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他産業に対する影響力の強い産業は非鉄金属、鉄鋼、電気機械。
他産業の影響を受けやすい産業は、商業、対事業所サービス、金融・保険、運輸。
電気機械はこれまでの分析で本県製造業の成長業種であることが判明しているが、他産業に対する影響力も高く、このことからも電気機械製造業の本県における重要性がわかる。なお、電気機械の影響力は、電気機械、商業、教育・研究に対して大きい。
また、対事業所サービス業は、これまでの分析でまだ成長が見込める分野であるとしてきたが、他産業から受ける感応度が強く、この業種を直接伸ばすことはもちろん、他産業を伸ばすことによる他産業からの感応度を利用していくことも肝要である。なお、対事業所サービス業の感応度を強くしている業種として、対事業所サービス業、運輸、通信・放送、金融・保険、建設等が挙げられる。このほか、商業、金融・保険、運輸業も他産業の伸びによる影響力が期待できる産業である。
影響力係数と感応度係数により本県各産業の特徴を見ると、他産業に対する影響力、他産業から受ける感応度がともに強い業種(図の第1象限)は、運輸、パルプ、建設、非鉄金属である。他産業に対する影響力が強く、他産業から受ける感応度が弱い業種(図の第2象限)は、鉄鋼、電気機械、化学製品、食料品、金属製品等である。他産業に対する影響力、他産業から受ける感応度がともに弱い業種(図の第3象限)は通信・放送、対個人サービス、一般機械、医療・保健・社会保障等である。他産業に対する影響力が弱く、他産業から受ける感応度が強い業種(図の第4象限)は商業、対事業所サービス、金融・保険、電力・ガスである。
影響力係数
ある産業に対する需要が全産業に与える影響の度合いを示す係数で、大きいほど他産業に対する影響力が大きい。
=(逆行列係数の列和)/(逆行列係数の列和の平均値)
感応度係数
全産業に対する新たな需要による特定の産業の感応度を示す係数で、大きいほど他産業による感応度が大きい。
=(逆行列係数の行和)/(逆行列係数の行和の平均値)
表 影響力係数と感応度係数
感応度係数 影響力係数 第1象限 運輸 1.366219 1.012877 パルプ・紙・木製品 1.288211 1.107753 建設業 1.147684 1.028407 非鉄金属 1.113333 1.146362 第2象限 分類不明 0.992655 1.316590 鉄鋼 0.990708 1.099604 電気機械 0.962479 1.095880 窯業・土石製品 0.914227 1.060375 化学製品 0.901292 1.007978 繊維製品 0.865316 1.042948 食料品 0.852908 1.060227 鉱業 0.846922 1.027141 金属製品 0.814832 1.063972 事務用品 0.792599 1.282187 第3象限 その他の製造工業品 0.978263 0.994127 農林水産業 0.955252 0.915628 教育・研究 0.923078 0.848964 通信・放送 0.920534 0.938297 不動産 0.915585 0.910932 対個人サービス 0.893089 0.977951 石油・石炭製品 0.848809 0.879690 水道廃棄物処理 0.847776 0.899320 輸送機械 0.818594 0.989184 公務 0.817522 0.859707 一般機械 0.810003 0.981632 その他の公共サービス 0.776749 0.902262 精密機械 0.735983 0.972545 医療・保険・社会保障 0.734770 0.936395 第4象限 商業 1.911321 0.932519 対事務所サービス 1.636471 0.924924 金融・保険 1.431590 0.886936 電力・ガス 1.195228 0.896686