更新日:2021年3月23日

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感染症

感染症とは、細菌やウイルスなどの微生物がヒトの体に入り込み、発熱、下痢などの症状が出ることを言います。感染経路としては、ヒトや動物から感染する場合、土などの環境中から感染する場合など様々な経路があります。

(医療機関向け病原体検査票のダウンロードはこちら)

1.細菌

細菌は、ウイルスよりも一般的に大きく、通常の検査室で培養が可能です。遺伝情報としてDNAとRNAを持ち、核膜を持たない原核生物に属している単細胞の目に見えない微生物の総称です。

ヒトに病気をおこす細菌には、大腸菌、黄色ブドウ球菌、カンピロバクター、結核菌などが知られています。多くは、温度が高くなると盛んに増殖するため、気温の高い夏期に細菌感染症が多くなります。菌によっては、死滅したのちでも産生した毒素でヒトに危害を与えることもあります。

細菌による感染症の治療には、抗生物質や抗生剤と呼ばれる薬が使われます。近年、これらの抗生物質が効きにくい菌(薬剤耐性菌)が世界的に増えており、大きな問題となっています。

細菌部では、これらの感染症に対応し、流行・蔓延を予防するため、環境や食品の細菌検査によって、感染源の特定や治療に有用な結果・情報を提供しています。また、県内の医療機関で診断のために分離された細菌についても、検査や共同研究を行っています。

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2.ウイルス

ウイルスはヒトや動物の生きた細胞の中でしか増殖できない原始的な生命体です。遺伝子情報として、細菌は、DNAとRNAの両方の核酸を持ちますが、ウイルスはどちらか一方の核酸しか持っていません。

ウイルス感染症には、現在使用されている抗生物質は効かず、有効な治療薬はほとんどありません。そのため、ウイルス感染症への対処法は、ワクチンによる予防(予防接種)や患者の抵抗力(免疫)を高める治療が行われます。形態や遺伝子の種類によって多くのウイルスが知られています。

ウイルス部では、県内の医療機関や厚生センター・保健所から依頼を受けた検体について検査を行っています。主な対象疾病は、インフルエンザ、上気道炎・下気道炎、無菌性髄膜炎、感染性胃腸炎、麻しん、手足口病、ヘルパンギーナ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)です。

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3.リケッチア

リケッチアは生きた細胞の中に寄生する非常に小さな細菌の仲間で、その中には多くの種類があります。わが国では、ツツガムシ病、日本紅斑熱、が主なリケッチア感染症です。木や草むら土の表面にいるマダニやツツガムシに刺されることによって感染します。当所では、野山に生息するダニの調査やリケッチア症が疑われた患者の確定診断検査を行っています。

4.感染症流行予測調査事業

感染症流行予測調査事業とは、細菌やウイルスなどに対するヒトや動物の抵抗力の状態を調べたり、感染症を広げる媒介昆虫の発生状況を調べることにより、感染症の流行予測を行う事業です。この情報を県民に提供し、感染症の予防に役立てることを目的としています。

富山県では、ウイルス感染症として、日本脳炎、インフルエンザ、ポリオ(急性灰白髄炎)について行っています。

本調査を実施するに当たり、保育所、学校、病院をはじめとする関係の皆様にご協力いただいております。この場をお借りし、お礼申し上げます。

 

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お問い合わせ

所属課室:厚生部衛生研究所 

〒939-0363 射水市中太閤山17-1

電話番号:0766-56-5506

ファックス番号:0766-56-7326

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