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更新日:2025年3月21日
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標記のことについて、研究成果が学術誌「Japanese Journal of Infectious Diseases」に公表されました。
食中毒事例等において検出されたClostridium perfringens(ウエルシュ菌)について、菌株の異同を判別する手法として、これまでパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)法が用いられてきました。しかしながら、PFGE機器の生産およびメーカーによるサポートが終了することから、代替法として次世代シークエンサー(NGS)を用いた解析が利用可能かを検討しました。
実際に富山県において2023年に発生したウエルシュ菌による集団感染事例の分離株を用いてNGSによる検討を実施しました。NGSによる解析結果では、患者分離株および食品由来株は極めて近縁であり、これらは従業員由来株とは関連性が低いことが分かりました。この結果は、従来法であるPFGEによる解析結果と一致しました。
本検討により、今回取り扱った事例についてはPFGEの代替法としてNGSによる解析が有効であることが判明しました。今後もウエルシュ菌による事例等で得られた菌株での検討を蓄積し、NGSによる解析が様々な事例において有効かを検証していくことが重要と考えられます。
Japanese Journal of Infectious Diseases
Investigation of an outbreak of Clostridium perfringens in Toyama, Japan, 2023 using single-nucleotide polymorphism analysis for genotyping
「2023年に富山県において発生したウエルシュ菌集団食中毒事例におけるNGSを用いた型別法の検討」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yoken/78/1/78_JJID.2024.189/_article (外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
齋藤和輝、木全恵子、綿引正則、磯部順子、金谷潤一、池田佳歩、竹内崇1※、松崎千春2※、大石和徳
1※富山県生活衛生課(現 砺波厚生センター)
2※高岡厚生センター射水支所
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