令和7年ブリ漁況に係る情報について
発表日 2025年11月26日(水曜日)
近年、ブリ(2歳以上)の資源量は高い水準にあり、今漁期(11月~翌年3月)の日本海中部(兵庫県~新潟県)における南下群の豊度注1は前年を下回るが、平年並みとなる見込みです※1。
富山湾以北の日本海における12月の水温が低いと、南下群の富山湾への来遊割合は低い傾向があり※2、日本海北部の12月の水温は平年よりも低く推移する予測であることから※1、富山湾への来遊割合は低いと見込まれます。
注1:資源の多さ
※1:国立研究開発法人水産研究・教育機構による情報、※2:富山県水産研究による分析
根拠となった情報
〇ブリの資源状況
- 国立研究開発法人水産研究・教育機構の「令和6年(2024)年度ブリの資源評価」によると、1994年以降、日本全体のブリの資源量は2017年まで増加傾向にあり、以降は多少の増減を繰り返しつつ、高い水準で推移しています(図1)。
- 本県でブリ銘柄として漁獲される2歳以上魚の資源量は、高い水準で推移しています。
〇日本海中部へのブリの来遊見込み
- 水産研究・教育機構の「2025年度 日本海中部ブリ長期漁況予報」によると、2歳以上魚は予報対象海域(兵庫県~新潟県)に来遊・北上した後、予報期間に再度南下回遊するものと考えられており、4~9月の漁獲量が多いほど予報期間中の漁獲量が多くなる傾向があります。令和7年4~9月の2歳以上魚の漁獲量は、過去5年平均並みで、前年比69%に留まった(図2)ことから、今期の来遊量は前年を下回ると予測されています。
〇12月の海況予測
- ブリは主な産卵場である東シナ海へ南下回遊する際、山形県から能登半島までの日本海北部沿岸域の水温が高めであると、富山湾に多く来遊する傾向があります。
- 日本周辺の水温等の海況を予測するシステム(FRA-ROMSⅡ)によると、12月の日本海北部海域における100m深水温とその平年偏差はそれぞれ図3と図4のとおりと予測されており、平年よりも低めに推移すると考えられます。なお、図3にはブリが南下する目安となる14℃を赤線で示しました。
関連ファイル
別紙参考(図1~図4)(PDF:488KB)
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