25 ヘルパンギーナ

(1)定義
 主にコクサッキーウイルスA群による口峡部に特有の小水疱と発熱を主症状とする夏かぜ
 の一種である。多くは、コクサッキーウイルスA群2〜8、10、12型、まれにその他の
 エンテロウイルスも病原として分離されることがある。

(2)臨床的特徴
 潜伏期は2〜4日、初夏から秋にかけて、乳幼児に多い。突然の38〜40℃の発熱が1
 〜3日間続き、全身倦怠感、食欲不振、咽頭痛、嘔吐、四肢痛などがある場合もある。咽頭
 所見は、軽度に発赤し、口蓋から口蓋帆にかけて1〜5oの小水疱、これから生じた小潰瘍、
 その周辺に発赤を伴ったものが数個認められる。

(3)届出基準
ア 患者(確定例)
 指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を
 診察した結果、症状や所見からヘルパンギーナが疑われ、かつ、(4)により、ヘルパンギ
 ーナ患者と診断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜
 日に届け出なければならない。
イ 感染症死亡者の死体
 指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体
 を検案した結果、症状や所見から、ヘルパンギーナが疑われ、かつ、(4)により、ヘルパ
 ンギーナにより死亡したと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位
 で、翌週の月曜日に届け出なければならない。

(4)届出のために必要な臨床症状(2つすべてを満たすもの)
 ア 突然の高熱での発症
 イ 口蓋垂付近の水疱疹や潰瘍や発赤


「医師及び指定届出機関の管理者が都道府県知事に届け出る基準」より