化学部
化学部では、生活環境の安全性を確認するため、以下の試験検査や精度管理、調査・研究を行っています。
- (1)県内に流通する食品中に含まれる食品添加物、残留農薬などの検査
- (2)水道原水などの水質検査
- (3)自然毒、化学物質によるとみられる食中毒原因物質の検査
- (4)衣料品や住宅用洗浄剤などの家庭用品中の有害物質の検査
- (5)食品検査、水質検査の精度管理
- (6)検査法の開発、改良などの調査・研究
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化学部では、以下の検査業務を実施しています。(クリックすると該当箇所に移動します。)
1.食品添加物
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。これらは人の健康を損なうおそれのない場合に限って使用が認められており、また、使用の基準が定められています。当所では保存料、甘味料、品質保持剤の検査をしています。
食品添加物についての詳細はこちら
消費者庁ホームページ「食品添加物」(外部サイトへリンク)
食品中に残留する農薬などが人の健康に害を及ぼすことのないよう、食品衛生法では全ての農薬について残留基準を設定しています。現在の残留農薬規制の方法はポジティブリスト制度と呼ばれるもので、残留基準が設定されていない農薬については一定の量(0.01ppm、食品1kgあたり農薬等が0.01mg含まれる濃度)を一律基準として適用し、その値を超えて農薬等が残留する場合にはその食品等の販売を規制することが可能となる制度です。当所では県内産農産物について検査を行っています。加えて、過去に輸入冷凍食品から農薬が検出されるという事例が発生したことから、食の安全対策の一環として輸入冷凍食品についても農薬検査を行っています。
残留農薬についての詳細はこちら
消費者庁ホームページ「食品中の残留農薬等」(外部サイトへリンク)

食品には食品一般の成分規格、製造、加工及び調理基準、保存基準が定められていますが、それとは別に、個別に食品の成分規格等が決められている食品があります。ミネラルウォーターは個別の成分規格が決められている食品の一つで、当所では県内で製造されているミネラルウォーターについて重金属類、揮発性有機化合物、陰イオン性化合物等の検査を行っています。

食品別の規格基準についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-食品別の規格基準」(外部サイトへリンク)

水銀は天然に存在する成分ですが、その他に化石燃料の燃焼等により人工的にも発生します。これらの水銀は雨等により川や海に流れ込み、魚介類に取り込まれます。私たちが摂取する水銀は魚介類等からの摂取が最も多いと報告されており、魚介類には水銀の暫定的規制値が設定されています。当所では県内で水揚げされた魚介類について水銀含有量の検査を行っており、加えて、船底塗料や漁網防汚剤として過去に使用されていた有機スズ化合物についても汚染調査を行っています。

水銀についての詳細はこちら
厚生労働省ホームページ「食品-汚染物質-水銀」(外部サイトへリンク)
水道原水等の理化学検査(水質基準項目、水質管理目標設定項目、要検討項目等)を行っています。
当所では一般の方からの検査依頼は受け付けておりません。飲料水の検査については、登録検査事業所に依頼できます。
県内で自然毒、化学物質によるとみられる食中毒が発生した場合に、原因物質究明のための検査を行います。
自然毒と化学物質による食中毒についてはこちら
衣料品や家庭用洗浄剤など、家庭用品中の有害物質の検査を行っています。
検査項目
| 有害物質 |
対象家庭用品 |
用途 |
| ディルドリン |
繊維用品のうち
おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具および床敷物
家庭用毛糸 |
防虫加工剤 |
| メチルアルコール |
家庭用エアロゾル製品 |
溶剤 |
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン |
家庭用エアロゾル製品、家庭用の洗浄剤 |
溶剤 |

さらに詳しい情報を知りたい方は、こちら
厚生労働省ホームページ「家庭用品の安全対策」(外部サイトへリンク)
県内の検査機関における試験分析技術及び検査精度の向上を図るため、県内の食品衛生検査施設を対象に、精度管理事業を実施しています。
最近の評価結果はこちら
外部精度管理 評価結果
食品中残留農薬類の多成分一斉分析法の検討
食品中に残留する農薬について、多成分を一斉に測定するための検討をしています。
3Dプリントを応用した化学物質分析システムの構築
運用コストが小さくコンパクトで持ち運び可能な化学物質分析システムを構築するために、様々な分析ツールを3Dプリンタを利用して製作しています。
ゲノム配列上のポリプリン/ポリピリミジン配列を利用したウイルス同定法の創出
専用の機器を必要としない簡便で精度の高いベッドサイドの鑑別法の開発を目的に、ウイルスゲノム配列中のポリプリン/ポリピリミジン配列が遺伝子マーカーとして利用可能か検討しています。
金属イオンとの配位を利用した新規分析法の開発
水溶性が高く吸光係数の低い化合物を、移動相に添加した金属イオンとの錯形成反応を活用し、簡便かつ高感度にHPLC分離-紫外部吸収検出する分析法の開発を行っています。
氷見・高岡地区温泉実態調査
氷見・高岡地区の源泉の温泉の性質(湧出量、泉温及び成分量等)について、経年変化を調査しています。
食品中の保存料・甘味料の一斉分析法の開発
食品中に含まれる保存料・甘味料について、多成分を迅速・簡便に分析する方法の開発を行っています。
学術論文
2024年度
- Kemmei T, Yudo A, Kodama S, Yamamoto A, Inoue Y, Kagaya S, Hayakawa K. Determination of iodide in concentrated chloride springs by reversed‑phase high‑performance liquid chromatography with ultraviolet detection. Anal. Sci. 41 (2025) 885-890.
https://doi.org/10.1007/s44211-025-00732-w(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
- Yudo A, Kemmei T, Kodama S, Inoue Y, Kagaya S. Simultaneous Determination of Ethyleneamines by Reversed-Phase Ion-Pair Chromatography with Ultraviolet Detection Using on-Line Complexation with Copper(II) Ion. Chromatographia. 2024; 87: 463-470.
https://doi.org/10.1007/s10337-024-04342-y(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
2023年度
2022年度
2019年度
2018年度
学会発表
2024年度
- 有沢拓也:飲用されている「とやまの名水」の水質組成の経年変化, 令和6年度地方衛生研究所全国協議会 東海・北陸支部衛生化学部会, 四日市市, 令和7.2.13-14
- 堀井裕子:ツキヨタケを加熱調理した模擬食品中の自然毒測定結果, 令和6年度地方衛生研究所全国協議会 東海・北陸支部衛生化学部会, 四日市市, 令和7.2.13-14
- 山下智富:フローインジェクション分析と液体クロマトグラフィーへの応用を狙いとする流路チップ作製の試み, 第60回フローインジェクション分析講演会, 金沢, 令和6.11.13(招待講演)
- 健名智子, 遊道 梓, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 加賀谷重浩, 早川和一:無機陰イオンのモリブデン酸添加移動相を用いた逆相HPLC分離におけるUV検出, 日本分析化学会第73年会, 愛知, 令和6.9.11-13
- 遊道 梓, 健名智子, 井上嘉則, 加賀谷重浩:環境水中エチレンアミン類定量のための前処理法の検討-有機物の除去-, 日本分析化学会第73年会, 愛知, 令和6.9.11-13
- 山下智富:熱溶解積層3Dプリンタによって作製したポリプロピレン製フローセルの圧縮ツールによる液漏れ防止加工の試み, 日本分析化学会第73年会, 愛知, 令和6.9.11-13
- 遊道 梓, 健名智子, 井上嘉則, 加賀谷重浩:環境水中エチレンアミン類定量のための前処理法の検討と実試料への適用, 第84回分析化学討論会, 京都, 令和6.5.18-19
2023年度
- 安川和志:微生物染色体DNA中のポリプリン/ポリピリミジン配列の解析と遺伝子型別への応用, 日本農芸化学会2024年度大会, 東京, 令和6.3.24-27
- 堀井裕子:植物性自然毒一斉分析法の検討と有毒植物調理試料における測定結果, 令和5年度地方衛生研究所全国協議会 東海・北陸支部衛生化学部会, 金沢市, 令和6.2.8-9
- 大嶋直浩, 髙木規峰野, 酒井信夫, 堀井裕子(16番目), 他地衛研25名:令和4年度 室内空気環境汚染に関する全国実態調査, 第60回全国衛生化学技術協議会年会, 福島県福島市, 令和5.11.9-10
- 遊道 梓, 健名智子, 井上嘉則, 加賀谷重浩:環境水中エチレンアミン類定量のための固相抽出による前処理法の検討, 日本分析化学会第72年会, 熊本, 令和5.9.13-15
- 山下智富:熱溶解積層3Dプリンタによって作製したポリプロピレン製流路チップによる食品添加物3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸エチルのフローインジェクション分析, 日本分析化学会第72年会, 熊本, 令和5.9.13-15
- 遊道 梓, 健名智子, 井上嘉則, 加賀谷重浩:金属イオンとのオンカラム錯形成反応を利用したHPLC-UV法によるエチレンアミン類の一斉分析, 第83回分析化学討論会, 富山, 令和5.5.20-21
- 山下智富:熱溶解積層3Dプリンタによって作製したポリプロピレン製の長光路フローセル作製の試み, 第83回分析化学討論会, 富山, 令和5.5.20-21
2022年度
- 健名智子, 遊道 梓, 山下智富, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:逆相カラムを用いるナトリウム-塩化物強塩泉中のヨウ化物イオン分析, 日本薬学会第143年会, 札幌市, 令和5.3.25-28
- 中山恵理子, 安川和志, 遊道 梓, 有沢拓也, 堀井裕子:GC/MSMSによる食品中多成分残留農薬一斉分析法の検討と妥当性評価結果について, 第118回日本食品衛生学会 学術講演会, 長崎市, 令和4.11.10-11
- 山下智富:熱溶解積層3Dプリンタを利用したポリプロピレン製フローセル作製におけるプリント条件の探索, 第53回 中部化学関係学協会支部連合秋季大会, 令和4.11.5-6(Web開催)
- 大嶋直浩, 髙木規峰野, 高橋夏子, 堀井裕子(18番目), 他地衛研27名:令和3年度 室内空気環境汚染に関する全国実態調査, 第59回全国衛生化学技術協議会年会, 神奈川県川崎市, 令和4.10.31-11.1
- 山下智富:熱溶解積層3Dプリンタを利用したポリプロピレン製流路チップ作製におけるプリント条件の探索, 日本分析化学会第71年会, 岡山市, 令和4.9.14-16
- 安川和志, 金谷潤一, 綿引正則:三本鎖DNA形成条件の予測と応用研究, 日本分析化学会第71年会, 岡山市, 令和4.9.14-16
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:モリブデン酸添加移動相を用いる逆相HPLC-UV法による無機陰イオン分析, 日本分析化学会第71年会, 岡山市, 令和4.9.14-16
2021年度
- 安川和志, 金谷潤一, 綿引正則:ポリプリン-ポリピリミジン配列情報をベースとした新規遺伝子型別法, 第16回日本ゲノム微生物学会年会, 令和4.3.2-4(Web開催)
- 黒崎 薫, 楠 秀子, 竹中奈津希, 桐溪 茜, 水上克己, 江戸岳夫, 鈴木富勝, 瀧波賢治, 中田政司, 堀井裕子:トリカブトによる食中毒について, 第56回富山県公衆衛生学会, 富山市, 令和4.2.18(ハイブリッド開催)
- 堀井裕子, 中山恵理子:富山県内で発生したトリカブトによる食中毒事例について, 令和3年度地方衛生研究所全国協議会東海北陸支部衛生化学部会, 富山県射水市, 令和4.2.17(紙面開催)
- 大嶋直浩, 髙木規峰野, 高橋夏子, 堀井裕子(19番目), 他地衛研26名:令和2年度 室内空気環境汚染に関する全国実態調査, 第58回全国衛生化学技術協議会年会, 名古屋市, 令和3.11.25-26(Web・紙上開催)
- 村元達也:LVI-GC/MS による水道水等飲料水中農薬類の一斉分析法の検討, 第58回全国衛生化学技術協議会年会, 名古屋市, 令和3.11.25-26(Web・紙上開催)
- 山下智富:熱溶解積層型3Dプリンタを利用して作製したPDMS 製チップの溶液混合への応用, 第52回中部化学関係学協会支部連合秋季大会, 令和3.10.30-31(Web開催)
- 山下智富, 村元達也, 山口 央:液体クロマトグラフィーでの分離媒体への応用を狙いとする陽極酸化アルミナ透過薄膜の作製, 日本分析化学会第70年会, 令和3.9.22-24(Web開催)
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:無機陰イオンのモリブデン酸添加移動相を用いた逆相HPLC分離における検出挙動, 第81回分析化学討論会, 令和3.5.22-23(Web開催)
2020年度
- 酒井信夫, 髙木規峰野, 高橋夏子, 健名智子(19番目), 他地衛研27名:令和元年度 室内空気環境汚染に関する全国実態調査, 第57回全国衛生化学技術協議会年会, 令和2.11.9-10(紙上開催)
- 山下智富, 安川和志:熱溶解積層3Dプリンタを利用したPDMS製流路チップの流路内PDMSコーティングによる流路径の縮小, 日本分析化学会第69回年会, 名古屋市, 令和2.9.16-18(Web開催)
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:逆相HPLC法による無機陰イオン分析, 日本分析化学会第69年会, 名古屋市, 令和2.9.16-18(Web開催)
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:逆相HPLC-電気伝導度検出法による無機陰イオン分析, 第80回分析化学討論会, 札幌市, 令和2.5.23-24(紙面開催)
2019年度
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:モリブデン酸ナトリウム含有リン酸移動相を用いる無機陰イオン分析, 日本薬学会第140年会, 京都市, 令和2.3.26-28(開催中止・Web要旨公開)
- 安川和志, 山下智富:o-フタルアルデヒド法による微生物の誘導体化, 日本化学会第100春季年会, 千葉県野田市, 令和2.3.22-25(開催中止・Web要旨公開)
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:逆相カラムによる無機陰イオン分離, 日本分析化学会第68年会, 千葉市, 令和1.9.11-13
- 山下智富, 安川和志:熱溶解積層3Dプリンタを利用したPDMS製流路チップ作製とフローインジェクションによるヒドラジン分析への応用, 日本分析化学会第68年会, 千葉市, 令和1.9.11-13
2018年度
- 健名智子, 小玉修嗣, 山本 敦, 井上嘉則, 早川和一:逆相カラムを用いる無機陰イオン分析, 日本薬学会第139年会, 千葉市, 平31.3.20-23
- 安川和志, 山下智富:大腸菌の化学修飾とキャピラリー電気泳動法への応用, 日本化学会第99春季年会, 神戸市, 平31.3.16-19
- 中山恵理子, 堀井裕子, 山下智富, 柚木悦子:平成30年度地域保健総合推進事業精度管理事業-清涼飲料水中のグリホサート定量結果について-, 平成30年度地方衛生研究所全国協議会東海北陸支部衛生化学部会, 岐阜市, 平31.1.31-2.1
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