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更新日:2021年7月5日
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ふるさとの未来をつくるのは、自然を愛する子どもたちです。
富山県南西部に位置し、南砺平野中南部の水田を潤す桜ヶ池は、県内屈指の観光地として広く親しまれています。地区では「懐かしく美しい風景命あふれる水と土私たちのふるさと、私たちの手で守ろう」をキャッチフレーズに、「美の里保全活動」をはじめとするさまざまな活動に取り組んでいます。

[作成:平成20年9月]
この地に生まれてよかった。自然の恵みのありがたさを子どもたちに肌で感じてもらおうと、2000年から城端地域の有志、農業者、ナチュラリスト、ボーイスカウトのリーダーやサラリーマンなどが集まり、桜ヶ池自然体験教室を始めました。
周辺の畑を借りてサツマイモの植え付けから収穫までを体験し、自然の中で焼き芋を楽しんだほか、山菜や木の実を採って味わったりしました。また、四季を通じて植物や昆虫の観察をしたり、里山の木々やツル、花などの素材を使ったナチュラルクラフト、リース、竹とんぼ、紙鉄砲や水鉄砲づくりなど、さまざまな体験教室を開講しています。
地域では、これまでも「あぜ道とせせらぎづくり」や「田んぼの生き物調べ」など、さまざまな自然活動に取り組んできましたが、今後はこれらをより充実させた「美の里保全活動」として、体験学習をはじめとする独自の活動に取り組んでいきます。
近年、桜ヶ池周辺は里山の荒廃から、オミナエシやキキョウといった植物が、あまり見かけられなくなってきています。
そこで、桜ヶ池自然体験教室のメンバーは「自然環境保護も大切にしよう」との思いから、平成13年、桜ヶ池上流にある水芭蕉広場のボランティア活動を始めました。広場の雑草刈りや水路補修のほか、各家庭で栽培されたミズバショウの苗を譲り受け、植え付けを行いました。毎年5月、桜ヶ池周辺には約5万株のミズバショウが、可憐な姿を見せてくれます。
桜ヶ池誕生のエピソード///陸軍の大演習地に大ため池を!?
この地域では、古くから山田川の水をかんがい水にしていました。しかし、水量が少ないため、常に水不足で、農民の間でも水争いが絶えませんでした。そこで昭和初期の頃、山田川沿岸耕地整理組合初代理事長の井口仁志氏を中心に山田川沿岸水利補給事業が計画されました。当初、山田川の水をせき止めて貯水湖を造る計画でしたが、調査の結果、断念。しかし、あきらめきれなかった井口氏は立野ヶ原演習地内(日本陸軍第9師団野砲演習場)に大ため池を造ろうと考えたのです。井口氏は、「大きなことを成し遂げるには、まず身近なことから」と、陸軍や県に何度も足を運び、村人たちにもため池の大切さを説いて回りました。この努力が実り、昭和16年7月に工事を着工。戦中戦後の厳しい時期を乗り越えて昭和29年3月、貯水量145万トン、最大水深24メートルの大ため池が完成しました。
桜ヶ池の歴史再発見///湖の底で静かに息づく往時の歴史
| 明治30年の始め頃、立野ヶ原一帯は、日本陸軍第9師団金沢連隊砲兵隊演習場として、買収されました。当時、桜ヶ池中央部から南側(上流)には西原集落(20数戸)がありました。
池の水門補修工事などで減水になると、湖底中央部には当時の臼中街道が姿を見せます。この街道は、昭和初期まで臼中、刀利の住民が山菜や炭を背負って城端へ行き、帰りには生活物資を運んだ貴重な生活道路でした。道路より上流は水田と住居跡が広がり、屋敷跡の土間の泥を取り除くと、今でもしっかりした漆喰を見ることができます。 |
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