更新日:2021年2月24日

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第5章 活動の活性化に向けた県の施策展開の方向

1 基本的な考え方

県においては、住民に最も身近な関わりを持つ市町村と連携を図りながら、ボランティア・NPO活動が県内各地で活発に展開されるよう、広域的な観点に立った施策の推進が求められます。
このため、次のような基本的な考え方で各種施策を推進することが必要です。

(1)自主性・自立性の尊重

ボランティア・NPO活動の特性を踏まえ、支援にあたっては、団体の自主性・自立性を尊重し、間接的・側面的支援を基本に、団体の自律的な発展・成長を支えるという視点が重要です。

(2)先駆性・可能性の尊重

ボランティア・NPO活動の支援にあたっては、個々の活動に着目し、公益上の必要性や効果等を判断して行われています。
ボランティア・NPO活動は、新たな社会的課題の解決等に多様な価値観や独自の視点から取り組み、解決策を提案・実践していくことが期待されるところであり、支援にあたっては、その先駆性や可能性を柔軟に捉えていく視点も必要です。
また、NPO等は、組織的に小さなものから事務所や専任職員を置くものまで様々であり、発展段階に応じた支援が求められます。

(3)パートナーシップの構築

これまで公共的サービスは、主に行政が担ってきましたが、行政には、公平性や平等性が求められ、議会の議決の手続を要するなどの制約があります。
これに対し、NPO等は、自由な立場から状況に応じた迅速な対応や柔軟な取り組み、先駆的・実験的な試みができるところに大きな特徴があります。
行政とNPO等がお互いの利点を生かし、補完し合えるパートナーシップの関係を構築していくことによって、社会サービスは質・量ともに飛躍的に向上するものと考えます。
行政施策についても、企画段階から住民やNPO等の自発的な参画が得られるようになれば、住民の意向がより反映される新たな社会づくりにつながるものと考えます。

2 支援施策

(1) 啓発・普及、活動参加の気運づくり

ボランティア・NPO活動に対する県民の関心が高まっていますが、社会的な認知はまだ十分とは言えないのが現状であり、広報をはじめ、体験の機会やセミナー・シンポジウムの開催、相談機能の充実など、活動参加の気運づくりやきっかけづくりを積極的に進めていくことが必要です。

(2) 情報の収集提供

情報の提供は、最も重要な支援策の1つです。
情報紙等による情報提供はもとより、いつでも、誰でも情報が得られるインターネットを活用し、団体情報のデーターベース化をはじめ、多様な情報を収集提供し、活動や交流が促進されるよう環境整備を進めていくことが必要です。

(3) 人材の育成

平成12年度の県の実態調査では、新たな会員の確保やリーダー不足などの課題を抱える団体が多く、人材の確保と育成が重要な課題となっています。
このため、新たな活動希望者向けの入門講座の実施、スタッフを対象としたステップアップ研修やリーダーを対象としたマネージメント研修の開催など、体系的な研修等を行っていく必要があります。

(4) 経済基盤の安定

  1. 助成情報の提供
    民間助成団体や企業等によるNPO等を対象とした助成制度が充実してきており、これらの助成情報を幅広く収集し、適時・円滑に提供して行くことが重要です。
  2. 補助金
    平成12年度の県の実態調査の結果から、主な活動財源として行政からの補助金を挙げる団体・グループが多い状況にありますが、補助にあたっては、先駆的な取り組みや団体の発展段階に応じた支援、評価制度の導入
    など、団体の自主性・自立性を損なうことのないよう十分配慮していくことが必要です。
  3. 業務の委託
    委託が可能な業務をNPO等へ委託することは、団体の収益機会を増やすだけでなく、NPO等の特性を生かすことによって、住民サービスの向上や雇用の創出にもつながることが期待できます。
    今後、パートナーシップの観点に立って、委託可能な業務は委託化を進めていくことが必要です。
    なお、業務委託にあたっては、公募方式の採用など透明性の確保や多様な提案を生かす観点も必要です。
  4. 基金や公益信託の活用
    ボランティア活動の振興発展を目的とする富山県ボランティア基金をはじめ、分野に応じた基金も設置されています。
    また、県内でも福祉関係のNPO等を対象とした民間の公益信託制度が創設されており、これら制度の充実やその効果的な活用が望まれます。
  5. 税制面の措置
    平成13年10月から特定非営利活動法人のうち、公益性等の観点から一定の要件・基準を満たす法人に対し、個人や法人が寄付した場合の所得控除や損金算入の措置が講じられるようになりました。
    県では、特定非営利活動法人に対する法人県民税の均等割について、収益事業を行わない場合は減免の措置を講じており、市町村でも同様の措置が講じられています。
    今後、特定非営利活動法人の活動実態を見ながら、税制面における措置の検討が望まれます。

(5) NPO法人制度の普及

特定非営利活動促進法が施行され、NPOが簡易な手続で法人格を取得できるようになりましたが、平成12年度の県の実態調査では、取得済み又は取得を希望する団体は6%にとどまっています。
その要因として、法制定時に税制優遇措置が先送りされたことや制度が十分理解されていないことが大きな要件として考えられます。
法人格を取得するかどうかは各団体の選択によりますが、法人格を取得することにより、法律行為の主体として、法人名で契約や不動産の登記、銀行口座の開設などができるほか、社会的な信用が高まるなどの利点があることから、制度の周知・普及とともに、相談・助言など制度の円滑な普及推進を図る必要があります。

(6) 活動しやすい環境の整備

  1. 相談・コーディネート機能の充実
    ボランティア・NPO活動の輪を広め、活動を促進するためには、情報の提供とともに、活動希望者と地域をつなぐコーディネートが大変重要です。
    住民に身近な市町村ボランティアセンターは、ボランティア相談やコーディネートの窓口として重要な役割を担っています。
    また、ボランティア総合支援センターなどの県域の支援組織においても、情報の提供や相談業務などを行っていますが、これら支援組織が相互の連携を強化し、相談・コーディネート機能の充実を図っていくことが重要です。
  2. 活動拠点の整備・充実
    活動拠点施設の設置は、団体・グループの打合せや活動の拠点として事務所機能を補完するとともに、団体やグループ間の情報交換や交流の場として有効な支援策です。
    富山県総合福祉会館に設置されているボランティア交流サロンの充実をはじめ、今後、市町村等と連携を図りながら、身近な活動拠点を整備・充実していくことが必要です。
  3. 交流・ネットワークの促進
    活動団体が相互に交流し、情報を交換することは、活動に対する客観的な評価や課題の解決、新たな取り組みのヒントを得ることにもつながります。
    交流や出会いの場の提供をはじめ、団体情報のデーターベースを構築することによって、団体間の自主的な交流が促進され、ネットワークの拡大が期待されます。
  4. 調査・研究
    ボランティア・NPO活動の実態や企業等の社会貢献活動に関する調査の実施、エコマネー等の活動を活性化するための新たな取り組みなどについて調査・研究を進めていくことが必要です。
    ※エコマネー:特定の地域やグループ内で、普通のお金では媒介しづらい手助けや環境、福祉、教育、文化などに関するサービスをやり取りしたときに特定の地域に限って通用するもので、ボランティアやコミュニティ活動を促進する新たな仕組みとして様々な形で実験的に取り組まれている。

3 パートナーシップの形成

(1)NPOに対する理解

行政がNPOとパートナーシップを構築していくためには、まずNPOを理解することが基本になります。
職員研修等を通して、NPOの意義や特性、パートナーシップの重要性などについて職員の認識・理解を深めていくことが必要です。

(2)自立した対等な関係

行政とNPOの行動原理には大きな違いがありますが、相互の違いや立場を理解・尊重するとともに、目的や情報を共有し、自立した対等な関係を構築していく必要があります。

(3)協働の推進

県が実施してきた事業について、NPOへ委託することにより効率的・効果的な実施が可能な業務の委託や事業の共催・共同実施など協働・連携を進めていくことが望まれます。
こうした積み重ねにより、行政とNPOの関係を深め、信頼関係を高めるとともに、互いに影響し合うことで相互の自己改革にもつながるものと考えます。

お問い合わせ

所属課室:生活環境文化部県民生活課

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 県庁南別館3階

電話番号:076-444-3128

ファックス番号:076-444-3477

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