2010年世界農林業センサス結果(確定値)について

(農林業経営体調査 ・ 富山県分

− 農業経営体数が減少する一方、1経営体あたりの経営規模は拡大 −


T 調査の概要

1 調査の目的と内容

 2010年世界農林業センサスは、我が国農林業の生産構造及 び就業構造等の実態を把握することによって、農林業に関する諸統計調査に必要な基礎資料を整備するとともに、各国農林業との比較において我が国農林業の実 態を明らかにすることを目的として、1950年の世界農業センサス以来5年ごとに実施されており、今回は13回目の調査であ る。
 今回の 調査結果は、23年324日に農林水産省 が公表した農林業センサス確定値に基づき、富山県分の結果について その概要をまとめたものである。

2 調査の時期

 平成2221日現在で調査を実施した。

3 調査の対 象

 農林産物の生産を行うか又は委託を受けて農林業作 業を行い、生産又は作業に係る面積・頭数が一定規模以上の「農林業生産活動を行う者(組織の場合は代表者)」を対象に行った。

4 調査事項 

 経営の態様、世帯の状 況、経営耕地面積、農業労働力、農作物の作付面積、農産物の販売金額、農作業の委託及び受託の状況、保有山林面積等

(注)
農林業経営体、農業経営体及び林業経営体の定義については、「用語の解説」を参照。なお、農業経営と林業経営を合わせて営んでいる経営体は、農業経営体と 林業経営体にそれぞれ含まれるため、農業経営体数と林業経営体数の合計と農林業経営体数は一致しない。


U 調査結 果(確定値)について

1 農林業経営体

【農林業経営体数】前回比29.1%の減少

農林業経営体数23,396 経営体で、前回に比べ9,592経営 体の減少(29.1%減)となった。

このうち、農業経営体数22,906経営体で、前回に比べ9,384経営体の 減少(29.1%減)、林業経営体数964経営体で、前回に比べ411経営体の減少(29.9%減)となった。

【図1】 経営体数の推移

2 農業経営体数・販売農家数等

(1)【農業経営体数】〜 法人化の進展

@ 法人化している農業経営体数433経営体で、前回に比べ120経営体の増加38.3%増)となった。このうち、農事組合法人 は209経営体で、前回に比べ111営体の増加113.3%増)会社は124経営体で、前回に比べ25経営体の増加25.3%増)ほか、各種団体のうち、その他 各種団体は6経営体で、前回に比べ4経営体の増加200.0%増)となった。

A 農産物販売金額規模別に農業経営体数をみると、1,000万円未満の層は21,917営体(全体に占める割合95.7%)で、前回に比べ30.5%減となる一方、1,000万円以上の層は989経営体(同4.3%)で、前回に比べ30.1%増となった。特に、5,000万円以上1億円未満の層は89経営体(同0.4%)で、前回に比べ23.6%増、1億円以上の層は34経営体(同0.1%)で、前回に比べ13.3増となった。

【図2】 農産物販売金額規 模別農業経営体数の増減率

B    経営耕地面積規模別の農業経営体数では、前回に比べて5.0ha未満層は、21,492経営体(全体に占める割合93.8%)で、前回に比べ31.2%減となった一 方、5.0ha以上層は、1,414経営体(全体に占める割合6.2%)で、前回に比べ32.5% 増となった。特に、30.0ha以上層は、263経営体(全体に占める割合1.1%)で、前回に比べ71.9%増となった。


【図3】経営耕地面積規模別の農業経営体数の増減率


C 農業経営組織別に農業経営体数をみると、販売の あった経営体のうち単一経営は20,606経営体で、前回に比べ29.8%減、複合経営は1,519経営体で、前回に比べ13.5%減となった。

D 農産物の出荷先別に農業経営体数をみると、農協は21,153経営体で前回に比べ29.6%減、消費者に直接販売は2,773経営体で、前回に比べ11.9%減となった 一方、食 品製造業・外食産業は135経営体で、前回に比べ8.9% 増となった。

E      農業生産関連事業について事業種類別に農業経営体数をみると、農産物の加工419経営体で、前回に比べ74.6%増となった。貸農園・体験農園等39経営体で、前回に比べ44.4%増、観光農園22経営体で、前回に比べ57.1%増となった。

(2)【販売農家数】〜 前回比30.3% の減少 〜  

@ 販売農家数21,914 戸で、前回に比べ9,549戸の減少 (30.3%減)となった。

A 主副業別にみると、主業農家は1,244戸(35.6%減)、準主業農家は5,658戸(25.8%減)、副業的農家は15,012戸(31.5%減)となった。

B 専兼業別にみると、専業農家は2,024戸(34.1%減)、兼業農家は19,890戸(29.9%減)となった。兼業農家比率は90.8%(前回90.2%)で全国平均(72.3%)を上回った。

(3) 【農業雇用労働力・農業就業人口】〜 常雇いは、前回比8.4% の増加

@ 農業経営体に雇用された者22,881人で、前回に比べ3,492人の減少(13.2%減)、うち常雇いは980人で、前回に比べ76人の増加(8.4%増)となった。臨時雇いは21,901人で、前回に比べ3,568人の減少(14.0%減)となった。

A 農業就業人口24,255 人で、前回に比べ18,362人の減 少(43.1%減)となった。農業就業人口の平均年齢は68.5歳で、前回(64.8歳)に比べ 3.7歳上昇した。


【図4】常雇いの推移

(4) 【経営耕地面積】〜 平 均経営耕地面積は、前回比39.1% の増加

農業経営体の経営耕地面積53,376 haで、前回に比べ685 haの減少(1.3%減)となった。1経営体あたりの平均経営耕地面積は2.35haで、 前回に比べ0.66haの増加39.1%増)となった。

そのうち、借入耕地面積28,352 haで、前回に比べ6,925haの増加(32.3%増) となっ た。






四角形吹き出し: 【図5】経営耕地面積・
借入耕地面積推移の推移
四角形吹き出し: 【図6】1経営体あたりの
平均経営耕地面積の推移


3 耕作放棄地

【耕作放棄地面積】〜 前回比0.9% の減少

耕作放棄地面積2,154haで、前回に比べ19haの減少(0.9%減)となった。このうち、販売農家は607haで、前回に比べ114haの減少(15.8%減)と なった。一方、土地持ち非農家は1,182haで、前 回に比べ95haの増加(8.7%増)、自給的農家は365haで前回と同じであった。


【図7】 耕作放棄地面積の推移

4 その他

【保有山林面積別林業経営体数】

前回に比べて5.0ha未満層は、380経営体(全体に占める割合39.4%)で前回に比べ26.6%減、5.0ha10.0ha層は、268経営体(全体に占める割合27.8%)で前回に 比べ38.4%減となった。50.0ha以上層では、68経営体(全体に占める割 合7.1%)で前回に比べ16.0%減となった。


【ホ−ムペ−ジ掲載のご案内】農林業センサスの調査結果は、下記 ホ−ムペ−ジの中で掲載しております。

○ 富山県庁ホ−ムペ−ジ

 【http://www.pref.toyama.jp/sections/1015/index2.html

    農林水産省ホ−ムペ−ジ

http://www.maff.go.jp/j/tokei/

調査結果に関する問い合わせ先

富山県経営管理部 統計調査課 生 計農林係

TEL 076-444-3194(直通)