統計情報ライブラリー/生活・環境家計調査報告書
全国からみた富山市の全世帯の特徴

その他の消費支出(平成14年、15年、16年の3か年平均)
 その他の消費支出は「諸雑費」、「こづかい」、「交際費」、「仕送り金」の4項目からなり、その支出割合はいずれも全国平均を上回っている。内訳をみると、「仕送り金」の支出割合は4.8%で全国2位、「こづかい」の支出割合は13.3%で全国平均の6.0%の2倍を超え、全国1位である。これは1世帯当たりの有業人員や65歳以上(年金受給者)の人員が全国平均より多いことから、世帯の財布の数が多くなり、必然的に高くなっていると考えられる。
 こづかいは個人的に使われ、その支出内容は多様でかつ金額が大きいことから、「家計調査」においては家計全体の実質的な支出内容は不鮮明である。試みに平成11年の「全国消費実態調査」の「個人収支簿の調査」の調査結果で推計すると、食料費と教養娯楽費が多くなることがわかる。(表10、図12)

表10 こづかい、仕送り金の支出金額と支出割合(全世帯、平成14,15,16年平均)    単位:%、円

都市名 支出金額 消費支出に占める割合
こ づ か い 仕 送 り 金 こづかい 仕送り金
月平均額 順位 月平均額 順位 割合 順位 割合 順位
富山市 49,021 1 17,856 1 4.4 1 4.8 2
金沢市 25,698 5 10,412 23 2.5 6 3.0 28
福井市 14,125 42 9,951 26 1.7 38 3.5 23
                 
全国平均 18,344   7,821   2.0   2.5  


               
図12 こづかいの主な支出内訳の推計(全世帯、平成14,15,16年平均)
 


財・サービス区分でみた消費支出の特徴(平成14年、15年、16年の3か年平均)
 家計の消費構造は、サービス化の進展により変化してきている。消費支出に占める財(商品)とサービスの比率を見ると、平成元年、2年、3年の3か年の平均では67:33であったのが、平成14年、15年、16年の3か年平均では60:40とサービスの割合が約3ポイント増えている。

図13 消費支出(財・サービス区分)に占める財(商品)とサービスの割合(全世帯)

    財(商品)への支出内訳をみると、耐久財は8.0%と全国平均(6.7%)を上回っている。住宅延べ面積が広いた
   め、耐久財の購入が多いと考えられる。
    サービスの支出割合は39.9%で、全国平均(42.0%)より低い。これは持ち家比率が高いことなどから家賃地代
   等への支出が少ないことや、また自動車保有台数が高いことから交通(公共輸送機関)への支出が少ないこと
   、公立学校生徒数の割合が高いことから授業料などへの支出が少ないことなどがあげられる。(図13、表11)

表11 耐久財・サービスの支出金額と支出割合(全世帯、平成14, 15, 16年平均)   単位:%、円

 都市名  支出金額 消費支出に占める割合
消費支出* 耐久財 サービス 耐久財 サービス
月平均額 順位 月平均額 順位 月平均額 順位 割合 順位 割合 順位
富山市 281,993 8 22,496 4 112,463 20 8.0 5 39.9 39
金沢市 289,354 4 17,504 24 128,938 5 6.0 30 44.6 6
福井市 239,907 41 13,406 40 94,399 42 5.6 38 39.3 42
全国平均 260,494 17,456 108,283 6.7 41.6

                  *消費支出:全消費支出金額からこづかい(使途不明)、交際費、仕送り金をのぞいたもの




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