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更新日:2025年7月18日

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国の登録有形文化財(建造物)の登録について

このたび国の文化審議会において、次の1か所1件の建造物が、国の登録有形文化財(建造物)として登録をするよう答申されましたので、ご案内します。

なお、県内の国の登録有形文化財(建造物)の件数は今回で80か所165件(うち橋梁は笹津橋、桜橋についで3件目)となる予定であり、黒部市では初の登録となります。

(県内の主な国の登録有形文化財(建造物)…富山県庁舎本館、旧金岡家住宅等)

登録の意義

  1. 所有者のみならず、県民が地域の身近な文化資産の価値や魅力を再発見するとともに、地域の宝として誇りを持って末永く保存・継承していくための契機となる。
  2. 地域固有の優れた歴史的・文化的な資源が保存されることで、地域づくりや観光などへのさらなる積極的な活用の推進につながることが期待される。

建造物の概要

旧山彦橋(きゅうやまびこばし)

名称(建設年代)

旧山彦橋(大正13年建設、平成13年改修)

所在地

黒部市宇奈月温泉~宇奈月町音澤

所有者

黒部市

構造等

鋼製単トラスアーチ橋

特徴等

  • 黒部峡谷に架かる橋長約93m、スパン約69mの鋼製スパンドレルブレーストアーチ橋。同形式の橋梁としては日本最古。建設主は東洋アルミナム、製作は日本橋梁。建設当時は「黒部橋」と呼んだ。
  • 急峻な黒部峡谷での電源開発のための建築資材・作業員等を輸送する専用軌道として建設され、本県の電源開発の歴史を物語るシンボルである。
  • 宇奈月ダム建設に伴う路線変更によって、昭和61年(1986)に鉄道橋としての役目を終えたあと、人道橋に改修され、現在は遊歩道として利用されているほか、マラソンコースや音楽イベントの会場としても活用されている。

主な用語

名称

説明

鋼製スパンドレルブレーストアーチ橋

アーチと桁の間(スパンドレル)にブレース(斜材)を配し、トラス(三角形を基本とする構造)で構成される橋梁。長スパンを必要とする橋梁で採用される。急流によって橋脚が流される危険性が無く、かつ峡谷美を損ねない構造である。戦前までの同形式の橋梁は東日本に多く残り、本県が4件で最多(『日本の近代土木遺産』による。千垣橋梁(富山市~立山町)、旧山彦橋・跡曳橋・鐘釣橋(黒部市)の4件)。

東洋アルミナム

化学者で実業家である高峰譲吉(たかみねじょうきち。1854~1922)により設立された。アルミニウム精錬に必要な電力を確保する目的で、黒部峡谷における発電事業を計画。電力事業は日本電力株式会社を経て関西電力に引き継がれている。

 

写真(黒部市教育委員会提供)

旧山彦橋(下流から撮影。奥に見えるのは現在軌道が走る新山彦橋)

下流から撮影した旧山彦橋。奥に見える橋は新山彦橋。

 

 

お問い合わせ

所属課室:教育委員会生涯学習・文化財課文化財係

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁南別館4階

電話番号:076-444-3456

ファックス番号:076-444-4434

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