平成26年9月号 2014.September |
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ナツズイセン
ナツズイセンはヒガンバナの仲間の球根植物で、早春に球根から帯状の葉を出し光合成を行なって球根を太らせた後、夏前には葉は全て枯れてしまいます。その後、8月中旬に地面から花茎だけを長く伸ばして、先端がラッパ状に大きく開いた薄いピンク色の花を咲かせます。ヒガンバナは葉と花を出す時期が違うことから“葉見ず花見ず”と呼ばれますが、ナツズイセンも同じく開花時に葉がないことから「裸百合(ハダカユリ)」とも呼ばれます。中国から古い時代に渡来したと考えられており、日本では本州から九州の人里近くの山野や道端などに見られます。 (富山県中央植物園で撮影) 写真・文:富山県中央植物園 |