特集２　富山湾を支える海藻パワー！

水生生物の生活を支え、陸の草原や森林に匹敵する高い生産力を持つ藻場（海藻が茂る場所）は、浅海域の生態系にとって重要な存在。県では、富山湾の海藻を増やす技術の研究開発を進め、海の環境保全と持続可能な漁業の推進に取り組んでいます。

　

海藻ってこんなにすごい。～藻場の造成に取組む背景～

注目ポイント①「魚介類の生息場の再生と拡大」

藻場は、海中の様々な生物の隠れ場所・産卵場所になります。さらに、海藻自体が様々な生物のエサになるだけでなく、海藻に付着する微細な生物を食べる魚類も集まるため、生物多様性と生産力の高さが特徴です。

 

注目ポイント②「新たな富山ブランドの創出」

富山湾で新たな養殖業を振興して、ガゴメコンブやクロモ等の海藻類を商品化し、新たな富山ブランドの生産を目指します。

 

注目ポイント③「ブルーカーボンへの貢献」

ブルーカーボンとは、藻場等の海の生態系に取り込まれた炭素のこと。海藻が茂る藻場は、海の森とも呼ばれ、二酸化炭素などを吸収して光合成により酸素を供給したり、水質を浄化し生態系を支えます。

 

 

県の取組み

藻場づくり

〇季節ごとの海藻の量の変化や、海藻を食べてしまう生物の数の調査

〇育てた海藻の苗を海底に移植し藻場を増やす技術の開発 など

 

養殖技術の向上に向けた研究

〇ガゴメコンブやクロモ等の食用海藻類の苗を効率的に大量に作る技術の開発

〇イワガキの効率的な養殖方法（シングルシードかご養殖）の実証研究

 

問い合わせ先

県水産漁港課  TEL.076-444-3292　県水産研究所  TEL.076-475-0036