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○ 農林業センサスとは・・・１ 調査の目的及び沿革
我が国の農林業や農山村地域の実態を明らかにし、今後の農林業の政策に役立てるため、農林水産省が５年ごとに実施している"農林業の国勢調査"ともいうべき重要な調査です。 農業については、国際連合食糧農業機関（ＦＡＯ）が提唱した「1950年世界農業センサス要綱」に準拠し、1950年（昭和25年）から10年ごと（その中間年次は日本独自）に、林業については、昭和35年から10年ごとに実施してきました。 平成17年からは農業と林業を一体的に把握することとなり、以降５年ごとに実施しています。今回で15回目（林業は９回目）の調査となりました。 ２ 調査の種類及び実施系統
（１）農林業経営体調査 （２）農山村地域調査 ※ 地方組織･･･富山県内では、北陸農政局富山県拠点 ３ 調査期日 令和２年２月１日現在
４ 調査結果の活用例
〜 以下は、県及び市町村を通じて実施した「農林業経営体調査」
について記載したものです。 〜 ５ 調査の対象
農林産物の生産を行うか又は委託を受けて農林業作業を行い、生産又は作業に係る面積･頭羽数が一定規模以上の「農林業生産活動を行う者（組織の場合は代表者）」を対象にしています。 ６ 調査事項
経営の態様、世帯の状況、経営耕地面積、農業労働力、農作物の作付面積、農産物の販売金額、農作業の受託の状況、保有山林面積等 |
○ 農林業センサス（農林業経営体調査）の結果概要本稿は、令和２年11月27日に農林水産省が公表した「2020年農林業センサス結果の概要（概数値）」に基づき、富山県分についてまとめたものです。公表値のうち、主要項目について掲載します。
１ 農林業経営体 〜 農林業経営体数は前回に比べ△30.8％となり、減少傾向が続く 〜
農林業経営体数は12,435経営体で、前回に比べ5,544経営体（30.8％）減少しました。 このうち、農業経営体数は12,317経営体で、前回に比べ5,442経営体（30.6％）減少、林業経営体数は181経営体で292経営体（61.7％）減少しました。 農業経営体、林業経営体ともに減少傾向にあり、10年前の前々回調査（平成22年）と比べると、10年間で農業経営体は約半数に減少（△46.2％）、林業経営体は約5分の1に減少（△81.2％）しています。 【 図１ 農林業経営体数 】
 （注）農業経営と林業経営を合わせて営んでいる経営体があるため、農業経営体数と林業経営体数の合計と農林業経営体数は一致しない。  ２ 農業経営体
（１）農業経営体数 〜 法人化の進展が継続 〜
農業経営体のうち、個人経営体は11,296経営体で、前回に比べ5,482経営体（32.7%）減少した一方、団体経営体は、1,021経営体で40経営体（4.1%）増加しました。 【 表１ 農業経営体数 】
 団体経営体1,021経営体のうち、法人経営体はおよそ４分の３の761経営体で、前回に比べ170経営体（28.8％）増加しました。 このうち、農事組合法人は495経営体で、前回に比べ137経営体（38.3％）増加、会社法人は207経営体で56経営体（37.1％）増加しました。 【 図２ 法人化している農業経営体数 】
 （２）経営耕地面積の状況 〜 経営耕地面積は3.4％の減少 〜
農業経営体の経営耕地面積は49,251haで、前回に比べ1,733ha（3.4％）減少しました。 このうち、借入耕地面積は35,178haで、前回に比べ5,201ha（17.4％）増加しました。 1経営体当たりの平均経営耕地面積は4.0haで、前回に比べ1.1ha（37.9％）増加しました。 【 図３ 経営耕地面積、借入耕地面積 】
 【 図４ １経営体当たりの平均経営耕地面積 】
  （３）経営耕地面積規模別にみた農業経営体数の状況
経営耕地面積規模別に農業経営体数の増減率をみると、10ha未満層は前回に比べ32.8％減少しました。 一方で、10ha以上層は前回に比べ8.3％増加し、特に30ha以上層では29.9％増加しました。 【 図５ 経営耕地面積規模別 農業経営体数の増減率 】
 【 表２ 経営耕地面積規模別 農業経営体数 】
 （４）農産物販売金額規模別にみた農業経営体数の状況
農産物販売金額規模別に農業経営体数の増減率をみると、前回に比べ3,000万円以上層で農業経営体数が増加しました。 【 図６ 農産物販売金額規模別 農業経営体数の増減率 】
 【 表３ 農産物販売金額規模別 農業経営体数 】
 （５）農産物販売金額１位の出荷先別にみた農業経営体数の状況
農産物販売金額１位の出荷先別に農業経営体数の構成割合をみると、農協が88.0％、次いで消費者に直接販売が4.4％、農協以外の集出荷先団体が2.4％となりました。 【 表４ 農産物販売金額１位の出荷先別 農業経営体数、構成割合 】
 （６）主副業別農業経営体数（個人経営体）
農業経営体のうち個人経営体を主副業別にみると、主業経営体は898経営体で前回に比べ297経営体の減少、準主業経営体数は1,707経営体で1,791経営体の減少、副業的経営体は8,691経営体で3,394経営体の減少となりました。 【 図７ 主副業別農業経営体数（個人経営体） 】
  （７）基幹的農業従事者数（個人経営体）
農業経営体のうち個人経営体における基幹的農業従事者（ふだん仕事として主に自営農業に従事している世帯員）は11,091人で、前回に比べ4,089人（26.9％）減少しました。 個人経営体における基幹的農業従事者のうち65歳以上が占める割合は84.9％となり、前回に比べ4.2ポイント上昇しました。 【 図８ 年齢別基幹的農業従事者数（個人経営体）の構成 】
※表をクリックすると大きく表示されます  ３ 林業経営体
林業経営体を保有山林面積規模別にみると、５ha未満層は56経営体（全体に占める割合30.9％）で、前回に比べ65.6％減少、５〜10ha層は38経営体（全体に占める割合21.0％）で71.4％減少、10〜50ha層は59経営体（全体に占める割合32.6％）で57.9％減少、50ha以上層は28経営体（全体に占める割合15.5％）で24.3％減少しました。 【 図９ 保有山林面積規模別 林業経営体数 】
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○ おわりに今回掲載をしている数値は、確定値ではなく概数値ですので、ご注意ください。 なお、ここでは、富山県の主な結果について掲載しましたが、全国、都道府県別、北陸農政局管内の結果につきましては、農林水産省及び北陸農政局のホームページをご覧ください。 ○農林水産省ホームページ ○北陸農政局ホームページ |
令和3年2月号
