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日本海国土軸の形成に向けて
-東日本大震災を教訓に-

日本海国土軸をかたちづくる主な道路・鉄道 一覧

日本海沿岸東北自動車道 <青森県・秋田県・山形県・新潟県>

日本海沿岸東北自動車道は、新潟市を起点とし、山形・秋田両県の沿岸地域を通過し、小坂JCTで東北縦貫自動車道と接続して青森市に至る延長約322kmの高速自動車国道です。

東日本大震災後、国道7号などの日本海側の幹線道路は、救援物資などの輸送に大きな役割を果たしましたが、高速道路には多くのミッシングリンクが存在するため、迅速な物資輸送の面において、十分な機能を果たすことができませんでした。

本自動車道が全線整備されることにより、東北縦貫自動車道とともに東北を支える広域ネットワークが構築され、日本海側地域の産業や観光などの活性化と災害時における広域支援の強化が図られます。

日本海沿岸東北自動車道

北陸新幹線 <新潟県・富山県・石川県・福井県・京都府>

北陸新幹線は、東京を起点として、長野、上越、富山、金沢、福井等の主要都市を経由し、京都、大阪に至る延長約700kmの路線です。高崎・長野間は平成9年10月に、長野・金沢間は平成27年3月に、金沢・敦賀間は令和6年3月に開業しました。また、敦賀・新大阪間については、令和元年5月末から環境アセスメント手続きが進められているほか、令和5年度からは、従来着工後に行っていた調査を先行的・集中的に実施する「北陸新幹線事業推進調査」が進められています。

大規模災害時等においては東海道新幹線の代替補完機能を有するとともに、日本海国土軸の形成に必要不可欠な国家プロジェクトであり、早期に大阪までの全線整備を進める必要があります。

また、沿線の人口集積も高く、大きな需要が見込める路線であり、地域の発展や日本経済の底上げを図る上で極めて大きな効果をもたらすものです。平成27年3月の長野・金沢間の開業以来、北陸・首都圏間の大幅な所要時間の短縮やビジネス・観光の交流促進など、沿線地域へ大きな効果をもたらしてきたことから、収支採算性に優れた路線であることが証明されました。

北陸新幹線

山陰近畿自動車道<京都府・兵庫県・鳥取県>

山陰近畿自動車道は、鳥取県鳥取市から、兵庫県豊岡市を経由し、京都府宮津市を繋ぐ日本海国土軸を形成する延長約120kmの高規格道路です。この地域は、世界的にも珍しい地質と豊かな自然を有しており、「山陰海岸ジオパーク」としてユネスコ世界ジオパークに認定され、地域のジオツーリズムを通じた自然遺産の保全と地域活性化につながる活動が展開されています。

このエリア内を経過地とする本道路も「ジオパークロード」の愛称で呼ばれ、観光振興に大きく寄与するものと期待されています。

また、通常時の経済活動や救急救命活動はもちろん、大規模災害時には日本海側の基幹道路として、緊急輸送道路及び東日本と西日本を結ぶ広域的な物流ルートの役割が期待されています。

山陰近畿自動車道

山陰自動車道 <鳥取県・島根県・山口県>

山陰自動車道は、鳥取県鳥取市から島根県を経由し、山口県下関市を繋ぐ延長約380kmの高規格道路です。

山陰地方の安全・安心な生活を守るとともに、近畿・九州地方などとの交流の拡大による広域的な産業や経済の振興など、地域が自立的な発展を図る上で必要不可欠な社会基盤であり、早期整備が求められています。

また、山陰地方の主な国際物流拠点である島根県の浜田港と鳥取県の境港を高速道路ネットワークに連結することで、急速に発展する北東アジアとの地理的、経済的な結びつきを活かした環日本海の貿易や交流の促進に大きな役割を果たすことが期待されています。

山陰自動車道(浜田・三隅道路)