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更新日:2021年3月25日
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住民、原因企業、行政がともになって環境被害を克服してきた歴史は、世界に誇れるものです。
立入調査では、当初、住民と原因企業との間には、裁判当時のような張りつめた関係が続いていましたが、企業側も次第に真剣に受け止め、ともに改善に取り組むようになったため、"緊張感ある信頼関係"が築かれるようになりました。
一方、県では健康被害対策を継続的に実施するとともに、多くの関係者の努力により、広大な汚染農地を豊かに実る田園地帯によみがえらせました。
このように、住民、原因企業、行政がともになって環境被害を克服してきた歴史は、世界に誇れるものだといえます。
一度こわしてしまった自然を取り戻すには膨大な時間と労力、そして費用が必要です。
イタイイタイ病裁判が終了してから、神通川の清らかな流れを守るために、今もなお住民たちと原因企業によって続けられている発生源対策には、2011(平成23)年までに200億円以上の費用がかかっています。
また、県が行った、カドミウムに汚染された農地の土壌復元も、完了するまでに長い年月を費やし、総事業費は400億円を超える膨大な金額に上りました。
二度と公害をくり返さず美しく豊かな環境を未来に引き継ぐこと、それが私たちの使命です。
清流を取り戻した神通川。春には青々とした美しい水田風景が広がり、秋には黄金色の稲穂に埋め尽くされる流域の農地。今、目にするその美しく豊かな自然環境は、富山のかけがえのない宝です。
一度その環境が壊されたとき、そこに生きる人びとにはかり知れない影響が及ぶこと、その再生には膨大な時間・労力・費用が必要なことを私たちは学びました。
今も続くイタイイタイ病の恐ろしさを決して忘れず、よみがえった自然環境を未来へと引き継いでいくことは、私たち一人ひとりの使命だといえます。
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