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更新日:2023年3月14日

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自然科学による旧石器時代研究

しぜんかがくによるきゅっせきじだいけんきゅう

このコーナーの情報は2000年11月に発覚した「旧石器捏造事件」以前のものですので、今日では否定されているものも含んでいますが、執筆者の著作権を尊重してそのまま掲載しています。ご了承ください。

動物の生体に含まれる脂肪成分はその動物の種に特有の脂肪の組合せやステロ-ルをもち、かつ永く残存する性質があります。この特質を利用して何万年も前の石器に付着して残ったわずかな脂肪酸を分析して動物の種類を知る方法が開発されています。宮城県の馬場壇A遺跡の石器からはオオツノシカやナウマンゾウ、北海道の美利河1遺跡の石器からはシカの脂肪酸が検出され、これら動物がこの石器で調理されたことが確認されています。


また、顕微鏡で石器に残された使用痕跡を観察することによって、その具体的用途を探る研究も進んでいます。宮城県座散乱木遺跡の石器の使用痕分析では、木・骨・皮などを削ったりかきとったりしたことが判明しています。


花粉分析は当時の環境を知るための重要な研究法です.花粉は地中で化石として残ることから、顕微鏡で形愈どを調べることにより、当時の植物の生態を復原することができます。後期旧石器時代の日本列島は東日本で亜寒帯針葉樹林が、西日本では冷温帯落葉広葉樹林が広がるかなり寒い気候であったことがわかっています。富山県では立野ヶ原丘陵上の福光町土生新で植物遺体がみつかり、二万年前は今より相当寒い気候であったことが報告されています。


←左 顕微鏡を使っての使用痕分析
←右 石包丁に残っていたイネ刈りによる使用痕

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