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更新日:2025年4月17日

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富山県美術館-TAD Press ReleaseToyama Prefectural Museum of Art and Design

【富山県美術館】デザイン・コレクション展 第1期開催について

発表日 2025年4月17日(木曜日)

富山県美術館では、令和7年4月17日(木曜日)から7月21日(月曜日)まで、「デザイン・コレクション展 第1期」を開催しておりますので、ご案内いたします。

概要

会期:令和7年4月17日(木曜日)~7月21日(月曜日)まで
場所:富山県美術館3 階 展示室5、6
・展示室5:デザイン・コレクション
・展示室6:瀧口修造コレクション
・展示室6:シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクション
休館日:毎週水曜日、ただし4月30日(水曜日)は開館

展示内容と見どころ

展示室5 デザイン・コレクション

日本のポスター・デザイン 1980-1984 
1984年、富山県立近代美術館「現代日本美術の展望-グラフィックアート&デザイン」展より

デザインコレクション1

今回のデザイン・コレクションでは、旧・富山県立近代美術館で1984年に開催された企画展「現代日本美術の展望-グラフィックアート&デザイン」出品のポスター、そのダイジェストを通して、当館ポスター・コレクションの草創期を彩った1980年代初頭の日本のポスターを紹介します。

当館の前身である旧・富山県立近代美術館では、1981年の開館当時から、ポスターの企画展開催を通じて現役のデザイナーの作品を展示・収集し、ポスター・コレクションの基礎をつくっていきました。この時代の企画展の一つ、1984年開催の「現代日本美術の展望-グラフィックアート&デザイン」出品のポスターからは、1980年代初頭の日本のポスター・デザインの様相、その一端が見えてきます。企画展で紹介する石岡瑛子をはじめ、浅葉克己、井上嗣也などによるコマーシャルや文化事業の華やかなポスターが当時の経済の活況を映すなか、亀倉雄策の《HIROSHIMA APPEALS》(1983年)が、豊かな時代だからこその、平和への問いかけの必要性を伝えています。

展示室6 瀧口修造コレクション

瀧口修造とタケミヤ画廊の作家たち

瀧口コレクション1

1951年、東京神田、駿河台下(現在の東京都千代田区神田小川町)に戦前からあった竹見屋洋画材店が再建されました。店舗の大部分を改装し、展示スペースも新設され、タケミヤ画廊が誕生したのです。

店主の筧正人は、作家たちに無償で発表の場を提供するという構想のもと、鶴岡政男、阿部展也らの推薦により、瀧口修造に展示作家の選考と交渉の一切を依頼し、始まりの1951年6月から1957年4月の閉廊まで、208回の個展・グループ展が開催されました。

タケミヤ画廊が始動した1950年代初頭、作家たちの作品発表の場は公募団体や所属の美術団体を通しての展示が主流でした。その一方、1949年からは無賞・無審査による読売アンデパンダン展が開催され、既成の枠組みにとらわれない作家が登場します。団体展よりも個展での発表を重視すべきと考えていた瀧口にとって、タケミヤ画廊は、作家たちが生み出す新しい表現の実験的な場であり、発生の現場に立ち会うことのできた重要な場だったといえるでしょう。

瀧口は、タケミヤ画廊において、有名無名にかかわらず、真摯に作家と向き合い無償でプロデュースを引き受けました。自身の目で作品を選び、作家と語り合い、テキストも執筆しました。当初は阿部展也(芳文)、浜田浜雄、瑛九、難波田龍起、鶴岡政男など、戦前から活躍している作家の個展が中心でしたが、その後は、瀧口自身が命名者となった若手表現者の集団「実験工房」や無名の若手であった靉嘔、池田龍雄、河原温、加納光於、草間彌生、野見山暁治など、後の日本の美術を牽引する作家たちが名を連ねています。

タケミヤ画廊での活動を通して出会った作家たちとの交流は、タケミヤ画廊の閉廊後、1960年代以降、瀧口が批評活動の第一線から退き、デカルコマニーなど造形作品の制作が活動の中心になってからは、それぞれの展覧会において、言葉を贈ったり、時には共同で作品を制作したりと、表現の本質を探るようにかたちを変えて、晩年まで続きました。

本展では、瀧口修造コレクションよりタケミヤ画廊の出品作家の作品をご紹介します。また令和6年度の新収蔵品である瀧口修造と阿部展也(芳文)による詩画集《妖精の距離》を特別展示します。

シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクション

「音楽家からの贈りもの」

ゴールドベルク1

シモン・ゴールドベルク(1909-1993)が愛蔵し、美代子夫人から2006年に寄贈された美術作品をご紹介します。

【展示作品】
・ヘルベルト・バイヤー [作品名不詳] 
・ヘルベルト・バイヤー 《1958/1》
・ヘルベルト・バイヤー 《1966/39》
・コンスタン・ペルメーケ 《テーブルの男》
・マリノ・マリーニ 《糸状の小さな馬》
・ジャック・ヴィヨン 《戦い》
・ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ 《バルセロナ・チェアー》

観覧料

コレクション展:一般300円(240円) ( )内は20名以上の団体料金
【次の方はコレクション展の観覧無料】
・小・中・高校生と大学生、70歳以上の方
・学校教育、社会教育活動としての児童・生徒の引率者(観覧料免除申請書の提出が必要)
・各種手帳をお持ちの障がい者の方(手帳所有の方1名につき付き添い1名まで無料)
(※)詳しくは、富山県美術館ご利用案内(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)をご覧ください。

コレクション展について

富山県美術館のコレクション展では、前身の富山県立近代美術館から現在までの収蔵作品を展示しています。年4回程度さまざまなテーマによる展示替えを行い、多彩なコレクションを紹介。当館2階の展示室1では絵画・彫刻を中心とし、3階の展示室5と展示室6ではポスターや椅子、富山県ゆかりの瀧口修造やシモン・ゴールドベルクのコレクションを展示しています。

 

お問い合わせ先

部局・担当名

電話番号

担当者

生活環境文化部 富山県美術館

076-431-2711

【広報について】川浦【本企画について】稲塚、麻生、遠藤

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