統計情報ライブラリー/産業鉱工業生産指数
平成13年次鉱工業指数の動向/業種別動向


 
(1)鉄鋼業       (2)非鉄金属工業  (3)金属製品工業          (4)一般機械工業
(5)電気機械工業  (6)輸送機械工業  (7)窯業・土石製品工業    (8)化学工業
(9)プラスチック製品工業     (10)パルプ・紙・紙加工品工業      (11)繊維工業 
(12)食料品工業            (13)その他の工業
  
        ※ 業種別・品目別生産・在庫指数寄与度〔ダウンロード(Excel97)〕

 

(1)鉄鋼業
 
 生産は、全品目で減少し、前年比▲15.0%低下の64.7(原指数)となり、平成7年基準(平成5年以降)からの推移において最も低い結果となった。
 在庫は、鋳鍛鋼品類が低下し、前年末(W期末)比▲2.4%低下の69.9(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲8.1%、U期▲15.2%、V期▲18.2%、W期▲19.0%と、前期比(季節調整済指数)では、T期▲4.1%、U期▲8.3%、V期▲4.5%、W期▲3.6%と、いずれも4期連続で前年及び前期を下回り、低迷している。
 
 

(2)非鉄金属工業
 
 生産は、非鉄金属鋳物(寄与度▲0.08%ポイント「以下、同じ」)などが減少し、前年比5.3%低下の87.4となり、3年ぶりに低下した。これは11年後半から堅調に推移していた非鉄金属鋳物(自動車産業向けアルミダイカストなど)が減少したことによる。
 在庫は、アルミニウム圧延製品などが減少し、前年末(W期末)比▲12.1%低下(寄与度▲0.65)の81.9(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期2.0%、U期▲2.0%、V期▲8.0%、W期▲12.5%と、前期比(季節調整済指数)では、T期▲2.9%、U期▲3.2%、V期▲5.5%、W期▲1.9%と、おおむね全期をとおして低下した。

 
(3)金属製品工業
 
 生産は、金属製建具(寄与度▲0.69%)が減少し、前年比▲2.7%低下の82.4となり、10年(85.2)、11年(84.5)、12年(82.4)と4年連続で低下した。これは、金属製建具(アルミサッシ・ドア)が、前年同様、民間建築の低迷によりビル用アルミニウムサッシが低調だったためである。
 在庫は、軽金属板製品が増加し、前年末(W期末)比1.0%上昇(寄与度0.20)の73.8(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲3.1%、U期0.8%、V期▲1.1%、W期▲6.8%とおおむね前年を下回っており、前期比(季節調整済指数)では、T期▲3.1%、U期0.3%、V期▲1.3%、W期▲3.8%と低下傾向になっている。
 

(4)一般機械工業  
 
 生産は、産業機械・ロボット(寄与度▲0.88)などが減少し、前年比▲11.8%低下の99.1となり、再び低下した。これは増加傾向だった外需(東南アジア・米国向け)、内需(情報機器・自動車・家電向け)がともに減少したことによる。
 在庫は、軸受などが増加し、前年末(W期末)比28.8%上昇(寄与度2.09)の111.5(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では.T期3.7%、U期▲6.6%、V期▲19.6%、W期▲25.4%と大幅に前年を上回るとともに、前期比(季節調整済指数)でも、T期▲1.0%、U期▲7.0%、V期▲13.5%、W期▲6.7%と低下している。
 
 

(5)電気機械工業
 
 生産は、集積回路(寄与度2.46)が全体を牽引し、前年比4.7%上昇の153.0となり、11年(122.5)、12年(146.2)と平成7年から伸びている。ただし、13年の寄与度0.81は12年の寄与度2.89より低く、低調になったといえる。
 在庫は、回転・静止電気機器が増加したが、集積回路などが減少し、前年末(W期末)と同水準の75.1(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期0.5%、U期▲2.9%、V期15.0%、W期6.3%とV期は大幅に前年を上回っており、前期比(季節調整済指数)では、T期▲5.8%、U期▲3.9%、V期12.0%、W期2.8%と年前半に落ち込んだが、V期に高い伸びを示している。


(6)輸送機械工業
 
 生産は、自動車ボデー(寄与度▲0.01)などが低下し、前年比▲2.4%低下の75.6となり、平成5年以降、最も低いものとなった。これはバス等の需要が景気低迷から伸び悩んでいるためである。
 在庫は、自動車部品が減少し、前年末(W期末)比4.1%低下(寄与度0.06)の119.4(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲11.7%、U期▲10.1%、V期5.5%、W期14.1%と上昇傾向にあるが、前期比(季節調整済指数)では、T期6.9%、U期9.5%、V期3.9%、W期▲5.9%とW期に落ち込んでいる。
 


(7)窯業・土石製品工業
 
 生産は、生コンクリート(寄与度▲0.10)などが減少し、前年比▲8.5%低下の94.3となり、平成6年以降、100台を推移していたが、90台へと低下した。生コンクリートの低下は,公共工事の減少に加え、建築物着工の落ち込みを反映している。
 在庫は、炭素製品などが減少し、前年末(W期末)比▲4.2%低下(寄与度▲0.12)の75.2(原指数)となった。 

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲1.3%、U期▲8.8%、V期▲15.3%、W期▲7.7%と前年を大幅に下回り、前期比(季節調整済指数)では、T期▲2.7%、U期▲5.6%、V期▲3.6%、W期2.9%と概ね低下している。 
 

(8)化学工業
 
 生産は、医薬品(寄与度▲0.84)などが減少し、前年比▲6.9%低下の89.4となり、平成5年以降、最も低い結果となった。これは、プラスチック樹脂が増加したものの、医薬品をはじめ計8品目で減少したためである。
 在庫は、医薬品などが増加し、前年末(W期末)比4.1%上昇(寄与度1.14%)の119.4(原指数)となった。 

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期1.8%、U期▲12.1%、V期▲6.9%、W期▲9.4%と前年を下回り、前期比(季節調整済指数)では、T期▲1.0%、U期▲4.8%、V期▲2.9%、W期▲0.7%と低下している。


(9)プラスチック製品工業
 
 生産は、機械器具部品(寄与度▲0.36)をはじめ全ての品目で減少し、前年比▲13.5%低下の110.4となったが、平成7年以降、100台を超えている。これは11年(136.9)、12年(127.6)の高水準の反動や機械器具部品の需要の落ち着きなどから、前年比が大幅に落ち込んだとともに、全般的に落ち込んだためである。
 在庫は、日用品雑貨などで減少し、前年末(W期末)比▲4.7%(寄与度▲0.30)の81.0(原指数)となった。 

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲8.0%、U期▲19.4%、V期▲6.9%、W期▲18.7%と前年を大幅に下回り、前期比(季節調整済指数)では、T期▲5.5%、U期▲6.0%、V期▲3.6%、W期▲11.5%と大幅に落ちている。
  


(10)パルプ・紙・紙加工品工業
 
 生産は、ダンボール・箱・袋(寄与度▲0.09)をはじめ多くの品目で減少し、前年比▲4.0%低下の91.8となり、平成8年以降、90台となっている。
 在庫は、紙をはじめ全品目で増加し、前年末(W期末)比13.3%上昇(寄与度0.61)の106.6(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期0.5%、U期▲3.4%、V期▲3.9%、W期▲9.0%と前年を下回るとともに、前期比(季節調整済指数)では、T期▲1.9%、U期▲3.4%、V期▲0.4%、W期▲3.7%と低迷している。

 

(11)繊維工業
 
 生産は、染色整理を除く全ての品目が減少し、前年比▲3.5%低下の61.8となり、平成9年以降、連続して前年を下回る水準となった。これは製品輸入の増加の影響を受けて、減産が続いていることによる。 
 在庫は、衣類などが増加し、前年末(W期末)比15.6%上昇(寄与度0.99)の98.6(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲1.0%、U期▲1.1%、V期▲4.7%、W期▲7.1%と前年を下回るとともに、前期比(季節調整済指数)では、T期0.9%、U期▲2.6%、V期▲4.8%、W期▲0.7%と低調なものとなっている。


(12)食料品工業
 
 生産は、5品目が減少、3品目が増加し、前年比▲7.3%低下の80.5となり、8〜10年の90台に続いて11年、12年と3年連続で80台となった。
 在庫は、飲料をはじめ計3品目が増加し、前年末(W期末)比8.4%上昇(寄与度0.47)の93.1(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲1.7%、U期▲7.7%、V期▲8.3%、W期▲10.7%と全期をとおして前年を下回り、前期比(季節調整済指数)では、T期▲2.2%、U期▲5.8%、V期▲3.0%、W期0.1%と低迷している。


(13)その他の工業
 
 生産は、精密機械工業(寄与度)を含む全品目で減少し、前年比▲13.3%低下の81.9となり、兵背5年以降、最も低い結果となった。
 在庫は、木材・木製品工業などが増加し、前年末(W期末)比12.9%上昇(寄与度0.45)の105.2(原指数)となった。

 四半期別生産は、前年同期比(原指数)では、T期▲1.6%、U期▲17.0%、V期▲17.7%、W期▲15.7%と前年を大幅に下回っており、前期比(季節調整済指数)では、T期▲0.1%、U期▲10.7%、V期▲4.7%、W期▲0.6%と落ち込んでいる。
 
 

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