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更新日:2021年3月25日
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イタイイタイ病裁判の終了後、カドミウムに汚染された農地の対策が大きな課題として残りました。
県では、汚染対策が必要な農地として、1,600haを超える地域を定め、これらの地域で再び米づくりができるよう、汚染農地の復元工事を行いました。長年にわたる工事の結果、全国的にも例のない広大な農地の復元を終えました。
工場から川に排出されたカドミウムは、農業用水によって水田に運ばれ、その土壌に蓄積されます。
このカドミウムに汚染された農地で栽培される稲はカドミウムを吸収することから、その米を食べる人の健康に影響を及ぼすのです。
このため、神通川流域では農地そのものを復元・改良し、米が汚染されないようにする必要がありました。
対策地域になった農地では、土壌の汚染を取り除く復元工事を実施しました。
その方法には、「埋込客土工法」と「上乗せ客土工法」の2つの工法が採用され、土地の条件によって使いわけました。また、土壌復元工事とあわせて、ほ場整備も行われました。
対策地域は1,686.2haにも及ぶ広大なものでしたが、上流部から順に土壌復元工事を実施し、2012(平成24)年3月までに対策地域の工事を終了しました。
米づくりが再開された地域の玄米のカドミウム濃度は、いずれも基準値を大きく下回り、かつての実り豊かで安全な農地を取り戻しました。
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