更新日:2026年9月7日
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本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
先月27日から県内では記録的な豪雨となり、600を超える家屋の浸水被害のほか、多くの公共土木施設や農地等において、極めて大きな被害が発生しました。被害を受けられた多くの方々に心からお見舞いを申しあげます。
県では、今般の豪雨に際し、速やかに災害対策本部を設置し、被害状況の把握や応急対応にあたりました。また、高岡市、氷見市、小矢部市および射水市の4市に災害救助法を適用するとともに、被災住宅の応急修理や中小企業・農林漁業者への金融支援などの支援策を被災者支援パッケージとして取りまとめています。さらに、本年1月に全市町村との間で締結した「チームとやま」相互応援協定に基づく氷見市への人的支援のほか、応援協定を締結している民間団体と協力した支援にも取り組んでいるところです。
被災箇所の復旧に向け、発災後来県されたあかま二郎防災担当大臣、金子恭之国土交通大臣、鈴木憲和農林水産大臣に対し、激甚災害の指定や公共土木施設、農地などの早期復旧への支援について要望しました。引き続き、被害の全容把握に努め、本定例会での追加の補正予算案の取りまとめに向け準備を進めるとともに、市町村と連携して、一日も早い復旧と被災者の生活再建への支援に全力で取り組んでまいります。
また、去る7月、令和8年熊本地震が発生しました。亡くなられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、今なお避難生活を余儀なくされている方々をはじめ被害を受けられました多くの方々に心からお見舞い申しあげます。
県としましては、県と市町村で構成する「チームとやま」による職員派遣や災害派遣医療チーム(DMAT)の派遣、水循環型シャワーの貸出しや非常食の提供など、様々な支援活動を行ってきました。今後とも、一日も早い生活の安定と復興をお祈り申しあげますとともに、できる限りの支援に努めてまいります。
また、先月18日、長きにわたって県政および国政においてご活躍された綿貫民輔さんがご逝去されました。
これまで北陸新幹線の開業や東海北陸自動車道の全線開通、利賀ダムの建設促進など、富山県の成長の礎を築かれるとともに、日本海国土軸の形成をはじめとする国土の均衡ある発展や社会資本整備の推進に対する多大なご貢献をいただきました。ここに、心から御霊の安らかならんことをお祈り申し上げます。
つぎに、当面の諸問題について申しあげます。
まず、令和6年能登半島地震からの復旧・復興につきましては、これまでロードマップの点検・見直しを図りつつ、スピード感を持って対応してきました。特に被害の大きい液状化対策については、長期間にわたり多額の費用を要することが全国共通の課題となっています。そのため、先月、東日本大震災および平成28年熊本地震により被災した県や市町と合同で、国に対し、液状化対策工事に対する継続的な財政的・技術的支援や施設の長寿命化への支援を要望し、来年度予算の概算要求に盛り込まれたところです。引き続き、復旧・復興の加速化を最優先に取り組んでまいります。
また、地域防災力の向上については、来月、富山市および立山町を中心に実施する県総合防災訓練において、避難所運営の効率化に資するシステムの実証実験など、より実践的な取組みを行うこととしており、今後も、市町村などと連携し、地域の防災体制の充実・強化に取り組んでまいります。
つぎに、本県の経済情勢などについて申しあげます。
本県経済につきましては、生産は一部に弱い動きがみられますが持ち直しの動きがみられ、個人消費も持ち直しの動きがみられます。また、先行きについては、中東情勢の影響をはじめ、物価上昇や金融資本市場の変動などによる下振れリスクや自然災害が経済に与える影響に十分注意する必要があります。
本県においては、生産性向上を起点とした持続的な賃上げの実現や、物価高騰対策・消費喚起の取組みを進める中小企業・小規模事業者を後押しするため、「富山県経済の好循環加速化パッケージ」を策定し、事業効果の早期発現に向け、価格転嫁による経営改善や省力化・省人化に対する支援などに迅速に取り組んでいるところです。
また、7月に閣議決定された「骨太の方針」では、責任ある積極財政の考え方のもと、危機管理投資や成長投資を大胆かつ戦略的に進め、「地域未来戦略」では、全国各地に産業クラスターを戦略的に形成するとともに、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図ることとされています。
本県では、7月に5つの重点分野を柱とする富山県地域産業成長プランを取りまとめました。このうち、マテリアル、バイオ・医薬品の2分野の計画については、先行する形で国による確認が完了し、先般、正式に認められたところであり、残る3分野についても、引き続き国との調整を行ってまいります。また、魚津市にある半導体製造拠点の大規模投資計画が国の認定を受けたところであり、こうした動きも踏まえ、今後、重点分野を中心に、県内産業の持続的な成長や地域全体の活力向上に向けた取組みを進めてまいります。
人材確保・活躍の推進につきましては、多様な人材と県内企業を繋ぎ、スポットワークの利用を促す県独自の人材マッチングサービス「富山マッチボックス」を7月に開始するとともに、「とやま人材活躍応援団」と連携し、「人材確保・活躍の富山モデル」の構築に向けた取組みを進めてまいります。今後とも、より効果的な施策を検討するなど、人材確保・活躍パッケージの推進に取り組んでまいります。また、自治体で働く意義や魅力などをPRするイベントを、先月、初めて県と全市町村との連携のもとで開催したところであり、引き続き、公務人材の確保にも取り組んでまいります。
スタートアップ支援につきましては、先般、大きな成長が期待される県内企業6社を選定し、集中的な支援を開始したほか、今月末には、県内企業や支援機関などの交流促進イベントを開催することとしています。引き続き、スタートアップエコシステムの形成を進めてまいります。
高校教育につきましては、「新時代とやまハイスクール構想」実施方針をふまえ、7月に再構築ガイドラインおよび第1期設置方針の案を取りまとめ、意見交換会やパブリックコメントを通じ、県民の皆さんから多数のご意見をいただきました。今後も、「こどもまんなか」の視点で、第1期校などの開設に向けた取組みを着実に進めてまいります。また、夜間中学については、7月から体験授業や説明会を開催しており、令和9年4月の開校に向けて準備を進めてまいります。
多文化共生の推進につきましては、新たな条例および基本計画の検討にあたり、企業や学習支援の現場などを訪問し、現状や課題について意見交換するとともに、県内4か所でタウンミーティングを開催し、県民の皆さんからご意見をお聴きしたところです。今月9日には、第4回の有識者検討会を開催し、条例と基本計画の素案についてご議論いただく予定であり、幅広く意見を聴きながら検討を進めてまいります。
ブランディングの推進につきましては、今月12日、北九州市において「すしサミット」を開催し、北九州市やJR西日本に加え、石川県や福井県、広島県、下関市と一緒に、寿司をはじめとする各地域の魅力の発信や今後の連携に向け意見交換を行うこととしています。また、情報発信体制を強化するため、来月から、地域おこし協力隊2名を「すし県とやま発信隊」として採用し、「寿司といえば、富山」の全国的な認知度向上を図ってまいります。
観光の振興につきましては、黒部宇奈月キャニオンルートツアーが来月いよいよ始動します。これを契機として、本県への注目を高め、その効果を県内全域へ波及させるよう、市町村、関係団体と連携して魅力ある観光地域づくりに取り組んでまいります。
国際交流・国際観光の推進につきましては、7月末から先月初めにかけてオレゴン州とカリフォルニア州を訪問し、政府機関や企業、大学との意見交換を行ったほか、現地旅行会社やメディアを対象とした観光プロモーションを通じて本県の豊かな自然、食、歴史文化など多彩な魅力を大いにアピールしてきました。来年7月には、そろばん世界大会が富山市で開催される予定であり、引き続き、今回の訪問を契機として、県内大学との連携なども含め幅広い分野での交流につなげるとともに、インバウンド誘客の拡大にも取り組んでまいります。
農林水産業の振興につきましては、7月の全国知事会議において、農林水産物輸出拡大プロジェクトチームのリーダーとして提言を取りまとめ、鈴木農林水産大臣に対し、輸出先の多角化への支援などを要望したところです。また、北陸三県が連携し、世界7か国のバイヤーを招聘した産地ツアーを今月開催するほか、来月下旬には、全国知事会によるニューヨークでの海外プロモーションに参加することとしており、他県とも連携しながら、県産農林水産物や食品の輸出を促進してまいります。
北陸新幹線につきましては、7月に与党の北陸新幹線敦賀・新大阪間整備委員会において、敦賀以西のルートが小浜・京都ルートの桂川案で取りまとめられました。また、先月には、北陸新幹線建設促進同盟会、沿線府県議会協議会、北陸経済連合会、関西経済連合会および関西広域連合の5団体合同で、政府・与党に対し、財源確保をはじめとする着工5条件などを早期に解決し、敦賀・新大阪間について、速やかに認可・着工するよう強く要請したところです。今後とも、沿線自治体や経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、政府などに対し強力に働きかけてまいります。
富山地方鉄道鉄道線につきましては、7月の再構築検討会において、鉄道線全線を対象に再構築事業の検討を進めることを確認したところであり、今後も、学識経験者のご意見をお聴きしながら、沿線自治体や鉄道事業者とともに、検討を加速させてまいります。
富山空港につきましては、海外の方々に、空港や本県を認知していただくきっかけとなるよう、新たな愛称を「富山高山すし空港」と決定するとともに、岐阜県知事に対し、空港を活用した広域周遊観光を働きかけたところです。また、先月20日から、富山-台北定期便が6年半ぶりに運航を再開したところであり、引き続き航空ネットワークの維持充実と官民連携による空港の活性化に取り組んでまいります。
ツキノワグマ対策につきましては、4月以降、人身被害が相次いで発生したことから、「ツキノワグマ出没警報」を発出し、県民の皆さんに対する注意喚起と安全確保の徹底を図ってきたところです。今後、秋に向けてクマの活動が活発化し、人里への出没リスクが一層高まることから、引き続き関係機関と緊密に連携し、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。また、人との軋轢の軽減を図り、人とクマのすみ分けを実現するため、次期富山県ツキノワグマ管理計画の策定に取り組んでまいります。
つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
議案第91号から第94号までは、一般会計、特別会計及び企業会計の補正予算です。
補正予算の規模は、
一般会計 237億3,927万円
特別会計 1,777万円
企業会計 1,312万円
となっています。
以下、補正予算の概要について、4つの施策の柱に沿って申しあげます。
1つ目の柱は、「能登半島地震からの復旧・復興の加速化」です。
公共インフラなどの復旧につきましては、黒部峡谷鉄道「鐘釣橋」の復旧工事を支援するほか、水産業共同利用施設の復旧整備に対する支援を増額します。また、災害廃棄物処理の負担が大きい被災市に対して処理費用を支援します。
2つ目の柱は、「県民の安全・安心の確保」です。
ツキノワグマ対策につきましては、市町村が行うクマ対策への支援を増額するほか、クマの管理に関する国のガイドラインの改定をふまえ、出没状況などの各種データに基づき、人とクマとのすみ分けを明確化するゾーニング案を作成します。
7月下旬及び8月上旬に発生した大雨による被災箇所の復旧などにつきましては、河川、農地などの迅速な復旧に取り組んでまいります。
社会資本の整備につきましては、道路や港湾などの公共事業を増額するとともに、通学路の交通安全対策など安全・安心な県土づくり、地域の生活基盤の整備などを推進します。また、県営水力発電所による電力の安定供給と発電量の増加を図るため、リプレース時期などを整理した長期計画を策定します。
3つ目の柱は、「地域経済の活性化」です。
産業の活性化につきましては、中東情勢の影響を受ける中小企業・小規模事業者の資金繰りを支援するため、7月に創設した「中東情勢特別対策枠」の融資枠を大幅に拡充します。また、富山県地域産業成長プランで選定した重点分野におけるクラスター形成や地場産業の付加価値向上・販路拡大に向け、新たに基金を造成するほか、県産農林水産物の輸出拡大のため、フランスでのプロモーションを実施します。
公共交通の活性化につきましては、空港の維持・活性化に向けて利用を促進するため、富山-羽田便の冬期のキャンペーンを実施するほか、先月運航を再開した富山-台北定期便について、インバウンドとアウトバウンドの両面からの取組みを進めます。また、空港の新愛称の決定を契機として、認知度向上と誘客促進を図るため、富山の魅力の発信強化や飛騨高山方面への交通需要の創出に取り組みます。
4つ目の柱は、「教育の充実」です。
教育の充実につきましては、特別支援学校の体育館空調整備を計画通り完了するため実施設計を前倒すほか、しらとり支援学校の児童数増加に対応するため小学部棟の増築に着手します。
いずれも、前回議会後に生じた事情の変化に対応するものであり、以上が補正予算の概要となります。
つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県地域未来基金条例」を、改正するものとして、「富山県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例」など5件を、廃止するものとして、「富山県花総合センター条例を廃止する条例」など2件を提案しています。
条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど2件を提案するとともに、令和7年度歳入歳出決算および令和7年度企業会計決算6件につきまして、監査委員の意見を付して提出しています。
報告案件につきましては、地方自治法第179条および同法第180条の規定による専決処分ならびに令和7年度継続費精算報告書などについて報告しています。また、令和7年度決算に基づく健全化判断比率、内部統制評価報告書などについて監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書などを提出しています。内部統制評価報告書においては、運用上の重大な不備を1件報告しており、再発防止に引き続き努めてまいります。
以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。
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