 ２ 農家以外の農業事業体調査 |
| ○農家以外の農業事業体 … 経営耕地面積が10a以上または農産物総販売金額が15万円以上の農家以外の会社、組織など |
（１） 事業体数
・総事業体数 〜 事業体数362事業体で、前回より82.8％の大幅増加（全国5.5％増加） 〜
＜総事業体＞
総事業体数は362事業体で前回に比べ164事業体（82.8％）と大幅に増加した。＜販売を目的とする事業体＞
全国は前回に比べ5.5％増加した。
このうち販売を目的とする事業体（以下「販売目的の事業体」という）は336事業体（総事業体に占める割合92.8％）で、前回に比べ166事業体（97.6％）増加した。
また、販売目的の事業体を、法人、非法人の別に内訳をみると、法人が104事業体で前回に比べ24事業体（30.0％）の増加であるのに対し、非法人が232事業体（総事業体に占める割合64.1％）で、前回に比べ143事業体(160.7％)の大幅な増加となっている。これは、集落ぐるみの生産の組織化を推進してきたため、集落営農組合や転作組合などが増加したためである。本県の農業・農村施策の目標である、協業生産組織や大規模法人経営等を中心とした効率的かつ安定的な経営体育成が進んでいることがわかる。
表19 経営目的別事業体数 単位：事業体、％ 区分 平12 平7 増減率 A 構成比 B A/B 計 362 100.0 198 82.8 販売目的 336 92.8 170 97.6 法人 104 28.7 80 30.0 農事組合法人 56 15.5 50 12.0 会社 44 12.2 28 57.1 有限会社 40 11.0 23 73.9 非法人 232 64.1 89 160.7 国、地方公共団体 0 0.0 1 △ 100.0 牧草地経営体 6 1.7 8 △ 25.0 その他 20 5.5 20 0.0
・経営耕地面積規模別事業体数（販売目的の事業体） 〜 各階層で事業体が増加 〜
販売目的の事業体について、経営耕地面積規模別にみると、いずれの階層でも事業体数及び経営耕地面積とも増加しており、特に5ha以上の階層の増加率が高くなっている。
表20 経営耕地面積規模別事業体数及び経営耕地面積(販売目的） 単位：事業体、ha、％ 経営耕地面積規模別 事業体数 経営耕地面積 平12 平7 増減率 平12 平7 増減率 A 構成比 B A/B A 構成比 B A/B 計 336 100.0 170 97.6 5,865 100.0 2,282 157.0 5ha未満 121 36.0 79 53.2 65 1.1 60 8.3 5〜10 36 10.7 17 111.8 263 4.5 117 124.8 10〜20 69 20.5 29 137.9 1,033 17.6 421 145.4 20〜50 92 27.4 37 148.6 2,809 47.9 1,145 145.3 50ha以上 18 5.4 8 125.0 1,696 28.9 539 214.7 ・農業経営組織別事業体数（販売目的の事業体） 〜 集落営農の組織化が進み、事業体数が増加 〜
販売目的の事業体について、農業経営組織別にみると、稲作が166事業体で最も多く、前回に比べ83事業体（100.0％）増加した。これは集落営農の推進により稲作の協業経営を行う事業体が増加したためである。
また、雑穀･いも類・豆類の単一経営も82事業体と前回に比べ156.3％と大幅に増加した。これは、特に米の生産調整による大麦や大豆の生産の組織化が増大したためである。
表21 農業経営組織別事業体数（販売目的）単位：戸、% 区分 平12 平７ 増減率 A 構成比 B A/B 計 336 100.0 170 97.6 単一経営 302 89.9 166 81.9 稲 166 49.4 83 100.0 雑穀・いも類・豆類 82 24.4 32 156.3 準単一複合経営 29 8.6 3 866.7 複合経営 5 1.5 1 400.0
・ 経営耕地面積シェア 〜 前回より138.9％の大幅増加 〜農家を含めた総農業事業体の経営耕地面積は、前回に比べて3.0%減少した。内訳では、農家で5,449ha（9.5％）減少したが、農家以外の農業事業体で3,620ha（138.9％）増加している。
経営耕地面積に占める農家以外の農業事業体のシェアは10.7％と1割程度であるが、前回に比べ構成比で6.4ポイント増えており、本県の農業に与える影響が大きくなっているといえる。
表22 経営耕地面積のシェア 単位：ha、％ 区分 実数 構成比 増減率 平12 A 平7 B 平12 平7 A/B 農業事業体計 58,381 60,210 100.0 100.0 △ 3.0 農家以外の農業事業体 6,226 2,606 10.7 4.3 138.9 農家 52,155 57,604 89.3 95.7 △ 9.5
・農業生産シェア（販売目的の事業体） 〜 畜産部門で高い農家以外の農業事業体のシェア 〜
販売農家を含めた農業生産（作物の作付面積、家畜の飼養頭羽数）全体に占める農家以外の農業事業体のシェアは、水稲で1割を下回るが、豆類で32.9％、畜産で豚が53.6％、採卵鶏が89.0％と、高いシェアを占めている。特に豆類では転作の基幹作物としての作付面積が増大したことによる。
表23 農家以外の農業事業体の農業生産シェア(販売目的） 単位：％ 区分 水稲 豆類 花き・花木 豚 採卵鶏 平12 9.8 32.9 3.3 53.6 89.0 平7 3.8 14.7 0.9 39.4 89.9
関連指標＜県内市町村別農家以外の農業事業体数＞
| 農家調査 | ＜農家数＞＜農家人口と就業構造＞＜土地＞＜農業生産（販売農家）＞ ＜農作業の受託（販売農家）＞＜農業経営の取り組み（販売農家）＞ |
| 農家以外の農業事業体調査 | ＜事業体数＞ |
| 林家調査 | ＜林家数＞＜林業従事世帯員数＞ |
| 林家以外の林業事業体調査 | ＜総事業体数＞ |
