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富山市勤労者世帯(平均世帯人員3.56人、世帯主の平均年齢46.8歳)の実収入は、1世帯当たり1か月平均727,871円(全国平均560,954円)で、前年に比べ名目で(-)5.0%の減少、実質でも(-)4.6%の減少(全国実質(-)1.5%減少)となったが、3年連続全国1位となった。
これは、1世帯当たりの有業人員が1.85人(全国4位)と高く、配偶者、他の世帯員の収入も全国平均を上回っていることから、1世帯当たりの実収入が多くなっている。
近年の動きをみると、平成元年から5年まで5年連続の実質増加となった後、6年、7年は2年連続の実質減少、8年、9年は回復して実質(+)2.8%、(+)2.2%の増加、10年には実質(+)12.6%の大幅な増加となったが、11年は実質(-)5.9%と減少に転じ、12年は引き続き実質(-)4.6%の減少となった。 (図13)
世帯主の勤め先収入は1か月平均496,090円で、前年に比べ名目で(+)2.4%、実質(+)3.0%の増加となった。実収入に占める割合は68.2%となり、前年より5.0ポイント上昇した。
世帯主の定期収入は実質増加((+)6.1%)となったものの、世帯主の臨時収入・賞与は大幅な実質減少となった。
一方、世帯主の配偶者の収入は73,558円で名目で(-)16.3%、実質で(-)15.9%と大幅な減少となり、実収入に占める割合は前年より1.4ポイント低下し10.1%となった。
また、他の世帯員の収入は80,324円(全国平均12,250円)で全国平均を大幅に上回り全国1位となっている。前年に比べ名目で(-)8.9%、実質で(-)8.5%と大幅に減少し、実収入に占める割合は11.0%となり、前年より0.5ポイント低下した。 (図14、表9)
年次 | 世帯人員 | 有業人員 | 世帯主の年齢 | 実収入 | 勤め先 収入 |
世帯主 収入 |
配偶者の収入 | 他の世帯員収入 | 事業・内職収入 | 他の経常収入 | 特別 収入 |
可処分 所得 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
昭和55年 | 3.91 | 1.56 | 42.9 | 374,407 | 351,414 | 305,787 | 26,962 | 18,665 | 5,939 | 6,553 | 10,500 | 326,206 |
昭和60年 | 3.93 | 1.66 | 44.9 | 452,163 | 419,437 | 339,334 | 52,957 | 27,146 | 7,674 | 16,957 | 8,095 | 386,531 |
平成2年 | 3.74 | 1.86 | 47.7 | 603,289 | 546,931 | 427,960 | 59,351 | 59,620 | 4,571 | 33,367 | 18,420 | 517,031 |
平成7年 | 3.51 | 1.76 | 47.9 | 674,909 | 600,474 | 469,291 | 60,545 | 70,638 | 10,263 | 44,518 | 19,654 | 579,047 |
平成8年 | 3.30 | 1.68 | 47.7 | 691,476 | 629,132 | 491,734 | 76,462 | 60,936 | 2,700 | 38,779 | 20,865 | 586,654 |
平成9年 | 3.40 | 1.80 | 47.3 | 719,534 | 621,079 | 464,978 | 67,258 | 88,843 | 8,086 | 60,438 | 29,931 | 615,578 |
平成10年 | 3.45 | 1.95 | 49.5 | 814,226 | 688,807 | 503,488 | 75,380 | 109,939 | 4,066 | 63,251 | 58,102 | 701,906 |
平成11年 | 3.63 | 1.97 | 48.7 | 766,451 | 660,341 | 484,274 | 87,859 | 88,208 | 4,212 | 60,765 | 41,134 | 663,666 |
平成12年 | 3.56 | 1.85 | 46.8 | 727,871 | 649,971 | 496,090 | 73,558 | 80,324 | 7,107 | 47,417 | 23,376 | 619,633 |
可処分所得(実収入から社会保険料、税等の非消費支出を差し引いた、いわゆる手取り収入)は1か月平均619,633円(全国平均472,823円)で、前年に比べ名目で(-)6.6%減少、実質で(-)6.2%の減少(全国平均実質(-)1.4%減少)となったが、実収入と同様全国1位である。(4)消費支出の概況
勤労者世帯の1か月平均消費支出は415,213円で、前年に比べ名目で(-)6.8%、実質で(-)6.3%と6年ぶりに減少(全国平均実質(-)0.6%減少)となった。
近年の動きをみると、平成7年以降5年連続の増加となった後、平成12年に減少に転じた。(図15)
費目別にみると「光熱・水道」「被服及び履物」「保健医療」「交通・通信」「教養娯楽」が増加となった。イ 非消費支出
一方、「食料」「住居」「家具・家事用品」「教育」「その他の消費支出」は減少となった。
税金、社会保険料などの非消費支出は、1か月平均108,238円(全国平均88,132円)で、前年に比べ名目(+)5.3%の増加(全国平均名目(-)2.9%減少)となった。(5)平均消費性向、黒字率、平均貯蓄率等の推移
平均消費性向(可処分所得に占める消費支出の割合)は67.0%(全国平均72.1%)となり、前年より0.1ポイント低下した。
富山市の近年の動きをみると、昭和58年からは増減を繰り返しながら低下傾向がみられ、平成10年は一段と低下し全国最下位となったが、11年からは収入の落ち込みにより上昇している。
黒字(可処分所得−消費支出)は、204,419円(全国平均131,846円)で、前年に比べ名目で、(-)6.4%の減少(全国平均(-)4.3%減少)となったが、全国1位である。
黒字率(可処分所得に占める黒字額の割合)は33.0%(全国平均27.9%)となり、前年より0.1ポイント上昇した。
黒字のうち貯蓄純増は178,874円(全国87,763円)で、前年に比べ名目で(-)0.9%の減少(全国平均(-)6.6%減少)となった。この結果、平均貯蓄率(可処分所得に占める貯蓄純増の割合)は28.9%で、前年より1.7ポイント上昇した。 (図16)
平成12年富山市勤労者世帯の1世帯当たりの実収入は1か月平均727,871円で、3年連続全国1位となった。
また、全国平均の560,954円を大きく上回っており、過去5年間を見ても、平成8年、9年は全国2位、10年、11年、12年は全国1位と常に全国のトップレベルに位置している。
可処分所得(手取り収入)については1か月平均619,633円で、実収入と同様全国1位である。
これは、1世帯当たりの有業人員が1.85人(全国4位)と高く、特に配偶者の収入、他の世帯員の収入が全国平均を大きく上回っていることから、1世帯当たりの実収入が高くなっている。
一方、平均消費性向は全国平均より常に低く、10年は全国最下位、11年は全国40位、12年は41位と、全国で下位となっている。
また逆に、黒字額は全国1位で、平均貯蓄率は全国4位となっている。
富山市の勤労者世帯では、家族みんなで働き収入が多いが、お金を使わず貯蓄に回している姿がうかがえる。(表10、表11)
富山市平均 | 全国平均 | |
---|---|---|
平成9年 | 1.80 | 1.66 |
10年 | 1.95 | 1.66 |
11年 | 1.97 | 1.65 |
12年 | 1.85 | 1.65 |
富 山 市 | 全 国 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
実収入 | うち勤め先収入 | 実収入 | うち勤め先収入 | |||||
世帯主収入 | 配偶者収入 | 他の世帯員収入 | 世帯主収入 | 配偶者収入 | 他の世帯員収入 | |||
平成9年 | 719,534 | 464,978 | 67,258 | 88,843 | 595,214 | 487,356 | 56,465 | 14,775 |
10年 | 814,226 | 503,488 | 75,380 | 109,939 | 588,916 | 480,122 | 56,263 | 14,898 |
11年 | 766,451 | 484,274 | 87,859 | 88,208 | 574,676 | 468,310 | 55,943 | 13,208 |
12年 | 727,871 | 496,090 | 73,558 | 80,324 | 560,954 | 460,436 | 53,645 | 12,250 |