3 経済センサス-活動調査の結果について
平成25年8月に結果が公表されました(11月及び平成26年2月に訂正された数値を採用しています。)ので、その内容を全国との比較を交え、また、富山県分の結果概要(9月2日公表)で取り上げていない個人経営を含めた企業等の結果も用いて一部紹介します。
- (1) 事業所数(表1、図1)
- 全国の総事業所数は576万8,489事業所で、うち富山県の総事業所数は5万5,397事業所でした。(事業内容が不詳の事業所を含む。)平成21年に実施された経済センサス-基礎調査(以下「前回調査」という。)と比較すると、全国、富山県とも6.9%減少しました。
- 産業大分類別(公務を除く。以下同じ。)に事業所数を前回調査と比較すると、ほとんどの産業で減少しており、全国、富山県とも減少率の高かった上位3産業は「鉱業,採石業,砂利採取業」、「情報通信業」、「複合サービス事業」でした。また、事業所数が増加した産業は、全国では「医療,福祉」、富山県では「農林漁業」と「医療,福祉」でした。
- 構成比をみると、全国、富山県とも上位3産業を「卸売業,小売業」、「宿泊業,飲食サービス業」、「建設業」が占めており、この3産業でそれぞれの構成比の約半分を占めています。
表1 産業大分類別事業所数(事業所に関する統計)
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図1 産業大分類別事業所数の構成比
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- (2) 従業者数等(表2、図2)
- 全国の従業者数は5,583万7,252人で、うち富山県の従業者数は50万7,159人でした。前回調査と比較すると全国では4.5%減少、富山県では5.0%減少しました。
- 産業大分類別に従業者数の増減を比較すると、ほとんどの産業で減少しており、全国、富山県とも減少率の高い上位3産業は「鉱業,採石業,砂利採取業」、「複合サービス業」、「建設業」でした。また、従業者数が増加した業種は、全国では「金融業,保険業」、「医療,福祉」で、富山県では「金融業,保険業」、「教育,学習支援業」、「医療,福祉」でした。
- 構成比をみると、全国では「卸売業,小売業」が最も構成比が高く、次いで「製造業」、「医療,福祉」で、富山県では「製造業」が最も構成比が高く、次いで「卸売業,小売業」、「医療,福祉」の順でした。
- 産業大分類別従業者数男女比率をみると、男性の比率の高い上位3産業は、全国では「電気・ガス・熱供給・水道業」、「鉱業,採石業,砂利採取業」、「運輸業,郵便業」で、富山県では「電気・ガス・熱供給・水道業」、「運輸業,郵便業」、「建設業」でした。女性の比率の高い上位3産業は、全国、富山県とも「医療,福祉」、「宿泊業,飲食サービス業」、「生活関連サービス業,娯楽業」でした。
表2 産業大分類別従業者数(事業所に関する集計)
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図2 産業大分類別従業者数男女比率(24年)
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- (3) 企業等数(表3、表4)
- 全国の企業等(事業・活動を行う法人(外国の会社を除く。)及び個人経営の事業所をいう。以下「企業」という。)の数は412万8,215企業で、うち富山県の企業数は4万1,276企業でした。前回調査と比較すると全国では7.9%減少、富山県では8.2%減少しました。
- 産業大分類別に企業数の増減を比較すると、ほとんどの産業で減少しており、全国、富山県とも減少率の高かった上位3産業は「鉱業,採石業,砂利採取業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「金融業,保険業」でした。また、企業数が増加した産業は、全国では「医療,福祉」で、富山県では「農林漁業」と「製造業」でした。
- 構成比をみると、全国では「卸売業,小売業」の構成比が最も高く、次いで「宿泊業,飲食サービス業」、「建設業」の順になっており、富山県では「卸売業,小売業」の構成比が最も高く、次いで「建設業」、「製造業」の順になっています。
- 経営組織別に企業数をみると、全国に比べ富山県は総数に占める個人企業の割合が高くなっています。
表3 産業大分類別企業等数(企業等に関する集計)
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表4 経営組織別企業等数(企業等に関する集計)
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- (4) 売上(収入)金額(表5、図3)
- 全国の企業の売上(収入)金額の合計は、1,335兆5,083億円、うち富山県の企業が7兆8,057億円で全国の0.6%を占めています。
- 構成比をみると、全国では「卸売業,小売業」が最も高く、次いで「製造業」、「金融業,保険業」の順になっており、上位3産業で約65%を占めています。また、富山県では「製造業」の構成比が最も高く、次いで「卸売業,小売業」、「建設業」の順になっており、上位3産業で約70%を占めています。
- 産業大分類別に全国に占める富山県の割合をみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」がもっとも高く、次いで「農林漁業」、「鉱業,採石業,砂利採取業」の順になっています。
表5 産業大分類別売上(収入)金額(企業等に関する集計)
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図3 産業大分類別売上金額構成比(24年)
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- (5) 付加価値額(表6、図4)
- 全国の企業の付加価値額は244兆6,672億円で、うち富山県の企業の付加価値額は1兆7,002億円で富山県は全国の0.7%を占めています。
- 構成比をみると、全国、富山県とも「製造業」が最も高く、次いで「卸売業,小売業」、「医療,福祉」の順になっており、上位3産業で半分以上を占めています。
- 産業大分類別に全国に占める富山県の割合をみますと、「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高く、次いで「農林漁業」、「建設業」の順になっています。
- 付加価値率をみると、全国では「教育,学習支援業」が最も高く、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」、「宿泊業,飲食サービス業」の順になっており、富山県では「医療,福祉」が最も高く、次いで「教育,学習支援業」、「学術研究,専門・技術サービス業」の順になっています。
表6 付加価値額等(企業等に関する集計)
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図4 産業大分類別付加価値額構成比(24年)
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- (6) 産業中分類ランキング
- 事業所数、従業者数、売上(収入)金額、付加価値額別の産業ランキングを全国と富山県とを比較できる産業中分類でみてみます。(表7−3及び表7−4は秘匿値の産業中分類は除いています。)
- 事業所数(表7−1)は、全国、富山県とも「飲食店」、「その他の小売業」、「洗濯・理容・美容・浴場業」、「飲食料品小売業」が上位4位を占め、その4産業でそれぞれの産業合計の約3割を占めています。
- 従業者数(表7−2)は、全国、富山県とも「飲食店」、「医療業」、「飲食料品小売業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」、「その他の小売業」が上位5位を占めています。
- 売上(収入)金額(表7−3)は、全国、富山県とも「建築材料,鉱物・金属材料等卸売業」が1位となっています。全国では上位10位のうち卸売業種の中から4つ、次いで小売業が2つとなっており、富山県では卸売業と製造業がともに3つとなっています。
- 付加価値額(表7−4)は、全国、富山県とも「医療業」が1位となっています。
表7−1 産業中分類別事業所数(事業所に関する集計)
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表7−2 産業中分類別従業者数(事業所に関する集計)
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表7−3 産業中分類別売上(収入)金額 (企業等に関する集計)
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表7−4 産業中分類別付加価値額(企業等に関する集計)
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※1 |
「その他の小売業」には、家具・建具・畳小売業、じゅう器小売業、医薬品・化粧品小売業、農耕用品小売業、燃料小売業、書籍・文房具小売業、スポーツ用品・がん具・娯楽用品・楽器小売業、写真機・時計・眼鏡小売業などが含まれる。 |
※2 |
「総合工事業」には、一般土木建築工事業、土木工事業(舗装工事業を除く)、舗装工事業、建築工事業(木造建築工事業を除く)、木造建築工事業、建築リフォーム工事業が含まれる。 |
※3 |
「職別工事業(設備工事業を除く)」には、大工工事業、とび・土工・コンクリート工事業、鉄骨・鉄筋工事業、石工・れんが・タイル・ブロック工事業、左官工事業、板金・金物工事業、塗装工事業、床・内装工事業などが含まれる。 |
※4 |
「その他の教育,学習支援業」には、社会教育、職業・教育支援施設、学習塾、教養・技能教授業が含まれる。 |
※5 |
「その他の事業サービス業」には、速記・ワープロ入力・複写業、建物サービス業、警備業などが含まれる。 |
※6 |
「その他の卸売業」には、家具・建具・じゅう器等卸売業、医薬品・化粧品等卸売業、紙・紙製品卸売業などが含まれる。 |
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