更新日:2022年11月24日

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学童期

学童期について

俗に、明るいお母さんの子は頭がいいと言われます。厳密なデータがあるわけではありませんが、私の経験からみてもそのような印象があります。お母さんが明るいと、子どもは余計なことを気にせずに、いろいろと自由に頭を働かせ自由に行動することができます。その結果、成功すれば嬉しいし、失敗すれば悲しく、自分の行動の責任が誰のせいでもなく、自分にかえってくることがわかります。したがってちゃんと考えて行動するようになるということになります。おかあさんが暗いと、子どもは心身が萎縮して、頭も体も働かなくなるのです。そして大事なことは、このお母さんの明るさを支えるのがお父さんの役目だということになります。

学童期Q&A

小学校2年生の男の子です。小さいときから落ち着きがなく、じっとしていることが苦手でした。小学校に入ってからも授業中にきちんと座っていることができないようで、集中する力がありません。忘れ物が多いことでも先生からよく注意されているのに、ちっとも直らないようで、とても心配です。家では、宿題や部屋の片づけなど、やるべきことをさっさとしません。

思い通りに子どもが行動してくれないと悩んでいる方は多いと思います。でも、これまで、先生や親が何度も注意しているのにうまくできないのですから、ちょっと立ち止まって考え直してみましょう。まず、「集中する力」ですが、本当にどんなことにも集中していないでしょうか。子どもが小学校に入ったので、親はどうしても勉強のことが気になって、勉強への集中のことばかり考えがちですが、本人が興味・関心をもてるものをさぐり、それを思いっきりさせてみてはどうでしょうか。身体を動かすのが好きなら外での遊び、生き物が好きなら昆虫や動物の飼育、音楽が好きなら楽器の演奏、植物が好きなら花壇の世話など何でもいいのです。自分の好きなことで、身体を動かしながら活動できることを十分にさせるなかで、集中力がついていくのではないでしょうか。次に、「何度も注意されているのにちっともなおらない。」ということですが、注意されても言うことを聞かないからと、よけい厳しく叱ってしまい、子どもがさらに反抗的になってしまうことがあります。また、叱られたことで子どもは「自分は悪い子」と考えるようになったり、「自分が嫌いだ」と思うようになったりして、友達との関係がよけいうまくいかないことにもなります。くどくど注意したり叱ったりすることより、子どものよいところを見つけてほめることに努めてみましょう。それは、普通にできていること、できていて当たり前のことでいいでしょう。(例えば、「外から帰ったら手を洗う」とか「食事の後で自分の皿を運ぶ」などです。)ほめられると、「もっとがんばろう」という気持ちになるものです。
「忘れ物が多い」ことについては、
→連絡帳に書いたかを先生に確認してもらうようにする

「やるべきことをさっさとしない」ことについては、
→いっぺんに指示するのではなく一つずつ手短に指示する

やり方を具体的に指示するなどの工夫をしてみてください。

このほか、子どもの立場に立てば、いろいろな見直しや工夫ができるのではないでしょうか。あまり完璧を求めず、ゆったりとできるところからやればいいと思います。
以上のような工夫をしてみてもよくならないとか、落ち着きのなさの程度や頻度が極端である場合は、学校での生活に不適応を起こしている可能性がありますので、担任の先生とよく相談しましょう。学校での様子を見に行くことや、専門の機関に相談に行くことが必要である可能性もあります。

小学校3年生の女の子です。とても、全てに不器用でのろのろしています。動作が遅いのです。学校でも、みんなと行動を共にできず、置いてきぼりをくうことが多いと先生はおっしゃいます。どこかで、診てもらっては?と先生に言われ、とてもショックです。知能は、普通ですとおっしゃるのですが、家で見ていてもやはり遅いです。朝、学校へ行くのに靴下一つ履くのもどれだけでも時間をかけています。学校から帰ってからも、おやつを食べるでなく、勉強をするでなく、遊ぶのでもなくただ、ぼうっとしています。宿題は、もちろん、こちらから「次どうするの?それから?」と催促しないと一歩も進みません。わからない訳ではないのですが、遅いのです。つい、いらいらして叱ることが多くなります。何か、よい方法はないでしょうか。

ゆっくりとしたタイプなのですね。あわただしくする子供とは一味違ったよさがあるようです。そんな魅力を受け止めてあげることで、随分と自信がつきます。こんなタイプのお子さんは、それなりのよさをアピールしていくことでとても素晴らしい力を発揮するのですが、とかく、周りから「遅い。ぐず!」と否定され自分に自信がなくなっています。始めの少々動作が鈍いということより、後から、自信をなくした結果、おどおどした行動をとることの方が大きく問題化されてしまうようです。こんなとき、行動の遅さを指摘するのでなく、ゆっくりでもよいから、やり遂げたことを認めていくことが、結果として早道のようです。お母さんが、「まだできない、本当にもう」と苛立たず、少し目を離していたほうがよいでしょう。傍で見ていると、遅さばかり目に付き、ついあわてさせます。一人でゆっくりやり遂げることを見守っていくことで、自分から、「どうしたらもっと早くできるだろう」と工夫するようになります。また、選択に迷う場では、一人で決めるまで待ってあげましょう。選択を決定するという大切な学習の機会を、周りのものが取り上げてしまっては、いつまでもぐずぐずしてしまうことになります。学校のような集団の中では待てなくても、家庭という小さな単位の中では待つことができるはずです。この子にとって、どちらにしようか迷う場は本当に大切な学習の機会なのです。レストランで何を注文するかということから始まって買い物での洋服の選択もゆっくり待ってあげましょう。細かく指示されたりせかされたりする事のない場で少しずつ自己決定の力を身につけ人より遅いけれど、着実に成長していくのを見守りましょう。

小学校6年生の男の子です。担任の先生と「うまが合わない」というか、トラブルが多く困っています。うちの子ばかりでなく、教室の男の子たちの多くが担任の先生に対し反抗的になっているようです。うちの子がその先頭に立って、先生を困らせているようです。「あいつは、女の子ばかりかわいがる。」とか、「参観日になると、妙に猫なで声で、格好を付けやがる」などといいます。成績も落ちてきて、勉強にも身が入りません。「そんなことばかり言わず、しっかり勉強しなさい。」「あの先生はいい先生だよ。熱心で連絡帳にも細かく連絡くださり感謝しなければ。」と言い聞かせますが、一向に効果が上がりません。どうしたらよいでしょう。

熱心な担任の先生とどこかで波長が狂ってしまい、互いに不幸な関係に陥ってしまったようですね。6年生にもなるともっと大人扱いして欲しいとか、細かい指示はうるさいといった感情が芽生えてきます。お母さんと似たタイプに反発することもあるようです。こんなとき、お母さんが必死に先生の肩をもってお子さんの言い分をつぶす事は逆効果になります。幸いなことにお母さんは、先生を信頼されていますから、その上でお子さんには、お子さんの言い分を十分言わせて聞いて上げましょう。「そうか、そんな細かいことを注意されると子ども扱いされているようでいやなんだね。」と受け止めてあげましょう。お子さんは、お母さんに分かってもらえればそれで気が済みます。否定されると、自分だけが悪者になったようでいらいらします。そして、お母さんが先生を信頼していることを十分伝えたうえで、先生に「男の子の心理としてもう少しおおらかに扱ってもらいたいようなんですよ。」と、お子さんの気持ちも伝えましょう。「本当に困ってしまいます。自分では何一つできないくせに、子ども扱いを嫌がるんですから。」と担任の先生に腹を割ってお話なさると、担任の先生もプロですからわかってくださいます。生意気盛りのお子さんの成長を喜びながら、上手に自己表現できるよう見守っていきましょう。

小学5年生の子どもです。学校や塾へ行くのに、すぐ車で送って言ってとせがみます。晴れた日は歩いて行くなり自転車で行けばいいと思いますが、泣いてせがむとかわいそうになり、つい、送り迎えを車でしてしまいます。そうすると、私の出勤時間に遅れたりすることもあり困っています。どうすれば一人で通えるようになるでしょうか。

豊かさ、便利さが、過保護や過干渉を生み出しています。少子化がそれに拍車をかけています。学校や塾へ行くのにさほど遠くないのに車で送り迎えすることにためらいをお持ちの様子、その通りだと思います。子どもに、物やお金を与え過ぎたり、世話をやきすぎたりしていませんか。子どもが立ち向かう経験の機会を奪っていませんか。これではいつまでたっても一人で歩けるようにはなりません。どうしたら、一人で行けるかというご質問なのですが、一人で行かせようと親が思ったら、それを実行することです。親が、子どもの困ることを先回りして守っているといつまで経っても親離れしません。危険については、充分指導して、一人でチャレンジする習慣をつけましょう。それには、親と子の信頼関係をしっかりともち、なにかあったら親は自分を守ってくれるという安心感が育っていることが大切です。すると、子どもは、一人で羽ばたきます。できたことを認めます。「一人でやれたね。さすがだね。」と親が子どもの成長を喜ぶことが、子どもの自立へと導きます。やみくもに、いやがる子どもを独り立ちさせようと放り投げるのでなく、順序を追って親が少しずつ手を引いていくようにしましょう。そうすることで、一人でチャレンジする能力や、危険をちゃんと回避する能力を身につけていくでしょう。こうして、自分で考え自分で行動できる人に育てましょう。

祖父母にとって初孫である小学校二年生の息子は、豊かな愛情のもとに育てられた反面何事にも「危ないから」と干渉や行動を制限されることが多く、自信がもてません。特に運動は苦手で鬼ごっこのような競いあう遊びは失敗を恐れて遊びに入ろうとしません。また、誘ってくれる友達もいないようで一人でいることが多く、ふびんに思っています。これから、活動的に遊べる子を目指すには家庭生活をどのようにしたらよいでしょうか。

親なら誰しも友だちと元気に遊んでほしいと願われることでしょう。そのために必要な手立てを特別なことではなく、家庭生活に見出そうとする思いはとても良いことです。大切に育てられた様子が浮かんできますが、自由な活動が思う存分できなかったことが、子どもの体に育ってきた力を使ったり、試したりする活動の経験不足が、運動等に自信をもてず、不得意と感じさせているようです。運動や遊びが巧みにできるということは、まず活動に関心があり、運動機能的には神経系と筋肉の調整がスムーズに行われることを意味しています。神経系のはたらきは、運動など初めてすることは下手でも、何度も繰り返してするうちにしだいに上手になり練習効果があらわれます。こんなことから、運動や遊びの関心を育てるために、毎日の生活を歩いたり、走ったり、跳んだりと活動的に送るように心がけて下さい。また、ボールや縄や相撲ごっこなどのさまざまな遊びにも親子で挑戦してみて下さい。
その時に一番大事なことは、親子の体の触れ合いです。失敗を笑いあって家族の心の健康増進をはかって下さい。「運動の上手、下手」ではなくその子らしさをありのままで受入れ、安心感をもって楽しませて下さい。この安心感が活動や運動挑戦への意欲の基礎となります。活動への楽しさを覚えると、一人で遊んでも楽しいけれど、仲間と遊ぶともっと楽しいと新たな心の広がりが身につくものです。自然に誘ったり誘われたりの友達ができます。

学校から親子で奉仕活動をする、親子体験活動の案内がきました。無理をすれば会社を休んで参加できるのですが、どうすべきか迷っています。

社会や経済の構造の変化により、家庭も地域社会の姿も、昔とは変わってきています。核家族化、少子化、女性の社会進出などの傾向がますます進み、人々のものの見方や考え方は、物質的な豊かさの中で多様化してきています。また地域社会でも、従来あったはずの共同体意識が次第に薄れてきています。さて、子どもの教育は、学校・家庭・地域社会の有機的なつながりがなければ十分な効果をあげることはできません。そこで、地域で行う野外活動や奉仕活動などが見直されてきました。親子のふれあいの時間の不足や内容の希薄さが指摘されている昨今、わずかな時間でも近所の子どもや大人たちといっしょに親子体験活動に参加することは、日々の生活や地域社会を見つめ直し、多くの人々とのふれあいを深めるなど、ふだん味わえない感動や発見を体験することができるよい機会だと思います。また子どもたちが地域社会との関わりを積極的にもちながら活動に取り組めば、社会の一員としての自覚をもち、主体的に生きる力を養うことにもなると思います。進んで参加されることをおすすめします。

小学校6年生の女の子です。口数も少なくなったので問いただしたところ、どうも学級の仲間から無視されているらしいのです。親として、どうすればよいでしょうか。

子どもがいじめられていることが分かったときは、まず、その訴えを真剣に聞き「大変だったね、つらかったね、よくがまんしたね」と子どもの気持ちをしっかりと受け入れましょう。子どもは親を信頼し、くわしく話してくれます。ここで大切なことは、子どもがつらい出来事を話してくれた勇気をほめ、親として、子どもを守りぬく決意を伝えることです。そのうえで、親や先生に何をしてほしいかをたずねてみましょう。そして、このような問題は自分だけでは解決することがむずかしいことを話し、親や先生といっしょに力を合わせて解決を図っていくことを提案してみましょう。「かえっていじめがひどくなるのではないか」との不安を抱くことも考えられますが、あくまでも本人の気持ちを尊重し、相談しながらよい方法を考えていきたいと伝えて勇気づけましょう。本人の了解のもとに担任の先生に会い、いじめの具体的な「事実」を親が把握できている範囲でくわしく説明します。先生は、どのような解決方法をとればいいか考えてくれるはずです。なお、親同士が直接話し合う場合は、冷静さを欠いた対応になり誤解を招くこともあるので十分な配慮が必要です。

小学校2年生の男の子です。テレビやテレビゲームにばかり熱中し、家の中に閉じこもっている時間が多くなりました。このままでは、いわゆる「ひきこもり」という状態になってしまわないか、心配です。

小学校の2年生というと、少し前までは、外に出て飛び回りなかなか帰って来ないことを心配したものでした。ところが、最近は、ご心配のように外に出ず屋内でばかり遊ぶ子どもが多いようです。それも、特定の友だち数人と家の中だけでというのが心配になります。子どもは友だちと遊んだり、けんかしたりして人間関係の大切なことを学びます。また外で自然に触れて遊ぶことにより、生き物のこと・自然の不思議など知らず知らずのうちに学びます。ですから、なんとか、外で友だちと遊んでくれたらと願うのは親として大切なことです。では、どうすれば、子どもは、テレビやゲームから離れてくれるのでしょう。あまりに、その魅力が大きいのでなかなか口で注意したぐらいでは、聞いてくれません。注意する親と子どもの信頼関係がとれていることが何より大切です。子どもの行動に目を向けないでうるさくなったときだけ、「外へ…」といっても、聞いてくれません。普段から親と子が言い分を出し合ってわかりあう関係づくりに手間暇を惜しまず努めていきたいものです。そして、「外に出て遊ぼう」と楽しく誘いましょう。キャッチボールでも魚取りでも散歩でも、外が楽しければ、ゲームやテレビに勝る楽しさがあればよいのです。もちろん、親が外に連れ出してばかりはいられません。友だちと外で遊ぶ魅力を見つけられるようにしたいものです。人と触れ合うことに面倒くさがったり、こわがったりしないよう、努めて人との触れ合いの機会を多くもつようにしましょう。

小学生になっても夜尿が続いています。どんなことに注意したらよいでしょうか

夜尿症には、乳児期から引き続いてみられる一時性夜尿症と、一旦排尿のコントロ-ルが獲得された後、再び夜尿が出現してくる二次性夜尿とがあります。一時性のものは排尿機構の発達遅延が、二次性のものは心因による退行が関与していると言われています。夜尿症の子どもの生活指導の原則は、夜尿をしても「おこらず」、「あせらず」、眠った子どもをトイレに「起こさず」です。年齢とともに、夜尿は減少し、14~15歳には自然治癒します。夕食後から就寝前までは水分摂取を制限するなど、過剰な塩分の摂取も控えましょう。また、昼間、尿意を感じたらできるだけ我慢をし、膀胱に尿をためるトレーニングをするのも有効です。退行が関与している二次性夜尿症では、分離不安など子どものもつ不安感を軽減することが大切です。尿量が非常に多い、昼間の尿漏れもある、小学校高学年になっても1晩に2回以上夜尿があるなどの兆候がある場合は、医師に相談したほうがよいと思われます。

小学校5年生の男の子です。万引きをしていることがスーパーの防犯係の方から知らされました。息子を引き取りにいき、お詫びと弁償をして家に帰りましたが、何をどうしていいやらわかりません。あんなにおとなしく、固すぎるほどきまりを守る子だったのにと、この行動を信じることができません。普段厳しい私に対する何か報復行動のように思われ、空恐ろしくさえなります。今後繰り返させないために、どうすればよいでしょうか。

子供が万引きをしたということを知ったときの親の驚愕は大変なものです。これまでの子育て全てを否定されたような、子どもに裏切られたような、何ともいえない気持ちです。そんなとき、どうしても感情がたかぶって子どもにあたるだけになりがちです。子どもに二度とこんなことをしてはいけないことを理解させる前に、過度の体罰を与えてしまったり、もう、家の子ではない、どこかへ出ていけ、と突き放してしまったりしがちです。静かに、しかし厳しく、こんなことはしてはいけないことを諭しましょう。そして、迷惑をかけた人にきちんと謝りましょう。その時、日頃から親子の感情の交流が行われていれば、子どもは、いつになく厳しい親の表情に自分のしたことの大変さを悟ります。親の悲しそうな表情に二度としないと心に誓います。しかし、くどくどといつまでも叱り続けたり、この他の今までのいけない行動も持ち出してぐちっぽく続けたりすると、次第に子供の心が親から離れていきます。悪いことをしてしまったという思いが、「どうせおれなんか、悪い子だから誰も愛してくれない。」という思いにすりかえられていきます。また、おっしゃっておられるように、日頃から親子の感情がすれ違い、親の愛情表現がまずいことが重なって、関係がぎくしゃくしだしている時は、この機会にこそ関係修復のための努力を惜しまないようにしましょう。万引きという行動が親に何かを訴えているサインと理解し、行動の裏にある子供の声に耳を傾けましょう。「ぼくを認めて。ぼくのことを聞いて。」と訴えているかもしれません。万引きを機会に親が真剣に子どもの声を聞き、子どもへの接し方に真摯に向きあっていくことも大切でしょう。

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