消費者物価指数の平成22年基準改定の概要について統計調査課 生計農林係
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1 はじめに消費者物価指数は、総務省が、全国の世帯が購入する財及びサービス(注1)の価格変動を総合的に測定し、物価変動を時系列的に把握することを目的として、昭和21年8月に作成を開始して以来、毎月作成・公表しています。 この指数は、特定の年(西暦年の末尾が0又は5の年)を基準年にしており、最近では、平成23年8月に平成22年(2010年)を基準年とする改定が行われました。この機会に、消費者物価指数の概要や基準改定の影響についてご紹介します。 (注1)財及びサービス
財とは、衣服、食料、家電製品などの目に見える有形の商品(購入可能な品物)のことであり、サービスとは、在宅介護料、ヘアーカット代などの目に見えない無形の商品のことである。 |
2 消費者物価指数について
(注2)ウエイト
家計の消費支出全体に占める、ある品目への支出金額の割合のことである。具体的には、ある1年間に世帯で購入した個々の財やサービスごとにいくら支出したかを調べ、消費支出金額全体に対してどのくらいの割合を占めているかを計算し、個々の品目のウエイトとしている。
(注3)家計調査
世帯に毎日の家計の収入や支出を家計簿に付けていただき、その結果を取りまとめ、国民生活の実態を家計の面から明らかにするため、総務省統計局が実施している調査 (注4)小売物価統計調査
店舗・事業所及び世帯の方々を対象に、消費生活において重要な商品の小売価格やサービスの料金を把握するため、総務省統計局が実施している調査
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3 消費者物価指数基準改定について
表1 平成22年基準において改定した主な指数品目
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図1 接続指数と換算指数
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4 消費者物価指数(富山市)への基準改定の影響について
表3 富山市消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)
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5 おわりに消費者物価指数の公表については、総務省では原則、毎月26日を含む週の金曜日に公表しています。公表内容は、東京都区部の当月中旬速報値と全国の前月分です。また、12月分及び3月分公表時には、年平均指数及び年度平均指数をそれぞれ公表しています。県の公表スケジュールも同様です。例えば、11月は26日が土曜日ですので、その週の金曜日である11月25日に平成23年10月分が公表になります。総務省統計局ホームページ(http://www.stat.go.jp/data/cpi/index.htm)ほか、とやま統計ワールド(http://www.pref.toyama.jp/sections/1015/lib/cpi/index.html)にも掲載していますので、ぜひご覧ください。 物価の動向は、我が国の経済活動と密接な関係があることから、消費物者価指数は経済政策を推進する上で極めて重要な指標となっています。また、国民年金や厚生年金などの物価スライドや、賃金・家賃・公共料金改定の際の参考に使われるなど、官民を問わず幅広く利用されています。デフレ脱却などのニュースの中で取り上げられる機会が増え、最近ますます注目を集める消費者物価指数について、本稿をきっかけに理解や興味を少しでも深めていただければ幸いです。 物価統計の精度維持・向上のためにも、消費者物価指数作成の基礎となる小売物価統計調査及び家計調査に、皆様のご協力をお願いいたします。 参考資料 総務省統計局
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