ツキノワグマによる人身被害防止について
県では、県民の皆様がクマと遭遇し、被害にあわないためにも、市町村等関係機関とともに各種対策を実施しています。
クマと遭遇したときにどう対処すればよいかは、その時の状況(地形、天候、時間、クマの生理や個体差など)により、それぞれ異なります。
そのため、まずは、遭遇した場合にどう対処するかではなく、遭遇しないために何をすべきかが最も重要です。
このことから、クマによる人身被害を防止するために、下記について、県民の皆さんにご理解と実践をお願いします。
1.クマを引き寄せていませんか?
- (1)柿はクマの大好物です。人家のまわりでは収穫予定のない柿の実を撤去又は木を伐採するようにしてください。なお、過去5年間(令和3~7年度)で秋に発生した人身被害11件のうち、そのほとんどである10件では、クマの誘引物となる柿の木が確認されています。
- (2)人家のまわりに生ゴミなどを無造作に捨てたり、置いたりしないでください。
- (3)キャンプや登山、渓流釣りなどで出たゴミは管理を徹底し、必ず持ち帰ってください。
- (4)山野にある墓地の供え物等は持ち帰るようにしてください。
2.クマと遭遇しないために
- (1)クマに自分の存在を知らせてください。クマは、嗅覚や聴覚が人間より優れ、人の接近をいち早く察知し、人を避けます。ラジオや鈴などで音を出して行動してください。ただし、風や雨、川の音などで人の気配を察知できないことがあるので、過信は禁物です。
- (2)クマのいるところで行動しないでください。クマは明るい場所を避けるので、できるだけ見通しのよい明るい場所で行動してください。クマの糞や足跡などを見つけたら、注意して引き返してください。
- (3)早朝や夕方の外出は注意が必要です。クマは、朝方や夕方に活発に行動します。この時間帯に外出する場合には、単独での行動は避けてください。特に、クマによる農作物等の被害歴がある場所での行動は危険です。
3.それでも、クマに遭遇してしまったら
- (1)子グマに出会った時は、そっと立ち去ってください。見えなくても、親グマが近くにいますので大変危険です。
- (2)とにかく落ち着いてください。
- ア.クマまで距離があるようなら、そっと立ち去ってください。
- イ.急に大声を出さないでください。大声を出したり、ものを投げつけたりすると、クマは興奮します。クマに逃げる機会を与えるよう心がけてください。
- ウ.静かに退避してください。クマから目を離さないようにして、できるだけゆっくりと後退してください。持ち物(帽子や衣類など)を静かに地面に置いて、クマの注意をそらしてください。クマとの間に立木などの障害物をおける位置まで移動できれば、突進を防ぐこともできます。
- (3)走って逃げないでください。クマは、「逃げるものを追う」習性があるといわれています。背中を見せて逃げるなど、不要な刺激を与えることは危険です。
- (4)急所を守ってください。万が一、クマが襲ってきた場合には、反撃することも考えられますが、走ることや木に登ることにおいてはクマの方が勝っています。確実な防御方法はありませんが、ダメージを最小限にするために、最初の一撃を避けて、自分の急所(頭部や首)を両手でしっかり抱えて、くぼ地や岩陰にうずくまり、クマの攻撃をしのぐ方法が有効だといわれています。
4.情報を提供してください
- (1)クマを目撃した場合は、直ちに、その場所の市町村または警察署へ連絡してください。情報が多く集まれば、パトロールや集団登下校などの対策が迅速に実施できます。
- (2)提供していただきたい情報は、「場所」「時間」「大きさ」「クマが何をしていたか」などです。
- (3)クマによる人身被害が発生した場合や建物周辺に出没した場合など、緊急を要する場合は、110番や119番でも対応しています。通報をいただければ、直ちに関係機関に情報が共有され、クマの捕獲や捜索、パトロールとともに、地域住民等への注意喚起を行う体制となっています。
5.その他
- (1)富山県内の山間地は、自然環境が豊かで、クマ(ツキノワグマ)も令和6年度時点で約1,450頭生息していると推定されています。クマは国内の数少ない森林性大型哺乳類であり、私たちの住む自然界を構成する大切な一員です。
- (2)過度に恐れる必要はありませんが、人とクマとの遭遇を少なくすることが、被害の防止につながります。
6.関連ファイル