統計情報ライブラリー/生活・環境家計調査報告書

平成11年の家計消費をめぐる状況


1.景気・消費の特徴的な動き


 99年企業倒産件数は、前年比19.4%減の1万5,460件となり、96年以来3年ぶりに減少となったものの、3年連続して1万5,000件を突破した。

 99年平均失業率は、4.7%と調査開始以来最悪を更新し、さらに年間で初めて米国の平均失業率(4.2%)を上回った。年平均の完全失業者数は317万人となり、初めて300万人を突破した。北陸3県に新潟を加えた北陸ブロックの99年1年間の完全失業率は、3.5%(98年は2.9%)であった。

 99年度自己破産申し立てが、前年度比約1万9,000件増の12万2,741件と、4年連続で過去最多の記録を更新した。富山県内の自己破産は、95年の234件から年々増加し、99年は651件(98年は637件)となっている。

 99年平均の全国消費者物価指数は総合で102.2となり、前年に比べて0.3%低下した。前年に天候不順で高騰した野菜が値下がりしたことに加え,電気・ガス代の公共料金が初めて前年水準を下回った。富山県消費者物価指数は総合で101.7となり、前年に比べて0.3%上昇した。ここ10年で最も小さい伸びとなった。

 99年スーパー売上高は、16兆5,964億円で、店舗の新規出店や閉鎖などを調整した伸び率は前年比4.7%減と、77年の統計開始以来最大の落ち込みとなった。

 99年国内自動車生産台数は、前年比1.5%減の989万5,476台で、79年以来20年ぶりに雇用維持の目安とされる1千万台を割り込んだ。

 99年国内新車販売台数(軽自動車を除く)は、前年比8.0%減の398万7,731台と84年以来15年ぶりに400万台を割り込んだ。一方、軽自動車の新車販売台数は、新規格車の好調から前年比21.2%増の188万771台と、67年の統計開始以来最高となった。

 99年県内新車登録台数(軽自動車を除く)は、前年比8.2%減の4万0,473台となった。一方、軽自動車の新車届出台数は前年比25.3%増の2万2,272台と最高となっている。

 99年新設住宅着工総戸数は、前年比1.4%増の121万4,601戸と3年ぶりに前年実績を上回った。公庫融資制度の拡充や住宅ローン減税の期間延長などの効果で持ち家と分譲住宅が増加し、貸家の減少分を補った。

 99年全国のパソコン所有数量は1000世帯あたり485台(普及率37.7%)で、富山県の所有台数は517台で、平成6年に比べ3.1倍に増加し全国第9位。(普及率38.7%)

 今回新規調査品目の携帯電話(PHSを含む)の所有数量は、1,135台(全国1,061台、全国第14位)、普及率は66.0%(全国33.1%、全国第18位)で、所有数量・普及率ともに全国を上回った。


2.気象


 平成11年の富山県の天候は、3年続きの暖冬となり、春は3月が記録的な高温となった。夏は暑さが厳しく、梅雨の入り、明けは平年並みであった。秋は9月が記録的な高温・多雨 となり、10月には記録的な大雨が降った。初冬は一時大雪が降った。

 年平均気温は、各月の平均気温が年を通して平年を下まわることがなく、かなり高かった。

 年間降水量は、やや多く、年間日照時間は平年並であった。 (「富山県気象年報」より)