滑川の観光事業の動きについて滑川市商工水産課 |
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1 はじめに滑川市は富山県の中央部からやや東北寄りに位置します。富山湾に面しており、東側は早月川を境界に魚津市、南西側は郷川とこれに合流する上市川下流部を境界に上市町と富山市に接しており、面積は、54.61平方キロメートル、人口は33,646人(平成27年2月現在)です。 また、地形は県南東部に壮大な山嶺を連ねる北アルプスを背景に加積山麓階とよばれる旧扇状地の台地や上大浦を扇頂に扇端が海岸線に広がる新扇状地などによって構成されています。 滑川の地名の由来としては、海水が波となり、川に入ってくる様子から、「波入川」と呼ばれていたものが、滑川になったとする説や、鎌倉の中心部を流れる滑川が由来とする説があります。 本市は、早月川の扇状地にあって富山湾に面した田園都市であり、またかつて北陸街道の宿場町として栄え、近年では大型企業の立地が相次ぐなど、工業都市として発展しています。 滑川の沖合いは、世界的にも有名なホタルイカの生息地でもあり、その群游海面は特別天然記念物に指定されています。このホタルイカをテーマに、その生態や自然環境などを教育的かつ観光的に取り上げた世界でただひとつの「ほたるいかミュージアム」が 1998年3月からオープンしています。 丘陵地にある夢とロマンにあふれた「東福寺野自然公園」、テニスコートと天然温泉の「みのわテニス村」は、多くの若者や家族連れで賑わい、また夏の海の勇壮な民俗行事「ねぶた流し」、堤灯と松明を持って踊る軽快なリズムの「新川古代神」は、 情緒豊かな夏の風物詩となっています。 ![]() 【東福寺野自然公園 海の見える時計台】 |
2 ほたるいか海上観光について![]() 本市の代表的な観光として、ホタルイカ漁の様子とホタルイカの神秘的な光を観光船から見学する「ほたるいか海上観光」があります。毎年4月上旬から5月上旬まで実施しており、平成27年度は4月3日(金)から5月6日(水)まで運航をします。 また、今年は北陸新幹線開業を記念し、3月中に9日間(3/15、3/20〜23、3/27〜30)、特別運航を実施します。特に、3月15日(日)は、開業翌日ということもあり、普段見る機会がなかなか無いホタルイカの水揚げの様子や、滑川蒲鉾の細工蒲鉾絵付け見学など、盛りだくさんの内容で実施する予定です。では、ほたるいか海上観光とは具体的にどのようなものか、ご紹介します。 集合時間は午前2時30分、集合場所は、ほたるいかミュージアム売店です。なかなか眠気がとれない時間ですが、続々と乗船客の皆さんが来られます。受付終了後、ライフジャケットを着用していただき、午前3時に滑川漁港で観光船に乗り込み出港となります。 ホタルイカ漁の漁船が出発すると、その後ろを観光船が追走します。ホタルイカの定置網に15分ほどで到着し、漁師さんが網をおこしていく様子をまずは見学します。すぐ目の前で漁師さんの熱気や迫力を体感することができ、これだけでも十分楽しめます。 作業がすすむにつれ、ホタルイカが網の中央に集められていきます。時折、カモメたちが観光船の周囲をまわりながら、網のなかのホタルイカをついばんでいき、くちばしの先で青白く光るホタルイカを見ることもできます。ホタルイカが網や互いを刺激しあって光り始めると、漁船と観光船のライトを一斉に消します。すると、無数のホタルイカが青白い宝石のように光る神秘的な光景をご覧になることができます。 その後、網から漁船にホタルイカをタモで順次揚げていき、ホタルイカの身を傷つけないように慎重に作業をしていきます。イワシなどの他の魚が混じっていた時は、漁船上でホタルイカだけを仕分けていく様子も見学できるかもしれません。 午前4時30分頃に、滑川漁港に帰港し、ほたるいか海上観光は終了となります。解散場所では、ボイルしたホタルイカのふるまいなども行う予定ですので、美味しい滑川のホタルイカを味わうこともできます。
【海上観光概要】
・出港時間:午前3時出港予定 ・集合場所:ほたるいかミュージアム(売店) ・観覧コース:滑川漁港〜ホタルイカ定置網〜滑川漁港 ・観覧料金:大人5,000円、小人3,000円 ・定員:50名 ※予約方法
乗船希望の方は、必ず事前予約が必要です。 天候不順等により、やむを得ず欠航する場合や、ホタルイカの光を見ることができない場合もございます。 |
3 ほたるいかミュージアムについて![]() ほたるいか海上観光は、定員が50名で予約がとれにくく、天候によっては欠航になることもあります。そこで、おすすめなのが「ほたるいかミュージアム」です。 こちらでは、3月20日(金)から5月下旬まで、館内のライブシアターにおいて、「ほたるいかの発光ショー」を開催しており、特殊水槽内で美しく光るホタルイカの姿を見ることができます。 また、ホタルイカ漁の概要を学ぶことができるコーナーや、滑川沖水深333mから取水された海洋深層水や富山湾の深海魚に触れられる「深海不思議の泉」などがあり、家族みんなが楽しめる施設となっています。 また、4月下旬(平成27年は4月25日(土))には、ホタルイカ祭りが開催され、「ホタルイカすくい」「滑川名物大食い早食いコンテスト」「ホタルイカ目玉飛ばし」といった各種コンテスト、フリーマーケット、滑川グルメのテント村など、滑川ならではのイベントとなっています。毎年、多くの方にご来場いただいており、大変な賑わいとなっております。 |
4 滑川イメージアップキャラクター「キラリン」滑川イメージアップキャラクター「キラリン」は、滑川市特産のホタルイカをモチーフにした女の子です。滑川の伝統的な踊り「新川古代神」の浴衣を着て踊るのが得意です。 ![]() 本籍地は、滑川沖水深333m(=深層水を取水している場所)、現住所は滑川市寺家町104番地(=滑川市役所)です。いろいろなイベントに参加したり、市内のコミュニティバスに乗って出かけるのが大好きです。 昨年のゆるキャラグランプリでは、全国で99位とゆるーい順位で頑張っています。県内外のイベントに出張し、滑川をPRしておりますので、ぜひ姿を見かけた方は、声を掛けてみてください。 |
5 滑川どんどん焼き隊平成27年2月16日(月)、ほたるいかミュージアムに隣接するパノラマレストラン光彩で、「滑川どんどん焼き隊」の出陣式が執り行われました。この隊は、民間事業者が主体となり、富山県のお祭りの味どんどん焼きをこれまで以上に発信していき、地域活性化や観光交流人口の増大などをめざす目的で組織されました。「なぜ滑川でどんどん焼き?」と思われるかもしれませんが、実は市内の「どんどん焼き本舗 小幡」が富山県内で一番早くどんどん焼きを販売し始めたからで、県内におけるどんどん焼き発祥地が滑川だからです。 ![]() 今回の出陣式では、市内でどんどん焼きを販売する5店舗の皆さんにのぼり旗が手渡され、さらなるどんどん焼きを普及・PRしていくことが確認されました。滑川のどんどん焼きは、滑川沖海洋深層水を使った小麦粉の生地に、昆布やかつおぶし、白エビなどの具材をのせ、ソースで味付けしたあと、半月に折りたたんでいるのが特徴です。 これまでも、県内の各種イベントをはじめ、姉妹都市長野県小諸市、奥の細道でご縁のある岐阜県大垣市、世界キャラクターさみっと開催地の埼玉県羽生市などでPRしてきましたが、今後は首都圏や関西方面にも出張し、滑川のどんどん焼きを知っていただく活動をすすめていく予定です。 |
6 おわりに北陸新幹線が3月14日に開通し、東京から富山までは最速2時間8分で足を運ぶことができます。首都圏と時間的に近くなるということは便利である反面、より広い地域との観光客誘致の競争を繰り広げることにもなります。ホタルイカやどんどん焼きなど、滑川ならではの観光素材を全国に発信するだけでなく、地元に何気なくある地域資源をさらに発掘していきながら、より多くの方にお越しいただけるよう、今後も創意工夫していきたいと思います。 ![]() |