平成17年富山県鉱工業指数年報はこちら(PDF)

1.生産動向 ―生産指数は4年連続上昇―
平成17年の生産指数(原指数)は、前年比0.7%上昇の106.3となり、4年連続で上昇した(表1、図1、統計表第1表)。13年は低下したが、13年W期には下げ止まるとともに、14年には上昇に転じ、15年も引き続き緩やかに上昇した。16年も上昇を続けるが、16年W期には一旦低下し、17年は年間をとおしてみると緩やかに上昇している。
なお、全国と比較すると、本県の生産指数は同様の動きをしているが、全国を上回る水準で推移している(表1、統計表(参考))。
表1 生産指数の推移 (平成12年=100)
注:全国指数は「経済産業省 鉱工業指数」から転載
富 山 県 全 国 指 数 前年比
(%)前期比
(%)指 数 前年比
(%)前期比
(%)暦年推移(原指数) 平成13年 94.6 ▲ 5.4 - 93.2 ▲ 6.8 - 14年 98.6 4.2 - 92.0 ▲ 1.3 - 15年 103.3 4.8 - 95.0 3.3 - 16年 105.6 2.3 - 100.2 5.5 - 17年 106.3 0.7 - 101.3 1.1 - 平成17年四半期別推(季節調整済指数) T 期 105.1 - 1.5 101.2 - 1.4 U 期 106.4 - 1.2 101.1 - ▲0.1 V 期 106.4 - 0.0 100.6 - ▲0.5 W 期 108.2 - 1.7 103.4 - 2.8
17年の生産の動きをみると、V期以外では緩やかに上昇しており、年間をとおして上昇傾向にある。
また、在庫の動きをみると、T期は上昇し、U期で低下したが、V期、W期と2期連続で上昇した(図1、図13)。
表2 鉱工業生産指数(年平均) (平成12年=100) ダウンロード(Excel)
富山県 年平均指数
(原指数)前年比
(%)寄与度
(%point)全国
(参考)ウェイト 16年 17年 ウェイト 鉱工業 10,000.0 105.6 106.3 0.7 0.66 10,000.0
製造工業 9,997.4 105.6 106.3 0.7 0.66 9,983.9
鉄鋼業 255.4 98.5 108.8 10.5 0.25 440.3 非鉄金属工業 527.4 115.6 118.5 2.5 0.14 197.6 金属製品工業 1,911.2 92.9 91.9 ▲1.1 ▲0.18 567.7 一般機械工業 819.7 112.6 112.6 12.6 1.10 1,270.5 電気機械工業 1,631.2 134.3 134.3 ▲1.8 ▲0.37 2,189.4 輸送機械工業 142.9 99.7 99.7 ▲0.1 ▲0.00 1,229.2 窯業・土石製品工業 266.6 80.6 85.7 6.3 0.13 432.6 化学工業 1,946.3 112.3 111.5 ▲0.7 ▲0.15 1,174.0 医薬品 1,302.4 117.6 117.2 ▲0.3 ▲0.05 334.3 プラスチック製品工業 520.3 103.5 109.4 5.7 0.29 439.3 パルプ・紙・紙加工品工業 526.5 93.4 94.1 0.7 0.03 316.7 繊維工業 506.6 85.3 78.4 ▲8.1 ▲0.33 336.3 食料品工業 411.8 92.3 87.1 ▲5.6 ▲0.20 782.0 その他の工業 492.4 75.4 72.9 ▲3.3 ▲0.12 523.6 鉱業 2.6 - - - - 16.1 (参考) 産業総合(鉱工業、電力・ガス事業) 10,772.0 106.3 0.0 0.00 10,625.7 電力・ガス事業 772.0 115.9 ▲8.1 ▲0.69 625.7
四半期別にみると、生産の前期比(季節調整済指数)は、T期1.5%、U期1.2%、と2期連続で上昇し、V期では0.0%と横ばいとなったものの、W期では1.7%と再び上昇した。
また、前年同期比(原指数)は、T期は▲1.9%と前年を下回り、U期には1.3%と上回ったが、V期で▲0.5%と再び前年を下回り、W期は3.7%と前年を上回った(図2、図3)。。
平成17年の在庫指数(原指数)は、前年末比2.6%上昇の96.1となり、2年ぶりに上昇した(表5)。
表5 在庫指数の推移 (平成12年=100)
富 山 県 全 国 指 数 前年末比
(%)前期末比
(%)指 数 前年末比
(%)前期末比
(%)年(期)末 年(期)末 暦年推移(原指数) 平成13年 101.5 4.3 - 98.3 ▲ 0.7 - 14年 97.4 ▲ 4.0 - 90.4 ▲ 8.0 - 15年 101.7 4.4 - 88.2 ▲ 2.4 - 16年 93.7 ▲7.9 - 87.9 ▲0.3 - 16年 96.1 0.6 - 92.6 5.3 - 平成16年四半期別推移(季節調整済指数) T 期 104.1 - 6.9 92.0 - 2.8 U 期 97.6 - ▲6.2 92.3 - 0.3 V 期 99.2 - 1.6 94.1 - 2.0 W 期 99.2 - 0.0 94.3 - 0.2
四半期別にみると、前期末比(季節調整済指数)は、T期は6.9%上昇し、U期には▲6.2%低下したが、V期で1.6%上昇し、W期は0.0%と横ばいとなった。
また、前年同期末比(原指数)では、T期は1.5%前年を上回り、U期で▲0.8%、V期で▲0.2%前年を下回ったが、W期で再び2.6%前年を上回った(図9、図10)。
表6 在庫指数(年末) (平成12年=100) ダウンロード(Excel)
富山県 年末指数
(原指数)前年末比
(%)寄与度
(%point)全国
(参考)ウェイト 16年 17年 ウェイト 鉱工業 10,000.0 93.7 96.1 2.6 2.56 10,000.0
製造工業 10,000.0 93.7 96.1 2.6 2.56 9,984.4
鉄鋼業 613.0 101.5 94.5 ▲6.9 ▲0.46 855.4 非鉄金属工業 580.4 85.0 107.7 26.7 1.41 267.1 金属製品工業 2,190.9 78.0 76.1 ▲2.4 ▲0.44 567.4 一般機械工業 513.7 103.0 119.3 15.8 0.89 955.3 電気機械工業 270.1 49.9 89.0 78.4 1.13 1,425.9 輸送機械工業 111.9 118.4 88.7 ▲25.1 ▲0.35 791.7 窯業・土石製品工業 323.2 83.2 81.5 ▲2.0 ▲0.06 718.7 化学工業 2,329.6 104.6 111.7 6.8 1.77 1,420.0 医薬品 1,392.8 106.7 129.3 21.2 3.36 - プラスチック製品工業 731.2 95.9 103.5 7.9 0.59 432.8 パルプ・紙・紙加工品工業 533.1 116.0 120.1 3.5 0.23 324.4 繊維工業 582.2 102.6 90.0 ▲12.3 ▲0.78 552.2 食料品工業 668.0 78.5 68.0 ▲13.4 ▲0.75 544.8 その他の工業 450.2 103.3 97.4 ▲5.7 ▲0.28 686.1 鉱業 - - - - - 15.6 (参考) 産業総合(鉱工業、電力・ガス事業) 10,001.3 93.7 96.2 2.7 2.67 - 電力・ガス事業 1.3 154.9 183.8 18.7 0.00 -
業種別によると、製造工業13業種中、化学工業、非鉄金属工業など6業種が上昇し、繊維工業、食料品工業など7業種が低下した(表7、図11、詳細は「2.業種別動向」を参照)。
在庫指数(原指数)全体の上昇に最も影響を与えたのは化学工業(寄与度1.77)で、医薬品などの増加により、前年末比6.8%上昇の111.7となった。ついで、非鉄金属工業は電線ケーブルなどの増加により、前年末比26.7%上昇の107.7となった。
他方、低下に最も影響を与えたのは繊維工業(寄与度▲0.78)で織物などの減少により、前年末比▲12.3%低下の90.0となった。ついで、食料品工業が飲料などの減少で前年末比▲13.4%低下の68.0となった(表6、表7、図11)。表7 業種別在庫指数上昇・低下一覧(寄与度の高い順)
業 種 寄与度 主な増加品目 主な減少品目 上昇
業種化学工業 1.77 医薬品 医薬品原末・原液 非鉄金属工業 1.41 電線ケーブル アルミニウム圧延製品 電気機械工業 1.13 回転・静止電気機器 その他電気機械 一般機械工業 0.89 油圧機器 その他・一般機械・部品 プラスチック製品工業 0.59 日用品雑貨 フィルム・シート パルプ・紙・紙加工品工業 0.23 板紙 ダンボール・箱・袋 低下
業種繊維工業 ▲0.78 化繊・紡績 織物 食料品工業 ▲0.75 − 飲料 鉄鋼業 ▲0.46 鋳鍛鋼品類 素製品(鋼半製品含) 金属製品工業 ▲0.44 − 金属製建具 輸送機械工業 ▲0.35 二輪自動車部品 自動車部品 その他の工業 ▲0.28 精密機械工業 その他紙製品工業 窯業・土石製品工業 ▲0.06 セメント製品 炭素製品
財用途別在庫指数(原指数)の前年末比は、資本財82.7%、建設財▲2.7%、非耐久消費財10.4%、生産財▲5.3%となり、資本財と非耐久消費財が全体の上昇に大きく影響している(表8、図12)。
表8 財用途別在庫指数(年末) (平成12年=100)
ウェイト
(万分比)年末指数(原指数) 前年末比
(%)寄与度
(%point)16年 17年 鉱 工 業 10,000.0 93.7 96.1 2.6 2.56
最終需要財 5,433.0 88.4 97.4 10.2 5.22
投資財 2,926.3 78.1 86.3 10.5 2.56
資本財 627.1 56.0 102.3 82.7 3.10 建設財 2,299.2 84.2 81.9 ▲2.7 ▲0.56 消費財 2,506.7 100.3 110.3 10.0 2.68
耐久消費財 22.3 38.2 - - - 非耐久消費財 2,484.4 100.8 111.3 10.4 2.78 生産財 4,567.0 100.0 94.7 ▲5.3 ▲2.58
鉱工業用生産財 4,369.0 98.5 93.0 ▲5.6 ▲2.56 その他用生産財 198.0 133.4 132.2 ▲0.9 ▲0.03 3.在庫循環
富山県の在庫循環図をみると、平成13年T期〜V期にはおおむね「在庫積み上がり局面」に推移していた。その後、平成13年W期〜平成14年V期の「在庫調整局面」、「在庫減少局面」を経て、平成14年W期〜平成15年V期には「在庫積み増し局面」に移り、平成15年W期〜平成16年T期は「在庫積み上がり局面」に入った。
しかし、平成16年U期〜V期にはふたたび「在庫積み増し局面」へ、W期では「在庫減少局面」へ、平成17年T期では「在庫調整局面」へと戻り、U期の「在庫減少局面」と「在庫積み増し局面」の境目付近を経て、V期には、「在庫調整局面」、W期では「在庫積み増し局面」へ移動した。![]()
また、全国の在庫循環図をみると、平成13年から平成15年T期は、おおむね中心点(グラフ推移の大まかな中心)が、生産及び在庫の前年同期比のゼロの位置より左下方にシフトした循環を描いており、平成15年T期〜平成16年W期にかけては「在庫積み増し局面」に、平成17年T期〜W期は「在庫積み上がり局面」に位置していた。
<在庫循環の見方>
(在庫積み増し局面)
景気が上向いているときには、将来の需要増を見込み、原料を手当し、製品化を急ぎ、在庫を積み.増す。
(在庫積み上がり局面)
景気の山を迎え、下降局面にはいると、企業の需要予測より実際の需要が下回ることになり、在庫がたまりはじめる。(意図せざる在庫投資)
(在庫調整局面)
企業は積み上がった在庫を減らすために、減産を行う。この結果、景気の停滞・後退はさらに進む。これが在庫調整であり、この在庫調整が終了する時期が、 ほぼ景気の谷となる。
(在庫減少局面)
景気が回復し需要が増えると、最初は生産が追いつかず、在庫が減少する。このように、在庫は、「在庫積み増し局面」→「在庫積み上がり局面」→「在庫調整局面」→「在庫減少局面」と景気の 局面 ごとに起こり、通常、時計反対方向にグラフが推移する傾向がある。