統計情報ライブラリー/生活・環境家計調査報告書
平成16年(2004年)の家計消費をめぐる状況




16年の全国消費者物価指数(平成12年=100)は、帰属家賃を除く総合*で98.1となり、平成11〜15年の5年連続下落の後、16年は前年と同水準となった。耐久消費財などが値下がりしたものの、原油価格の高騰により石油製品が値上がりしたことに加え、台風や長雨などの天候不順による生鮮野菜の高騰や、前年の冷夏による米類の高騰の影響が残ったことなどにより、前年と同水準となった。
  富山市消費者物価指数は、総合で97.0となり、前年に比べ0.1%下落した。


16年の全国企業倒産(負債額1千万円以上)の件数は前年比16.8%減の13,837件で前年比で2年連続して減少した。負債総額は前年比32.6%減の7兆9千3百億円で4年連続の前年比減少で、倒産は沈静化し規模も小型化してきている。

16年平均の完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は4.7%と前年に比べ0.6ポイント低下し、2年連続の低下となった。男女別では、男性は4.9%と0.6ポイントの低下、女性は4.4%と0.5ポイントの低下となった。

16年2月にモスクワで地下鉄爆破テロ(39人死亡、130人負傷)、3月にはスペイン・マドリードで列車同時爆破テロ(190人死亡、1000人以上負傷)が発生した。また、東南アジアを中心に高病原性鳥インフルエンザが猛威を振るった(死者32人)。12月にはインドネシア・スマトラ島沖で地震が発生(マグニチュード8.9)、高さ10メートル級の津波がタイなど7か国を襲う(死者22万人超)など国際情勢が悪化した。

日本全国で記録的な猛暑となり、観測史上最多の10個の台風が上陸し大きな被害をもたらした。9月以降東北、北陸地方を中心にクマが人里に出没し、人が襲われる被害が相次いだ。10月には新潟県中越地震が発生し(マグニチュード6.8)、甚大な被害があった。

16年1月に山口県の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認され、その後、京都府の養鶏場などでも発生。BSE(牛海綿状脳症)感染牛が発見されたアメリカ国産牛肉の輸入禁止で、国内大手の牛丼チェーン店が牛丼販売を中止した。

16年4月から値札や広告などにおいて価格を表示する際に消費税相当額(地方消費税を含む)を含んだ支払総額の表示を義務づけた「総額表示方式」が開始された。6月には消費者の権利や自立への支援を明確に盛り込んだ「消費者基本法」が改正・施行された。また、厚生年金の負担の上限と給付の下限を設定した「年金制度改革関連法」が成立した。

11月に市町村合併により、県内では新砺波市と南砺市が誕生した。

昨年のデジタル家電に続き、白物家電による「新三種の神器」といわれる食器洗い乾燥機、IHクッキングヒーター、洗濯乾燥機がヒット商品となった。

「冬のソナタ」などの韓国ドラマが流行し、韓国ロケ地ツアーやハングル語教室が人気となり、「韓流(はんりゅう)ブーム」となった。

8月に夏季五輪アテネ大会が開催され、日本は金16、銀9、銅12の計37個と史上最多のメダルを獲得した。

11月に天皇家の紀宮さまのご婚約が内定した。

  *帰属家賃を除く総合:「4 用語の説明」〈前ページ〉参照。
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