安全・安心情報
更新日:2024年1月18日
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化学部では、生活環境の安全性を確認するため、以下の試験検査や精度管理、調査・研究を行っています。
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化学部では、以下の検査業務を実施しています。(クリックすると該当箇所に移動します。)
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。これらは人の健康を損なうおそれのない場合に限って使用が認められており、また、使用の基準が定められています。当所では惣菜、生めん類等について保存料等の使用状況を検査しています。
食品添加物についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-添加物」(外部サイトへリンク)
食品中に残留する農薬などが人の健康に害を及ぼすことのないよう、食品衛生法では全ての農薬について残留基準を設定しています。現在の残留農薬規制の方法はポジティブリスト制度と呼ばれるもので、残留基準が設定されていない農薬については一定の量(0.01ppm、食品1kgあたり農薬等が0.01mg含まれる濃度)を一律基準として適用し、その値を超えて農薬等が残留する場合にはその食品等の販売を規制することが可能となる制度です。当所では県内産農産物について検査を行っています。加えて、過去に輸入冷凍食品から農薬が検出されるという事例が発生したことから、食の安全対策の一環として輸入冷凍食品についても農薬検査を行っています。
残留農薬についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-残留農薬」(外部サイトへリンク)
食品には食品一般の成分規格、製造、加工及び調理基準、保存基準が定められていますが、それとは別に、個別に食品の成分規格等が決められている食品があります。ミネラルウォーターは個別の成分規格が決められている食品の一つで、当所では県内で製造されているミネラルウォーターについて重金属類、揮発性有機化合物、陰イオン性化合物等の検査を行っています。
食品別の規格基準についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-食品別の規格基準」(外部サイトへリンク)
水銀は天然に存在する成分ですが、その他に化石燃料の燃焼等により人工的にも発生します。これらの水銀は雨等により川や海に流れ込み、魚介類に取り込まれます。私たちが摂取する水銀は魚介類等からの摂取が最も多いと報告されており、魚介類には水銀の暫定的規制値が設定されています。当所では県内で水揚げされた魚介類について水銀含有量の検査を行っており、加えて、船底塗料や漁網防汚剤として過去に使用されていた有機スズ化合物についても汚染調査を行っています。
水銀についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-汚染物質-水銀」(外部サイトへリンク)
衛生研究所化学部では水道水等の理化学検査を行っています。
対象 | 関係通知 | 検査項目 |
---|---|---|
水道原水、浄水 | 水道水源の水源監視実施要領 富山県水道水源監視計画 |
水質管理目標設定項目 農薬類 要検討項目 等 |
飲用井戸水 | ゴルフ場使用農薬に係る水質検査実施要領 | 農薬類 |
とやまの名水 (飲用されているもの) |
「とやまの名水」の調査研究に係る水質検査 (理化学検査)実施要領 「とやまの名水」衛生管理マニュアル |
水道水質基準項目 水質管理目標設定項目 要検討項目 農薬類 等 |
衛生研究所では、一般の方からの検査依頼は受けておりません。飲料水の検査を依頼したい方は、登録検査事業所に検査を依頼できます。
飲料水の検査依頼についてはこちら
飲用井戸の衛生管理(富山県厚生部生活衛生課ホームページ)
衛生研究所では、温泉の登録分析機関として、県内で湧出する温泉について、温泉分析(分析依頼はこちら(別ウィンドウで開きます))を行っています。温泉分析は、温泉の定義に適合するか否か、また泉質の推定を目的とする「小分析試験」、温泉法第18条第2項の規定に基づく温泉成分等の分析を目的とする「中分析試験」があります。中分析試験では、現地において源泉の採水、湧出量、泉温、pH値等の測定を行い、その後、試験室において源泉の成分分析を行います。この成分分析の結果をもとに、温泉分析書を作成します。
また、県内の温泉の密集する地区を対象に、温泉資源の保護のため、泉温、湧出量、主要成分について、経年変化をモニタリングしています。現在のところ、源泉の枯渇、相互影響等が懸念される温泉はありませんが、温泉の湧出状況等を把握するため、継続的に調査をしていきます。
温泉は、「温泉法」によって定義されており、温泉の中で特に治療の目的に供し得るものを療養泉と言います。療養泉は、温度や含有成分に応じて、その温泉の特徴を示す泉質に分類され、泉質ごとに禁忌症、適応症が定められています。
温泉と療養泉の定義、泉質の分類、禁忌症、適応症など、温泉の利用に関する情報については、下記リンクをご覧ください。
県内で自然毒、化学物質によるとみられる食中毒が発生した場合に、原因物質究明のための検査を行います。
自然毒と化学物質による食中毒についてはこちら(化学部のトピックス)
衣料品や家庭用洗浄剤など、家庭用品中の有害物質の検査を行っています。
有害物質 | 対象家庭用品 | 用途 |
---|---|---|
ディルドリン | 繊維用品のうち おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具および床敷物 家庭用毛糸 |
防虫加工剤 |
メチルアルコール | 家庭用エアロゾル製品 | 溶剤 |
テトラクロロエチレン トリクロロエチレン |
家庭用エアロゾル製品、家庭用の洗浄剤 | 溶剤 |
さらに詳しい情報を知りたい方は、こちら
家庭用品の安全対策(厚生労働省ホームページ)(外部サイトへリンク)
県内の検査機関における試験分析技術及び検査精度の向上を図るため、県内の水道水質検査機関や食品衛生検査施設を対象に、精度管理事業を実施しています。
最近の評価結果はこちら
外部精度管理 評価結果
自然毒による食中毒事例が多い数種類の高等植物を対象に、多成分の有毒成分を一斉分析する方法を検討しています。
ポジティブリスト制度により測定対象となる農産物中の多数の農薬を、高選択性、高感度なGC/MSMSを用いて一斉に測定するための分析法の検討を行っています。
飲料水に含まれる農薬等を分析する際に、妨害となる試料中のマトリックス成分の影響について、分析法の改良や、複数の内部標準物質の適用により、抑制する検討を行っています。
水溶性が高く吸光係数の低い化合物を、移動相に添加した金属イオンとの錯形成反応を活用し、簡便かつ高感度にHPLC分離-紫外部吸収検出する分析法の開発を行っています。
3Dモデルと3Dプリンタを応用して分析チップというツールを開発、このツールを用いて様々な化学物質の測定を試みています。
微生物の新規遺伝子型別法を提唱すると共にその実現に向けた技術開発を行っています。
令和2~4年度 科学研究費助成事業(若手研究),課題番号:20K18923
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