、中学校卒業予定者は、今後も統計の事実として減り続けることが今のところ予想されておりますので、高校教育の実現の、先ほどもご質問がありましたが、高校教育振興検討会議を進めていますが、その規模や学科、コースの見直しなども進めているところであります。それで、タイミングによって県立高校の再編も考える必要があるということですので、これらを担当する県立高校改革推進担当というものも新たにつくりました。教育みらい室の中に、この3つの担当をつくり今後の、来年度以降の教育行政を進めていくということになります。

4.関連ファイルのダウンロード

【資料1-1】令和令和6年度当初予算案について(PDF:7,166KB)

【資料1-2】令和5年度2月補正予算(案)について(PDF:881KB)

【資料1-3】富山県成長戦略アクションプラン(令和6年度版)概要(PDF:123KB)

【資料2-1】令和6年度の県庁活性化の取組みについて(PDF:1,566KB)

【資料2-2】組織改編の内容(PDF:221KB)

【資料2-3】富山県職員人材育成・確保基本方針(概要)(PDF:606KB)

【資料2-4】富山県職員人材育成・確保基本方針(PDF:2,591KB)

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〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁本館2階

電話番号:076-444-3133

ファックス番号:076-444-3478

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