更新日:2025年2月26日

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新型コロナウイルスゲノム解析検査状況

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富山県における新型コロナウイルスオミクロン株亜系統の流入状況(ゲノム解析検査)

 

 

  • 富山県衛生研究所では新型コロナウイルスの遺伝子配列を次世代シーケンサー(NGS)を用いて解読し、県内で現在、どのような株がどれくらいの割合を占めているかを調査しています。
  • 2022年から国内で発生しているオミクロン株ですが、現在もその亜系統株による感染継続が見られています。
  • 本県において、2024年初頭から4月にかけて流入が見られていたJN.1株は、4月以降にはJN.1株の派生株であるKP系統株に置き換わる形で、現在までKP.3株の流行が続いています。
  • 10月からは、新たにJN系統株からの組換え株であるXEC株の流入が見られ、現在まで約30〜40%程度を維持しています(この数値は解析数が少ないために正確なものではありません。暫定的なものとしてお考えください)。
  • XEC株は、KS.1.1(JN.1.11.1.3)とKP.3.3(JN.1.11.1.3.3)の組換え株として、2024年8月にドイツで見つかり、その後、世界各国で優勢株となりつつあります。国内でも東京都では11月下旬時点で30%近くを占めていることがわかっています。
  • XEC株はKP.3株と比較して、スパイクタンパク質中に2つのアミノ酸置換(S:T22NとS:F59S)が認められ、これまでの免疫を回避して流行しやすくなっています(KP.3.1.1株と比較して、1.1〜1.2倍実効再生産数が高い) (Kaku Y, et al. Lancet Infect Dis. 24: e736, 2024)。
  • オミクロン株の亜系統「JN.1」系統に対応した新型コロナウイルスワクチンの高齢者定期接種が10月から開始されています。KP系統株やXEC株に対しても、JN.1株と同様にウイルスの感染中和に効果を示すことが分かっています(Uriu K, et al. Lancet Infect Dis. S1473-3099(24)00810-7, 2024)。
  • オミクロン株の亜系統による細かな分類および世界の流行状況については、東京都健康安全研究センターHPをご参照ください。(https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_virus/worldmutation/(外部サイトへリンク)
  • 国内の流行状況(サーベイランス速報・週報)については、国立感染症研究所HPをご参照ください。(https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/12015-covid19-surveillance-report.html(外部サイトへリンク)
  • 衛生研究所では、引き続きゲノム解析による変異株の確定、新たな変異株の流入の可能性、流入経路の特定などに関しても、モニタリングを行なっていく予定です。

お問い合わせ

所属課室:厚生部衛生研究所ウイルス部

電話番号:0766-56-8143

ファックス番号:0766-56-7326

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