河井寛次郎展|富山県水墨美術館
近代陶芸界に大きな業績を残しながらも、生涯、無位無冠を通した河井寛次郎。その人柄は、いつも子どものように感動する心を失わなかったと言われています。日々の生活に素を尊び、ありとあらゆる物事の中から喜びを見出しながら制作された寛次郎の作品は、時代を超えて今なお多くの人に親しまれ、愛され続けています。
本展は、河井寛次郎(1890年~1966年)の生誕120年を記念し、その業績を回顧します。出品作品は、寛次郎コレクションとして名高い京都国立近代美術館の所蔵品、故川勝堅一氏が収集した川勝コレクションを軸に、初期から晩年までの代表作品を一堂に集め、独自の作風への確立へと果敢に陶芸の美を追求しつづけた陶工・河井寛次郎の魅力とその軌跡を辿ります。
また、今回は寛次郎が民藝運動を通して密接な交友をもった濱田庄司、黒田辰秋、芹澤けい介、安部栄四郎や、特に本県とゆかりの深い板画家・棟方志功の作品をあわせて展示し、作品を通して寛次郎との交流の跡と人間像に迫ります。

河井寛次郎「青薬菱花鉢」1943年
京都国立近代美術館

河井寛次郎「白地草花絵扁壺」1939年
京都国立近代美術館
ミラノ・トリエンナーレ(1957年)グランプリ受賞作

河井寛次郎「木彫・像(うさぎ)」1955年
河井寛次郎記念館

河井寛次郎「打薬扁壺」1962年
京都国立近代美術館

棟方志功「ニ菩薩釈迦十大弟子(部分・普賢菩薩の柵)」
1939年・富山県立近代美術館

河井寛次郎「鉄薬丸紋隅切鉢」1939年
京都国立近代美術館

棟方志功「川勝コレクション・河井寛次郎鐘渓窯」
1968年・京都国立近代美術館

棟方志功「鯉魚の図」1963年
富山県水墨美術館
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- 会期:2010年11月12日(金曜)~12月19日(日曜)
- 休館日:月曜日(ただし、11月22日は開館)、11月24日(水曜)
- 開館時間:午前9時30分から午後5時まで(入室は午後4時30分まで)
- 観覧料:〈当日〉一般1,000円(団体800円)、大学生700円(団体500円)/〈前売〉一般のみ800円
- ()内は20人以上の団体料金
- この料金で常設展も観覧できます。
- 小学校・中学校・高校等の児童・生徒及びこれらに準ずる方、各種障害者手帳をお持ちの方は観覧無料です。
- 主催:「民藝の美」実行委員会(富山テレビ放送、富山県水墨美術館)
- 共催:北日本新聞社
- 特別協力:河井寛次郎記念館、京都国立近代美術館
- 特別協賛:北陸銀行
- 協賛:リードケミカル、五万石、富山法人会
- 問合せ:富山県水墨美術館/〒930-0887富山市五福777番地/Tel.076-431-3719/Fax.076-431-3720