更新日:2021年6月29日

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基金活動利賀村[坂上]

「演劇の利賀」「そばの聖地」と言われ、全国にその名を知らしめた南砺市「利賀村」。現在は少子高齢化で、以前は約1500人いた人口も、半分以下に減少。生活そのものの「後継者」が不在で、地域活動の停滞が危惧されています。そんな中でも、「自分の農地は自分で耕す」のプライドを捨てず、70歳を迎えた今日も、「利賀百姓塾」の塾長として、地道な挑戦を続ける南砺市利賀村坂上在住の中西さんを訪ねました。

「出会いふれあい助け合い(結)そして喜び」


平成二十三年、利賀村坂上集落において、「利賀百姓塾」の活動が始まっています。
棚田を保全し、都市農村交流による農業体験などの活動を通じ、農村の原風景を守るとともに、地区ならではの魅力を発信し、地域の活性化を目的とするものです。
春の稲の手植えから始まり、草取り、秋の稲刈り、ハサ掛け、晩秋の収穫祭という農業体験をベースに、地域の森トレッキングなどを組み合わせ、年間を通じて都市農村交流事業が展開されています。仕掛け人は、坂上集落で民宿「中の屋」を営む中西邦康さん。「コメ作り」をきっかけに、地域の農業、自然、文化、伝統技を融合した新たな交流の発掘を目指しています。
「労働を通し、共に汗を流すことこそが、出会い・ふれあい・助け合い(結)・そして喜びに繋がり、地域が元気になる。」と住民に声をかけ、地域の一体感を大切にされています。今後、体験者同志が自然に繋がるような仕掛けづくりを課題として挙げ、山村の豊かさと厳しさが育んできた「暮らしの技」と「人の繋がり」を大切にする「利賀村のような暮らし」を、体験者の皆さんに提案していきたいと、今日も汗を流しながら、農地を耕し、山を守っています。

利賀百姓塾塾長

中西邦康さん


 

親から受け継いだ農地は、自分で耕す

百姓塾」の活動などにより、集落内の棚田は美しく保たれ、富山県の棚田ガイドブックにも掲載されています。一方では、少子高齢化による後継者の不在が加速する中で、利賀村地域では、農業公社に農地を集約する対策が進められました。結果として、農地の荒廃はストップし、現在も幹線道路沿いの農地では、米、そばの作付が行われています。しかし、その反面、住民の農業への「無関心化」が進み、子どもへの「継承」がされない農地が増加しています。
中西さんはこうした現況に、「景観を守ることだけを考えていては、農村で息づいた『精神』や『技』が消えていくのではないか?」と、地域の現状に警鐘を鳴らしています。
中西さんは現在70歳。「まだまだこれから」という意気込みの中にも、様々な「不安」も残るそうです。

利賀百姓塾田植え作業

 

 

利賀百姓塾稲刈り作業

 

これからの地域農業のあり方を、地域住民を中心に、農業公社、行政、さらには交流活動に参加し理解を深める都市住民も含めて、もう一度考える機会が求められているのかもしれません。

どぶろくまごたりんはいかが?

今年の7月、利賀村に新たな地域活性化の種となる「どぶろく」が商品化されました。名前は、「まごたりん」。中西さんの祖父がお酒が大好きな方で、いつもお酒が「たりん、たりん」と言っていたそうです。そのお孫さんが中西邦康さんであることから「まごたりん」の名前がつきました。まごたりんの完成は、中西さんの根気強い取組みと、周囲の仲間の協力による成果が形になった瞬間でもあります。
「仕上がったどぶろくの味は、爽やかでフルーティー」と、笑顔の中西さん。原料は、利賀百姓塾で、有機質肥料を使用し化学合成農薬を使用しないで栽培した米と、坂上の上流で湧き出る「鴻の貴水(こうのきみず)」を使い、利賀ならではの味を目指したそうです。
「地域をもっと元気にしたい」という気持ちが、中西さんの様々な取組みのエネルギーの源。
平成二十三年三月に南砺市が「どぶろく特区」の認定を受けると、県食品研究所に二ヶ月間通い、今年の六月にやっとの思いで酒造免許を取得されました。また、製造工場は自費で自宅を改造されました。今後は利賀村地域の飲食店に提供するほか、地域のイベントでも販売し、地域活性化を目指します。

「まごたりん」のお問い合わせ
中西邦康さん
電話:0763(68)2104

 

お問い合わせ

所属課室:農林水産部農村振興課 

〒930-0004 富山市桜橋通り5-13 富山興銀ビル4階

電話番号:076-444-3380

ファックス番号:076-444-4427

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