安全・安心情報
更新日:2025年4月25日
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日本では、様々な感染症を対象に「感染症流行予測調査」が毎年実施されており、当所では日本脳炎に対する感受性調査を行っている。この調査では、フォーカス形成法を用いて抗体価を測定することで実施されているが、この方法は操作が複雑で、小さなフォーカスを計数することが困難であるため、新しい測定法の開発が求められている。本研究では、単回感染性粒子(SRIPs)法と細胞変性効果(CPE)法を開発し、評価した。
SRIPs法は、フォーカス形成法と高い相関(R = 0.94)を示した。SRIPs法は、簡便で精度向上が期待できるだけでなく、病原性が極めて低く、検査者の安全性が高いなどの利点がある。
CPE法もフォーカス形成法と高い相関(R = 0.80)を示した。CPE法は、試薬をほとんど必要とせず、判定が容易などの利点がある。
SRIPs法と CPE 法はどちらもフォーカス形成法の代替として使用できるが、日常的に使用するためにいずれかを選択する前に、各方法のさらなる特性評価が必要である。
国際学術雑誌「Journal of Virological Methods」
矢澤俊輔、佐賀由美子、松田麻¹、鈴木亮介¹、田島茂¹、林昌宏¹、谷英樹
(1. 国立感染症研究所)
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