更新日:2021年7月5日

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基金活動黒部市[鏡野]

「巻江」の江ざらいに取り組んだ「こうりゃく隊」の皆さん

江戸後期に、黒部市の十二貫野台地に造られた十二貫野用水の「巻江」の管理・保全を行い、先人の「水を使う知恵」を後世に伝えることを目的に、JAくろべ女性部(髙本一惠部長)は、3年前に「十二貫野用水・鏡野地区巻江こうりゃく隊」を結成しました。170年程前に造られた「巻江」についての学習会や江ざらいを行うと共に、かつて自生していたササユリの復活に向けた取り組みを行っています。

☆先人が築いた十二貫野台地を潤す知恵☆「用水」と「巻江」等による水の反復利用

巻江で一滴たりとも・・・

黒部市の十二貫野台地は肥沃な土地でありながら、標高250mにあるため、黒部川本流から水を引くことができず、開拓されずにいました。天保年間に「椎名道三」が加賀藩の命を受け、「十二貫野用水」を完成させましたが、谷川の水を集めて利用するという設計上、開削当初から水不足が懸念されていました。
一滴でも多くの水が欲しいという願望から、農民たちはさまざまな知恵を取り入れてきました。その一つが『巻江』の利用です。上位段丘面からの浸透水が下位段丘面で湧き出てくる水のほか、谷水やかんがいの排水などを拾って、再び台地に導水する十二貫野台地独特の小用水が巻江です。かつては58本の巻江が掘られていましたが、県営かんがい排水事業により用水が確保されたことなどから、現在利用されているのは、3本のみとなっています。

先人が築いた水を使う知恵「巻江」、十二貫野台地を潤す

「こうりゃく」するちゃ!

黒部市田家・鏡野地区の高齢者から、先人たちの「水の確保」にまつわる苦労話を聞いたJAくろべ女性部の髙本部長が、「巻江」という水を使うための知恵・技術を多くの人々に知ってもらい、後生に伝えたいと呼びかけ、「こうりゃく隊」が結成されました。

江ざらい…先人の遺産を残す、守る。

「巻江」など山中の春の用水は、土砂や、倒木、樹の枝、落ち葉などが堆積しています。24年5月、「こうりゃく隊」では、「巻江」の歴史を学んだあと、水路を埋めた落ち葉などを拾い集めたり、草刈りなどの作業に心地よい汗を流しました。特に、23年は大雪で、樹木が倒れており、みんなで力を合わせて伐採し、貴重な水がスムーズに流れるようにしました。また、新緑に包まれた巻江跡を散策し、先人の知恵や苦労に思いをはせました。
当初は25名のJA女性部員の参加でしたが、24年は、「先人の知恵をしっかりと伝えたい」と、黒部市内外から57名が参加されました。「こうりゃく隊」では、今後も、巻江周辺をトレッキングコースとして活用するなど、みんなで力を合わせ守り、後生に伝える活動をしていくこととしています。

湧水やかんがいの排水を「巻江」に集めて反復利用

鏡野地区「半兵衛巻江」の江ざらいに取り組む「こうりゃく隊」

 

…大切な水が台地を潤す…

 

↑一滴の水も無駄にしない「巻江」

ササユリ復活を夢見て!気長に!根気よく!

当地はかつて「ササユリ」の自生地でしたが、自然環境の変化などにより、ほとんど見られなくなってしまいました。このため、「こうりゃく隊」では、「美の里保全活動支援事業」などを活用し、ササユリを自生地に復活させるとともに、新幹線新黒部駅(仮称)周辺にも飾ることができればと取り組んでいます。メンバーは、新川農林振興センターの職員から、種子の選別と播種、植え付けなどについて講習を受けました。環境に大変敏感な植物です。いかに球根を育てるかなど、栽培のポイントを熱心に学びました。

ササユリ(開花:6~7月頃)

 

 

市内の栽培者から譲り受け選別した種子を、昨年12月にプランターに播種し、「赤ちゃん」を育てるように大切に世話をしています。
球根が1センチになるまで2年、花が咲くまで5年から8年間。息の長い取り組みですが、ササユリが山に復活するのを夢見て、みんなで地道に頑張っています。

ササユリの復活は、「種子選別」の細かな作業から

お問い合わせ

所属課室:農林水産部農村振興課 

〒930-0004 富山市桜橋通り5-13 富山興銀ビル4階

電話番号:076-444-3380

ファックス番号:076-444-4427

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